俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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教えと情報・後篇

魔人ブウ

 

その名は確かにこの世界の破壊神と天使もきちんと知っていて、天使・ウィス曰く

 

「あれはビルス様が偶々休眠期に入っていたので命を永らえた奴ですが、確かに-今の皆さん-でしたら少々厳しいかと思います。」

 

壮大な歴史的背景のある魔神らしいが、説明が面倒なので今度書籍にしてお渡ししますので読みますかと言われたので、ぶっちゃけそこまで背景は・・・・・特撮好きとしては敵の背景的な読み物ほしいのでお願いをして、現時点で俺達とぶつかった場合はこちらに勝算はあるかと聞いて、ウィスさんはギリギリ何とか勝てると教えてくれた。

 

魔人ブウは-この世界の裏側-に存在している-暗黒魔界-にいた魔導士の手によって産み出された破壊衝動と殺戮衝動のみの生命態だったらしい。

 

破壊神ビルスが眠っていた事で、本来ならば戦いではなく創造を担当する界王神達が討伐に向かわねばならず、二人の界王神が-吸収-されたという。

 

第七宇宙の界王神二人が犠牲になってしまったが、二人を吸収した事で-何故か-魔人ブウはパワーダウンをしたが取り逃がしてしまった。

 

以来魔人ブウはは破壊神ビルスのように休眠・活動を繰り返していたが

 

「最後に魔人ブウが暴れたのは五百万年前だと聞いています。」

 

そこから私も知りませんがというウィスの言葉に

 

「僕達の世界では、魔人ブウを作ったビビディが地球に来た時に何らかの理由で連れていた魔人ブウを一時的に封印をしたのを、東の界王神様が好機と見てビビディを倒してそのまま五百万年間ブウは封印されたままだったらしいんです。」

 

・・・・・・五百万年の時を封印されていても無事だった奴なんて無茶苦茶だと、こっちの世界の全員は驚く中、悟飯は当時の事を時間系列を追って細かく話ていった。

 

何故地球にいた魔人ブウが蘇ったのかから、無邪気なブウと純粋な悪意と破壊の権化のブウに別たれた経緯までも・・・・・向こうの東の界王神様の株が大暴落して、人間てのはどうしようもないのがいるもんだなと再認識させられる酷い話であり、そして

 

「その時に・・・・一度目の地球の破壊が行われたんです。」

 

・・・・・孫家兄弟が舐めた戦いをしてなかったら回避されていた最悪の出来事・・・そして本当に父達と地球に住まう人々が-ミスターサタン-の行動によって救われて終われたのだと。

 

「・・・・・・・お前達戦士の看板降ろしやがれ・・・」

 

昼から始まり夕刻を迎えた孫家宅のリビングに、冷徹でしかし現実的な感想を放ったバーダックの声が、向こうの悟空達の耳と心を手痛く撃った・・・・

 

巨大な力を手に入れて、さっさと敵をぶっ殺さずに遊ぶ奴なんて戦士以前にたんなるガキだとまで言われては返す言葉さえなく・・・・・

 

「そもそもそっちの孫悟飯って言ったか?お前の所は年がら年中厄介ごとが来るっていうのに、最強に近いとまで言われた力をよくもまあ短期間で駄目に出来たもんだな。」

 

お前達のその危機意識の足らなさ何なんだとまで言った後、バーダックは向こうの悟空達に少しは寄せていた関心がまったくなくなり、夕食出来るまで呼ぶなとリビングを後にした。

 

 

向こうの孫悟飯とは闘いが好きじゃないと本人が言っていたのをちらりと耳にしたが、強き力を手に入れたらその途端に敵を煽り散らかして挙句危機に陥っているって馬鹿だろうと心の中で吐き捨てた。

 

うちのクソガキはそんな力を欲して足掻いているのにと半ば八つ当たりな事を自覚しながらも、苛立ちを抑えきれずに立ち去るバーダックの態度に、親に呆れられて置いて行かれた子供の如く、悟空と悟飯とベジータは言われた事に心当たりがありすぎて反論すらできず、悟飯等は悄然として項垂れる。

 

あの人の言う通りだと・・・だが

 

「魔人ブウの情報をありがとう。」

 

この世界にもいるのであれば事前に情報を貰えたお陰で対策が出来て助かると言ってくれるラディッツの優しい言葉と笑顔に、悟飯は救われたような気がして俯いていた顔を上げて俄然張り切った!

 

「ラディッツさんと意思疎通が出来る-テラ-に、魔人ブウの封印されている物が地球の何処かにあるのか探索してもらうのはどうですか?」

 

場所が分かれば今この場にはこの世界の破壊神様がいるのだから、案件的には破壊対象なのだから対応してもらえて危機回避が出来るだろうと頑張って考えて提案してみた!!

 

だが

 

「んん・・・・東の界王神様とやらの話辺りでテラにその確認を取ってみたんだが、-異物-はないって。なぁテラ。」

 

チチチ!

 

悟飯の必死に考え付いた提案は、知らぬ間にラディッツがしており回答結果も空振りに終わり、その通りだと-小鳥の姿-になったテラがラディッツの方に止まってどや顔で頷いており、更に何か言っているのをラディッツが通訳してくれた。

 

曰くテラは確かにこの地球の息吹や生命エネルギーに関する事を感知して知らせる事は出来るが、五百万年も地球の何処かに埋まっているのであれば封印が弱まるなどの余程の事がない限りは気が付かない程地球と同化しているので、何事もない現在では感知しようがないのだとか。

 

その答えに破壊神と天使とフリーザ以外の面々は、危機回避が出来ないものかと必死に頭を巡らせ

 

「そしたらさ・・・・悟雲兄さん・・・ドラゴンボールに-魔人ブウ-の封印場所を聞いてみるのはどうでしょうか?」

「クリリン・・・」

「や!兄ちゃん!!なにも死んだ人が恋しいから生き返らせてくれとか私心じゃなくてさ、人々の為ってなら神龍も快く受けてくれると思うけど・・・・」

 

弟二人の言葉にラディッツは溜息をつきかけるのを呑み込む。

 

ドラゴンボールのように、何の力が働いているのか分からない代物を頼るのを良しと出来ないラディッツとしては却下したいところだが、こと戦いに関しては宇宙一見る目があるであろう天使・ウィスに勝敗はギリギリであると評されてはギリギリ負けて全滅の憂き目があるという事になる。

 

そうであるならば、自分の信念などゴミ箱に捨てても構わない。

 

好きだ嫌いだので大切な者達を喪う程馬鹿げだ事は無いのだから・・・・自分の事を含めて沢山のお礼を神龍にする為にドラゴンボールを集めておいたのだが・・・・お礼ではなく、結局自分達の願いを口にする神龍はがっがりとするだろうか?それとも-人-とはこんなものだと言われるのだろうか?

 

どこか割り切れないながらも、早速試してみるかと腰を浮かせたラディッツに

 

「あのね・・・・・多分それ無理だと思うわ・・」

 

向こうのブルマから待ったが入り、全員の注目がブルマに集まった。

 

見つめられたブルマはびっくりしながらも

 

 

「昔ね・・・・うんと昔よ!その・・・・ベジータ達が地球を攻めて来た時にドラゴンボールの力でベジータ達を倒してほしいってお願いをした事があるのよ・・・」

 

ブルマは物凄く気まずげに夫を見ながら無理だろうと思った理由を上げるが、ベジータ自身はその事は別にそうだったのかと想いこそすれブルマの様に気まずく事は無かった。

 

当時は今のような関係を築けるなんて誰も思わんだろうし侵略者相手ならば、それが出来れば皆が助かるだろと願ってみたのだろうと。

 

しかし目論見は大いに外された。

 

神龍曰く、自分よりもはるかに強い者達には手が出せないと言われた。

 

ならば

 

「魔人ブウは当然神龍より強いだろうから、位置を見つける事も無理なんだと思う。」

「そうか・・・・確かに、地球自身であるテラにすら見つけられないのでは神龍とても無理か・・・」

 

そうすると対策はおのずと決まってくる。

 

「先ずは魔人ブウを作ったビビディの息子が地球に来ると思うので、宇宙からの飛来者をいち早く見つけられる監視網が必要でしょうかね。」

「そちらと並行して、カカロットとブロリー達に修行してもらって・・・超化の三とアルティメット化に自在になれるようになることが喫緊の課題か・・・」

「うん・・・・次の映画を最後におら引退すっかな?」

「悟空・・・好きな事と両立するからどこまでものびのび強くなれると思うぞ?」

「クリリンの言う通りだな、魔人ブウがいつ復活するのかわからんのに、日常生活を捨てる必要は無いと思うぞ?親父はどう思う?」

「そうだな・・・セルもあの世で随分強くなってるって聞いてるから、一緒に修行しながら日常も大事にしてければいいと思う。」

 

もしかしたら、自分たちの世代では相手も警戒して復活させないかもしれない。

 

其の時は魔人ブウの脅威を子孫達にきつく言い渡して、鍛錬を怠らないようにすればいい。

 

もしもそれでも力足りずに一族と地球と宇宙が潰えるならば

 

それもまたそこまでの話だと、ラディッツはいつものように割り切り話は出尽くしただろうから今晩またここで夕食を食べて、明日帰ればいいと軽やかに笑いながらエプロンを身に付け台所に向かい、その言葉を合図に悟空達は手伝いの態勢に入り、夕餉の支度へと入ったのであった。

 

本当にこの人は凄い人だと、夕餉の支度を手伝いながら悟飯はラディッツに思いを寄せる。

 

どれ程の脅威が迫っていようとも、臆することなくさりとて気負わずに日常を過ごしながら向かっていこうとする姿勢に感動すら覚える。

 

-お前の所は年がら年中厄介ごとが来るっていうのに、最強に近いとまで言われた力をよくもまあ短期間で駄目に出来たもんだな-

 

直接自分に向けられたバーダックの手痛い言葉が思い浮かぶ。

 

自分も向こうに戻ったら、-日常を大切にしつつ-今一度己を鍛えようと悟飯は己に誓った。

 

大切な人達を大事にしつつ、大切な人達の笑顔を自分の手で守れるようにするべく。

 

軽やかに笑みを浮かべながら大事な人達を取りこぼす事無く守っているラディッツの様になりたいと、戦いに無縁でありたいという悟飯の思いは、戦って守れる男になる事へと決意を変えたのであった。

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