俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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武の天才・・・・或いは悪夢の出来事・・・

遠い昔・・・・カカロットのぐずりが酷くて隣の赤ん坊に迷惑かけたらいけないと・・子守唄をカカロットに歌えばカカロットはキャラキャラと笑ってくれて、同じように俺の歌で笑ってくれていたあの可愛かった赤ん坊が・・・

 

「避けてばっかりじゃつまらないぞラディ!!!!」

 

カカロットよりも凄そうなパワーもっているんだったら、俺とぶつかり合えって・・・無邪気な笑みで言ってくる超物騒な奴になんで育っちまったんだよ!!!!

 

 

赤ん坊の頃のブロリーは、今でも鮮明に覚えている

 

カカロットとほぼ同じ時間に生まれて、ブロリーのお母さんはそのまま帰らない人になって・・・・その事を知ったのはカカロットのぐずりが酷いから、休暇延長を貰う為にナナバ様に連絡をする為に外に出て戻る時に偶然聞こえてしまった・・

 

戦闘力一万も有して生まれてきたブロリーの力に、母親の体がもたなかったのだと・・

 

俺は赤ん坊の内から戦闘力が高いのが羨ましいと思っていただけに、其れと引き換える様に起こってしまった事を聞いて・・・・同情だったと思う、ブロリーに優しくしようと思ったのは・・・・でも、三日一緒にいるうちに本当の、カカロットの双子の兄弟みたいに思い始めて・・・だのに・・・

 

「ラディは飛ぶのが早いんだな!!気配も感じないから見つけるのが大変だけど・・」

 

それが面白いとか・・・歌だけじゃなくて桃太郎やウルトラマン対怪獣の話を楽しそうに聞いてはキャラキャラと笑っていたブロリーの笑顔の理由が!俺との戦いが面白いから笑ってますって嬉しくもなんともないわ!!!!

 

しかも!!

 

「早くて見つけずらいけど!-なんとなく-ラディが次にいる場所わかる気がしてきたぞぉ?」

 

とか!!

 

・・・・まって・・・・ブロリー・・・・・お前の成長速度早すぎないか!!!??

 

そのせいで十分前に超サイヤ人のパワーを上げたはずのカカロットの強さにあっという間に追いついて追い越して!!ノックダウンさせて退けた上に!!まだ成長するってのか!!???

 

反則だろうそれは!!!!!!

 

・・・・う・・・・・羨ましくなんて無いぞちくしょうが!!!!

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

遡った十数分前

 

超サイヤ人よりも一段階は上がったであろう悟空は、ここに来るまでに散々な目に遭ってしまった兄ラディッツを休ませるべく、単身でブロリーに突っ込んでいった。

 

悟空の振う拳は、受け止めようとするか流そうとするブロリーをお構いなしに吹き飛ばし、吹き飛ばした先で待ち構え連打の嵐をブロリーの体にみまった。

 

撃たれる拳の速さに、一キロ先という遠さもあるが、悟空の繰り出される拳が早すぎてクウラをしても見極めることが出来ずに唖然とするほどであった。

 

その時の悟空の形相は悪鬼羅刹そのものであり、ブロリーの思考はいかれていると評し、悟空の事が大好きで大事な兄弟だと思い定めているクリリンの顔面すら蒼白にするほどに鬼気迫る形相でブロリーを打ち続けた。

 

ブロリーの事が許せなくて・・・・

 

消えてしまった自分の故郷だったという惑星ベジータという場所で、唯一覚えているのは、このブロリーに泣いて兄に歌を歌ってもらうぞと言われた事と・・・・それと・・・兄の腕の中でブロリーと手をつないだことだった・・・・

 

どうしてか、其れだけは思い出せて、他の事は本当に何にも覚えて無いのにブロリーの顔と歌の事と手を繋ぎ合った事だけは思い出した今は感触まで蘇って・・・そして自分と同じにフリーザ達の事が大っ嫌いだった・・・・嬉しかった・・・・嬉しかったのだ!!!

 

同じ日に生まれて三日間寸分たがわずに兄の歌を聞いて過ごしたブロリーが、もしかしたらこのままクリリンみたいに自分の兄弟になって!共に兄を助けながら笑いあって生きいく奴だと思ったのに!!!!それなのにフリーザ達と変わらず兄の思いを考えないー身勝手な奴ーだった事が!!嬉しかっただけに余計に許せなくて!!!!

 

馬鹿野郎!!!ブロリーの大馬鹿野郎!!!!!

 

拳に怒りと悲しみを乗せ、悟空は我武者羅にブロリーをただひたすらにぶちのめしていた。

 

エネルギーを拳に乗せるだけの只の連打は、其れだけで惑星を壊せそうだが悟空よりもわずかに下回るブロリーの肉体は破壊されこそしないが、ブロリーはただ打つ続けられ、その姿に白銀となったラディッツの表情も青褪め始めた。

 

如何にブロリーが許せない言葉を言ったとしても、それでも殺すつもりはなく

 

「カカロット!!」

 

そろそろやめてやれと、ラディッツが情けを掛けようとした時にそれは起きた

 

悟空の拳の猛攻に何の反応も出来ない、そう思っていたブロリーが俯かせていた顔をのそりと上げて、にぃっと嗤い

 

「カカロット~打たれ続けるのには飽きたぞ。」

「な!!???」

 

悟空の両の拳をブロリーは自分の手にすっぽりと治め、悟空は其れだけですべての動きを封じられたのだ。

 

握られた拳を自由にしようと力を込めて降り張ろうとしようとしてもブロリーの手はびくともせず!ならば蹴りを正面からぶち込んでブロリーの巨体を吹き飛ばそうとしたが

 

「それにしても・・・こうやってぶん殴られるのは結構効くんだな!!!」 

 

いきなり悟空の手を放し瞬時にブロリーは右拳をミチミチと音がする程に握りしめそして

 

 

ズン!!!!!

 

 

「カ・・・・・ハ・・・・」

 

一発・・・・たったの一発だけブロリーは悟空の腹にめり込ませ、それだけで惑星すら破壊できる拳を繰り出していた悟空がブロリーによって沈められた。

 

「・・・・カカロット!!!!!」

 

あまりの急展開に反応が遅くなったが、ラディッツは直ぐに正気付いて瞬時に飛んで悟空を抱きかかえてブロリーから距離を取りつつ、弟の気を探りすぐさま安堵の息をつく。

 

目を閉じているが息はしており、どうやら気絶しただけで済んだようで、ラディッツは心から崩れ落ちそうなほどに安堵した。

 

気絶した事で本来の綺麗なカカロットの黒髪を梳きながら

 

「ブロリー・・・・カカロットを安全なところに連れて行ってもいいか?」

「ん?俺もカカロット好きだからそうしてくれた方が嬉しい!!!!」

 

・・・・・・気絶させた張本人がとんでもない事を言っているが、許可された事でラディッツはすぐさま一キロ先のジュニアの下に瞬時に飛んで、気絶した弟を息子に託してすぐさまブロリーの下へと戻ってしまい、止める事はおろかなんの言葉も掛けられなかった事に、クウラをしても憮然とさせフリーザ達も消沈してしまう。

 

守りたいはずのラディッツに守られていなければならない自分達の不甲斐なさに

 

だが、実際にブロリーの尋常ならざる強さに・・・・・否・・・あれをただ単に強さだと言っていいのだろうか?

 

当初ブロリーを圧倒していた悟空を瞬時に気絶させるほどの強さをこの短時間に身につけただけではなく、ラディッツの-振動-の打ち込みや風切羽に耐性が付き始めたのか次第にものともしなくなり、ブロリーの超パワーによる猛攻を避けた後のラディッツを追撃する速度も上がってき始め、それどころか

 

「・・・・あいつなんなの?」

「はて、それはどういう意味でしょうかビルス様?」

「惚けないでよね・・・・・あいつの動きが明らかに-最適解化-され始めてる・・・」

「そうですね~、まるで-身勝手の極意-に近づいているようですね~。」

 

動きが洗礼を通り越して最適解の動きに近づいていくブロリーの様子に、神かそれに近づいた物だけが身に付ける事が出来る筈の-身勝手の極意-に近い動きだと憮然とするビルスを、ウィスは少し揶揄う様に言うが、そのウィスも内心ではブロリーの急激な戦闘レベルの跳ね上がりに驚いている。

 

まさか、超サイヤ人ゴッドを見つける前に、身勝手の極意をそうとも知らずに会得しようとするかそれに近しいか真似事のような動きをする者を見つけることが出来るなんて、何事においてもほとんど動じることの無いウィスをして驚かせるには十分な出来事であった。

 

あれは自分達天使は自在に使いこなせるが、いまだに破壊神になって長いビルスであっても自在に使いこなしているというにはまだ足りない段階にいるのに、手解きを何一つ受けていない者がそれをしている

 

武の天才

 

或いは闘神

 

そう呼んでも差し支えない程に、ブロリーは戦闘力もそれを使いこなす能力も、戦闘センスの全てが素晴らしいものであった

 

もしかしたら、破壊神ビルスと将来競い合えるのは彼ではなかろうかと、ウィスの心を弾ませる程にブロリーは戦う為に生まれてきたような戦士であり・・・それはつまるところ・・・

 

「ラディ!!そろそろ俺の攻撃がラディに当たり始めたぞ!!!!」

 

少しずつ、白銀モードのラディッツを圧倒し始めていた。

 

自分の様に何かの技を使っているのではなく、ただただ純粋なるエネルギーを込めた拳の猛攻に、避けることは出来ても振動を叩き込もうにもブロリーのエネルギーが自分と戦っている間もどんどんと跳ね上がり、最早弾かれ振動は意味をなさず攻めあぐねる。

 

どうすればブロリーを止められる!!!!

 

殺すには自分も弟同様にブロリーの事が愛おしくて・・・・どうすればいいと・・・一瞬にも満たない刹那の隙を

 

「ラディ~考え事なんてしてる暇ないぞ!!!!!」

「んな!!!!」

 

初めて、この戦いが始まってからずっと拳の連打だけをしていたブロリーが蹴りを繰り出し、己の微量な気を放出する事で相手の攻撃の軌道を予測して避ける事が出来るラディッツは、驚きながらも辛うじて避けたが・・・

 

「ふふん!そっちに避けるのは分かっていたぞラディ!!!」

 

ラディッツの避け方を覚えたブロリーは、得意満面の笑みで避けたラディッツに合わせるように腹部に拳を叩き込んだ!!

 

ブロリーは相手の攻撃の仕方や避け方の癖などを覚える事が得意であり、その能力で幾多の戦場を生き延びてきた。

 

生来の戦闘力の高さに加え、様々な地獄の戦場を渡り歩く事でブロリーの強さは磨かれ遂には・・・

 

 

「親父!!!!」

「悟雲兄さん!!!!」

「「「「「ラディッツ!!!!!」」」」

「「「「小僧!!!!」」」」」

 

フリーザ達をも退けた白銀のラディッツに拳をめり込ませ・・・・そして吹き飛ばした・・・

 

その光景は・・・ラディッツを愛する者達にとっては悪夢の始まりであった・・・

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