side:と・・・ある方々
「北の・・・・フリーザ達が探しているサイヤ人の子供は見つかったんだろう!!?
なんか進展あったのかよ?」
「フリーザ軍の進展よりも、そのサイヤ人の子供と接触する方法が見つかりましたざますか?」
「相手が生者であったら我等界王が現世に介入するのはとても難しいからな。」
北以外の西・南・東の界王は今日も今日とて北の界王にやいのやいのと色々と迫っている。
北銀河はおろか、ただいまフリーザ軍の兄弟軍(?)のクウラ軍が西の銀河の端っこを攻めてきているので、東西南の界王も北銀河だけの問題ではないと戦々恐々としているのだ!
よしんばフリーザ軍がお目当てのサイヤ人の子供(三十八歳なんて界王様達にとっては子供も同然・・・)を無事(?)に取り戻したとしても、その後フリーザが宇宙征服をやめる保障なんてどこにもないからだ!
征服する事に酔いしれ味をしめて全銀河制覇なんて目指された日には目も当てられない!
それこそヘラー一族と激突した時の様にクウラと手を結んだ日には!あの兄弟と軍を止められる戦士達は現世には今いないのだ!!
あの世には確かに死後も修行を続けて超戦士になった者が山ほどいて、あの世一武道界なるものが開催される程であるが、あの世の基本ルールで現世の悪党退治なんてしてはいけないのだ!
では-一日だけ現世に戻る特権-を使ってフリーザが来た日に全員で一日だけ現世に顕現してボコしに行けばいいじゃないと、ルールを知っている人なら言うかもしれないが!現世の事は現世で生きている者達が何とかするものだを標榜に掲げている神様がお許しになられまい
ではその対となる神様とお供の天使が動くかと言えば、現在フリーザ達は脅威ではあるが、この十年は巨悪の位置から確かに離れていると言える。
ラディッツの安全の為には宙域を安定させるために統治が必要であり、フリーザが癇癪を爆発させたければある程度は放っておいた奴隷商人なり武器商人なり宇宙海賊なりを踏みつぶせばいい。
善人は死ぬ寸前であっても互いを庇い合ったり見逃してほしいと助け合ったりでパターンが変わらないが、悪党の方が往生際が悪くてそれを踏みつぶす方が愉しいと言うのが最近のフリーザのお気に入りのストレス発散方法だからだ。
自分を見逃がしてもらう為に他者を売り飛ばし、媚びを売り、財産を差し出せば許してもらえると言う愚かな夢を見ている。
全てを聞き届けた後に、にこりと微笑んでやれば何を勘違いしたのかあからさまにほっとした顔をした後、死になさいと言えば間抜けな面を晒して死んでいくのが愉快だから。
それでも駄目な時は、資源も何もない屑星の一帯を花火にしながらワインを飲むのが一番であるとか・・・・情がありながらも酷薄で残虐非道な性質はそのままなフリーザであったのだ。
そんな悪の帝王が目当ての子供を手元に置いた途端、本性を剥き出しにして極悪非道な暴虐王が誕生したら・・・・其の時はきっと天使をお供にした神が討伐に乗り出すだろうが、それが一年後か一日か或いは百年後か分らないと言う気紛れさであり、その間にどれ程の生命が無為に帰すかと思うと界王達の胸は痛み泣きたくなる。
そうならないように!地球にいるサイヤ人の子供・ラディッツには是が非でも勝って欲しいのだ!!
しかしそのラディッツとの接点は北の界王には無いし、たとえあったとしても・・
「儂が接触する意味がなさそうなのじゃよ・・・」
「「「・・・・はい?」」」
「ん・・・・いやのう・・・あのサイヤ人の子供はの、独自で地球の重力百倍から二百倍の中で特訓する場所を作っておってな・・」
「・・・は?そいつの頭大丈夫なのか?」
「そんな過酷な特訓してる奴なんて我等の自慢の戦士達にもそうはいなぞ?」
「に・・・西のパイクーハンだってそんな事をしていると聞いた事もないざます・・」
現在の地球歴エイジ758の七月時点で、ラディッツは重力に百倍の中で特訓をこなしており、ジュニアと悟空は百五十倍をこなしたところで精神と時の部屋に二十時間入って修行し、最終仕上げで丸一日入る予定になっていると言うとんでもない事になっている!
しかもだ・・・
「儂が夢にまで見て実現できんかった技があるのをみんなも知っているじゃろう?」
「あぁたしか、界王拳とかいう肉体に滅茶苦茶負荷がかかるブースト技と」
「惑星ないし周囲の生命力から少しずつ気を借りて使う元気玉だったか?」
「・・・それじゃがの・・・なんでかラディッツの弟が使用しとるんじゃよ・・・」
「「「・・・・・は?・・・」」」
「す・・・すまん北の・・・・流石に何を言っているのか意味不明だ・・」
「それぞれの宇宙を見守る界王が考えだしても実現できない技を、接触もしていない戦士が使えるってそれ何のジョーダンざますか!!??」
「・・・・まだ布団が吹っ飛んだの方が笑えるぞ?」
「ぷっぷっぷ!布団が・・・・って!違う!!ギャクでもなんでもなく!ラディッツの弟で地球名を孫悟空という者が界王拳に似た技の事をリミット外しと言ってブーストして!!元気玉の方はそのまんまのネーミングで使っておるんじゃよ!!!」
重力が売りの界王星に呼ばなくてもそれ以上の重力で特訓しており、技も戦い方も確立されているはでありそれを見た時は本当にサングラスが割れそうになるくらいに驚いたわ!!
何よりもラディッツを見つけてから北の界王はラディッツを注視していて
「あの者はフリーザがどれ程怖ろしいかをきちんと分かっておったよ・・・」
優しい方である一方で、酷く無慈悲で残虐非道な方が圧倒的にあると言うのを分かっていてもフリーザ達を愛する心が捨てられないでいる事を知ってしまった・・・
「そんな・・・そんな奴にこの宇宙の命運を賭けなくちゃいけないのか!!??」
そんな理不尽な事があっていいのかと泣きそうになりながら憤る西の界王に、それぞれ何とも言えない複雑な思いを抱く
理不尽な事なぞ、宇宙には掃いて捨てる程に溢れている
その理不尽が北の銀河ではなくなりつつあるのは、西の界王が理不尽だと憤ったラディッツが要因なのだから・・・・
「・・・・儂はな、見守る事だけに徹する事にしようと思う・・・」
現在の地球にいる戦士達に教え伝えられる修行方法は無く、フリーザの情報も渡す必要もなく、であるのならば自分の出る幕なぞどこにも無いのだからという北の界王の言葉に、三人の界王も無言で応えるしかなかった。
出来る事がない者が、上位者として出たところで何になるというのかと・・・
・・・・・・・・・・・・・
sideクウラ軍
「クウラ様。」
「どうしたサウザー?」
「お喜びください!!あの子ザルが発見されました!!」
現在は銀河の一番北の太陽系・地球とういうとんでもなくど辺境で生存が確認されたのを、サウザーが再び仕掛けた情報網に引っかかり、主人クウラ様にいそいそと報告をすれば
「そうか・・・フリーザに迎えに行かせ、ポンジャ辺りに戻ったところで強襲するか・・・」
「弟君様と一戦交えるのですか?」
「ふん!この頃のあいつは可愛げすらなくなってきたからな。」
そろそろ兄の強さを身に沁み込ませるべきであり、子ザルを手に入れ自分が弟に貸し出してやればいいのだ。
「なるほど、弟君様への教育の一環にもなりますな。」
「あいつもカレー作りが好きなままだったら、俺達の下に来た方が水が合うでしょうしな。」
「十八年振りか・・・あのちみっちゃかった奴が少しは成長しましたかね?」
「・・・・あれに強さを求めた事は一度として無い。」
其れこそ自分のみならず弟のフリーザもだ
武官としては三人の配下で事足りており、自分がラディッツを欲しいのは文官兼料理人として求めているからだ。
「・・・・・緑色の戦士達と遊ぶのは楽しいが、フリーザが目的を達したら一時此処をはなられるのか。」
ラディッツを手に入れる為には今いる-遊び場-から離れる事を珍しくクウラが惜しがっている。
この惑星の中央に立っていた-パイクーハン-という戦士の銅像を破壊した途端、大挙して押し寄せてきた戦士達に敗れかけて撤退した屈辱は忘れる筈も無いが、だが己と軍団を強くしてくれる戦士達と遊ぶのは楽しくもある。
・・・・五年の歳月をかけて削られているその星の戦士達にとっては害悪で傍迷惑な事を全く思わないクウラもいい性格をしているが・・・
政はフリーザが、武力は自分が頂点に立って棲み分け栄光ある一族が宇宙を征服すればいいとクウラは本気で夢見ている。
何時か父をも怖れさせている-神-を殺す日を楽しみにしながら、その道中にあの子ザルも加われば言う事は無い。
奪われた宝を早く取り戻すがいいフリーザ
そして俺に献上しろ