俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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まさかの裏切り!!??

向こうのセルの動きがない・・・・

 

待つ方としてはこれがいい事なのか悪い事なのか判然としないが、しかし地球の地殻の側近く(・・・洒落じゃないぞ・・・)にいる者に攻撃を仕掛けるかもう少し穏当にその場所から追い出そうにも地球の地殻を攻撃するぞと脅されれば詰むので、あちらのセルの出方を待つしかない状態に、次第に向こうの悟空とベジータが痺れを切らし始める。

 

元来二人は突っ込んで戦闘するタイプであり、ガンガン戦おうぜの戦士なのに待ちの一手しか選択肢をないという相手に主導権があるのも気に入らない。

 

だがそれでこちらの時間を稼げているという利点もあるので釈然としないまでもまだ待てる範囲ではある。

 

ベジータがフュージョンのポーズを完璧にしたとは言えども、あれは三十分だけという時間制限があり一度解けてしまえば一時間出来ないという制約まで付いている。

 

フルパワーで相手を圧倒できるという見込みがある短期決戦向きではあるが、陰の気という特集な代物でパワーアップを果たしつつ今後もパワーが増大するかもしれないセルと、超化をしてはいけないという絶対的な制約がある自分達。

 

勝てるとしたらアルティメット化を手に入れたこの世界の悟空と悟飯と・・・・・最終手段は星々の力を借りてのこの世界のラディッツのゴット化しか今のところ勝てる見込みの戦略はない。

 

後者は論外だと、この世界の戦士一同が口を揃えて言うのだが

 

「いざとなったらするが、其の時は本当に止めてくれるなよ?」

 

守りたいと切望されている当の本人にがっつりと釘刺されて戦士一同がぐうの音も出なかったのは、見ていて気の毒にもなった悟空達であったが

 

「・・・・漢が守られていろと言われればああなるのは当然だと思うぞ?」

 

同じラディッツ同士で何か通じるものがあるのか、この世界のラディッツの言い分と態度に、向こうのラディッツは納得をしていた。

 

「・・・・・おめえも同じ立場になったらやっぱ嫌なんか?」

「俺もガンガン戦いたいという方ではないが・・・戦える力を有しているのに見ているだけでいいと言われていい気はせんだろうな・・」

 

・・・・ラディッツと最悪の出会い方をしてもう十数年も経った中での初めての-兄弟という認識-の中での会話は物凄くぎこちないが、兄とは呼べないが悟空はぽつぽつとラディッツに話しかけ、ラディッツもぽつぽつと返している。

 

こちらのラディッツと悟空の両親というバーダックというとんでもなさそうな戦士と優しそうなギネという人にぶったまげていたラディッツにも、悟空はあの人達がおら達の両親でもあるのかを尋ねてみれば、惚けた声ではあったがそうだときちんと教えてもくれたのだ。

 

性格は荒々しく、死にかけて強くなる事に悦びを見出していたまさにサイヤ人の戦士そのもので

 

「・・・・お前の性格を荒くした感じだ・・」

 

そんな風にも教えてくれたのを、そっかと素っ気なく受け取ったが内心ではおらにもきちんと父ちゃんと母ちゃんがいてくれたのだと・・・当たり前のようでいて果てしなく遠かった血縁というものがきちんと知れた気がして嬉しかった・・・向こうに戻った時にチチに話してあげたい事が増えた・・・・・昔悟飯を攫った奴がきちんと改心して・・・そして自分の両親の事を教えてくれたと話せば、今のチチならきっと

 

「悪い奴が改心したんならそれが一番ええことだよ、それに悟空さのおっ父達の事が知れてよかっただな。」

 

と、喜んでくれそうで・・・・帰りたいと切望が募る。

 

とっとと自分達の敵であったセルを倒したいと・・・・ちらりと思ったのがいけなかったのだろうか?

 

異変が起きたのはその直後であったのだ

 

昼食の支度をしていたラディッツが-ナニカ-の気配を感じて警戒するように顔を上げたのを

 

「・・・・・セルか?」

 

ベジータが近づき言葉少なく聞けば、ラディッツは違うと頭を振り更に事態を知る為にテラと繋がりを深くして-視覚-も共有して世界の全てを見回した。

 

以前ならばテラと繋がり世界の気配を感じて異変を察知していたが、宇宙で超化のゴットで疲弊したのをきっかけに、テラは地球の生命を完全にラディッツと繋げてラディッツを生かした。

 

すなわち地球が滅べば即座にラディッツの死に直結する。

 

地球が滅びかければ他所の惑星に逃げればいいという事は無く、文字通り地球を守る事がラディッツを守る事なので宇宙ではフリーザと軍の者達は言うに及ばず、クウラをして地球を守る事を一にしている。

 

この地球に災厄が訪れないようにと・・・・・祈るように・・・・だが、その守るべきラディッツと繋がっている-テラ-が元凶なのだから洒落にもなっておらず、役立たずの地球めというのが宇宙にいるラディッツ大好きな者達の見解なのだが、ラディッツ自身がそんな事をしてしまったテラであっても大好きな事にかわりはなく信頼しており、何時もの様に視覚を共有して見たものは・・・・とんでもない光景であり唖然としてしまった。

 

そんなラディッツにどうしたといち早く聞いたベジータにラディッツはとんでもない光景の答えを求めた。

 

「・・・・・セルという敵は-単一生殖-が可能なのか?」

 

人造人間・セルを子供化したような者達が三体もおり、地中深くから地表に出ようとしている姿があったのは見間違いではなかろうかと思いながら。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「臨時ニュースです!ただいま王室の国防軍から-地球内に生じた小型のブラックホール-から侵入してきた侵略型宇宙人が攻めてきた事を察知し、第一級警戒体制及び戦闘態勢に移行したとの事です!!

宇宙人の特徴は・・・・・」

「・・・・・これで避難が間に合うんか?」

 

臨時ニュースを見なガラの向こうの悟空の感想は、そのままその場にいるラディッツ以外の思いでもある。

 

ラディッツは向こうのセルの脅威を知ったと同時に既に王室に連絡を入れ今回の騒動の発端と摩訶不思議どころか荒唐無稽そうな話を包み隠さず全て話、その上で今後現れるかもしれない脅威が動いた時いち早く知らせる事を昨日のうちに取り決め、その後の段取りも終えているので、-上-の方は来てしまったかという思いはあれども慌てふためく事無く決められた通りの手順で即座に国民に声明発表をして避難誘導体制に入る事が出来た。

 

去年の侵略者の記憶が新しい地球の人々は、疑問を感じる事無く即座に避難を開始してくれたのが幸いである。

 

「日頃から突発的な侵略者や戦いに備えての訓練は国防軍と警察機構とサイヤンℱの警備員達でしている・・・・小型のセルは今クリリンとジュニアと天津飯とヤムチャと餃子達が迎撃に向かっています・・・人々が避難したら俺も出ようと思います。」

 

セル一体だけでも最終的には出ると言っていたのに、事ここに至ってはそんな悠長な事は言っていられない。

 

「・・・・可能な限り俺達でセルジュニアというのを討っておきたいが・・・」

 

親父を出す事になるかもしれないと、セルジュニアの事を知ってすっ飛んで帰ってきたジュニア達が、向こうでのセルジュニアの戦力の高さを知り自分達だけでは倒しきれない事を悟って力が足りないと悄然としながらも出撃した。

 

せめて削れるだけ削ればラディッツもゴット化せずに白銀形態だけで済ませることが出来るようにと出撃して少しして-セル-もソラを腕に抱えて鬼の形相で戻り、何事が起きたかを父から聞いて

 

「自分達に何事かが起きない限り父君は山村のここを離れないでほしい・・・・ソラ、行ってくる。」

「・・・父さんはいざとなったら私が守るからあんたは気にせず全開で戦っておいで!!」

「ふふ、頼もしい嫁後殿で助かる。」

 

嫁に父を託してセルもまた出撃し、ピッコロとクリリンも自分達に出来る事がある筈だと打って出ようとしたが

 

「・・・・・ここを手薄にしたら僕とフリーザは戦えないけれどもいいのかい?」

 

破壊神の忠告に、悟空とベジータ共々山村でラディッツを守る為に残った。

 

ちなみに山村の村民たちと孫家一家は避難していない。

 

敵の狙いは向こうの悟空達であり、世界のどこに行っても無駄である。

 

ならばとラディッツはセルの思いとソラの山村に残って欲しいという懇願を振り切り、自分達が移動する事を選んだ。

 

悟空達と出会いそしてフリーザ軍と戦う事になった因縁深い地、東の海崖のある荒野へと移動する。

 

今回は目的地も決まっているのでラディッツは一足先に飛んでいき(文字通り・・・)その地に降り立った。

 

「・・・・・今回は勝てるだろうか・・・・・」

 

一人になったラディッツは変わらない空と海を見ながらぽつりと呟いた

 

今までも勝てたのが不思議であった・・・・・

 

フリーザ様もブロリーの時も本当に僥倖であった・・・・・地球に住まう人々とテラと星々が、そして同胞達が助けてくれたから

 

今回もまた・・・・・

 

「テラ・・・・・負担じゃないか?」

 

力を借りて今度こそ自分のようにテラの生命力が弱まるのではないかとラディッツは危惧する。

 

惑星だとて寿命はあり、自分の身を損なうようにテラひいては地球に異変が起こればと思うと気が気でない。

 

別にこの事を思うのは今に始まった事ではない

 

ドラゴンボールの神龍の助言を得て、ピラフが持っている陰陽の果実を分け与えられて目覚めた時から、自分がこのような有様ではテラは無事だろうかと気にかかり、

 

「テラ、本当に大丈夫なのか?」

「無理しているんだったら今後は俺に力を貸そうと無理をしないでくれ・・・」

 

そう言う度にテラに怒られた。

 

テラは地球上で現れる時は宇宙で見せた鳳凰のような姿ではなく、ポワポワとしたひよこの様な小鳥の姿で表す。

 

その姿が実に愛らしく、孫家の女子一同は可愛いと夢中でありジュニアもこれ食べるかと顔を赤くしながら面倒を見ようとして、ちびっ子たちに大人気だが心配するラディッツの言葉を聞くたびに、ピシリと小さな羽でラディッツの頬を叩いてふんすと鼻息を荒くして答える。

 

大丈夫だからお前は自分の心配をしていろと

 

だが、今回は地神を生んだ直後で陰陽の気のバランスも物凄く崩れテラに悪影響しかない状況である。

 

もしもの時であっても、無理をしないでほしいとテラに話しかける前に悟空達が追い付いた。

 

向こうのラディッツは戦力不足であり、フリーザとビルスは向こうに帰る為という理由あって参戦しようにもこの世界のフリーザ達と同様に戦闘の気が陰の出会った場合セル増強になれば洒落にもならず、ウィスは天使は戦えば消滅する理由もあり、参戦するのは悟空とベジータの他にはクリリンとピッコロだけとなった・・・・悟飯達に間に合って欲しかったのだが・・・

 

「・・・・・来る・・・」

 

世界の三か所でセルジュニアとジュニア達が激突している中で、向こうのセルが堂々と姿を現し

 

「昨日ぶりだなこの世界のラディッツ殿?」

 

・・・・・・物凄く厭味ったらしい物言いのセルの言葉に、ラディッツは眉を顰めた。

 

自分の息子になったセルでもこんな厭味ったらしい事は言わなかっただろうと少々の親馬鹿な想いとそして

 

「何故俺の事を知っている?」

 

向こうのセルは、そもそもがラディッツとは対面した事がなく、細胞集めのデータで知るにしても自分の様なやせ細った男と向こう戦士体系とのラディッツでは差がありすぎて自分がこの世界のラディッツだと辿るには情報が無さすぎる筈なのに、向こうのセルはいとも簡単に自分をラディッツだと認識したのはどいうわけだと。

 

その答えに、右手を胸に当てて軽い一礼をするセルの顔には嗤いが張り付き

 

「この世界の地球は実に面白い、たった一人の者を守ろうと懸命になっているのだからな。」

「?・・・・・・まさか!!!」

「そうだ!この世界の地球・・・・お前がテラと呼ぶ者の記憶を見たのだよ。黒い気を取り込んだ私はこの世界の意思ともつながったようでな、地殻に身を移して直ぐに貴様とこの地球の意志疎通が始まった記憶が流れ込んできたのよ!!」

 

不味いと・・・・セルの言葉を聞いたラディッツは冷たい物が身内に奔った。

 

セルの言葉が本当であれば、陰の気を取り込んだセルはこの世界の陰陽の気ともつながりを得て更に地殻という地球の生命の源に寄った事で更に繋がりを得て自分のように-テラ-と繋がった事になる!!・・・・陽の気を自分は借りる事が可能になったように・・・もしもセルが強引に陰の気をテラから剥がして使うようになってしまったら・・・それは

 

「させん!!!!」

 

セルの戦力強化だけではなく!!テラが死んでしまうかもしれない!!!

 

テラをも愛するラディッツはそうなる前にと白銀形態へとなりそして・・・無茶かも知らないが白銀形態で戦いながら時間を稼ぎ、その間にテラに地球周辺の星々から、最悪は太陽から力を借りてゴット化してセルを滅しようと動こうとし、嫌な予感を覚えたクリリンとピッコロも即座に気を解放して悟空とベジータのフュージョン時間を稼ごうと動いたがクスリと嗤っただけだーセルーは動かなかった

 

動いたのは

 

 

ザアアアアアア!!!!

 

地球の地表から光の縄のような物が突如として大量に出現し

 

「な!!!この気は・・・テラ!!????」

「あんちゃん!!!」

「「「ラディッツ!!!!!」」」

 

光の縄はラディッツに巻き付きそして・・・・地表へとラディッツごと姿を消してしまった・・・・

 

「な・・・・セル!!!貴様この世界のラディッツに何をした!!!!」

「あのあんちゃんはお前とは関係ねえだろう!!!!さっさと放しておら達と戦えばいいだろうが!!!!」

 

不可思議な現象に、それはセルが現れた事で起こった事であり、当然セルが何かしらを知っていると考えたベジータのかまをかけた様な問いに悟空はベジータの思いは知らずとも言葉を信じてセルにこの世界のラディッツを解放するように激高した。

 

たった二日だが、あの温かさに惹かれた悟空達を嘲笑うようにセルは口角を上げ

 

「私は何もしていないぞ?言っただろう、この地球の意志はたった一人を守りたいと思うのが面白いものだと。」 

 

ラディッツの考えた通り、向こうの陰の気を取り込むうちに自然とこの世界の陰の気も取り込みはからずもこの世界の陰陽の気の流れて繋がりをもち自然この地球の意思が具現化したテラともつながり、そしてテラの具現化した時からの一連の流れを全て見たセルは嗤った。

 

なんとも純粋な思いで生み出されたものだと、孫悟空を殺す目的で生み出された自分とは大違いであり、そしてなんと利用しやすそうに写り、案の定、自分の強さは向こうの悟空達を凌駕した程であり-テラ-の記憶で見たラディッツでは自分と相打つ可能性が高いぞと囁けばころりと言う事を聞く愚か者であったと

 

「貴様・・・・人を守りたいという想いを利用したのか!!!」

「最低だぞ!!!・・・・お前そこまで堕ちたのかよ・・・」

 

セルの言葉に、誰かを守りたいという心根を利用したセルが許せず悟空達同様に怒りに震えるピッコロとクリリンの言葉は

 

「それがどうした?戦いに卑怯も何もあるまい。」

 

向こうのセルに無下にされる。

 

自分は孫悟空を殺し、ベジータ達に復讐できればいい

 

そしてお前のお前が大切な者は誰だと聞いて、そして取引をした

 

お前が思い浮かべた大切な者を抑えている間に自分は自分の復讐を果たし、その後はこの世界の者達には手を出さない事を。

 

無論それは自分に向かって来なければの話だと言われたテラは苦悩した。

 

向こうの陰の気で陽の気を減らされては一年前のようにはラディッツを助ける事は叶わず・・・地球に住まう生命全てから力を借りても結果は同じであり、それはラディッツを死地に立たせる事に他ならない。

 

その思考に至った時、どれほど悔しくとも向こうのセルに屈せざるを得なかった!

 

・・・・守りたいのはこの世界のラディッツ達であるのだから・・・

 

地球存亡をかけた時にも感じなかった絶望に対してテラは抗う術を見つける事が出来ずに、ラディッツ達の心情を思い苦しみながらもセルの言葉と思惑を受け入れるしかなかったのだ・・・・たとえそれが偽りであっても・・・・万が一本当かもしれないという微かな望みを抱くしかなくて・・・・・

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