俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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-幕間-クウラの決意

「何故あの子にここまで執着するのですか!!???」

「ふん!!あの子ザル一人の為に!一銀河とは言え席巻した奴のいう言葉かそれは!!

あまつ俺に追いつくためにとんだ事をしたものだが・・・・どうして俺達の居る場所と目的を知ることが出来たんだフリーザ?」

 

 

半日、ラディッツを攫って今後の方針(・・・ラディッツを花嫁にする・・)を決め、計画の為に一路ナメック星とやらに進路をとったクウラ達に、フリーザ達は全力で追いかけ追いつき、ラディッツが攫われてから実にたったの半日でフリーザ達全員がクウラ達の乗る母船に追いつきクウラ達を本気で驚かせた。

 

言っては何だが西銀河の裏で手に入れたエンジンはフリーザ達のものよりも出力が高く ラディッツを手に入れたと同時にすぐさまエンジン全開で二つ先の宙域まで飛んで行き、そしてナメック星へと向かったというのに・・・そもそもが、ステルス機能で自分達の行方を掴ませる事は無く、自分の思惑だとてギリギリまでサウザー達に伝えてもいなかったというのに!それなのに!!

 

「あの子に子供を産ませる事を考えるとか!なんと品の無い事を考えているのですか貴方は!!!!」

 

・・・・こんな事を言いながら、第四形態の姿で目を血ばらせて突っ込んできた弟に唖然とさせられ、船外での戦闘中とはいえ頭の中は疑問で一杯になった

 

何処で自分の言葉を知られた?

 

自慢ではないが弟の特戦隊が絶対に弟を裏切らないように!!自分の機甲団の三人だとて自分を裏切るなんて夢にも思わない。

 

猜疑心と警戒心誰よりも強いクウラではあるが、それでもあの三人と・・・・そして子ザルには信が置ける・・・・三人は自分に心酔の如く忠誠を捧げているのを感じるから・・・

 

ただ強そうだから、見込みがありそうだから、大勢の配下を纏めるという雑事を厭うたクウラは、少数精鋭で遺体が為だけに、能力と今後の伸びしろがありそうだという理由でそれぞれに声を掛けただけに過ぎなかった。

 

弟の方は父に似て支配だの征服欲だの称賛の声を浴びるのが好きという-変わった嗜好-があるが自分は違う。

 

栄光ある一族の繁栄と自分は何物にも屈さない為の強さが欲しい。

 

その為にも報告だの命令だのの雑事にかまけなくて済む環境を整えたのだが、この三人とて強くなればいつかは勘違いをして自分に牙を剝いてくるかもしれないと警戒をしていた。

 

サウザー達の生まれ育った星は過酷でそれだけに潜在能力が高くそれを発現しなければ生きていけない環境で育ち、強くなることに自分と同党に貪欲でそして・・・戦闘センスがとてつもなく高い。

 

そんな三人が結託をすれば厄介だ・・・そうずっと考えていた時期もあった

 

だが、そんなさしものクウラをしてもあの三人の心根を疑う事は長く続かなかい程に、サウザー・ドーレ・ネイズはクウラを慕い続けた。

 

どれ程の過酷な戦場であろうとも付いて行き、死にかけても側を離れまいと己達を鍛え上げそして・・・

 

「クウラ様!カレーが出来ました!!」

「クウラ様!!俺の拳で小惑星くらいなら砕くことが出来るようになりました!!」

「クウラ様~、書類仕事全部片付いたんで甘いもんでも偶には食べましょう~。」

 

いつも自分でも不愛想だと分かる態度で接しようが、冷たくあしらおう三人はお構いなしに自分に笑顔とやらを振りまいて来てそして・・・

 

「クウラ様!!子ザルから最新のカレーレシピが届きましたよ!!!」

 

・・・・欲しいものが出来た・・・サウザー達三人だけで、自分の機甲団は完成であった。

 

どれ程の敵が大軍で来ようとも、自分が前に出ずとも三人は・・・あの例の名乗りと妙ちくりんなファイティングポーズとやらをしてから特攻し穴をあけ中に入り込んで獲物のはらわたを食らうかの如く食いちぎりそして殲滅していった。

 

 

捕虜など要らない

敵に情けなぞ要らない

戦闘区域に置いて生きているのは自分達だけで充分である

 

そんな自分の思う戦場を作り上げていくクウラ機甲団に-四人目-に迎え入れたい者ができた・・・それは最早弟の者であったが関係ない。

 

自分はコルド大王の長子であり、兄が弟に遠慮するいわれなぞ一つとして無い

 

必ず弟から奪い、そして己の者すると思い定めて十八年の歳月が流れそして・・・ついに手に入れられる機会が巡って来た。

 

弟が子ザルの側を離れた

 

きっと、意気揚々と侵略戦争を吹っかけたのに-和睦-という名の敗戦処理を父と自分にどう伝えるか、そして子ザルに何の興味もない者達に対してどう伝えるべきかを考えるのに頭が一杯になったと言ったところだろう。

 

父は元々サイヤ人は皆殺しを言っていたのを、フリーザは自分に従順だという理由で結果数十名のサイヤ人は生き残り、父の危惧が当たったのかベジータという若きサイヤ人の王は裏で自派閥を作ってまんまと弟から独立して和睦をフリーザに呑み込ませるという大役を成した。

 

父の言葉に反発していた弟もこの一件で当分は父の言葉に逆らえまい

 

そして厄介なのはあいつが築いた最早帝国とも呼べるあいつが支配している宙域の実力者たちだ。

 

元々子ザル探しから始まった征伐の旅

 

あの当時は現役の武官達も子ザルを慕って弟の考えに心から賛同して付いて行っていたが、歳月が流れ武官・文官の上級官たちは一線を退き始め、代わりに子ザルを知らない者が高官を占め始めた時、弟の目的の旅に行く者達は一枚岩ではなくなった。

 

おかげでこちらに情報を流す者達に不自由する事は無かったが・・・子ザルを侮る馬鹿どもは自分も腹が立った・・・知らないだろう、あの子ザルがどれ程お前達よりも優れているのか。

 

どれ程の気概を兼ね備えそして・・・・心は反する様に柔らかく情に厚いのかを・・

 

だから・・・・だからな弟よ・・・

 

「フリーザ、あの子ザルが俺の顔を見た時どんな表情をしたのか知っているか?」

 

いきなりフルパワーで俺を殺しにかかってきた弟の拳を受け止めながら、弟の攻撃の見事さに自然と笑みが浮かびそうになる。

 

そうだ、俺達は絶対的な支配者でいる為に、温情はあれども甘くてはいけない

 

兄弟相手であろうとも多少の甘さもない見事な弟に褒美に教えてやりたくなった。

 

 

あの子ザルを攫う前に、俺はステルス機能を切ったのだ

 

十八年振りに俺の顔を見たあの子ザルは、果たしてどのような反応をするのか知りたくて

 

己を守る者が周りにいなくなった時、フリーザ軍の軍食堂とは違う状況で出会ったら、あの子ザルは怯え動けなくるかそれとも生きる為に媚びて来るのか・・・だがそのどちらでもなかった・・・・

 

「何を笑っているのですか気色の悪い!!!!」

 

バギン!!!

 

おっと・・・・思い出しただけで力が緩んでしまうとは・・・俺の方が甘いのか?・・・だが仕方がないではないか・・・

 

「笑ったんだ-あれ-は。」

「・・・・は?」

 

ふん!俺の言葉に何を怪訝そうにしているんだあいつは。

 

 

クウラの一瞬の力の緩みから握られていた拳を振り払い距離を置いたフリーザは、今生においてまさか見る羽目になったクウラの表情に本気で困惑をしたのだ!!

 

それこそラディッツを遠くに追いやったネズミが軍医トンミだと知った時以上の・・だって・・・兄が・・・鮮やかに笑ったから・・・だがその困惑も、兄クウラの次の言葉で殺意に変わった

 

「十八年振りに俺を見た子ザルは、俺の事を見て心底嬉しそうに頬を紅に染めながら俺に微笑んだのだ。」

 

 

子ザルが自分を覚えているかは多少不安があった・・・・馬鹿馬鹿しい

 

自分程の強者を忘れる者なぞいないと思う反面、どことも分からぬ辺境の地にて弱い者が弟を抱えて生きていく中で、自分という存在が記憶の彼方に追いやられているかもしれないと思うだけで・・・それだけで唾棄すべき感情がこみ上げそれを解決する為に自分の姿を現した。

 

抵抗されても一瞬で制圧できるからこそ

 

あの子ザルは、西の銀河にもない青い空の下で柔らかな日差しを浴び長ていた・・・それがとても似つかわしかった

 

戦場という血生臭さも死骸にも無縁な子ザルらしく、平和というぬるま湯の中で木に靠れて揺蕩う姿。

 

見惚れた・・・・まるで一枚の絵に描かれた穏やかさを具現化したような子ザルに

 

そして俺がステルス機能を解いた時、あ子ザルは直ぐに俺に気が付き目を向けそして・・・

 

「・・・クウラ様・・・・」

 

十八年という歳月なぞ無かったかのように、驚きそしてすぐに目を柔らかくしながら微笑みそして、俺に礼をしようとしたのか立ち上がりかけようとして子ザルはふらついた・・・・相も変わらず弱い奴だと、体を支えながら微弱な気で子ザルの意識をおとした。

 

男とは思えない程の柔らかな肢体を受け止めながら、直前の柔らかい笑みを反芻した

 

俺を怖れずそれどころか俺に再会して嬉しそうに笑った子ザル・・・呆気なく俺の腕の中に堕ちてきた子ザルを二度と手放したくなくて決心した

 

子ザルには・・・・ラディッツには必ず俺の子供を産ませそして俺の花嫁にするのだと

 

その為に、何を誰を敵に回しても構わん

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