俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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-幕間- 夕べの宴

エイジ760 四月七日 地球の夕方

 

「・・・・・なぁベジータ・・・・・大丈夫か?」

「・・・・・・何の事だカカロット?」

「いやさ・・・・そのよ・・・おら達は別に無理して宴でなくてもあのあんちゃんなら気にしないでくれると思うぞ?」

 

ベジータが会いたくないといおうか・・・・会って-こちらの世界の者達-は自分達を物珍し気にするだけだろうが・・・なにせこっちの世界のフリーザとクウラがなんだかんだ言いながらあのあんちゃんことラディッツの快気祝いも兼ねた-今回も世界を救ってくれてありがとう会-という・・・なんともヘンテコな宴に出る気満々でだ。

 

その二人だけとクウラの率いる機甲戦隊が来ても向こうの悟空とベジータと他の面々も別にどって事は無く、問題は

 

「「「「「ギニュー特戦隊見参!!!!!!!」」」」」

 

・・・・・・あの姦しい・・・・・どこの世界のあいつ等もあんなんなんだなと・・・ポカンとしてしまったのも別にいい・・・・だってギニュー特戦隊だしと、初ファイティングポーズを見せつけられた武天老師様と、ナメック星に同行したがあんなけったいな者達のヘンテコライなポーズを見ずに済んだブルマだけがポカンとしたが問題は・・・

 

「お前は本当にいつも俺達をハラハラさせる・・・・矢張り地球の国王に-サイヤ人特選部隊-の駐留を許可してもらうべく申請するぞ。」

「あの・・・・ベジータ王・・・・王の側にこそその者達が必要だと思うのですが?」

 

それに月の基地にも選抜が少し遅れているだけで、半月後にはサイヤ人の戦士団が交代で入る予定なのだからそれだけで充分だと思いますと、この世界のラディッツがこの世界のベジータに苦笑しながら話をしている・・・・・それも-王-の名を冠したベジータと

 

向こうの悟空はデリカシーが無いとさんざん言われているが(誰にかはご想像にお任せします・・・)、自分達のベジータが惑星ベジータの王子である事を誇りにしている事をよく知っている・・・・・きっと王になる事が惑星ベジータがあった頃はそれが当然で、それがある日突然消えてそして殺戮の日々に身を投じて今がある・・・・それでもベジータが今は確かに幸せだろうと悟空とても分かっている。

 

ブルマと喧嘩をしながらもどことなく楽しそうに醸し出す気配に、息子に引っ付かれて迷惑そうにしても、息子・トランクスが離れて見えなくなった瞬間にベジータの口角が少し上がっているのを見ているから。

 

だがしかし・・・・目の前にとうに捨てた筈の-夢-というか望んでいたものを得て飛躍している者を見て心穏やかでいられるだろうか?

 

折角近頃は穏やかになったベジータの胸中を想い、戦い仲間と言うか戦闘好きのサイヤ人同士の絆を結んだ(?)悟空が珍しく・・・・本当に!!珍しくデリカシーを発動したのだ!!(・・・・・どのくらい珍しいかが分かるほど、向こうの面々が悟空の気働きにあごがっくんする程です・・・お察し・・・)

 

だが、悟空がもう一つ懸念し

 

「そうですベジータさん・・・・疲れもあるのですから宴は無理に出なくても・・」

 

息子・悟飯も宴に出なくてもいいのではと進言する理由は

 

「お前な!ベジータ王が折角お前のためを思ってだな!!」

「ナッパ!!・・・・お前もお前でラディッツが心配ならそんなに声を荒げるな。」

 

そんな事だからお前はラディッツを嫌っているというデマが流れるんだぞと、ラディッツを案じながらもついつい口煩くなりかけてベジータ王に叱られて、そんな事はともごもごしながら赤面しているナッパが原因であった。

 

 

遡った昼過ぎ頃

 

 

「悟雲が起きたんなら快気祝いも兼ねた宴すっべ。」

「ビルス様のお好きなもんもたんと作らんとな。」

「悟空達も餅ついて、カレーも作ってデザートも沢山こさえているから-皆様-が来ても大丈夫じゃろうて。」

 

ラディッツが目を覚ましたの報が山村を駆け巡ると同時に、農村部と都市部に分かれている山村のうちの昔からの山村の農村部に住んでいる者達の動きは素早かった。

 

この山村は孫悟雲が澄んでいるのでどこよりも安全だろうと引きも切らずに移住する者達が増え、しかし農村の頃の所はそのままで周りが都市化するという面白い-街-に発展をして今では通称マウンテンシティーと呼ばれるほどに発展を遂げている。

 

ラディッツはこのマウンテンシティーという名前にほっとしている・・・・だって危うくこの街の名前が-ラディッツシティー-にされかけたんだもん・・・・

 

「自分の名前の付いた所になんて住みたくない!!!!」

 

どうしてもつけるというなら爺様達には悪いが俺は出ていく!!!!!!

 

・・・・常日頃家族に対しては温厚で優しいラディッツがそういう程に断固反対をした為、話を聞きつけそれではラディッツさんこと孫悟雲さんが他所に行ってしまうと焦った住民一同が頭をひねり、そのまま素直に山の街のマウンテンシティーにしようと決着がついたがそれは兎も角として

 

農村部と都市部ではやはりラディッツの小さい頃から知っている事もあって農村・山村の者達は今も昔と変わらずにラディッツを村の子供と見続けている。

 

何か凄い事をすれば褒め、何か無茶をしたらガツンと ってそしてまた褒める。

 

そんな昔と変わらない山村の人達は、ラディッツ達の結んだ縁で山村に来るようになったフリーザ達とクウラ達とそして自分達の守り神のように崇める破壊神様と天使のおもてなしをきっちりとしているのだ。

 

お餅はフリーザ軍の人達が、カレーはクウラ達が、デザートは破壊神様と天使が喜んでくれるのを知っているから。

 

その支度をする中、続々と見舞客のようにラディッツ達(フリーザ達もクウラ達も無情ではないのでラディッツの他にも悟飯達と山村の人達にもそこそこ情が湧いていたりする)に会うのを非常に楽しみにしてやってきた面々に、いつものフリーザ様達の傍らに、ベジータ王一行もやって来たのだ。

 

ラディッツに会いに来るというだけだから、向こうにはフリーザ殿と嫁でサイヤ人の王妃たるスーナもいるから護衛はいらないと言ったのだが、どうしても武官長として付いて行きますというナッパの頑固さにベジータ王は折れて受け入れそして山村にやって来た時、向こうのベジータは本当に頭の中が真っ白になった。

 

弱いサイヤ人はいらない

 

地球で悟空に負けて助けを求めたナッパにそう返し、惑星ベジータが消えても自分を王子だと言い続けてくれていたのを己の身勝手さで殺した男を前にして、ベジータの表情も体も一瞬だが戦慄いたのを悟空達は見逃さなかったのだ。

 

誰かに愛を捧なられる事を、そして自らも他者を愛する事を知ったベジータは、当時の己がいかに最低な者であったのかを思い知る日々でもあった。

 

もしも今の自分がブルマに差し伸べた手を、ブルマに嘲笑を持って払われたら?

そう思うだけでも心の奥からゾッとする!

 

それを自分は平然とー誰ーに対してもしていた・・・己についてきた者に対しても

 

だが

 

「・・・・・俺達の分の食事もこの村の者達は用意をしてくれているんだろう?」

 

サイヤ人の皆さんはよく食べると・・・・大量に用意された食事と心尽くしを無駄に出来るかと小声でも口にした。

 

最早無情でも冷酷非情でもなくなったベジータは、他者の好意を仇や疎かにするという不義理をする事を厭うようになったのだ。

 

そんなベジータの心の変わり様に悟空達は驚きそして

 

「へへ!そだな!!美味いもん沢山食おうなベジータ!!!」

 

悟空はベジータの成長(?)が嬉しくて、にっかにかになって沢山食べるぞ宣言をして全員で宴に出て・・・・そしてギニュー特戦隊のファイティングポーズやら、それはこちらのほうが凄いぞと言いだしたクウラ機甲戦隊のファイティングポーズの披露までされて、さらにさらに!!!

 

「リーキュ!」

「マトマ!!」

「ゲンイン!!」

「スーナ!!」

「ガジャ!!!」

「「「「「我等フリーザ親衛隊なり!!!!!」」」」」

 

・・・・・・フリーザ親衛隊揃い踏みのファイティングポーズまでしやがったのに、向こうの世界の一同は無論のこと、それぞれの配下の主二人と、王の嫁さん何してんだというナッパ武官長と、あれはしてほしくなかったぞ妻よと赤面して顔を赤くして俯いてしまったベジータ王は悪くないと思う・・・・・あいつら阿保だろとは、どちらの世界の破壊神様と天使たちが思う中、山村の皆さんと、ファイティングポーズに目がないこの世界のラディッツと甥っ子の悟天と、近頃毒されてきている悟白が喜んだのが、ファイティングポーズを出した三組にとっては救いだったのかも知れない・・・・・この世界本当に色々と終わってやしないだろうか?

 

馬鹿馬鹿しくそして賑やかで、その渦中にはこの世界のラディッツが絶対にいる。

 

ギニュー特戦隊とドドリアは遠慮会釈もせずに大人になったラディッツの頭をわしわしと撫でまわし、ぐしゃぐしゃになってしまったラディッツの髪を嬉しそうにザーボンがどこからかブラシを取り出し梳いてやり、ラディッツの家族達と他の者達も大なり小なりラディッツを構いつけつつ宴を楽しんでいる。

 

 

宇宙の来訪者も凄いが

 

「マーク、明日は異種格闘技大会開催日だろう?あまり飲むなよ?」

「悟雲が飲まなすぎるんだろ?-去年-から飲むようにになったけど相変わらずコップ一杯で後はジュースだな。」

「今はビール好きなブルマも飲んでないんだから、俺がパカパカと呑んだら悪いだろう?」

「・・・・まぁな・・・」

 

この世界のサタンことマーク達も普通にラディッツと話している。

 

マークのいう去年とは、ラディッツとブルマの結婚式の時も今回の宴のメンバーがやって来たのだ。

 

ラディッツは幼馴染達とフリーザ様達と両親が揃った時に酒を呑みたいというあの願いが叶った結婚式で、ラディッツは沢山の嬉しい事が一度に起こりすぎて終始嬉し泣きどおしで、誓いの口付けの時も同様で式の後の宴会の時も-例の歌-(乾杯の時に歌いんだとラディッツが作詞作曲したあの阿呆歌です)は出せずに

 

「俺は宇宙一の幸せ者です。」

 

たった二十文字以内の言葉を言うのもやっとで、ラディッツを愛する者達はラディッツの優しさを知っているので誰も笑わず、とは言え苦笑しながらその後の乾杯を唱和してあげてラディッツは初めて(前世でも飲んだ事は無い)ビールを飲んで・・・・それも一気飲みをしてひっくり返ってしまった事を楽しい思い出だと微笑ましそうにするマークに、その話は勘弁してくれとラディッツが赤面している。

 

そんな二人の周りを見回せば牛魔王もおり、他にも向こうで見た事のある人達もちらほらといる。

 

とてつもなく暖かい世界の宴を、向こうのラディッツもナッパや片腕になっているバーダックとそして母・ギネを見てぶっ飛んだが次第に落ち着きを取り戻し、この世界の天使様の温情でどうやってか特別に食べ物を味わえる仮の肉体を与え貰えたのでガツガツと食べ出し宴を満喫した。

 

きっと明日からはまた、さてどうやって向こうの世界に芽生えてしまった意志達に許してもらえるのかを考えなければいけないだろうが、今日ぐらいはいいではないかと思えるほどの宴を-全員-が満喫をした。

 

きっと何とかなるだろうと、向こうの悟空が持ち前の明るく前向きなあのからりとした笑いを取り戻すほどに回復を果たして

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