俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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箱を開けた時・・・・:後編

・・・・・何を・・・どう思えばいいんだ・・・・俺を・・この世界をどうしたいんだ

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ソラの記憶をジュニアが見ることが出来るかもしれないという淡い期待に、早速やってほしいとジュニアに頼み込んだソラは、ブルマとラディッツの立会いの下で早速試してもらった。

 

その日の孫家の家は、悟飯はターレス達に連れられてパオズ山に遠出して、悟空もクリリンも仕事でおらず、チチは山村にある幼稚園に来年悟天を入れるべく悟天を連れて幼稚園の体験会に出掛けている。

 

其の方がソラにとっては好都合であった。

 

こんな得体のしれない者を家族として受け入れてくれている孫家

 

その孫家の人達の前で家族がいたかもしれない事を言い出すのが恩知らずのようで・・それでも、悟雲父さんはソラが自然だと、知りたいと思う事に悪い事は無いだろうと肯定すらしてくれた!

 

大好きだ!孫家の家長たる大祖父様になる悟飯お爺様も、父たる悟雲父さんも、おらのおばちゃんじゃおかしいから姉弟でいいかと言ってくれた悟空もクリリンも・・・その内もしかしたら、母になるかも知れないブルマも、私と本当に兄妹の関係になったジュニアも大好きなのは本当でも・・・・セルはやっぱり嫌いだからどうでもいいけど悟白の事を家族がいたら教えて上げたいから・・・

 

そう願ったソラは、椅子に座って兄なるジュニアの頭が手を置かれた時に自然と目を閉じた。

 

自分の家族が自分にも見られる事を願って・・・だが

 

「・・・すまないソラ、姉君も・・・・ソラの記憶には靄のようなものが掛かっていて残念だが見られなかった・・・」

 

ソラとブルマに残念な知らせしか出来ずに済まないとジュニアに言われてしまった。

 

ソラはがっかりとしたが、ジュニアに責はないといって寂しそうに笑った。

もしかしたら記憶障害だからか、記憶が無くなって久しいせいかもしれないと気丈に言って笑おうとするソラを、ブルマが泣きながらしがみつくように抱きつき

 

「ごめんねソラ!私が・・・・考えなしで言ったせいで・・・・」

 

自分がジュニアに見てもらえばという発言が、ソラを傷つけてしまった事がブルマは何よりも自分が許せなかった!

当然失敗するかもしれない可能性を考慮するべきだった!科学者の端くれを謳うのであれば!!

 

成功も失敗も大失敗もあるのが科学の中では当然で、その為の計画を何十二も立てるのに!どうして日常生活でそれが出来ないのだと、ブルマは自分に腹が立って仕方がなく、ソラに申し訳ない気持ちで一杯になったが

 

「ブルマ姉さん・・・ありがとう・・・・私の事を思ってくれて・・・」

 

得体の知れない赤の他人の自分を姉妹だと言ってくれて、こうしてたくさんの事を案じて考えてくれて、沢山の想いの有難うをソラはブルマに言って、そして思う存分に泣き合って・・・・

 

「・・・悪い事をしたな・・・・」

 

泣いてに眠ってしまったブルマをラディッツが、ソラをジュニアが抱き上げて悟白が眠っている寝室へと連れて行き、寝かせた二人に毛布を掛けて上げながらラディッツがぽつりとつぶやいた時

 

「・・・親父・・・・明日時間を作ってくれ・・・」

 

そう言ってジュニアが足早に出て行ってしまった・・・・先程のジュニアの言葉は嘘で、ソラの中に何か見たのだと分かるほどに・・・

 

近頃人員とベテランが増えたおかげでサイヤンℱのオーナーとしての仕事が減って来たラディッツは、誰よりも速くジュニアが指定・・と言おうか、近頃大事な話はここでされるという鶴仙流の本部の会議室に入っていた。

 

・・・・別に何かの密談や大事の話をする為に鶴仙流の道場作ったわけではないラディッツは少しばかり困惑する。

 

自分はただ、本当はいい人だと思うお師匠様を悪党達から切り離して、自分の大好きな鶴を模した武道を広めたかっただけなのにいつの間にか・・・

 

そんな事を考えている間に、弟達が来てヤムチャと天津飯と餃子とお師匠様と何故か武天老師様とクラッシャーターレス軍団全員がお揃いで入って来た。

 

最後に入って来たジュニアは、全員を集めた趣旨を話し始めた

 

「親父と地球の運命に関する重要な話だ。」

 

その言葉に、その場の温度が沸騰した・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

先ずはソラの記憶からの話になった。

 

惑星星でポンジャの名前を聞いて、先ずラディッツがガタリと音をたてて立ち上がり、酷く青褪めた顔をした。

 

ラディッツにとって忘れる筈も無い・・・あの惑星には様々な思いが沢山詰まっている。

 

モチ米を手に入れたとこでベジータ王子と知り合いそして楽しい行事を作り、何よりもあの惑星の住人を今でも愛している!

 

平和しか知らない、ジュニアの話で聞いたナメック星人のように穏やかで優しい人々だけが住まうあの地・・・・

 

そう話した時、ジュニアが今にも泣きだしそうにして辛い声で

 

「ソラは・・・・その惑星を襲った一味の一人だ・・・」

「な!!???」

「そこで・・・・悟空そっくりの男に負けてボロボロになってこの星に逃げてきたんだ・・・」

「カカロットと・・・・」

 

弟にそっくりな男と来た時、ラディッツの理性が吹き飛んだ!

 

「ジュニア!その男の顔に傷はなかったか!!??腕は?右腕がない男だったか!!??」

 

激したラディッツはジュニアの両腕を掴み、その男はどんな男だったかと必死の形相で聞くのを

 

「兄ちゃん!ジュニアの腕を締め上げてる力抜いてくれ!!」

「落ち着いてください悟雲兄さん!!!」

 

弟二人に取り縋られジュニアから引き離された。

 

弟達の慌てた声を聞いた事でラディッツは少し落ち着きを取り戻し、ジュニアの腕からそっと手を放した。

 

「・・・・すまないジュニア・・・・腕、痛かったろう・・・」

「大丈夫だ親父・・・・最初から話す、落ち着いて聞いてくれ。」

 

・・・・・・・・・・・

 

ジュニアが見た記憶は、ソラ事ザンギャが惑星ポンジャで他のヘラー一族達と共に封印を脱出し、フリーザと軍に戦争を売ってフリーザ達と会敵する少し前であった。

 

記憶の中のソラはザンギャと呼ばれ、惑星ポンジャを使ってコルド大王の息子達を呼び寄せられて愉快だと言うリーダー格らしい男をボウジャックと呼んでそして・・・侵略をした・・・・・

 

泣き叫ぶ人達を殺した

殺した者達を積み上げ罠を張った

逃げ惑う人々を・・・・・

 

「・・・・ジュニア・・・・内容は言わなくていい・・・・忘れろ・・・」

 

中身を話さなくてはと必死なジュニアを、ラディッツは包み込んで止めた。

 

自分が散々受けてきた報告・・・・それは目の前に無かった文字だけの存在であったから、自分はきっと・・・・正気で居られたのだろう・・・

 

それを見せつけられたジュニアを労わるように、ラディッツが包み込んで暫くして

 

「・・・・すまない親父・・」

「いいんだ・・・ジュニア、内容は省いていい・・・カカロットに似た男の事と、他に誰を見た?」

 

ジュニアが話しやすい様に誘導するラディッツの言葉に

 

「親父は、悟空に似たバーダックという男とリーキュ・マトマ・ゲンイン・スーナ・ガジャというサイヤ人に覚えはあるか?」

「・・・・ある・・・・」

 

それは俺の大切な幼馴染五人で

 

「バーダックは俺の父で・・・お前の祖父になる人だ。」

 

とても懐かしそうに・・・・そして身を切られるような表情に、ジュニアはザンギャであったソラと、其の六人が出会ったところから話を再開した。

 

・・・・・・・・・・・

 

「そうか・・・・ソラはザンギャであった時に親父達に負けたのか・・・」

 

・・・・まさか幼少期に作った歌を歌った自分の映像をフォトにしてして持ち歩いていたとか・・・・ガジャ・・・嬉しくて恥ずかしくて俺は死にたくなるぞ・・・

 

別にソラが行った事は・・・・もう何も言えない・・・

 

何故なら自分自身が侵略者で散々な事をしていた上に、自分の幼馴染の生命を脅かしたターレスを受け入れている時点でザンギャであった頃の事を覚えていないソラを責める気がどうしても起きなかった・・・・

 

これで幼馴染か親父か、あるいは両方が死んでポンジャが滅亡していたらラディッツの理性ははじけ飛んで速攻でソラを殺害していた可能性は高いがそれは-たら・れば-の話でしかなく、其れよりも・・・ジュニアにとってはザンギャが負けて、この地球に逃げて来た時の話の方が言い辛い事であった・・・

 

「・・・・ソラの記憶をそのまま話すぞ・・・」

 

認識の方ではなく、ジュニアが見て聞いた事を其のままの話した

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ザンギャがフリーザ軍の母艦に近づいた時、中に誰もいないというザンギャの認識誤りで、中には数名の者達が残っていたのをザンギャの朦朧とした意識が認識できなかっただけであった。

 

ただザンギャは悪運が強かったのかいたのは通信設備の留守番だけであり、彼等のお喋りを、意識が朦朧と強いていたザンギャの耳が拾っていた。

 

「ポンジャの事を知ったら・・・・ラディッツ様が嘆かれるな・・」

「お前はラディッツ様がいた頃から通信係だったんだってな。」

「そうとも!あのお方は、いつも通信後には取次ご苦労とか一言をくださるお方でよ!!・・・早くフリーザ様達がラディッツ様と弟さんを見つけてくれればよ・・」

「・・・俺にはわっかんねえな・・・・文官長補佐官を務めたとはいえたった一人のサイヤ人を探す為に、宇宙征服して・・・・」

「あんだと!!!??あの方はな!俺達古株全員の・・・・」

 

そんな取り留めのない話を通り過ぎ、保管されている宇宙ポッドに近づいたザンギャは宇宙ポッドを主導で開けて・・・・そして中に倒れ込むように中に入って行き先を打ち込もうとした時にはもう力が入らず眠りに落ちそうになった時

 

 

「あぁこれはいい・・・・-また-未来が面白くもない方向に固まりかけていたが、成る程、これを地球に送るだけで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

ラディッツ達の時と同じ様に地球に送ればいいのか・・・・

 

「・・・・お前が死んでしまうか生き残るかは運任せだが、どちらでもいいか・・・・」

 

ラディッツ達を地球に送った事で不確定になっていた未来が、ここ最近はまた-ありきたりの結末-しか見えなくなっていたが

 

「宇宙に変化をもたらせる駒になるんだから、死んでも価値はあるか・・・」

 

出来れば死なない事を祈ってやる

 

そこでザンギャの意識は途切れ、次に目覚めた時には記憶の無い女として目覚めてセルに囚われたソラの記憶が始まったのだ

 

父ラディッツは、訳のわからない身勝手な考えで幸せであった世界から切り離された事を話すのが、ジュニアには苦しいことであったのだ・・・

 

それがなければ自分は存在せず、地球はこれほど平和ではなくもっと殺伐とした世界であったかもしれないが・・・それでも本来の父のいるべき場所であった世界と断絶された事にはかわりはないのだから

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・フリーザ様が俺を探している事が確定したか・・・だからジュニアは俺と地球の運命に関する大事な話だと・・・

 

ジュニアはフリーザ軍の全てを、卵の中にいた時ラディッツの記憶が流れてきた事を知っている。

 

故にフリーザ軍の規模と強さとそして、フリーザ自身の強さとサイヤ人達の強さを・・・

 

「・・・・・俺が彼等を呼び寄せている・・・・」

 

通信兵の言葉が本当であるのならば、自分が飛ばされてもう十八年も経っている

 

であるのならば、フリーザ様達が本気を出せば宇宙の大半はもう陥落しているだろうしなによりも

 

彼等はここに絶対に来る・・・・其の時どうなるのか分からないと言うほど自分は知らない者ではない・・・・絶対に地球に住む人々をフリーザ様が滅ぼす!

 

いやという程フリーザ様の事を知っている!

 

一たび己の内側に入れれば役に立つものには優しさを示してくれる半面、その対象が自分が認めた以外の者か物に愛情を示す事を極度に嫌う方・・・・きっと自分が愛しているこの地球と人々を見逃す事なんてしてはくれまい・・・ポンジャはあれは例外中の例外で、自分とそしてフリーザ様にも篤い忠誠心を示したからこそ認められた惑星で・・・・自分を探していた年数分のあらゆる負の想いをきっと地球に・・・

 

ジュニアが聞いた男の声がきっと-ネズミ-で・・・・言っている意味が何であるのか自分ですら分からず!何の思惑で自分とザンギャ・・・ソラをこの星に送ったんだ!!

 

「お前は一体誰なんだ!!!!!!」

 

何故地獄に落ちる所業をしていたとはいえ、それでも幸せであったあの世界から俺とカカロットを引き離した・・・・

 

何故家族と幼馴染達と・・・・フリーザ様の下から俺を追いやったのだ・・・

 

ジュニアの話を聞いて混乱したラディッツは、気が付けばどことも知れない場所で蹲って呻くように泣いていた

 

頭の一部分は冷えていて、こんな無駄な事をしていないで地球の危機を伝えるべきだと言っている・・・これはきっと、文官の頃の自分

 

だが、ー地球の自分ーにはどうすればいいのか、どうすべきなのか決断ができない・・・愛しているから

 

フリーザ様もこの地球にいるみんなの事を・・・愛しているから

 

誰とも知らない者の思惑でこの星に来て根をおろした矢先にそのフリーザ様達が来てしまう・・・・・・俺は其の時どうすればいいのだと・・・・

 

フリーザ様・・・・お願いです・・・・どうか・・俺の事をお捨て置きください

 

今はただ・・・そう祈るしか出来なかった・・・・

 

 

だが宇宙では、そんなラディッツの悲痛は祈りは届かなかった。

 

ラディッツの生命が危機に瀕したあの時、ラディッツの生命と繋がっている生命石が明滅して光を失いかけた時、生命石を熟知しているフリーザは即座に意味を悟った時、母艦の大半が灰燼と帰し視察で出掛けていた先の宙域の星々が明滅をして消え果てた・・・

 

 

「ラディッツラディッツ!!!許しませんよ!!!絶対に許しませんよ!!」

 

私の知らないところで貴方が死ぬなど許せるはずがない!!!!

 

荒れたフリーザと何事かと駆け付けフリーザの暴走の理由を知ったフリーザ親衛隊達もまた荒れ狂い、ベジータ王子が話を聞きつけ収めに行くまで周囲の惑星がいくつも消える程であり・・・・地球の運命を占う様であった・・・・

 

箱の蓋は完全に開かれ、運命が回り出したのだ

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