逃がさないとは思っていましたが・・・・逃げる気配の素振りすらないのもまた何を企んでいるのでしょうね~あの子は?
・・・・・・・・・
「カカロット!!保育カプセルに入って爆睡してた手前は可愛かったがな!!刃向かうお前は可愛くないぞ!!!」
「知るか!!兄ちゃんの幼馴染だってんなら!兄ちゃんの幸せは何だが考えろってんだよ!!!」
「ガキが生意気いうな!!??」
「おらには三つになる子供がいてもう大人の父ちゃんだ!!!ガキじゃねえ!!
リミット外し三倍だ!!」
「気が爆発的に・・・だったら!」
バン!!!
悟空とタイマンでやり合っているリーキュと悟空が激突する度に、大気が震える。
悟空の拳をリーキュが腕で止めながら流れる様に蹴りをぶち込もうとするのを、更に悟空が拳を解いて掌で受け止めながら気功弾で足を引き飛ばしかけたが、見抜いたリーキュが掴まれた足を起点にして悟空の腹に拳を入れて窮地を脱して距離を取り、そしてあの口舌合戦になったのだ。
腹だたしい・・・・三つになるまで保育カプセルで育てられるのが自分達サイヤ人の常であり、起きる日をみんなで指折り数えて待っていたというのに!
起きて直ぐに飛ばされラディッツ共々失踪して!十八年かけて探し当てればこの体たらく!!
しかも戦っている時の顔がバーダックおじさんがちらついてやり辛い事この上ない・・・
これが-生粋のサイヤ人-であったればそんなのお構いなしに敵になったんならぶっ殺す案件だろうが・・・サイヤ人のイレギュラー中のイレギュラー・ラディッツに感化されたリーキュ達にそんな非情な心は生じる筈も無かった。
手抜きはしない
した事がない
いつでもフリーザ様と軍の命令を違えた事は無く、生存させたままの生け捕りであれあば全員を生かして捕らえ、殲滅であれば何も考えずにただ殺してきた・・・だが
今自分の相手は大切な奴の大事な弟で、そして自分も会うのを本当に楽しみにしていたカカロット・・・
本気で殺しにいこうとも思わない・・・それをしてしまったら、本当にラディッツを失ってしまうから・・・ならば!!
カカロットの気が膨れ上がった・・・向かって来た時に生け捕る!!
悟空がリミット外し三倍で気を膨れ上がせ拳に力を乗せ、かき消えたように動きリーキュの背後を取ったが
「見えないが、待っていた。」
「な!!!・・・」
確かにカカロットの動きは早くて目で追えなかったが、感じはした
在りし日、目で追えなければ感じろ
殺気を気配を相手の動きの先を予想しろとも・・・バーダックおじさんが教えてくれたんだよ・・・
完全にリーキュというサイヤ人の漢の背後を取ったつもりであった悟空は、背後を振り返って笑みを浮かべているリーキュに背筋が寒くなった・・・リーキュは笑っているが瞳は冷たくて・・・・やばい!!
物凄く嫌な予感がして攻撃をキャンセルして離れようとしたが遅かった!
「逃がさないぞ悪ガキ?」
リーキュの合わさった手が開かれそっと悟空の腕に触れた時
「ギヤァァァァァ!!!!!」
「スパーク・・・プラスのエネルギーとマイナスのエネルギーを掛け合わせてショートしたエネルギーを・・・」
「アギ・・・アアアア!!!」
「相手が喰らえば感電したようになる。」
殺す為ではなく、気絶させる為のリーキュのとっておき。
なんだこれ・・・昔、ジャッキー・チュンのおっちゃんに掛けられた技なんてめじゃ・・・ヤバい、意識が
「悟空!!!」
「よそ見してる暇無いだろうがドチビが!」
敵の技を喰らい悲鳴を上げていた声が聞こえなくなり、嫌な予感がしたクリリンが目を向ければ!口の端が開いて意識が飛びそうな悟空の姿があった!
不味いと、マトマを振り切り悟空を助けに行こうとしたが、敵が見逃してくれるはずもなく
「行かせねえって言ってんだろうがドチビ!!」
「誰がドチビだ!!どけ!!!」
クリリンという戦士の攻撃は決して軽くは無いが、体格的にどうしても出る力の差で捌けるのを、マトマはどうしたもんかと心中で悩む
あぁもう・・・こいつもラディの大切な奴なんだろうな・・・つうかこの場にいる奴等全員そうっぽい・・・
脳筋戦士に思われがちな見た目をしているマトマだが、指揮官をさせれば意外とリーキュとゲンインとタメを張れるほどの能力と洞察力がある。
ラディの弟を必死に助けようとしている姿は、自分達がラディを守ろうとしてきた時の気配とうり二つ・・・つまり関係者、それも俺達位の深い中・・・殺したら駄目な奴だ・・・
「言って聞かねえなら仕方がねえな・・・」
捕まえて締め堕とすと本気の闘志を出したマトマに、悟空に近づこうとジュニアの閃光弾張りの弾幕を張るがものともされず、マトマの巨大な手がクリリンを捕まえようとした時
「俺の弟に無暗に触るなマトマ・・」
「ッ!ラディ!!!・・・」
ラディッツの声と共に少しだけ触れていた肌の感触がするりと逃げられ
「魔閃光!!!!」
「ギィ!!・・・効いたな少し・・・・」
目の前にはキューカンバをぶちのめしたジュニアというラディッツの養子だとか抜かしていた男が目の前に佇んでいた。
喰らわされた技はおそらくリーキュのプラズマの様な感電系か・・・って!!
「うぉぉぉぉぉ!!!」
「ラディッツよりも随分と好戦的だな養子さんよ!!」
「お前等をぶっ飛ばさんと親父がぐっすりと眠れないんでね!!!」
「そうか・・・よ!!!」
バギン!!!!
あいさつも交わす暇もなく連打の嵐を食らわせて来るジュニアに、こいつの方がよっぽど戦闘民族サイヤ人らしくないかと呆れる半面・・・楽しくなってきてしまった・・
やばい・・・やばい・・・こいつがラディの大切な奴だっての分かってても・・・
本気でぶちのめしたくなってくる!!
一瞬でクリリンというドチビをラディッツが助けて選手交代してきたジュニアの闘志と強さに、マトマの戦闘欲が掻き立てられ
「どうした!!もっと・・もっと早く動かないと死んじまうぞ!!??」
「く・・・そったれ!!!」
ジュニアの速さに目が慣れてきたマトマは、戦いの中でどんどんとジュニアの動きを学習しそして・・・
ズドン!!
「・・・ップ・・・・おがああ!!!」
ズドン!!
「ガ!!・・・のガキ・・・・」
ジュニアの腹に拳をめり込ませ振り切って海中に落とそうとしたマトマを、意識を意地でも切らせるかと、ジュニアは両手を握りマトマの頭頂部に反対に叩き込み、相打ちの様にふらつき互いに呼吸を取る為に距離を取った。
長い事戦場で働いているマトマはジュニアの強さに舌を巻く。
強い・・・・こんな平和そうな星で何だってこんな一級品の戦士育ってんだよ・・・
ジュニアの強さに、ポンジャで戦ったヘラー一族がマトマの脳裏によぎった。
あちらは外宇宙までも荒らしまわった奴等で戦いの場数が段違いだからと納得がいくが・・・こいつの妙に戦い慣れしているのは何だと、マトマがジュニアを、ジュニア達を警戒し始めた。
ウサギ狩りだと思っていたが・・・猛獣狩りをするつもりでないと食われるのはこっちだろうかと、呼吸を整えながらジュニアを観察する。
そしてジュニアも、隙あらばマトマを崩しに行こうと隙を狙うが、先程は幽かにあった油断も無くなり舌打ちをしてやりたくなった・・・さっきの油断を見すごして落とす機会を逸した間抜けな自分に・・・警戒される前にやらなければならなかったのに
双方の様子をフリーザが観察しているように、弟二人を回収して弱仙豆を食べさせているラディッツも見続けている。
先ず悟空を天津飯とヤムチャと共に助けに行き、二人がかりでリーキュの相手をさせている。
ヤムチャの操気弾と天津飯の肉弾戦の組み合わせであればリーキュになら弟が回復するまで持ちこたえられそうであり、ジュニアであれば言う事は無い。
「カカロット・・」
「・・・分かってる兄ちゃん、少し休ませてもらったから・・・行ってくる!!」
「俺も!ジュニアとタッグを組んでマトマという奴を!!」
「・・・・無理はするなよ二人共・・・」
回復して飛び立つ二人にラディッツは無理な願いを言う・・・・無理でも無茶でもしなければ勝てない人達・・・・
戦闘が始まってからもう一時間近く経ち、上級戦士達はあらかた戦闘不能に落としたがその分此方も同じくらいに損耗して戦線離脱をさせている。
こちらには補充要因がいないがフリーザ様達にはおそらく後続がいる・・・そしてやがて特戦隊も到着する・・・
宇宙の方は・・・
「頼んだぞターレス・・・」
クラッシャーターレス軍団が網を張っているが果たしてもつだろうか・・・・