俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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どうして!!??

エイジ761 十月六日 地球時間の夜 フリーザの母艦より

 

悟天は父悟空も家にいるだろう時間に定時連絡をする約束で宇宙の旅に出させてもらっている。

 

今日も文官の皆さんと特戦隊の皆さんに沢山の事を教わり、フリーザさんが宇宙の珍しいフルーツを夕食時に一緒に食べた事を地球にいる家族に報告するのを楽しみにしながら、フリーザ達の見守る中通信を地球に繋げれば

 

「今晩は悟天、すまないがフリーザ様は今通信に出られるのであれば代わってもらえないか?」

「伯父さん?」

「本当に済まない悟天・・・・一刻を争う・・」

「どうしたのですかラディッツ?貴方らしくもない。」

 

可愛い甥っ子の通信を自分に出てもらうようにするなぞ絶対に常のラディッツではありえず、何かのっぴきならない事情があるのだろうと察したフリーザは、伯父さんらしくない何か不味い事があったのかと不安そうになった悟天をそっと腕を伸ばしてポットの中に入れて抱きしめて頭を撫でてやりながらラディッツに問いかける。

 

悟天は不味い事には聡い

 

元々が年齢よりも聡明なところがあった悟天は地球の危機を何度も体験してきたために、肌で不味い事を悟るようになってしまったのだ。

 

こうした小さな事からも地球ひいては家族に危機が及ぶことがあるかもしれないと怯えて泣きそうになるほどに。

 

震えながら早くも涙目になる悟天に、通信先のラディッツは物凄く慌てて何事かを説明しようとするのを

 

「ラディッツもタ-ラップも落ち着きなさい。

タ-ラップ、地球に危機が訪れたのであればその前にラディッツは貴方の通信を待たずに私がラディッツに与えた超長距離通信も可能な私直通のスカウターを使って知らせてきます。

それがないのであれば何かしらがあったとしても切迫した事態ではないのでしょう。

ラディッツも何があったのか落ち着いて説明なさい。

要領を得ない説明をしどろもどろすればタ-ラップが益々不安になりますよ。」

 

帝王フリーザ様が震える悟天の小さな体を優しくさすりながら優しい言葉を二言三言言っただけで二人を落ち着かせる。

 

闘う者としても王としても己の力に絶対の自信の下で揺らがない力強いフリーザだからこそできる宥め方は、ラディッツと悟天を落ち着かせた。

 

それはバーダックと悟空には面白くない事だがラディッツは二人の様子に気が付かずに魔人ブウの封印された球が発見されてしまった事と、付随して界王神・シンと従者のキビトが孫家宅にいる事、そして二人からもたらされた情報を余すことなくゆっくりと話し

 

「成る程・・・・タ-ラップは騒動が落ち着くまで私の所に預けたいと・・・」

「はい、カカロットとチチとも話して魔人ブウの球を狙う者達に人質として取られないように、半月後にビルス様がお目覚めになられるまで宇宙の旅に出ていた方が安全だと考えました。」

 

界王神達も魔法の存在とその厄介さは知っているが、具体的に防ぐ事とその方法は彼等をしても持っていない。

 

魔法とはあくまでも暗黒魔界の魔女ないし魔術師達が扱える力であり、太上老君・アンニンの使う法術とも違い、天使のウィスでもいない限り防ぐすべがないのが現状であり、その魔法を使って悟天や家族の弱い者達が狙われでもしたらとラディッツは危惧したのだ。

 

「できれば戦う術の無い家族にも避難してほしいところなのですが・・・・如何せんそうすると-俺-に対しての人質というのは範囲が広すぎて地球人丸ごと逃がすに等しくなってしまうので・・・・・」

 

ラディッツに対して魔人ブウの封印された球を寄こせと暗黒魔界の者達に家族ないし鶴仙流の誰かやお師匠様、果ては王室やサイヤンℱの警備会社の誰であってもラディッツにとっては人質足りえてしまう・・・・それこそ山村の人々は言うに及ばずであり

 

「今日から地球の神のおわす神殿にも鶴仙流の高弟達を駐在させている状況です。」

 

神様を人質にされて殺されてしまった日には地球が終わってしまう、それだけは防がねばならず、通信が終わり次第ラディッツ自身が神殿に詰める事になっている。

 

神様を守ると同時に地球全土が見られる場所であり、神域のせいかテラとの繋がりがよりスムーズにでき今では地球全土の異変をノータイムで知る事すらでき、聖なる結界で魔人ブウの封印された球を守る事も容易い。

 

如何に魔法とはいえども万能ではないだろうというのがラディッツの考えでる。

 

もしも魔法が考えとは違い万能であるのならば、その力をもってして支配欲の強い暗黒魔界の者達がとっくにどちらの世界も征服できている筈だがそうはなっていないのがその証であり、結界は邪悪な者達に破られる事があってもその瞬間に反撃するなりラディッツが飛んで時間を稼ぐ方法など対策はいくつか採れる。

 

それでも、幼い子供達をどうするべきかをラディッツ達が一番悩んでいる。

 

大人であっても危険な状況であり、どのような手段を用いて来るか分からないのであればいっその事界王神のご先祖様の居る星に避難させるかという話も出たが、目の届かないところで一網打尽にされる恐れとてあり、魔人ブウの封印された球が一番に狙われるだろうからラディッツが詰める神殿も駄目であり

 

「結論として俺とテラで出来うる限りにの結界を山村の一帯にかける対策を取る事にになりました。」

 

もし万が一破れても瞬時に逃げれるように悟空とジュニアとセルとクリリンが仕事を全面的に休んで山村に留まり敵に襲来時に対処できるようにして、この通信の前にベジータ王には魔人ブウの事を知らせてあるのですぐにサイヤ人の上級戦士達を率いてくる手筈になっている。

 

「分かりました・・・・確か異次元人達の話では悪の心を乗っ取る魔法を使う輩がいるので、私が億万が一操られでもしたら笑えないので地球には来ないでほしいと?」

「フリーザ様・・・・・この世には絶対はないのです・・・・・もしもフリーザ様が操られて宇宙が滅ぶ事態になるのであれば・・・・俺は・・・・今度こそ俺は貴方を・・・」

 

どれ程フリーザ様が大好きであろうとも、愛する家族とポンジャやサイヤを始めとした何も知らない人々の全生命を天秤にかける事が出来ず、最悪の事態の時には自分がフリーザ様の生命を奪ってお止めして

 

「俺も直ぐに後を追います・・・・・ですが嫌です・・・したくありません・・・・」

 

そんな事にならないように、悟天と共に宇宙を旅して居所を掴まれないようにしてほしいとボロボロと泣くラディッツにフリーザは苦笑しながら是と答える。

 

愛しいラディッツに殺されるのであれば文句は無いというのに、その所為でラディッツの心と魂に傷を負わせる事は本意でないフリーザは

 

「分かりました、あの怠惰で寝坊助な破壊神が起きるまで悟天を預かります。」

 

ですから貴方も傷一つ負わずに危ない時はきちんと逃げなさいという言葉に、ラディッツも涙をぬぐって笑顔で分かりましたと答えて落ち着きを取り戻し、悟天に今日は何があったかを聞いてあげる。

 

本当は直ぐに神殿に入る方が良いのであるが、不安で泣きそうな悟天の心を落ち着かせてあげるべく、悟空もチチも家族みんなで悟天に優しい言葉をかけて十数分後に通信を終えたのであった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

お父さん・・・・お母さん・・・・伯父さん・・・

 

悟天は通信を終えれば普段であれば歯を磨いてそのままフリーザから与えられた寝室で眠りについているのだが、不安で眠れずにフリーザ達がいる部屋に向かった。

 

いつもであればブロリーも悟天と一緒に寝てくれるのだが、魔人ブウ関連対策をするべくブロリーも共に話し合いに参加している。

 

ブロリーも傭兵時代に十人のチームの頭を張った事が幾度かあり、こうした対策の話し合いも苦ではなく悟天を守る為に自ら話し合いに参加を表明したのだ。

 

本当ならばラディッツの下に今すぐにでも行きたいが、そのラディッツとカカロットから悟天を頼むと真剣に頼まれブロリーも悟天が大好きなので悟天を全身全霊をもって守る事を選んだ。

 

対策の話し合いがつけば直ぐにでも悟天の下に行き、今後騒動が終息するまで離れないと

 

まだ、暗黒魔界の者達でも悟天の居場所は見つけていないだろうと・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

何故あのサイヤ人ばかりが大事にされる・・・・・その血縁者というだけでフリーザ様も特戦隊の方々もあのチビばかりに目を向けて!!!

 

どこの世界にも他者を嫉妬するものは存在する

 

それは多かれ少なかれ嫉妬心を持つ者の方が多いので当たり前と言えばそうである。

 

だが、長い年月身内に嫉妬している者の心は荒れている。

 

フリーザの母艦で武官と文官を兼任しているどちらでも使えてもどちらでも目立った功績の無いキュイの兄フルツはそのくちで心も精神も歪んでいる。

 

だが、何かしらの問題行動を犯すほど愚かではない・・・・・ないが!ラディッツとラディッツに好意を持つ者達を嫌い抜くほどにはなっている・・・・

 

原因はラディッツにある

 

更に言えば文官長補佐官時代のラディッツにある

 

キュイがラディッツの目に留まり特務武官の第一号になった時、フルツはキュイの兄という事で腕もたち文官としても出来るという事で自分を売り込みに行ったのだが

 

「今回はキュイ自身の能力を見込んで声をかけた。

特務武官も一人ずつ育てる予定で、貴方は遠慮願います。」

 

高圧的な返答をもってラディッツはフルツの能力を見ずに断ったのだ。

 

特務武官は其の時は試験的に一人枠と決まっていたのだが、ラディッツは忙しい日々で疲れていた事もあり自分を売り込みに来る人達の多さに辟易としていたので、文官長のナナバ様の断り方の真似をして追い払ってたのだが・・・・どう見ても年下の子供にそんな高圧的な断り方をされて良い気はせずに、この件に関しては完全にラディッツのミスである。

 

フルツもお声が掛かればいいかなくらいであったが、その事を境に完全にキュイとラディッツを敵視しするようになったのだから。

 

そのラディッツの甥っ子の為に予定が完全に変えられる。

その事で文官としての仕事が余計に増えるだろうと、フルツが苛ついてフリーザ達のいる部屋に書類をもっていく途中で、仕事が増える要因の悟天と出くわしてしまった。

 

「・・・・よぉお坊ちゃん、部屋に隠れていなくていいのか?」

「あ・・・・はい・・・一人でうろついてごめんなさい・・・」

「・・・怖くてフリーザ様達の所に来たのか?」

「はい・・・」

 

守られるべく船内をうろつかない方が良かった事に思い至った悟天は、悪い事をしたと俯くのを見てフルツは盛大に溜息をつきたくなるのを堪えた。

 

確かに弟とラディッツは死ぬほど嫌いで死んでも構わんと思い、同じような思いを抱えている同僚と陰で盛大に口悪く言うフルツだが、目の前の幼児には本当は何の罪も無い事くらい承知している。

 

自分の抱えている想いも逆恨みな事も・・・

 

「・・・・今からフリーザ様のところに書類を届けるが一緒に行くか?」

 

ぶっきら棒ながらも悟天に言葉をかける程度には良心もまだ残っている程に。

 

乱暴な口調ながらも優しい言葉をかけてくれたフルツにお礼を言って一緒に行ってもらおうとお願いしようと顔を上げた悟天は・・・

 

「駄目!!!!!!」

 

-ナニカ-嫌な気配をフルツの後ろから感じ取り、気が付けば自然超化をしてフルツの戦闘服のジャケットの端っこを引いてフルツを自分の後ろに放り投げそして

 

バキン!!!!!

 

「あ・・・・・・あぁ!!・・・どうして!!??」

 

 

真っ黒い穴が突然フルツのいた場所から開き腕が出てきてフルツの顔のあった場所を殴ったが、何も無い事に気が付いた腕の持ち主がフルツを追って出てきてそして・・・・フルツに追いつき殴ろうとしたのを悟天は持てる最大の力を右拳に込めて止め相手を見れば

 

「どうして・・・・・お父さんが・・・・・・・」

 

 

表情がごっそりと抜け落ちた父・悟空であった・・・・・・・

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