俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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初めましてとさようなら、後編

本当に、ラディッツにとっては弟・カカロットの心の底からの苦悩はその一言に尽きた

 

だからどうした

 

弟が自分を悪様に言った者を殺した。

 

それがなんだというのだろう?

 

それがたとえ目の前の暗黒魔界の住人というトワに心をつけ込まれた心の弱さが招いた事だとしても、ラディッツにとっては心底どうでもいい事であった。

 

何故なら、自分達はそれ以上の罪業をおかしつくした身である。

 

大半がなんの罪もない者達の星を或いは本人達を売り買いの為だけに侵略し、時には抵抗激しさに苛立ち滅ぼすことすらもしたのだ、自分達サイヤ人とフリーザ軍は。

 

それに比べて弟のした事は操られた上での事であり、それでなくともラディッツにとってはーー知らない者ーがどうなろうとも、弟・カカロットこそが何よりも大切で守り通すべき者だから。

 

周りが、特に地球人やラディッツをよく知らない者達が思う程にはラディッツは優しくはない。

 

確かにラディッツはフリーザ軍の者達や同胞のサイヤ人が傷つきあるいは死した時に涙し心を痛めたが、それはラディッツにとって彼等が身内であったから。

 

ー身内ーと守るべき者と定めた者達以外のそれこそ生命がどうなろうとも悲しみすらも湧く事はない

 

かつてターレスがブルマに語った様に、サイヤ人としては甘すぎるが、地球人としては酷薄だと言った通り、ラディッツにとっては弟が死なせたという者達は本当にどうでもいい。

 

その者達が死に、死から逃れて満身創痍でのたうちまわろうとも、それよりもカカロットの心の傷にされそうな事の方が遥かに一大事であり、だからこそ敵であろうトワの前であっても弟を力強く抱きしめ続ける。

 

お前がした事よりもお前自身が大事なのだと、悟空の心の奥底まで思いが伝わるように。

 

そんなラディッツの思いと行為は、長年宇宙の凶暴凶悪戦士・サイヤ人を見続けたトワにとっては計算外であった!!

 

好奇心で外を見る事が好きなトワが目にしたサイヤ人とは、暗黒魔界の自分達以上に情は無く!理性も知性も全て戦闘に注ぎ込んだサルに少し知能がついた様な蛮人であったはず!!

 

しかも、調査したラディッツも変わり種と言われているがサイヤ人!

 

文官をする様なやつであるのならば、狡賢い情の無さで権力者であるフリーザにすり寄る為に弟をみかぎり捨て去り!地球で育まれた善なる魂を持てた悟空を手に入れて堕とす事なぞ訳ない事だとタカを括って出てきてみれば・・・ひっくり返された・・・たったの一言で

 

それがどうしたの言葉のみで!調査も含めて時間を掛けた策をたった一言でだ!!

 

その事がトワにとっては策が潰された以上に腹正しい!

 

調査は敬愛する兄が・バビディが、もう一つの策の為に動けなかった自分の代わりに水晶を使ってラディッツの噂話を集め、時にはフリーザ軍の中枢で働く者を物陰で暗示を掛けて聞き出す等の危険な事すらもしてくれた!!

 

そんな兄の苦労をたったの一言で粉々にしやがった野蛮人・ラディッツはトワにとって正真正銘の敵認定!!親の仇以上の憎悪の視線をラディッツに浴びせるが、当の本人はそれすら無視して

 

「カカロット、お前が何をしてしまってもお前は俺の最愛の大切な弟だ。

俺が守りたい大事な弟だ。」

 

だから大丈夫だと立ち直れずに震える悟空を宥め、そんなラディッツをゲンイン達とジュニアが守る様に囲み、悟天をブロリーに預けたフリーザも第四形態になりつつ加わる様にトワの前に立ちはだかる。

 

相変わらず弟を可愛がるラディッツの心情は面白くないと不機嫌さを全開にしながらではあるが、ラディッツと同じ様に

 

「確かに、木っ葉があのアホザルの手にかかったからと言ってなんだと言いたいのですかお前は?」

 

物凄く冷徹な声音でフリーザはトワに言葉を叩き付ける

 

この宇宙は元来弱肉強食

 

弱い程度の低い者が弁えもせずにキャンキャン吠えた結果、自殺した様なものであり、トワという小娘が罪ありしなぞと声高に言う方が滑稽で馬鹿であろうと・・・悟空への嫉妬もー八割ー込めての侮蔑の言葉にトワは更に自尊心が砕かれる。

 

フリーザ軍にとってそれなりに有用であると判断し、その上でラディッツを悪様に言った者を獲物に選んで策に使った者が、実はラディッツとは無理であっても悟空とは離間させようとしたフリーザすらもが!弟馬鹿なラディッツと同様の事を言って気にも留めない事に衝撃をトワは受けてしまった。

 

少なくとも、悟空とフリーザの仲を更に険悪にしてラディッツの心情をかき乱す事は出来ると!最愛の兄・バビディに言ってしまったのに!!

 

空中で動揺したトワに、フリーザをはじめ特戦隊達と界王神と従者はトワを捉えようと一歩進もうとした。

 

シンとキビトにとっては初めて暗黒魔界の者を捉え暗黒魔界の内部を聞き出しそこから暗黒魔界の攻略できるまたとないチャンスであり、フリーザ達からすれば先程言った様に木っ葉が何人死のうが組織崩壊に至るほどでは無いがラディッツに悪意を向けた時点で殲滅対象であるトワを逃さない。

 

ラディッツ追い詰めるつもりが、トワの方こそが反対に囲い込まれかける

 

これ以上の抵抗は無意味だと界王神・シンはトワに勧告し降伏を呼びかけようとした。

 

シンはかつて四人いた界王神の末子で生き残り

 

誰にも界王神としての正しき道も教えてもらえず独学のなかにて、であの偏屈で怠惰な破壊神と付き合わねばならなかったとは思えないほどに善性を真っ直ぐ育たせる事が出来た稀有な人であり、その善なる心はトワにも向けられたのだが

 

その言葉がトワに届かなかった

 

「ふふふっ!!あ〜・・・馬鹿らしい茶番だ事!!虫唾が走るわね!!!」

 

こんな馬鹿げた事に付き合わされて腹正しいと、怒りと嘲笑に満ち溢れたトワの言葉と狂笑によって妨げられそして!

 

ガッシャアアアアンンンンン・・・

 

いつかの日、次元の壁が壊れた時の様な音が響き渡り

 

「ケ〜ケッケッケッケッ!!久しぶりだな尻尾やろう!!!」

「お前・・・メダマッチャ!!何故!?」

「今度こそ殺してやるぞコルドの息子!!!」

「なん・・・ボージャック何故お前が!!?」

「ラディッツ!!貴様さへ死ねば!!!」

「ベジータ王!?」

 

壊れたと思しき前方のひび割れ場所からー大量のメダマッチャーが飛び出し宇宙船を満たそうと疾走する後から、フリーザの手によって死んだはずのボージャックとベジータ王もひび割れた空間から飛び出し、それぞれ目当てのところに突貫するのを、ブロリーはラディッツと悟空を案がつつも兎にも角にも手の中にいる悟天を守る為に一旦混乱の場から遠ざかろうと他の部屋に飛び込み、残りはブロリーの行動を見届けて迎撃に出ようと気を高め掛けたが

 

「ゲンイン・・・あんたまだそんな風に出来損ないのサイヤ人を庇うのかい?」

「「お前達さえいなければ!!!」」

 

ひび割れた空間から惑星ベジータ消滅のあの日、フリーザ軍の手によって殺されたゲンインの母親と同様にラディッツを憎み殺そうとしたー古きサイヤ人達ーの姿に、ボージャックとベジータ王の出現で混乱したフリーザ達の戸惑いに拍車が掛けられた

 

死人が現世に溢れかえる

 

そんな、誰も想像だにする事が無い事が起こった

 

戦力はどう考えても現在生きて戦闘力を伸ばし続けているフリーザ達の方が上であろうとも、フリーザ達の虚をつくには十分であり

 

「カカロット!!!」

「にぃ・・・ちゃん・・・」

 

大量に増殖したメダマッチャがが自身の体の粘液を大量に出してラディッツと悟空の間に入り込み、悟空を手元に引き寄せ成功させる。

 

虚をつかれ戦闘態勢に入れずシールドもはれなかったラディッツと、心が弱り抵抗する力の出ない悟空は引き離されそして

 

「返せ・・・カカロットを返せ!!!!」

 

最愛の弟を奪われたラディッツは瞬時に怒りと共に殺意を乗せた咆哮を上げながら、白銀に変貌を遂げようとした瞬間

 

「本当に隙だらけだ!!」

「私の計算通りででしょう?」

 

幼い物言いをする紫の肌の女と、どこか高慢な物言いをする緑の女がラディッツの左右を挟む様に現れそして

 

「ボルケーノボム!!!」

「ブリザードボム!!!」

 

炎の技と氷の技を左右から放ち、変身の瞬間の無防備になラディッツはモロにくらってしまった!

 

「「「「ラディ!!!」」」

「「「「ラディッツ!!!」」」」

「親父!!!!」

 

無論ラディッツへの二撃目を許すものなどこの場にはおらずラディッツの下へと全員が駆けつけ、攻撃した者をフリーザ達は殺そうとしたが

 

「ボルケーノボム〜」

「ブリザードボム〜を合わせると煙幕になりますよ〜?」

 

現れた二人組は小馬鹿にしながらフリーザ達を見つつ、ラディッツを攻撃した技を今度は軽く合わせて大量の水蒸気を生み出し煙幕の様にし

 

「あんたの命は今日はとれない!けれど弟は貰っていくよ!!」

 

そして立派な魔人にしてあんた達の前に出してあげるよと嘲笑いながらトワ達は姿がかき消えた。

 

まるで、最初からいなかったかの様にトワも現れた二人組の女も、そしてー死人達ーの姿も何もかもが

 

まるで、夢であったかの様に・・・だが

 

「あ、カ・・・ロット!!!」

「親父!!!動くな!!今せん・・・」

「カカロット!!カカロット!!!」

「ラディッツ!動くな!!」

「今動けば傷が悪化するぞラディ!!」

 

白銀化の瞬間を狙われ、無防備に攻撃を受け瀕死になりながらも、息子と親友達とフリーザの助けようとする手すらも弾き、弟の名を呼び続け倒れ伏しても腕を虚空に伸ばすラディッツの姿が告げる

 

全ては現実で起きた事であり、死人が目の前に現れそして

 

「カカロット!!!!!」

 

ラディッツの最愛の弟が敵に奪わたのだと悲痛なラディッツの姿と声が容赦なく突きつけるのであった




明けましておめでとうございます。

そしてお久しぶりです。

パソコンでの投稿が出来なかったのと、ゴール決まっていますがその過程で詰まった事が原因で投稿できず、ゴールを楽しみにしてくださってる方がいれば本当に申し訳ありませんm(_ _)m

ゆっくりでも、エタらずに完結に向けていきますのでよろしくお願いします。
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