エイジ745 フリーザ軍本部
「出来たぞ!!冷める前に早く大広間に持っていけ!!!」
「道具足りてるか!!壊れた時ようの予備ちゃんとチェックしておけよ!!」
「すみません!!おろし金が足りないと大広間の方から・・・」
「ああっ!!ハンドミキサーで我慢してもらえ!!」
「ショーユーが足りなさそうだと!!」
「あんことおろし多めにして、明日ショーユーを増やしますと泣いてお伝えしておけ!」
・・・・・相変わらず年の終わりは騒がしいな・・・
フリーザから命じられた星をおとし、約三か月ぶりに帰って来た若きサイヤ人の王子ベジータは、軍本部に星討伐の詳細報告の為に立ち寄り、約五年前から始まった-恒例行事-の為の準備の騒がしさに辟易とする。
これが年度末の総決算であればベジータも納得がいく。
予算締める為に文官が駆けずり回り、武官達も使った支出に偽りがないと書類申請に追われるからだ・・・その後にはこの変な騒がしい行事が、とある奴のせいで追加されたのだ。
行事を考案した奴は今はいないというのに
「レシピ通りにしろよ!甘さも辛さもしょっぱさも毎年同じだという評価貰うぞ野郎ども!!」
・・・調理場が一番輝く時期かもしれんなと、十三歳のベジータはあちこちから聞こえる怒号にも似た指示の下で、それでもどこか浮かれた空気が漂っているのを感じていつも不思議になる。
自分達サイヤ人やフリーザ軍は、星々を攻めては支配する事に、戦闘を愉しむ事こそが最大の喜びではないのかと?
なのに・・
「あぁ!いたいた!!ベジータ王子!!今年も手伝ってよね!」
「・・・・またお前か・・・・今年はやらんぞ?」
「はぁ!!??そんな事言うんだったら腕っぷしで私の事を黙らせてみなさいよね!私まだあんたに負けた事一度もないでしょうが!!」
「ちぃ!・・・五月蠅い女だ・・」
「もう、素直じゃないんだから・・・・七歳の時のあんた素直で可愛かったのに・・」
「な!!馬鹿!!」
「ふふ~ん、スーナお姉さんはちゃんと覚えてるんだからね!あんたが初めて・・」
「もういい!!・・・やればいいんだろう・・・」
「ふふ、ありがとうベジータ王子。あんたと私以外本当にみんな手加減が下手くそで道具壊すかあまりおいしく無い物作るかになるんだもん。
今年も皆でちゃんとお祝いしたいからお願いね、大広間で待ってるからね!!」
「おい・・・・・けたたましい女だ・・・」
詳細報告終えて、面倒な奴に見つかる前に帰ろうとしたのに失敗したベジータは、王子だというのに同族のスーナに何も言い返せずに約束をさせられる。
王子か・・・・王子である俺の戦闘力が二万五千で、あいつは二万八千・・・戦闘力は大差無いのに、なぜおれは奴に勝てない・・・
王子だというのに、ベジータは自分が今いるサイヤ人の中でナンバーワンだと天狗になる事は無かった。
常にラディッツ世代がベジータの前を走っているからだ。
ベジータが他の帰還した飛ばし子達を引き連れ星を二つ落としている間に、同じ期間でリーキュ達が星を五つ落とす事はざらであり、フリーザ軍の上級戦士達を差し置いて作戦にエントリーしては成功させている・・・・・これで自分がサイヤ人の中でナンバーワンですといったら馬鹿を通り越して滑稽な道化も良いところ。
ベジータはその事をきちんと分かっている・・・分かっているのだが、不思議と焦燥感や嫉妬が沸き起こらない・・・・先程スーナに自分に負けているでしょうと言われても、それを悔しいという念が胸中を渦巻き、次はそんな事を言わせないと思っても、スーナを始めとした他の者達を嫌いになるという事は不思議とないのだ・・・
ベジータ王子、王子は将来国を背負うんですから、今からそんなに力を入れていたら途中で疲れてしまいますよ。
戦闘は出来る奴がして、文官もできる奴がして、両方できる奴もいてその人達を束ねていくって物凄く大変そうなんですから・・・きっと星を壊す方が簡単だと俺は思いますよ。
奇妙な事を、困ったような笑い顔をして言っていた変な奴の・・・あいつのせいかもしれない・・・
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エイジ739 年度末の惑星ベジータ
「ふっふっふっふ!!出来たぞ!!ついに出来たぞ!!!!」
「五月蠅いわねラディッツ!あんた今日休みだからってはしゃぎすぎよ!」
「あ・・・・ごめん母さん。カカロットがもう少ししたら保育カプセルから出るでしょう?
その前に楽しい行事をフリーザ様に通してもおあかなって・・」
「・・・楽しい行事って・・・あんた昨日まで死にかけてたじゃない。」
「あ・・・はは・・・・当分数字なんて灰になればいいんだ・・」
「・・・なんかごめん・・・」
「いいんだよ母さん・・・・親父みたいに親父みたいにばかすか備品壊さない母さん大好きだ!!」
だから美味しいもの御馳走するね。
ラディッツは騒がせたお詫びもかねて、完成品を母と今日帰ってくる予定のクソ親父に食べさせるねと満面の笑みを浮かべ、息子の笑顔にしょうがないわねとギネは楽しみにしているわよと疲れ気味の息子を労わる。
ラディッツにとってのフリーザ軍の最大の大仕事は、謂わずと知れた年度末決算・・これが終わって超ハイテンションのラディッツは、このほど見つかった穀類を普通のお米と同じように食べた後何かに気が付き、蒸し器を暇で手が空いている開発部の仲の良いお兄ちゃんにこさえてもらい、何度も失敗しながら穀類を蒸して、蒸す事に成功をしたら臼と杵を自作してとうとう完成させた!!
年度末にする事と言えばただ一つ!!!
試食も終えた翌日
「よいしょ!!・・・あぁ・・・くっつく!!」
「スーナ、水つけないと-モチ-にくっついてつけないぞ?」
「これ難しいよラディッツ・・」
「ちょっと待てリーキュ、この搗く棒でよくモチを捏ねて・・・・この位になってから、搗いてみて。」
「こう?」
「そうそう、そんで俺が水を手につけてひっくり返して、はいもう一度!」
「よっと・・」
餅つきだ!!!・・・・屈折十二年に・・・いや物心ついて前世思い出してからでカウントする九年・・・ずっとお餅が食べたかった・・・穀類があってお米みたいなのも食べてサフランぽいものもあるのに!お餅がないって悲しいぞ!!
文官でいい地位につけたから、暇を見つけては各星々の食糧図鑑を見ては、これもち米っぽくないというのを見つけては自前で買い付けをして試してがっかりして!ついにポンジャという星の主食でもち米っぽいもの見つけたぜ!
買い付けてから半年、ついに昨日完成して、今日お餅をみんなでつけるところまで漕ぎつけた・・・フリーザ様には内緒だけど。
今フリーザ達は来年の予算案の会議をしており、まだそこまでの仕事が出来ないラディッツはフリーザの手元から離されている。
そういう時間を利用して、ラディッツは幼馴染達を巻き込んで美味しいものをこさえて、フリーザ様に驚いてもらおうと計画をしていたのだが・・・
「ラディッツ!このあんこはモチというのに使わずにパフェに使わないか?」
「・・・ギニュー隊長・・・それ俺が自腹切って買ったものなので、やったら二度とファイティングポーズの討論会しませんからね・・」
「い!!・・・厳しいな・・・リクーム、あんこパフェは諦めろ。」
「おいラディッツ!このすりおろした白いのなんだ?」
「あぁそれもこのモチにかけるんです。」
「ほん、野菜もか・・・」
「この黒い汁なんだ・・・しょっぱ!!」
「ふふ、ジースさんそれは醤油です。」
「ショーユー?」
「え・・・まぁ、ショーユーで・・・」
ラディッツは食堂の一角を借りてリーキュ達と共に初餅つきをしていたら、丁度腹が減ったという特戦隊の皆さんがばったりとやってきて、面白いことしてるな俺達も当然混ぜてくれるよなの言葉に、当然ですとラディッツ達は大歓迎をして一気ににぎやかになった。
宇宙は広い!
あんこもあれば大根ぽい何かを見つけたので、すりおろしたらからみモチにぴったりで、みそっぽいのあるからこれまたバイオテクノロジー班の仲のいい兄ちゃんに相談して醤油もでき
俺の野望は今果たされる!!!・・・・・物凄い小市民的な野望で胸をそらす子ザルが爆誕したのだ・・・阿呆子ザルであるのは兎も角
「わ!これなんかフワフワになってきてないラディッツ!!」
「何かさっきよりも甘い匂いし始めてないか?」
「これ出来たら俺達が食べていいんだよな!!」
「あぁ・・・試食は昨日俺がしたから味保障するけど・・・・ん?」
「どうしたのラディッツ・・・あれあの子?」
「ちょっと行ってくる!」
「あ!ラディッツ・・・ったく・・・」
「しょうがないな~、ラディッツは。」
「あいつだしな・・」
「うんうん・・」
搗いていたものがラディッツの言っていた柔らかいお餅になりはじめ、早速食べて良いかという幼馴染と特戦隊の皆さんを止めていたラディッツは、食堂を横切った-子供-に目が行き、気になる様子だったので声を掛けに行くのを、ラディッツ以外の者達は放っておけばいいのにと、ラディッツのおせっかいが始まったかなとほんのりと笑って見送った。
見送られたラディッツは、食堂を出て二又になった道に出る。
どっちに行ったかとキョロキョロ見たが、うめき声が聞こえたので直ぐに声のした左の方に行ってみれば
「大丈夫かい?」
天を突くような黒い髪の、自分よりも小さなサイヤ人の子供に声をかける。
教官から余程痛めつけられたのか、痣がある。
しかしメディカルポッドに入るほどのものではなく
「五月蠅い!俺にかま・・・」
グルルルルギュウゥゥゥゥゥ・・・・
「こっちにおいで、美味しいものがあるから。」
「あ!!おい!!」
お腹を盛大に鳴らして真っ赤になった男の子を、そっと抱き上げたラディッツは男の子の抗議には構わず来た道を戻る。
「君くらいの子供がボロボロの上にお腹まで空かせてまで訓練なんてするもんじゃないよ。」
「ふん!甘い事を言う奴は直ぐに死ぬんだ!!俺はそんな間抜けに・・・」
グゥゥゥゥ・・・
「そうだね、弱いと殺されてしまう。でも空腹で死んでしまう事の方が馬鹿馬鹿しいじゃないか。」
「た・・・たまたま・・・・むぐ!!」
「いいからお食べ。」
何時もの様にらしくないサイヤ人のラディッツは、戦闘訓練はほどほどにという言葉と共に、見た目は兎も角として気配は一端の戦士である子供に、臼の中にある搗きたてのお餅を手に取りあんこを入れているボールの中にさっと浸し、抗議を続ける子供の口の中に押し込めば、子供は驚いて何をすると怒鳴ろうとしたが、口内に広がるあんことモチっとした何かの味に驚き思わず咀嚼して味わってしまった!!
「疲れた時は甘いものに限る!沢山訓練して沢山美味しいものを食べてればちゃんと強くなるから大丈夫だよ。」
何に焦っているのか分からないけれど、君はまだ小さいんだから無理しないでねというサイヤ人らしからぬ言葉に、男の子・・・・ベジータは驚いた。
ベジータは生まれながらにして戦闘力三千であり超エリートになるサイヤ人の王子であり、周りも当然そうなるものだと期待をしてそして持て囃す。
王子様ならきっとベジータ王の良き跡継ぎになられますよ
将来が楽しみですね
きっとフリーザ様もベジータ王子の事を目にかけるでしょう
それが当たり前だと少し前までは言われていた言葉が、近頃は変わって来た
あのサイヤ人の面汚しが何故フリーザ様のおそばに・・・
しかもあれの取り巻きの中級戦士が戦闘力一万に・・・
黙れ・・・
其れなのに何故ベジータ王子は戦闘力八千なんだ!!
五月蠅い・・・俺だってそのうちに追いついて追い越して・・
あいつ等よりももしかしたら王子の方が下・・・
黙れ!!!!!五月蠅い五月蠅い五月蠅い!!!!俺が!俺こそがサイヤ人の王子で強くなる者だ!!
齢七歳にしてベジータは心無い言葉に追い詰められていた。
ラディッツがフリーザ軍の文官として出世し、フリーザの側で働くようになってから王と側近達はラディッツと幼馴染達を疎み妬み、その言葉の延長線上で戦闘力の話になって、戦闘力が劣ると王子である自分を馬鹿にする者が出た時、ベジータの心と自尊心は激しく傷つけられた。
それまでは自分を褒め称え擦り寄り甘い事ばかり言っていた連中がだ。
その侮辱を跳ねのけようにも、ベジータの前にはゲンインとマトマという若手世代ナンバーワン達がいる事実があり、自分が一番だというにはベジータは聡明すぎた。
子供らしくそれを口にし、今に見ていろと出せれば鬱屈を覚える事は無かったかもしれないが、厳然とした差を知っているからこそ結果で出すしかないのだと思いつめ、一つの星の種族を滅ぼすという偉業を成し遂げ実力も申し分ないというのに、教官が止めるのも聞かずに無茶な訓練をした先に・・・
「ラディッツ、傷薬貰って来たぞ。」
「痣これで消えるかしら?」
「もっと食えよ・・・この子どっかで見た事ないか?」
「今はそんな事よりも、腹一杯食べろよ?」
甘い事を言ったのがきっと父王達が忌々しげに言っているラディッツと、其の取り巻きなのだろう。
相手を認識しながらも、色々と超展開過ぎる状況にベジータは目を回してしまい、五月蠅い、余計なお世話だ、同情なぞ無用だと常日頃あれば容易く出てくる言葉が出ずに、口にそっと入れられていく甘い何かを、らしくないサイヤ人の笑顔を見ながら咀嚼し呑み込むだけであった・・・
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・・・・・あの後が大変だったな・・・・
あの変なサイヤ人ラディッツ達との出会いを思い出してしまったベジータは、其の事とあの後の事を思い出して頭痛がする。
お腹がある程度満たされた途端に気力も戻り、さぁこれから王子としてガツンと言ってやると意気込んだ時・・
「ほっほっほ!皆さん集まって何をしているのですか?」
「あ!!フリーザ様!!」
「えっと・・・・これは・・・新作の食べ物を開発していましてまだ未完成に品なのです!!」
「そうです!ギニュー隊長のおっしゃる通り!完成したらお持ちしますので今しばらくお待ちの程を!!!」
「そうです!お待ちの間に俺達の新ファイティングポーズでも・・・」
・・・・食堂に突然ドドリアとザーボンをともなったフリーザがやってきて、献上品にするべきお餅を見知らないサイヤ人の子供に食べさせてしまったラディッツを、背の高いゲンインとマトマが背中に隠し、察したギニュー隊長や特戦隊全員も一致協力して、早くその子供の口の周りについてしまったあんこを拭いて下におろせと手で合図する。
みんなありがとう!!
察したラディッツは速攻で抱いている男の子を下におろしながら口の周りを拭った其の時
「時に何故私から隠れているのですかラディッツは?」
・・・・・フリーザ様おそるべし・・・
「えっと・・・・たははは・・・」
隠れてられないなぁという風を装って、ギニュー隊長の背中から飛び出しフリーザ様の前に立てば、速攻で尻尾で捕獲されてポットのふちに座らせられ、早速尋問開始となる。
「それで、私が来たというのに出迎える事もせずに何故隠れていたのですかラディッツ?」
「あ~・・・・美味しいものドッキリがしたくて・・・・これなんです・・・」
「どれ・・・新作の食べ物ですか?
ほほぅ・・・これは・・・・嚙み切れずに伸びますね。」
フォークと器をどこからか出したのか、ラディッツはフリーザ様なら絶対に自分に気が付いて呼び出すだろうからと、器にあんこに浸したモチを入れた途端に案の定呼ばれた。
言い訳はドッキリで通すのだと、ラディッツ頑張った。
まかり間違っても!貴方様に献上する前に食べた男の子を隠したとは口が裂けても言えない!
なんなら減り具合から見て特戦隊の皆さんと幼馴染御一同も相伴に預かってましたなんてばれた日には・・・・特戦隊の皆さんはお気に入りのパフェ一年厳禁で済むだろうか・・・
兎に角半年前の-クウラパニック-でラディッツが料理できることが判明したところから始まり、ラディッツの新しい料理は味見以外は自分が一番先に食べさせなさいを掲げたフリーザ様の命令無視をした時、どんな懲罰来るか分かった物ではないので全員が一致団結したのだ!
幸いフリーザ様はご満悦であんこのかかったお餅を食べられた。
「ふむ・・・伸びるのを自分の程の良いところで噛みちぎるのですね。」
フォークを使ってお餅をみにょーんと伸ばし、食感と味を楽しまれ
「何故この食べ物はモチというのですか?」
「あそこの中にある食材は、触った時にモチモチするのでモチにしました。」
「他にこれに合う味はあるのですか?」
「はい!すりおろした野菜に・・」
本当に新しい食材に興味を惹かれたフリーザは、ラディッツにあれこれと質問をしながら新しい味を一通り試して楽しんで、側近のドドリアとザーボンもお相伴に預かり一頻り満足した後珍しくラディッツを放し
「ラディッツも偶には他の人達と愉しんで食べなさい。」
「はい!ありがとうございますフリーザ様。」
優しい言葉を掛けられ喜んだのとほっとした時
「あんこは美味しかったですね皆さん。ゆっくりと続きを食べなさいな。」
・・・・何もかもお見通しですよという言葉を残して颯爽と去っていた・・・・
「・・・・俺フリーザ様に隠し事するのもうやめとく・・・」
「・・どうして気が付かれた・・」
「わ・・・私の口あんこついてた!!??」
「あ!!・・・隊長・・・腕でぬぐっからあんこが・・・」
「俺か・・・」
初回だから見逃してもらえたが、次は献上してからお相伴に預かろうと・・・そんなしょうもない一部始終を見せられたベジータは物凄く唖然とした・・
ギニュー隊長を始め、特戦隊と言えば超エリートであり、フリーザ様なぞ雲の上の、それこそ王だと言っていながら口だけの父と違う本物の帝王が、たかだか食べ物で一喜一憂して・・・・・俺が悩んでる事って何なんだと・・・・あらゆる概念が木っ端微塵にされてしまい・・・・
「ごめんね巻き込んで・・・・ところで俺はラディッツていう者だけど、君の名前は?」
「そうよ!この子どっかで見た事あるのよね・・」
「・・・・ラディッツ、スーナ・・・リーキュ以外気が付いてないだろう?」
「ふぇ?ゲンイン知ってるのこの子?」
「・・・そのお方はベジータ王のご子息のベジータ王子だ・・・・気が付くのが遅くなり御無礼をいたしました王子。」
ほぇぇぇ!!!
・・・・・悲報・・・・文官長の跡取りラディッツと若手武官のナンバースリーのスーナに王子である自分が知られていなかったベジータ王子は、割と本気で怒って泣いていいと思う・・・
如何にフリーザ軍が優先されるとはいえども自国の王子の顔くらい覚えておけよ子ザルども・・・
あの後もんのすごおおおく!もういいからとベジータに言わしめる程にラディッツは謝り倒しそして
ベジータ王子、王子は将来国を背負うんですから、今からそんなに力を入れていたら途中で疲れてしまいますよ。
戦闘は出来る奴がして、文官もできる奴がして、両方できる奴もいてその人達を束ねていくって物凄く大変そうなんですから・・・きっと星を壊す方が簡単だと俺は思いますよ-
あの言葉も贈られた・・・星は壊せませんが、フリーザ様をお支えするように、ベジータ王子が王になった時に微力でしょうが支えさせていただきます・・・そういった男の行方は、その男の弟諸共に知れなくて・・・あの後ラディッツが考案したモチをフリーザ軍とサイヤ人一同に振舞う事になって、今目の前で起こっている行事へと発展した。
試食会から二日後に、速攻でモチを搗く道具と食材をフリーザ軍が人海戦術駆使して!!(・・・なにしてんだ?)速攻で揃えさせてサイヤ人達の胃袋を満足させるほどには絶対に無理だが、モチ以外の料理も用意して、年度末決算の労い会をしたいんですというラディッツの言をフリーザは速攻許可しめ酒も振舞われる無礼講行事が爆誕した。
恩恵にあずかれた一同大喜びして太っ腹なフリーザと考案したラディッツに忠誠を新たにしたのだ!!・・・フリーザ軍もうこの時点で色々終わってやしないか?
熱い汁に入れたモチを、意外と猫舌なフリーザがハフハフしながら食べているのを微笑ましげに見ながら沢山食べていたラディッツ。
それを取り囲み幼馴染達も思い思いの食べ方をして・・・・何故かドドリアとラディッツの父バーダックが飲み比べが始まって、周りは特戦隊達も入れてやんやとはやす中、ドドリアを酒で潰してバーダックはニヒルに笑ってガッツポーズをしていた。
そこでやめればいいのについで静観していたザーボンにまで煽りを入れてこれまた潰した蟒蛇バーダックは、フリーザにまでちょっかいかけようとしたのでラディッツが大慌てで家で弟を見ている母親をスカウターで呼んでしばいてもらってお引き取りを願った・・・・あの蟒蛇親父がすみませんと、平謝りに謝るラディッツも入れて、まるでコントの様な場面が見られたとフリーザ達は大爆笑していたあの楽しいひと時・・・・
ラディッツ自身がこの行事に参加したのはその時の一度きりとなってしまったが、ラディッツ世代全員がフリーザに嘆願までして、フリーザ軍の恒例行事として残される事になった。
ラディッツの思い出を無くしたくなくて
因みに古いサイヤ人もその時お呼ばれはされたが拒否し、フリーザ達とラディッツ世代はむしろ来なくてよかったと大喜びするのを、何故かスーナに拉致られ強制参加させられたベジータ王子はその様を見る羽目になった。
城に閉じこもり愚痴ばかり言っている父王と、思惑はどうであれ部下達を労い喜ばせながらも自身も楽しんでいる帝王・・俺はどちらが王に相応しいと思うだろうか・・・
俺は・・・・
その頃から、ベジータには一つの想いが生じ始めた
いつかこんな行事を、誰の指図も受けずに同族とだけで開く力を持った王になると・・・・誰かの下につくのは矢張りいやだ・・・だからと言って威張り散らしたいわけではない。
戦うのは好きだ、強くなるのが大好きだ、敬われかしずかれる事も大好きだが・・・その好きに・・・美味いものを部下たちに振る舞い自分も食べる事を入れてもいいではないか。
ゲンインやスーナの様な強者を従え好きなように戦い美味いものを食って生きていく・・・なんの枷も無くだ・・・
惑星ベジータが無くなったあの日、一人で他の星を落としていたので難を逃れたが
独立か・・・
行事は恙なく終わり、皆呑んで歌って踊った奴もいて(誰だかほぼお察し・・)そして今年こそはラディッツとカカロットを見つけるのだと幼馴染達が言っているのを見ていたベジータは、あてがわれている自室に戻って窓辺近くに椅子を置いて座り、果ての無い宇宙の星々を見つめながら胸の内で呟く。
今はまだ戦闘力はたったの二万五千・・・マトマ達は十万に届きかけ、ギニュー特戦隊の隊長は十五万に達したといのう・・・
もっと強くなりそして・・・・この広大な宇宙の何処かに故郷と似たような星を探して、いつの日か惑星ベジータを・・・
そしてもう一つ
あの変な男は今どこで何をしているだろうかは・・・・正直どうでもいい。
ただあれを見つければスーナは喜ぶだろうか?
何時もやかましくお節介で・・・・妙に心地の良い明るいスーナが、喜ぶだろうか
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「ふえっくしょん!!!」
「兄ちゃん大丈夫か?」
「あぁ・・・なんだろうな・・・まぁとりあえず、明けましておめでとうございます爺様、カカロット。」
「はい、明けましておめでとうラディッツ、悟空。」
「うん!じいちゃん、兄ちゃん、明けましておめでとう。」
正月早々風邪かな?これから山村の公民館に行って皆でお餅つきするのに風邪などひいて居られない!!
「爺様、カカロット、今年もよろしくお願いします。」
「うむ、二人共、今年もよろしくじゃ。」
「おらもよろしくだ!!!」
明けましておめでとうございますm(_ _)m
そしてこんなもんでも、ちょっとでも楽しんで笑っていただければと思いますm(_ _)m