俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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悪党が見抜いた仕組まれた業・・・

△月○日

 

・・・・俺のお師匠様の弟様・・・俺にとっては師兄になるらしい・・・・

なんでも弟様はお師匠様の弟子で俺の兄弟子だから師兄という立場だって・・・

 

その師兄様!俺の力見てびっくりするどころか大笑いして俺の方がびっくりだよ!!

 

何なのあの人!!地球の御人なのに親父並みのバトルジャンキーの変◯に見えたんだけど!

あんまりにも怖いから俺お師匠様の背中に隠れたんだけど!!!

 

 

▲▲▲

 

初対面の鶴仙人の弟である桃白白に、実力見せて見ろと言われたので近くにあった十メートルはあろう縦に伸びた岩山を、ラディッツは然程力を入れずに拳を叩きつけてガラガラと崩した。

 

「・・・・・兄者・・・・なんだこいつは?」

 

これが凄まじい気での破壊であったれば桃白白は驚かなかっただろうが、気の運航を微塵も感じさせずに岩山を崩す小童でどうなんだ!!??

 

「くっくっく、白白よ、奴はな・・・・」

 

鶴仙人は自慢げにラディッツが自分に話してくれた事の一切を漏らさずに弟に話した。

 

これ程の強者であるラディッツを、自分がいかに手懐けているのかの自慢も込めて(手懐けられてるのって本当はどっちなんだろうは置いておく・・)

 

その兄の自慢に対する返答が

 

「くっくっくっくく!!はっはっはっはっはははははは!!!!」

 

・・・・あまりの凄さにこの人壊れたかと言うような笑いを桃白白は突如として発し、兄とラディッツをドン引きさせた。

 

天を仰いで両手を握りしめ一頻り笑った後、桃白白は何故か怯えて(お前が怖いんじゃ・・)兄の後ろに隠れたラディッツをむんずと捕まえて自分の顔の高さに持ち上げ問いただす。

 

「小僧、お前は儂より強い。しかしお前をしても、お前のいた世界では弱いのだな?」

「あぁ・・・はい、俺位の戦闘力の持ち主はざらにいます。(フリーザ軍にしかいないぞ・・サイヤ人としてはあるのに自覚なし・・・)」

「そうか・・・世界は・・否!宇宙は本当に果ての無いところなのだな!!

儂は今まで兄者と自分がこの世界で最も強いと思って生きてきた!!

だが!違うのだな!儂はお前と共に修練を積めば、更なる高みへといけるのだな!!」

 

何となくで兄から武道の手解きを受ければのめり込む程楽しく、自分が強くなっていく様が愉快で堪らなかった。

厳しく血反吐をはきながらも、引き換える様に強くなっていく己の肉体と気の量に陶然とした。

 

自分と兄こそが世界最強であり、無敵である。

 

そう思うと会社勤めが馬鹿馬鹿しくなって脱サラをして殺し屋になったのは当然であった!!(いや・・・訳分らんだろう・・・)

 

普通そこで拳法家目指して道場おこしやひっそりと修練積むのではなく何故に殺し屋かというと理由は一つ

 

己の生き方と実益がマッチするから

 

強くなりながら手っ取り早く金が手に入る。

兄と違って名声に興味は無いのでダーティな仕事も平然とできる怜悧な側面を持つ桃白白は、殺し屋という職業はぴったりであった。

 

そんな強くなることに興奮を覚える桃白白にとって、ラディッツの様な化け物時見た強さは心踊るものであり、更にその先があると言われれば興奮マックスである!

 

「小僧!お前が知っているそ奴等の戦い方すべてを!!儂に教えよ!!!」

 

・・・・えぇぇえ・・・

 

俺の癒しは五日に一度の里帰りだけになった・・・・くすん・・・-初めて-変な人に関わっちゃったよ・・・親父・・・母さん・・・・俺負けそう・・・

 

▲▲▲

 

そんなこんなで奇妙な師兄が出来て傍迷惑な想いをラディッツは抱える羽目になったのだが・・・

 

「ふむ、お前は気の量のわりに気功弾が軽すぎんか?それでいてどうしてあの岩山を崩せたんだか・・・成程!気で破壊するのではなく気を振動させたのか!!これはどうすれば儂にも・・・」

 

久々に空中に気功弾投げつけて相殺するのをしている横で、五メートルの見るからに㌧クラスはありそうな岩山担いでスクワットしていた桃白白に指摘されたり

 

「ほぅ、飛ぶ速さは儂等とは桁違いだな・・・・儂を乗せて飛べるか?

・・・・おぉ!!何の力も入れずに飛びおった!!」

 

ラディッツは悟った

 

この人バトルジャンキーで武術マニアのオタクに近い・・・見てみてください、貴方のお兄さまの鶴仙人様も、貴方の事をドン引いてみてますよ?

 

鶴仙人だって、まさか弟が此処まで重度の武術大好き人間だとは想定外であったがそれは兎も角、実力は自分の遥か上にいるとラディッツは感じた。

 

それは気の量などではなく、技量は遠く及ばないなと

 

自分の弱点にも近い気功弾の軽さや、飛び方について一目で言及されたのには本当に驚いた。

その代り掌に熱をとどめたり気を掌の箇所で振動させることが出来るようになったので、拳を握って突く威力と振動を組み合わせて破壊したのを見抜かれた。

 

中身変だが武術に対する造形と持ち得る熱意の量が半端ではなく、この人本当に自分が強くなることに余念がないんだと納得はした・・・・変な人だが・・

 

しかしラディッツが師兄を変だと思う様に、桃白白もまたラディッツを・・・ラディッツの体のおかしさが気になりだした。

 

明らかに気の総量と使い方があっていない。

 

気の総量が少ないのであれば納得するが、感じられる体内の気と練られている量が合致せず、だからこそラディッツは最初の頃にした特訓と同じ時間がかかった。

 

「兄者、こいつは鈍牛か?」

 

気の総量が上がり、気の運行も自在になりながらも密度だけが練られないとは歩みが遅い鈍間な牛なのかと本人目の前にして面と向かっていった・・・デリカシーゼロ過ぎる・・・・ちょっと来いと、落ち込んだラディッツの前から弟を連れ出してホイポイカプセルの家の中に入って茶をしばきながら

 

「ん・・・・どうも悟雲の体はな・・・」

 

修行初日で見てラディッツに覚えた違和感を弟に伝えた。

 

「・・・黒い気功弾と突如の気の流出・・・」

「あぁ・・・しかも最後の黒い気功弾はおかしかった・・」

 

まるで何かが取り巻き滴り落ちそうなほどの、ラディッツ本人の気とも思えないような異物に見えたと。

 

「成る程。

兄者、あいつが次に帰るのは明々後日であったな。」

「そうじゃがそれがどうした?」

「ふん・・・・弟子になったからにはお墨付きが貰えるまでは家との縁を切る者だろうに甘い事を。」

「なんじゃ・・・儂への非難か?」

 

自分の話した事とは全く別の事を言い始め、しかも詰るような物言いに鶴仙人は起こりかけたが、何かを思い立って笑う弟の顔を見て椅子に座りなおした。

 

「何を考えておる?」

 

こういう時の弟は周りにとって碌でもない事を考えている時だ。

 

脱サラして直ぐに殺し屋始めましたとか・・・・まぁ自分的には問題ないのだが・・

 

「あの小僧の体を開いてみようと思ってな。」

 

・・・・馬鹿弟子壊されたらいろいろと困るのだが・・・・

 

▲▲▲

 

「えっと・・・」

「お前は何も考えずに胡坐をかいた姿勢を保って儂の掌から離れなければいい。」

「・・・お師匠様・・」

「えぇい泣くな・・・と言いたいが白白よ、馬鹿弟子壊すなよ?」

「お師匠様!!」

「ふん・・・これほどの頑丈な体を持ちながら何と心の脆弱な奴だ。」

 

いやなんか俺の事ひっどい言いようだけどさ!何の説明もなく体開くから座れだの掌を合わせろだの怖えよ本気で!!

 

なに?俺これから悪の気かなんか流されて俺改造人間にされるの?

俺はIQ八百も無いから狙っても無駄だぞショッカー!!??(・・・色んな特撮混ざってる・・)

 

「ジタバタと小うるさいやつだ。お前の気脈に儂の気を流して気の練り込み方を直接お前の体の中でやってみせるだけだ。」

「・・・其れってお師匠様が修行最初にしてくれたのと一緒ですか?」

「あれは流しただけで、今度は気を練り込み密度を上げる・・・・言っとくが、ここまでせんと分からん奴は相当武術の才が無いぞ?」

「う・・・・よろしくお願いします・・・」

 

きちんと説明をされたラディッツは腹を括った・・・・あの温かい気を練りこんだら熱いのだろうかと覚悟をして、でもきちんと感じようと・・・・したのだ・・・

 

 

 

「ぎやぁぁぁぁ!!!あっっっああああ!!!!!」

「悟雲!!!白白!!!!お前何して・・・・白白?」

 

ラディッツは気を流し込まれて程なくしてのたうち回った。

 

まだ幼なさを残す顔を苦悶に染め上げ、それでも掌を長い指で搦め手握りしめて気を流す事をやめない弟に、これ以上は弟子が壊れてしまう、それは困るのだと止めようとしたが

 

「痛い!!!やめて!!!!!」

「ここも・・・・ここもか!!えぇいい!!-まともな気脈-が一つもない!!

まさか・・・これは・・」

「あああああ!!放してぇ!!!」

「これは・・・・離れろ兄者!!!空にいけ!!!!」

 

 

ドッパアアアアンン!!!!

 

弟子同様に苦悶の表情を浮かべた弟は、何かを探るように弟子に気を送り続けたが空に逃げる様に警告され瞬時に空に上れば

 

「・・・黒い・・・気・・・なのか?」

 

痛みに耐えかねた弟子が振り絞るように放った気は以前に見たものよりも・・・どろりとした質量を備えているように見えた。

 

「兄者・・・・あれは大成せんぞ?」

「なんじゃと・・・」

 

自分の隣に来た弟は、弟子を見つめている。

 

額どころか顔中に汗をかき、悍ましいモノを見る目で・・・

 

「何故じゃ?鈍いが器量が悪すぎるわけでもないぞ?」

 

気の運行は順調であり、今のように一気に流し込めば痛がるのは仕方がないが数日もすれば悟雲ならばなれるだろうと言う兄の言葉に、桃白白は首を横に振った

 

「あれは長い年月-毒-を体に沁み込まされている。」

 

・・・・・なん・・・・じゃと・・・

 

 

▲▲▲

 

「すぅ~・・・ふぅ~・・・」

 

少し疲れた・・・・町で酒でも飲んでくる

 

そう言い捨て久しぶりに馬鹿弟子と二人っきりになったな・・・

 

昼間の苦しみが嘘のように穏やかに寝る弟子の悟雲・・・

 

-兄者、小僧の血脈はどろりとした物で閉ざされている、そこから漏れた気を使っているからこいつの気は軽いのだ-

-・・・気脈がおかしい者は僅かだがいよう・・-

 

昼間、いきなり弟子の体は毒で蝕まれていると言われた鶴仙人は、咄嗟に反論をしたが

 

「其れとは違う、気脈を閉じたものを壊そうとした時、それは冷たくそして儂にも痛みを与えおった・・・・自然に閉ざされた道をこじ開けるのにそんな痛みが来るか兄者よ?」

 

どう考えても先天的に気脈が閉じているのとは違う。

そうであれば、そもそも気自体を使う事すらできない。

では後天的に何かの病気で蝕まれたかというのには、閉ざされている箇所があまりにも的確過ぎるのだ。

 

宇宙まで出されては、儂等の想像をはるかに超えるものが存在しようよ兄者

 

それこそ、気脈と-成長経路-だけを狙って閉ざさせる毒が・・・

 

踏み込んだからこそ分かった

 

脳にある成長する分泌を流すところもまた閉ざされていた事が

 

「儂があの痛みを与えながら一つ一つをこじ開ける事は可能だろう。」

 

あの時に出た黒いものは、本来ラディッツの体内にはなかった毒素であればの話だが、黒い気功弾を撃った時に丹田から気が漏れたというのであれば毒の排出は可能かもしれないが

 

「それでも十全に排出できるとは言えん。

それでも兄者は構わんか?」

「・・・・元々利用する為に弟子にしたのじゃ。名声と富を持ってくるのであれば大成しようがどうだろうが構わん・・・第一この地球でこ奴に勝てる者はおるのか?

おらんだろう・・・・それでも強さを求める馬鹿弟子とお前にはあきれるわい。」

「そうか・・・ならば適当な事を言って小僧を丸め込んで毒を出させるか・・・出し終えた時の、小僧の強さを実感したいからな。」

「・・・・お前本当に儂の弟の白白か?」

「・・・・・・それ以外の何だと?」

「もういい・・・さっさと酒でも飲みに行ってこい。」

 

もう十分強い者が大成せんぞと言われてものぅ・・・・映画と道場で食っていけそうだからいいではないかと、鶴仙人は強さを追い求める二人に呆れて見せたのだが・・・

 

「お前は・・・宇宙の向こうでも大切にされていたと言うておったじゃないか。」

 

俺は向こうで沢山の人達に大切にしてもらったんです・・・・今度は俺がこの地球で同じ事をしてあげたいんです・・・

この星の人達が俺に優しくしてくれているように・・・

 

何の憂いも無いように眠る弟子の顔を鶴仙人は覗き込み呟く

 

 

・・・・・嬉しそうに話しておったのは嘘なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぇっくしょん!!・・・・なんでしょうか?急に鼻がむずついて・・・ふふ、あの子が私の事を思ってくれているのでしょうかね・・・」

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