エイジ 759 二月地球
「僕が短期睡眠で頑張ってる間に、君達随分と好き勝手に楽しんでいたらしいじゃないか?」
二月とは思えない陽気の山村の自室で寛いでいたラディッツに、えぇ?どうなんだいと・・・・宇宙一の強さと気紛れ我儘パワーを持った破壊神ビルス様に本気で迫られているラディッツはこれ人生最大のピンチじゃねとか、自分が死んでもビルス様恨まない様にとか遺言残すの忘れたとか・・・・破壊神様に本気で凄まれのしかかられるようにされているラディッツは、顔を引きつらせながら頭の中でそんな現実逃避をしながら大変焦っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・
遡った二日前の山村
「おらカカロット!!もっと飲めえ!!!俺の・・・ヒック・・・息子だってのにだらしがねえぞ・・・」
「ちょ!バーダック!!あんたあんだけ飲んでまだカカロットに・・・」
・・・・・・ここは地球の山村の筈なのに、どっかで見た光景と・・・・そしてその後俺の可愛いい弟が・・・・
今日の昼間に地球とフリーザ軍はサイヤ人の王の下で和睦締結をして同盟を結んだ。
ゆくゆくはサイヤ人のベジータ王が自分達の新興勢力を纏め上げた上で、三国同盟のようにする予定だと・・・・隣で俺にべったりのゲンインが教えてくれる。
「だからその為の下地作りをする為にすぐに飛び立たれたんだよ。」
調印後に少しだけ歓迎パーティーに出たベジータ王が、乾杯のセレモニーであちこちで大臣達に挨拶をしてすぐに辞去された理由を教えてくれている。
調印後はセレモニーがあるのは宇宙もいれて万国共通なのかなと、少しだけお付き合いをして顔出しをした俺は、地球の現トップの人達と慣れた感じで談笑しているフリーザ様達の姿を見ながらしみじみと思う。
前国王様もさりげなく会話に入れながら・・・・そして
「今日は私達はこちらでお世話になりますので、-貴方達-はお好きになさい。」
「ラディッツにあまり迷惑をかけては駄目ですよ?」
「羽目も外しすぎんなよガキども。」
・・・・・・・・・・・俺達の上司様一同が銀河越えて宇宙一カッコいい上司だった件について・・・
そしてゲンイン・マトマ・リーキュ・ガジャ・スーナが俺達の住む山村にやってきた
「なにここ!!!山も緑!地面も緑!!!川が超綺麗で飲めそうなんだけど!!!」
「人が随分と住んでいるんだな・・・」
「ねぇラディッツ、あの小さなドームみたいなのが家なのかな?」
「ここがお前が住んでいる村か・・・」
「ラディッツおじさん、ギネおばさん、お世話になります。」
スーナは前回の地球はろくに見られなかったら今日はたくさん見るんだと張り切って、男子一同の方が大人しい・・・・スーナ・・・・お前仮にもサイヤ人の王の妻で俺達の王妃様なんだということ忘れないで欲しい・・・・無邪気なスーナ可愛いけれどさ
そっから事前連絡を貰った山村は-何時もの様に-もうお察しであろう
祭りの準備だ!!!!!
酒!食べ物の準備だ!!!
「悟雲の馬鹿たれ!もっと早くに言ってくれればお餅だって用意してやれたのによ・・・」
「こりゃ村長!あの子の所為じゃなかろ!急遽決まった事だって言葉聞いてなかったんかい!!」
「あん子も今日くらいは飲むんかね~?」
「兄様は幼馴染の皆さんくっから呑むんじゃねえですかね?」
「モンブランちゃん、ここいいからスィーツの盛り付けの方沢山お願いね。」
連絡受けた山村村民一同はズンドコ宴の用意して・・・・サイヤ人の蟒蛇親父が飲みまくってマトマ・リーキュ・ガジャを潰し、息子に絡みまくるのを母ギネが溜息をついた後バーダックの頭を叩いて気絶させて家に持ち帰り、絡まれた悟空もビール三杯で潰れそして・・・
「ラディッツはまだお酒飲まないのか?」
「悟雲兄さん、幼馴染の皆さん居るんですから飲んでも・・・」
「ビールとか無理なら果物酒を盛って来るぞ?」
ゲンインとクリリンとジュニアの勧めでも、天とヤムチャと餃子はまだ王宮で仕事しているし、フリーザ様達やベジータ王と他のサイヤ人の皆が集まった時に乾杯をしたいとラディッツは優しく笑って宴の様子を眺める。
潰されてしまった三人は山村の皆の介抱のお陰で目を覚まして、酷い目に遭ったとぼやきながらラディッツの横をのこのこと歩いてくる。
スーナはブルマ達女性の集いの様な一角でスィーツを食べながら楽しんでいる。
悟天や悟白たちをみんなが珍しそうにして、特に子持ちのマトマがお前達可愛いなと大はしゃぎしていたが、二人はもう遅いから爺様と一緒に寝ている。
いつか、お師匠様達もいれて俺の好きな人全員で宴をしたいなと思ってその五日後に、眠りから覚めた破壊神様と、眠っている主の代わりに宇宙に異変がないかを見回りに行って宴に出損ねた天使に詰め寄られて、人生最大の危機が訪れたラディッツはその日一日のご飯は全部ビルス様とウィス様の思し召しご飯としたのであった・・・・美味しい物作れる人って大変だね・・・・・
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エイジ 759 三月十八日
おんぎゃあ!!!んぎゃああ!!
ふああああ!!ふぎゃああああああ!!!
「生まれた・・・ソラ!産まれたぞ!!!」
「めんけえ子が二人も無事に生まれただよ!!!」
「あ・・・・あたし・・抱っこしたい!!二人揃って抱っこしたい!!」
「あぁ分かってるよソラ、ほらゆっくりと・・・」
セルが最期にソラに残した子供達が、元気に生まれた。
初産ではないにしろ双子という事で時間がかかり、産婆さんとチチとラディッツ以外は外で待機していた者達もほっとしながら部屋に入ってくる中、ラディッツに産まれた赤ん坊たちを渡されたソラは
「・・・可愛いよ・・・・あの馬鹿の残した子は・・・・やっぱりかわいいよ・・・」
泣きながらそっと赤ん坊達を抱きしめる。
セルの馬鹿・・・・こんな可愛い子達置いて馬鹿だ・・・・・
そんな悪態をつきながらも笑っているソラの腕の中にいる赤ん坊達はそれぞれ特徴的な赤ん坊であった。
一人はセルと同じような髪型なのに、髪の色も尻尾までもが赤い毛に肌色の赤ん坊で
もう一人はフワフワとした長い黒髪に茶色の尻尾をもち、ソラと同じ水色の肌をした女の子であった。
二人とも元気いっぱいに産声を上げるのを、悟飯を筆頭に覗き込む面々の相好が崩れ
「これが赤ん坊が産まれるってやつか・・・・産む人が死にそうだったけど大丈夫なの?」
「あれは・・・・私でも苦痛に耐えられそうにない程の感じでしたね・・・」
星か生命の誕生まで見続け最後の破壊までしてきた破壊神と天使だが、人の産まれる時に立ち会ったのは、一億年の中で初めてであり・・・・・苦痛に何時間も耐えている母体って凄いと本気で感じたのだ・・・・・ちょっと・・・・ほんの少しだけ秩序のバランス以外の気紛れ破壊は慎もうかなと、あのビルスをして小指の先ほどはあるがそういう考えを芽生えさせるほどには
まぁそのビルス様達の見ている目の前で、孫家全員とこの日の為に休みを取ったり遠方から駆け付けたり、前日かその数日前から泊まり込んでいたりと孫家ファミリー全員集合の中で生まれた子供の名前は
「男の子は孫
男の子は燃えるような髪の色から、女の子は母親と同じく肌の色がこの星の空と海と同じであるところから名づけられて・・・後は山村一同はお察しであろう。
宴だ
しかし宴は三月だけではなく、四月にも立て続けに行われた。
とはいえ四月の方は宴ではなく
「ヤムチャさん!マイさん!!天津飯さん!ランチさんおめでとうございます!!!」
若者たちの結婚式であった。
桜が満開した時を合図に、ヤムチャはマイと、天津飯はランチを花嫁として迎えることが出来たのだ。
花嫁二人のバージンロードに付き添ったのは、ランチの方はずっと保護者役をしていた亀仙人であり、マイの方は何とピラフであった。
当初ピラフはその話を断ろうとしたのだ。
この村に住むように取り計らってくれた鶴仙人に頼めばいいと
だが
「私は!!・・・・私はピラフ様に送って頂きたいのです・・・・」
何の目的もなくスラムよりは少しマシなような貧民街で育った自分を連れ出して仲間だと言ってくれたピラフ様に送って欲しいと・・・・
シュウは同族の中でも術を扱うのが下手で爪弾きに遭いさまよっていたところを、マイは貧民街で鬱屈とした暮らしを送っていたところを偶々食料を調達し終えたピラフ達を見て荷物をかっぱらおうとしたのをシュウの三人までの分身と俊足に捉えられたが
「行くところも無いなら俺様を手伝え。」
見たところ抜け目が無さそうで馬鹿ではなさそうだから役に立てよと言われてそして・・
「私をあの世界から連れ出してくださったのはピラフ様なんです!悪党だろうがなんだろうが!!ピラフ様がいいんです!!!」
あの気丈なマイがわんわん泣きながら何度も何度も言ってきては・・・・
わかったというほかないだろう
晴れた空の下で、爺様と背の低い魔族に連れられた花嫁達はどちらも幸せ一杯の表情を浮かべて、万雷の拍手の中での結婚式は
「ふ~ん・・・・お前もナメック星人か・・・ちょっと僕の知っている奴と違うんだね。」
「宇宙は本当に様々の者達がいますね~。」
破壊神と天使と大魔王も見守る面白くも良き結婚式であった。
そして月日が一年近く流れたエイジ760の四月の地球の、崖と海がある場所でラディッツは一人で草むらに腰を下ろしてじっと海面を見ていた。
-今この地球の気が凄い事になってるから・・・・もしかしたら・・・-
地神とは、その星に住まう者達の善なる気を大いに受け取った星が生命を宿して産み落とす神の一種であるという。
その形は産まれるまで分からず、また産まれる気配があっても本当に生命として生じるのは一億年の中でも一度か二度しか見た事がなく、大抵はその惑星の生命力を上げる方に還元されてしまう事が多いという。
その予言にも似た言葉から十日後に
「あぁ・・・・みんな・・・・テラからなんか産まれそうだって言われた・・」
テラがなんか身籠ったっぽいと言われたラディッツは、そんな物凄い慶事に立ち会うってあるんだなとびっくりしながら家族一同と破壊神様達にお知らせし、ついでそんな微妙な状態なので暫くは地球に来るのを御控え願いと超パワーを有しているフリーザ様達に頭を下げて渋々と了承を取り付け、クウラ様達の事をお願いしますもなんとか通った。
悟空達とブロリーとターレス達は元々地球にいるので影響はないだろうが、外から超パワーを有した人達が来たらどんな事になるのか分からないのでお願いしたのだ。
「この星っていると本当に退屈しないよね~。」
まさか地神の発生から誕生の立会いまでなんて初だよと、呆れているのか感心しているのか分からないビルス様の言葉の通り、生きている間にそんな凄い慶事に出会える地球の人達は盛り上がった!!
こんな一大慶事はラディッツはすぐさま現国王様にお知らせし、ラディッツの言葉ならとすぐに国王様は官僚たちと図って全国民に通達をして、大まかではあるがいつ頃に生まれるかもラディッツは知らされたのでカウントダウンの様な横断幕と電光掲示板が街中のあちこちに建てられて、そしてそろそろだというテラの知らせを受けたラディッツは、産まれるであろう場所に向かって三日が経った。
きちんと食料と一人用のカプセルハウスを持ってきたので困らないなと思いつつ、あの決戦の場で神が産まれようとしている事にラディッツは苦笑する。
この地でフリーザ様達と激突してそして・・・・・それがもう一年以上が経とうとしており、その地で神が産まれる・・・何と数奇な事に立ち会う事が多いのだ自分はと、そこにも苦笑が浮かびそうになったラディッツの表情は不意に強張りそして・・・・
カァァァァ!!!ガッシャアアアアアアンンンンン!!!!!!!
海面が光り輝き眩しくて立ち上ったラディッツは腕で目を庇ったと同時に、ガラスが物凄い衝撃を受けて割れたような音が響いた。
何事だと、薄目を開けながら音のした方を見れば・・・・
「・・・・カカロット!!???・・・・フリーザ様?・・・・それにウィス様・・・」
「は!!??・・・・誰だおめえ?・・・・ここ何処だ!!??ベジータや皆は!!」
「・・・・はて?どこかでお会いしましたか?」
袖の無いオレンジ色のボロボロの道着を素肌に直接着ている-蒼い髪-をしたカカロットと、-金色の肌-をしたフリーザ様にいつも通りのウィス様に、どうしてここにと、何故いつもと違うのだと驚いて声を掛けたラディッツに、悟空とウィスからは知らない人のように声を掛けられそして
「お前は誰ですか?」
冷たい・・・本当にゴミ屑を見るような視線をフリーザと似たような者から浴びせられたラディッツは、心が竦んだ。
そして同じ頃の山村では
「孫君どこに行ったの!!??」
「落ち着いてくださいブルマさん!」
「父さんだったらきっと・・・」
「ち!カカロットとフリーザの事もそうだが、ここはどこだ!!??」
「・・・一応地球ではあるようだが・・・」
東の海岸線と同じくガラスが割れるような音と光の奔流がやんだ時、異変が起きた。
・・・・・あの人達誰なのと、とある目的で-転移装置-を開発して三日前に五度目の実験をして-お兄ちゃん-を待ちながら六度目の実験をしていたブルマが唖然とする
だって・・・・目の前の人達はどこかで見た事のある人どころか、気配や言葉遣いは違うけれども自分が知っている人達と似姿が同じだったから・・・・
そして地上同様に、あの世もまた大混乱に陥ったのであった