俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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学びなおしと新たな名前

・・・・俺・・・何しちゃったんだろう・・・

 

泣くだけ泣いて、妙にすっきりとしたラディッツは、目を覚まして横たわりながら頭を抱えた。

 

完全にガキの、それも親父に日頃から言われていた通りクソガキが喚き散らして大迷惑かけたとしか言えない大惨事作った自分は馬鹿だと

 

自分がした事は自分で納得している・・・・今だとて両親達を思い浮かべれば胸が温まるのに・・・・自分の中で処理しきれなくて勝手に吐き出しただけの阿呆を、弟がお世話になった人にぶつけるって・・・・

 

「ほほ、目が覚めたかのラディッツ。」

「ッ!!・・・・その・・・・おはようございます?」

 

またもや気配なく悟飯に声を掛けられたラディッツは心臓跳ねさせながらも、何と言っていいのか分からず思わず疑問形の挨拶を返してしまう・・・・覚悟決まればメンタル最強は、そうなるまではチキン野郎だったりする・・・

 

そろりと体を起こして祖父になってくれた人を振り返れば

 

「ちゃぁ!!!」

「て!!・・・・カカロット・・・尻尾が痛いぞ・・」

 

祖父を見ようとする前に、いつの間にか寝台に上がっていたカカロットの尻尾に顔を強打されて見事にラディッツの鼻筋にクリティカルヒットした。

まぁサイヤ人的にはモーマンタイだが、地球の一般人が喰らえば下手すれば骨折ものである。

 

その辺もカカロットに教えられるのって俺しかいないんだよな~。

 

考えれば考える程に、自分なに勝手に弟置いてこうとしたんだろうとラディッツは考え込む。

 

カカロットは戦闘力は二であったが、それは-今-の話であって数年もすれば五十や百はいくだろう・・・・あの戦闘狂の親父の息子だし・・・

 

クソ雑魚サイヤ人の自分だとて五千弱行けるのだから、活発的なカカロットであれば自然と力が身につきそうではある。

 

弟が周りの地球人との差異に悩んだ時、きちんと向き合って話せるのは自分一人しかいない・・・・つくづく目の前の祖父様に止めて貰えてよかったと思うと、しみじみとしながら自然弟を抱き上げ頭を撫でてやれば、カカロットはキャラキャラと嬉しそうに笑ってくれる。

 

どうやら頭をうった事で、本当に教育プログラムが施した時の副産物である狂暴化が失せてしまったようだとラディッツは一安心する。

 

地球で穏やかに生きていくのであれば戦闘民族サイヤ人の血による暴虐性が無い方がいいに決まっているのだから。

 

こんなに可愛く笑っているのだから、きっと自分と同じような穏やかな文官タイプに育つのだろうなと、ラディッツは弟の将来が穏やかになりそうだと笑みが自然と浮かぶ。

 

 

親父、母さん、息子二人が戦闘員に向かないけれどいいよねと

 

・・・・誰かの知る未来を知らないが為に・・・・・

 

兄弟の仲睦まじい光景に、悟飯は夕飯の支度に取り掛かりながら微笑ましげに見る。

子供は笑って育つのが一番だと。

 

包丁で食材を刻む音に、ラディッツは祖父が夕餉の支度にかかってる事に気が付き慌てて寝台から降りて、カカロットをそっと床に降ろして手伝いに行こうとするのを、気が付いた悟飯が目で止める。

 

「今日くらいはゆっくりとしておれ。」

 

悟飯は夕餉の支度をしながら憑き物が落ちたように笑っていたラディッツを見て、あれは罪業もそうだが疲労からも来ていたのだろうと見ている。

 

無理もない

 

幼い子ら二人で未知の星に落とされ、兄は三日間心休まず弟を探せば疲労困憊で心身がおかしくもなろう。

今はとにかく休ませようと考えた悟飯に、ラディッツは何か申し訳なさそうに言って来た。

 

「すみません・・・・その・・・カカロットは兎も角、俺は其れでは足りないので獲ってきます・・」

 

はへ?

 

・・・・夕餉の支度を手伝わなくていい事が申し訳ないのではなく、夕餉の量が足りないので食材を獲ってきますというラディッツの言葉に、悟飯は思わず変な声を上げてしまった・・・だって自分が普段食べる量の三倍は用意したんだもん・・・・

 

 

・・・・・・

 

「そんなに食べて腹壊さぬか?」

「ひへ・・・・んぐんぐう・・・俺達の種族は普段これくらい食べて、いざ戦闘を行った後はこの倍食べます。」

 

本日の孫家の夕餉のメニューは、カカロットこと悟空には柔らかく作った中華まんを五つ・・・それも悟空の顔程もあるサイズを五つだ。

 

-食材-とって来たラディッツが、子供の握りこぶしで中華まんを作ろうとした悟飯にそれだときっと足りなくなりますと苦笑しながら言ったので大きめに作って用意した。

 

余れば自分か悟空の朝ごはんにでもすればいいと考えたのだが、ラディッツの膝の上に乗せられて食べ始めた悟空に五分と掛からずに平らげられた。

 

其れも悟飯にとってはびっくりだが・・・・どこから獲って来たのか、何かの巨大な・・・ぶっちゃけ言えば偶に市場で売られている恐竜の尻尾肉・・・それを三倍くらいにした大きさにしたような肉を獲って来たラディッツにもぶっ飛んだ。

 

「ちょっと荒野の方に行って恐竜の尻尾から頂いて来ました。」

 

これで足りるので外で焼いて来ますと言って焼きはじめ、適度な大きさに切って器に乗せて、悟空と違ってお箸で器用に切って平らげている・・・・・儂の財布もつかのう?

 

「俺はよく食べるので肉や魚は自分で獲ってきます。」

 

何かを察したラディッツは先回りしてお祖父様孝行に励む。

はっきりと言えば祖父の経済を破綻させてしまう自覚はきちんとあるのだから・・・燃費悪いな自分達って・・・きちんと働かないと、俺はどうなるか分からんが将来カカロットが結婚した時お嫁さんに経済負担かける事になる・・・・それは駄目だ!

 

男は働いて稼いで嫁さんと子供達を養ってなんぼだ!

その為にも、明日から勉強させてもらおう!!

 

祖父と自分達の食事量を見て、食事一つとってもこうまで違うのだと一つ学んだラディッツは、ここって本当に自分の知っている地球と似てるなぁと思う。

 

ご飯は中華の食事で、中華まんに祖父がゆっくりと食べているのは餃子と焼売。

弟にはついていないが中華のかきたまスープが付いてきている。

 

俺でも作れそうだ、よし!明日の夕餉は俺が作ろう。

 

その為にも明日からこの地球の事を学ぼう。

 

▲▲▲

 

エイジ741

 

俺とカカロットが地球に来て再会を果たして二日目

 

俺としては働きながら爺様からいろいろ学ぼうと思ったのだが、基礎学習の方が大事だと三日間勉強する事になった。

 

今日はずばり、お金についてと俺が読み書きできるかの確認。

 

「えっと・・・ゼニ-がお金の単位で、安いラーメンというのを食べるのに大体五百から六百ゼニーが基本と。」

「そうじゃ、昨日の夕餉は大体千八百ゼニーじゃのう。」

「・・・・・ちゃんと働いて半分は出せるようにします・・・」

「ほっほっほ、そんなつもりで言ったのではないわい。単にわかりやすい目安としていっただけじゃて。」

 

言ったじゃろう、盗賊や恐竜退治でそれなりの額を貰ったと笑いながら呑み込みの早い孫を、祖父は嬉しそうに目を細めて頭を撫でる。

 

一食幾らぐらいといった途端に、-月幾ら-と計算式をして自分と弟の費えに大体どのくらいかかるかを計算して頭を抱える少し聡すぎる孫に苦笑しながら。

 

だが悟飯の苦笑を他所に、フリーザ軍の帳簿を預かっていたラディッツとしてはこの位は計算している内にも入らず、何よりもゼニーの価値が聞いていると一ゼニー=一円に加算できることの方に驚いた。

 

自分はラーメンは知っているが、宇宙にはそんなものはないので、そういうものがあるのだという風に聞いて少し罪悪感を感じるが、知ってる理由が自分前世で食べましたと言ったらさらにややこしくなるので誤魔化すのに少し四苦八苦する。

・・・・宇宙にもありますと言い切れないところがラディッツの限界であった・・・

 

お金の事は大体分かって、貰ったノートに書き取った字を爺様に見せる事で地球の字も書ける事が判明した・・・・だって教わった字が日本語なんだもん・・・字もアラビア数字なんだもん!!

 

爺様に悟空となった弟を字で表すとどういう字になるのかで学ぼうとした。

 

最愛の弟の名前を使えばきっとすぐに脳内インプットされて覚えが早い筈!!・・・愛が重いぞブラコン野郎・・

 

そして何度目か分らないびっくりをした

 

悟空って悟空で漢字じゃないかよ!!!・・・もしかして!!!

 

とあることにはたっと気がついて弟の地球名をフルネームで爺様に書いてもらえば

 

孫悟空・・・・・・これってどう見ても西遊記だ!!

 

なにか!?弟は将来偉い坊さんと経典探しに西国に旅立って、自分と同じお供になる豚と河童を仲間にしながら牛魔王倒して天竺にでも行くのかよ!!!!・・・筋斗雲探してやるべきなのか、空の飛び方教えたほうがいいのだろうか・・・

 

なんなの本当にここってと軽い現実逃避をしながら頭を抱えるラディッツは割と的をついている事を知らない。

 

後に牛魔王に会う事になるのだから・・・完全に西遊記とは別の意味で

 

 

「どうかしたかの?」

 

悶える自分を爺様が心配げに見て慌てた!

 

似たような名前で伝説作った人がいましてと誤魔化した・・・・うちの弟伝説作らんでいいから平凡な道歩いてほしい・・

 

さて、気を取り直して孫悟空以外の字を教わってみれば

 

・そん ごくう

・ソン ゴクウ

・SONN GOKU

 

漢字に平仮名にカタカナとローマ字でやんの・・・・はっはっはっは!!・・・もういいや、考えた通りここは日本の巨大アミューズメントパークなんだきっと!!

 

吹っ切った俺はサクサクと習った事を書き写して昼前に終わったので爺様が作ってくれた昼ご飯を食べて勉強会は終わった。

 

カカロットは俺の横で俺の事を尻尾でたたいたり頭の上によじ登って遊んでいるのを好きにさせる。

 

其れでキャッキャッと笑って本当に可愛いなこんちくしょう・・・ニヤケが止まらんのを爺様が笑って見ているのだけは恥ずかしいと記しておこう・・・だって可愛いんだもん

 

今日の夕餉は俺が作らせてもらった!

食材見れば生姜にニンニクに玉葱と人参があった!!もう驚かん!!これはあれだ!小麦粉あっても香辛料無いからカレーもどきを作ろう!

 

自分でゼニー稼いでウコンやターメリックみたいなの探して買っていつかカレーを祖父と弟に御馳走しよう。

 

爺様とカカロットには例によって獲ってきた恐竜の尻尾をみじん切りにしてミンチにして、全部炒めて塩で味整えてあんかけにしてご飯にかけて出し、俺のはガッツリと肉の塊入り。

サラダは爺様が作ってくれて、カカロットがお代わりしてくれたのが嬉しい。

 

遠くにいる皆んなやフリーザ様達きちんとご飯食べてるかな・・・

忙しくなると栄養補助食品で済ませちゃう習慣が減ってると良いな

 

△月○日

 

「今日は地球に住む人々じゃの。

この地球は国は一つにまとまったが、民族は多様なのじゃよ。」

 

儂等みたいに人間でも肌の色や髪の色が様々で、種族は獣人タイプもいて、稀に危険地帯と呼ばれるところには魔族という悪しき者達が少数ではあるが存在しているらしい。

 

よし!もう驚かんぞ!!人魚や半魚人もいるって言われたが、もう驚かん。

 

「獣人族と動物は別物じゃ。虎・狼・ライオン・犬・様々な動物タイプが居るが動物と同族では無いのを覚えておくと言い。」

 

なるほど、例えばウサギ人間がいてもウサギの仲間ではないと・・・例えば豚タイプの人が豚肉食べるのか・・・驚かんが変わってるな・・・

 

「爺様、恐竜はいるけどドラゴンはいる?」

 

ファンタジー系でお約束の竜王とか龍とかいないか聞いてみれば

 

「儂も儂の武の師匠も見た事は無いのう。」

 

・・・・その一言で男の子の夢は砕け散る・・・・ドラゴン居たら絶対に見に行くのに・・・戦闘力俺の方が上だったら絶対に飼うのに残念だった。

 

ちなみにフェニックスこと不死鳥はいるとのこと・・マジですかい

 

△月○日

 

「お~い!皆注目、今日から孫悟飯さんの孫って子が此処で働く事になった。」

 

勉強の方は二日で都の位置まで教えてもらって終わったので、一日早いが村の建設現場に爺様が頼んで雇ってもらえることになった。

 

なんでもこの村建てて百年が経ち、記念に村人が集まってお茶が飲める喫茶店を作るらしい。

 

村で初めての喫茶店になるので村長さんを始め村の人達がそれなりに出し合って立派なのを作ろうと張り切っている。

 

そこに村で困りごとを常日頃から解決している爺様の名前で俺は働かせてもらうのだから頑張ろう!!

 

「悟飯さんにお孫さんいたっけ?」

「なんでも森にいた兄弟を拾ったらしくてよ・・」

「あ~納得。」

「悟飯さんらしいな。」

「坊主!良い方に拾われて良かったな!!あの人は本当に仏様みたいに優しい方なんだよ。」

「へっへ・・・そうっすね・・」

 

土方の人達は皆村の人で、何かしら爺様にお世話になったらしくて爺様が考えてくれたカバーストーリーを信じて俺の事を直ぐに受け入れてくれた。

 

俺達は貧乏だった両親にパオズ山に捨てられて、泣いて歩いているうちに爺様に出会えて拾われた事になった。

 

誰にとっても其の方が分かりやすくてよかろうである。

俺の仕事斡旋でカカロットをおんぶ紐で負ぶさって一緒に村に来て、今は俺とカカロットを村人として登録する為に村長さん宅の方にいる。

 

挨拶くらいは俺一人でできる!!

 

「初めまして!

俺は孫悟飯の孫で!孫 悟雲(ごうん)と言います!!!」

 

俺は戦闘民族サイヤ人のラディッツで、地球人の孫悟雲となった。

 

名前を付けてくれたのは無論爺様だ。

 

 

「こんな言葉が地球にはあるのじゃよ。」

 

爺様はどうして俺の名前に雲を入れたのかを聞いたらその理由はカッコよかった

 

雲中白鶴(うんちゅうはっかく)

 

品性に優れた高尚な人の事

 

そうなるように願ったと

 

「お前は頭がいい。そのまま己の才を育て、一廉の者になっておくれラディッツよ。」

「分かった爺様。」

 

戦うよりも、文官の才を極める方がよほど俺らしい・・・・でも強くもなりたいけど爺様にそれ言うの野暮な気がして・・・・外に行ったら師匠を見つけよう。

俺の戦い方って型も無い我流だし・・・・フリーザ様達なんて一生来ないだろうけど侵略型宇宙人がこないとも限らない。

 

其の時はカカロットと爺様達守れるようにしたいし、やってみたい事もあるから秘密に頑張ろう!

 

それにしても-鶴-の字が入っているのもいいな~。

鶴って優美で、番が亡くなれば骨になるまで側にいるって言われるくらい情が深いって言うし・・・

 

因みに名前の呼び方もこの時爺様と俺で決まり事を作った。

 

爺様が俺の事をラディッツと呼ぶのは家の中だけで、外に出たら俺の事を悟雲と呼んで、俺が弟をカカロットと呼ぶのも家の中でそれは俺だけ。

 

カカロットには地球に馴染んでほしいが、サイヤ人の両親が付けてくれた名があるのをきちんと心に刻みつけて欲しい。

 

空から降って来た子供で悟空になっても、空の先に自分達が生まれた場所があったのだといつか話して聞かせて上げたい。

 

俺達の両親は・・・・不器用でへそ曲がりで・・・バトルジャンキーであっても愛情深い母と同じく俺達と仲間を愛し、強い奴にもこびへつらう事のなく俺の為に格上の上級戦士戦いを挑み、遂には隕石からも逃げる事無く立ち向かった。

 

己の意思を曲げずに逃げる事をしないサイヤ人の誇り高さを体現したような親父がいた事を

 

そんな親父を支えて俺達を愛してくれた母さんの話を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺も親父に負けてられないと頑張ったラディッツの仕事ぶりに、手続きを終えて見に来た悟飯と見守っていた土方のおっちゃん達は目が点になった・・・

 

だって細っこくてなるたけ力仕事は振らないようにしようとした矢先に一トン近くの邪魔な石達を素手でトラックの荷台にせっせか・せっせかと全て乗せちゃったんだもん・・・・地球人の力加減を教えねばと、孫悟飯はあらためて誓うのであった・・・なにしてんだろう・・・

 

因みに自分で下に降りた悟空も、笑って兄の手伝いをしに行こうとしているのか地べた這いまわって中華の幼児服を汚して悟飯に苦笑されながらとっ捕まった・・・元気の良すぎる兄弟である




プロローグの【雲】のフラグ回収やっとできた、、
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