エイジ740 惑星ベジータのどこか・・・
そろそろ頃合いか?
あぁ、-ラディッツ世代-とは違うガキどもの保育期間がそろそろ終わる
フリーザどもに取られる前に・・・
しかし俺らだけじゃやれねぇだろう?
大丈夫だあの腑抜けたように見えていたベジータ王が立つと知らされた
其れならいけるか?
あぁ!王が動けば王宮の連中だって・・・
フリーザに偽の情報を渡して惑星ベジータから追い出している間にクーデターか
あのガキはどうする?
あん!!??あのサイヤ人の恥さらしは!嬲り者にしてから殺す以外の何があるってんだよ!!
ちげぇねぇ!抵抗するようならラディッツ世代全員殺るか
あいつの家にも保育カプセルに入っているのがいるな、見せしめに攫って前祝いに殺るか?
駄目だ
何でだよ
知らないのか?バーダックの奴も何をとち狂ったのか、最近はあの恥さらしの息子とラディッツ世代のガキどもを家に入れてるんだってよ
マートの奴等のも、ガキどもの戦闘訓練の面倒を見てるんだってよ
それどころか一人は必ずあいつの家にいるって話だぜ
けっ!半人前のガキどもが一人前の戦士のつもりかよ
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「ベジータ王・・・・」
「宰相、俺が決めたことに何か文句があるのか?」
「いえ・・・しかし、ベジータ王子がフリーザの手元に・・・王の反意をしれば確実に殺されますぞ?」
「構わん、子なぞまた王妃に産ませればいい・・・・忌々しいフリーザと恥さらしのガキと・・・・-あのお方-がいなくなった時に・・」
「は・・・-あのお方-は暫く眠りにつくと-お付きのお方-から連絡がありましたので、恐らくは王の御代にはもう表れないかと・・」
「ふん!・・・・-神-か・・・・・フリーザといい・・・・あのガキと言い・・・くそったっれが!!!」
四年前か・・・フリーザが下級戦士のガキと会う為に自分の権威ある王宮を利用し・・・何の変哲もない戦闘力がゴミ屑のガキは王である自分を敬うどころか視界にすら入れずに無視をし・・・・そして自分はそこでフリーザとの戦闘力の彼我の差を叩きつけられた・・・・・しかもフリーザは意識の端にすらそんな思いは乗せておらずに・・・惨めだった、惨憺たるものだった・・・王である己が、誰かの手先にされるという屈辱を耐える中で、ゴミ屑の様なガキにすら意識もされず・・・・だが、近頃はサイヤ人の上級戦士達がゴミ屑とそ奴の名を付けられたガキどもが気に食わず、そ奴等を優遇するフリーザと軍に対しての不満を募らせ暴発寸前だという。
フリーザは俺達サイヤ人が集団になるのを怖れている!そして!!あのゴミ屑のお陰でフリーザに対する不満が爆発しかけている、見逃す手はない・・・
クックック・・・・強かろうが数で押せば我等にも勝機がある!!
精々今を楽しむがいい屑どもが!!
サイヤ人の恐ろしさを思い知りながら地獄に落ちるがいい!!!
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何だろう?
「ナナバ様・・・・近頃その・・・・」
「ラディッツ、雑事にかまけておる場合か?近々フリーザ様が直近銀河最大の王族と大規模同盟連合を結ぶ為の支度を仰せつかっとる身じゃろう。」
「そうですね・・・・以前から打診していても感触が悪かったのが、急に色よい返事をしてきたとフリーザ様喜ばれていましたね。」
「うむ、故にこそフリーザ様の偉大さが分かる手土産を完璧に整え、引き連れる武官・文官も選りすぐりの者を選出せねばならん。
じゃから珍しくフリーザ様がお前をお手元からお放しになられたのだぞ?」
「まぁ・・・・そろそろ俺の体も大きくなるので、ふちの端に座らせていただくのもどうかと・・・」
「ふむ・・・それはお主の体が百五十位になったら考えてもらうのじゃな。」
「うぐ・・・・サイヤ人ってある時期になってから大きくなるのが多いですからね。
でも・・・マトマとゲンインははもう百六十あるんですよね・・・」
「お主は四十と少しか、文官じゃから背は気にせんでよかろう。
寧ろフリーザ様は其の方がお主をいつまでも手元に置いておけると喜ばれるぞ?」
「はぁ・・・」
「ほれほれ、其れよりも仕事じゃ仕事。」
・・・・背が伸びないなぁ俺・・・ナナバ様と出会ってもうずいぶん経つのに、未だに高齢になりつつあるナナバ様よりも首一つ低いし・・・戦闘力は五千ギリギリ言ってからまた伸び悩んで・・・マトマは六十に背が伸びてから筋骨隆々でこれぞサイヤ人の男って感じになってる。
ゲンインも同タイプで二人共二年前に戦闘力測ってくれって言うからスカウターで見たら、二人共一万五千だった・・・・最初は俺の方が強かったのに・・・特戦隊の皆さんに教わった戦闘訓練方法を一緒にしてたらあっと言う間に置いてけぼりにされたのがちょびっとショックだ・・・・親父呆れて母さんも少し皆を羨ましげに見ていたのはもっとショックだけど、皆が強ければ死ぬ確率も減るし嬉しい。
けどな・・・
「ラディッツ補佐官、ナナバ文官長、目録のチェックを終えましたので最終チェックをお願いします。」
「うむ、ご苦労じゃったなゲンイン。お主が文官に転向したいと言って来た時は驚いたが、今ではラディッツ補佐官の補佐となっておるのう。
-ラディッツ世代-は優秀じゃて。」
「お褒めに預かり恐縮です。他にする事はございますか?」
「ふむ、少し二人で休憩をするように。少なくとも三十分は特戦隊の下にもどこにも寄らずにのんびりとせよ。以上じゃ。」
・・・・ゲンインが一年前に文官やるって言いだして、武官長が泡食って俺にゲンインの文官転向を反意させて欲しいって頼まれたけど無理だった・・・
「最近きな臭い、-古いサイヤ人ども-が、お前の仕事帰りに襲ってこないとも限らない。
文官になればお前の行動をきちんと把握できる。」
・・・・何言っちゃてるのである・・
俺はそこそこ偉いから帰宅時間優遇してもらえるけど、下っ端はそうもいかないんだぞと言って止めようとしたんだが
「なら帰宅時間優遇してもらえる地位に付けばいい。」
・・・・なんかとんでもない事さらっと言って、三ヶ月後にはどうやったのか、俺の隣、つまりフリーザ様のポットのふちにいる俺の隣という事は、司令室に自分のデスクを持ってきた・・・つまり超スピードで軍の文官出世街道を爆速で駆け上がり、戦闘力一万五千様は上級文官様になりやがったのだ!
ちくしょう!!武官の花形特戦隊候補になれる奴が!文官でもエリート様って何なんだよ!!
しかもフリーザ様もフリーザ様で、ゲンインの文官志望動機聞いたら爆笑してたし!ドドリアさんとザーボンさんも妙に気に入ったのか、仲良くなってるのは良いんだけどさ・・・俺は襲われそうな程弱っちいって話になるのかね・・・トホホ
マジで何でゲンインの奴は文官目指して来たんだろう・・・・助かるけど
親御さんと喧嘩してまでなりたかったのかな?
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ゲンインとしては、妙に危機感の無い幼馴染が心配でたまらなかった。
古いサイヤ人どもの大半は最早自分達には勝てず、憂さ晴らしとしていつかラディッツを襲うのではないかとマトマ達と危惧を話合っているというのに当人は古いサイヤ人どもとあまり揉めるなとか・・・仕方がない、あの優しさこそがラディッツであり、あれがないラディッツなぞ偽物である。
底抜けに優しく明るく、だからこそフリーザ様と側近であるドドリアさんとザーボンさんもラディッツを気に入ってる訳なんだが。
「ふふ、あの小僧は私の好きな紅茶をどこで聞いて知ったか、ある時私が疲れてきている時紅茶ポットごと持ってきて淹れてくれてな。
其の時フリーザ様は会議でおられず暇で淹れてくれたのかも知れんが妙に美味しくてな、時折フリーザ様が小僧を置いて席をお外しになる時はちょっとした茶会をしているのだよ。」
互いの髪の手入れ方法だの、爪のケアの仕方や最新のネイル技術だのの話をザーボン様としていると聞いたり
「ふっふ、あいつは兎に角人を見る目がありやがる。武官の花形は特戦隊だけじゃなくって近くで常にフリーザ様をお守りしている俺達の苦労をちゃんとわかってやがるんだよ。」
いつもフリーザ様と書類仕事をされながらも、周囲の警戒を怠らずに出来るのは何故ですかと聞かれたのがきっかけだそうで、ラディッツ曰く、自分は書類仕事に専念すると近くの物音も聞き逃す程に没頭してしまい、仮に刺客が来たら死んでますと真顔で言ったらしい。
「まぁ慣れない内はそんなものだ、仕事に慣れてきたら、自分の意識の一部を無意識に置いておくことが出来たら一流だって教えてやったら、あいつ実践しようとして凄まじい形相で仕事して、フリーザ様に何してるって言われたのを正直に話してな、フリーザ様に呆れられてたよ。
あいつは弱いからな、そっちの働きは正直言うと何にも期待してないな。
だがな、それをやろうっていう心意気が俺は気に入ったんだよ。
幸いお前は武官としても文官としても使える。文官やるなら特戦隊じゃなくて俺とザーボン目指せよ、ラディッツみたいに。」
・・・・ガッツリと軍の中枢とずぶずぶのラディッツが、其れでも同族を信用している・・・しようとしている・・・
ならば、自分達が守ってやればいい
それがラディッツ世代と呼ばれている俺達の総意だ
近頃きな臭さが一層増しているのは、ラディッツだって分かっているだろうに、それでも笑おうとしてくれる優しいサイヤ人らしからぬ幼馴染を守る為ならなんでもする。
両親も古いサイヤ人の方で、ラディッツを見る目つきが気に入らない。
マトマ達の親も同様で、俺達にとっては煩わしい事この上ない。
同族だろうが親だろうが、ラディッツに手を出すならば容赦はしない
殺してやる
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ナナバ様のお茶目な命令で、俺達はフルーツサンド片手にコーラに似た飲み物を持って施設の屋上に来た。
ここなら滅多に人は寄り付かない、俺のお気に入りにゲンインを招待した。
どうしても聞いてほしい事があって
「なぁゲンイン・・・お前が親御さんと喧嘩してまで文官になって俺の側にいてくれるのって、近頃のその、妙な雰囲気感じたせいか?」
「・・・・近頃のきな臭さよりも、お前が襲われないか本気で心配したからだ。」
「うへぇ・・・うら若い美少女ならともかく、野郎の俺を襲ってどうするんだよ。」
変な心配しやがってと、フルーツサンド平らげ空いた手で頭をガシガシと掻きながら、答えはぐらかされたと憮然とするラディッツの頭に、ゲンインの大きな手が乗せられる。
見上げれば、優しく笑うゲンインの瞳とぶつかった。
よく見ればまた背が伸びたようで、同じ文官使用の戦闘スーツを着ているのにも関わらず分かってしまう体格の差。
ラディッツの倍ほどもある腕周りと胸板の厚さは、こいつは絶対に武官をすべき奴だとラディッツとしてはいいたい。
だが、自分は兎も角ドドリアさんとザーボンさんの様に、フリーザ様を守れる文官がいるのも頼もしいと思わせてくれる頼もしさに、ラディッツは何時もの様に緩んだ笑みを浮かべるのを、ゲンインも嬉しそうに微笑みあう。
「何があっても俺がお前とお前の弟のカカロットを守ってやる。
-誰-が敵であってもだ。」
・・・・
いや、その言葉は嬉しくはあるんだが・・・気持ちが重たいよゲンイン君?
なんだか聞きたい事がもっとあった気がするのだが、残念ながらお仕事の時間となってラディッツとゲンインはナナバの下に戻った時、フリーザもいたので二人は慌てて居住まいをただす。
「ほっほっほ、二人ともそう畏まらなくていいのですよ。ゲンイン、貴方の仕事ぶりはナナバとラディッツをはじめ他の文官達からも聞いていますよ。
貴方のような優秀な文官がいると本当に助かります。」
「は!光栄でありますフリーザ様。」
「ふふ、硬いですね~。どう思いますかザーボンさん、ドドリアさん。」
「は、分を弁えており理想の文官かと。」
「まぁ俺としてはもう少し表情柔らかくてもいいと思いますが、それ以外は申し分ないかと。」
「ふむ、気難しい私の側近達にも認められるとは良い事です。精進しなさいゲンイン。」
「は、慢心せずに精進させていただきます。」
「よろしい。」
幼馴染のゲンインが、同じ職場になってくれてしかも自分が大好きな人達全員に認められ褒められているのが嬉しいラディッツは、頬を紅潮させゲンインを見ている。
自分の事の様に喜んでくれるラディッツを、ゲンインも嬉しいがラディッツの様にフリーザ様達の前で表情豊かにするわけにはいかないので、ほんのりとした笑みを浮かべて何とか喜びを押し隠そうと四苦八苦していると、
「ラディッツ、来なさい。」
「あ、はい!」
フリーザに呼びつけられたラディッツは即座にフリーザの前に立ち、すぐさま尻尾に捕らわれポットのふちに座らされる。
最早様式美に近いかもしれない動作に、フリーザ軍の誰も疑問に思ってない・・・ある意味この組織終わりが近いのかもしれん・・・
だが、次のフリーザの言葉にナナバと側近達以外の全ての文官達が固まった
「私が同盟締結する為に出かけるとき、丁度貴方の弟が保育期間を終えるはずです。その日の内にここから宇宙ポットで一週間ほどの星に飛ばし子として飛ばす事が決まりましたが、ラディッツ、貴方も弟についていきなさい。」
・・・・・どうして・・・・
▲▲▲
「・・・・そんで・・・・お前は受けたのかその話・・・」
「受けるも何も、俺に拒否権無いだろう親父・・・・分ってていうなよ。」
「ふん・・・気に食わねぇな・・・・」
「親父・・」
「あんた・・・」
「ふん!俺は今日はもう寝るぞ。」
「あ・・・・行っちゃった・・・気にしないでねラディッツ、バーダックだって心配してるのよ。」
「分かってるよ母さん・・・」
家に帰って夕食を食べながら、通達されたことを報告すれば案の定バーダックの機嫌は悪くなり、ギネは心配で顔を歪める。
息子二人が飛ばし子にされる、そうならない為に文官にする約束だったの筈なのにとギネが悲鳴にも近い声で聞けば、どうもその事が今回の件の根っこにあるらしいと言われ、バーダックは目をますます細め、ギネは首を傾げるのを、ラディッツは更に受けた説明をそのまま話す。
どうも今日の会議の議題は、俺の弟カカロットの事らしい。
俺の功績に免じて飛ばし子を免除は無理でもせめて少しは遅らせてもらえないかと、身勝手な事を考えていたらフリーザ様のお気に入りと一応目されている(ガッツリ寵愛されてるぞ!)俺に忖度をしてどうするかフリーザ様にお伺いを立てたらしい。
近頃俺の扱いの事で大人のサイヤ人の人達の手前依怙贔屓になるのは承知で、俺の功績を以ってという話をしてくれたらしい・・・・後でその人にお礼しに行かねば。
だが、フリーザ様のお考えは違ったらしい。
「ならばサイヤ人の武官達にも分かりやすい功績を、ラディッツと弟に積ませましょう。」
・・・・戦闘力五千弱の俺に無茶だと、速攻で周りが反論されるのを制され
「飛ばす先は戦闘が必要なところではなく、交渉が難しいアルタール惑星です。
あそこの特産品である神酒は、近頃ビンテージ物にまで格上げされているので是非取引をしたいと思っているのですが、交渉人としてラディッツを送り込みます。
あぁ心配はいりません、半分以上は向こうも条件を受け入れているので、ラディッツは最後の交渉の詰めと締結をすればいいのです。」
内訳なぞ武官達に教える必要は全くないので、手柄をラディッツが立てればいいのだというフリーザ様の言葉に、今回の件が決定したとザーボン様がガッツリと教えてくれた・・・・出来レースじゃん・・
「そんな訳で・・・実質一週間ポットの中で過ごして、スリーブしてる間について三日滞在してまた戻ってくるだけだから・・・」
「ふ~ん、ついでにカカロットも飛ばし子をしたって言う記録も付いて、後は軍のお偉いさんたちがまた似たような事もしてくれるの?」
「まぁ・・・・他の親御さんたちが知ったら納得しないと思うけどね。
ただ・・・フリーザ様は今回でもう飛ばし子制度廃止する方向でいくらしいんだ。」
「あら?今までそんな話聞いた事もないわよ。」
「ほら、飛ばし子って昔はそのさ・・・いらない子を・・・・まぁそんな制度で始まったシステムは、育てれば案外化ける子が多いって最近ではフリーザ様達が見直しを図ったんだ。」
「例えばあんたみたいに?」
「俺のは幸運が重なっただけだよ。武官だけで見ていたゲンインが文官もできるし、子供を未知の可能性があるから一定年齢まで様子見で育てたほうがいいって俺も思うしね。」
「そうね・・・・そうよね・・・・カカロットの年齢の子が最後の飛ばし子になるといいな・・」
「俺もそう思うよ。」
いまだに保育カプセルに眠るカカロットを見ながら、優しい笑みを浮かべるラディッツとギネの話は、寝室で横になっているバーダックの耳にも入り、聞こえる話が全て胡散臭く聞こえる。
あの冷徹なフリーザが、ラディッツの弟はいえそこまで配慮しているのはおかしい。
あいつはラディッツ以外は次の日、いや目の前で他のサイヤ人達が死んだとしても何の痛痒も感じない冷酷無比な怪物だ・・・・・何を企んでる?
・・・・それも、俺達が暴れる予定の日にラディッツとカカロットを惑星ベジータから離そうとするのは
「偶然か?」
誰にも聞かれない独り言は、やがて宵闇の中に解けて消える
その日に王が一斉蜂起すると、マートから聞かされている。
手を貸すわけではないが、勝算がない訳でもない。
近頃また戦闘力が上がり、二万まで跳ね上がっているそして予感がする・・・ここで動かなければ滅ぼされるようなちりちりとした嫌な予感が・・・・
あいつを、ラディッツとガキどもを守る為にも、禍根を立たなければいけないという焦燥感に駆られるままに、その日はやって来た
大勢の見送りを受けながらラディッツは保育カプセルから出たばかりのカカロットを指定された宇宙ポットに入れ、自身も初めて宇宙ポットに乗り込む・・・・生憎と父と母は仕事で外に出ているが、仲のいい子達と文官長を筆頭とした職場仲間とそして・・・・フリーザ達に見送られながら・・・
「あの・・・」
「気にしないでください、私達の方が遅く出る予定なのですから。」
「はぁ・・・えっと、行ってきます・・」
「はい行ってらっしゃいラディッツ。もしかしたら、私の-用事-の方が早くに終わって迎えに行くかもしれませんので。」
「そう・・・なんですか?分りました、無事に済む事をお祈りしてます。」
「・・・・ほっほっほ!貴方も気を付けてくださいね、私の小姓さん?」
「はい・・・」
フリーザにそっと頭を撫でられ嬉し気にするラディッツ
初めての宇宙進出に不安でいっぱいだったが、鼓動は落ち着きを取り戻してカカロットをきちんと守らないといけないと奮い立ち、きりっとした顔を上げて主の用事が無事済む事を願う。
フリーザの-本当の用事-を知らずに無事に済む事を祈るとは、全てを知る者達からすればなんとも滑稽な事この上なく、憐れである
用事が済めば、それは惑星ベジータと古きサイヤ人どもの終焉を意味しているのも知らず
ラディッツとカカロットを乗せたポットは、カカロットと同じ年齢の下級戦士であり、同時に全員が打ち上げられる
ラディッツとカカロット以外はここから数時間で着く惑星に着陸させる設定になっている。
フリーザが提言した子供達の教育は本当の事であり、本来は飛ばし子の予定はなかった。
これはラディッツを遠くに行かせるためだけの茶番である。
これから行う事の舞台裏を、万が一聡いラディッツが気が付いた時、フリーザはお気に入りのラディッツを殺さなければならなくなる。
聡く優しいが故に、フリーザと軍がした事を許す筈も無く、可愛くなくなった子ザルをペットに置く程フリーザは優しくはない。
可愛い子ザルのままでいさせる、其の為だけに見せかけの飛ばし子をしたのだ。
「さて皆さん、茶番劇の幕開けですよ~」
ラディッツを見送ったフリーザ達は、冷酷な笑みを浮かべその数時間後に報告が入る。
同盟を結びに出かける態で宇宙に出れば、案の定罠が張られていた・・・獲物がどちらかもわかっていない正真正銘のサルども
「滅ぼしなさい、全てのサルどもを」