俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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俺が文官になれたわけはしょぼかった

普通どう考えたって、どこのイカレタた世界だって六歳児を文官で雇入れますってねぇだろうとは、実は文官としてやっていけそうな事に狂喜乱舞しているラディッツ当人だったりする。

 

ラディッツ、割と冷静な子なのです。

 

 

何がどうしてドラゴンボールの世界の中でも中身とトップたちの極悪非道は兎も角として、割と組織としては一流企業のフリーザ軍に、六歳児の言っては何だが戦闘力が超低いレベルのラディッツが雇われたかというと、其の一流企業の中のトップ集団の字が汚ねぇに集約される・・・・なんのこっちゃいだがマジである。

 

 

 

 

遡った巨大湖前で、六歳児と初老の男は世の理不尽にブチギレあうという場面に図らずも遭遇してしまい、特に初老の男は幼児に自分の醜態晒してしまった事に狼狽して空飛んで逃げようとした時、焦って開いた初老の男の手からヒラリと数枚の書類が落ちてしまい、これまた何の偶然か風が突然吹いてラディッツの手元にやって来た。

 

何かが書かれている紙を手にしたラディッツは、何気に紙に目を走らせ瞬時に眉根を寄せたのを、初老の男はその表情の理由がよく分かるぞという溜息をついた。

 

「小僧、そこに書いてあるのは字だが、不味くて読めたもんじゃなかろう。

一応言い訳めいて聞こえるだろうが儂の筆跡ではない。」

 

字は不味いが重要書類だから返してもらおうと口を開いた初老の男の口が閉ざされた。

 

「いや・・・・-チャーイ星討伐任務よりの報告書-って書いてあるけれど!これって滅茶苦茶重要書類なんじゃないのか!?

それ握りしめたり雑に扱っておじいさん怒られるんじゃないか?」

 

書いた奴と何か揉めたか知らないが、早く重要書類持ち出したのがばれる前に帰った方がいいと、まだ一行しか読んでいないが内容を察したラディッツが見知らぬおじじの身を心配して忠告を発した。

 

初対面ではあるのだが、先程夕暮れの中で目の前の湖に向かって男の姿が、糞親父の理不尽に嘆き悲しみ悲哀に暮れている自分と姿が重なり、他人とはとても思えず忠告を発しながら紙から顔を上げたラディッツの体は宙を浮き・・・

 

「は?へ?ちょ!!!」

「小僧!このまま儂と来い!!!!」

 

初老の男に引っさらわれた・・・・・これって誘拐だ!!!!!

 

「通るぞ!!!」

「これはナナバ様!!・・・・・あの・・・そのサイヤ人の小僧は?」

「儂にとっての最重要人物じゃ!四の五の言っとると門番くびにして最前線で使い潰してもらう様に-フリーザ様-に進言するぞ木っ端が!!」

「ひぃぃぃぃぃ!!お!お許しを!!!」

 

・・・・・フリーザ軍の門番は割と上級戦士が配置されている。

当然砦の門番であるからには敵を通さないの事が第一であるからして当然だが、其の上級戦士達を言葉一つで脅し上げているこのナナバと呼ばれた爺さん何者だと、攫われてたまるかと暴れても何しても振りほどけない力の差を前にして、ラディッツは諦めて俵担ぎされているのを黙って受け入れている。

 

そんなもん見れば普通不信がった門番悪くないのに、それを権力もってそうで其れ振りかざしてんだからこのおじじさんも理不尽製造機側なのかと溜息をつきながら。

 

だが、ナナバにも見も知らぬ幼児を攫う趣味なんて無い!!ショタでも変○趣味も無いのに暴挙に打って出た理由は・・・

 

「小僧!!いや!名前を聞いとらんかったな。

儂から名乗ろう!儂はフリーザ様が司るフリーザ軍において数少ない文官の長をしているナナバという。

小僧、貴様の名は?」

 

いきなりでっかい建物の中の迷路のような道を通ってついた広いが紙媒体の書類がそこかしこに散らばっている雑然とした部屋の中で、まともそうな椅子にでんと落とされるように座らされたラディッツは、一応相手が身分と名前を名乗って来たので口を開く。

 

ここまで来たからにはごねても何してもしょうがなさそうであり、俺の第二の人生短かったな、母さんと一応親父にも旅経つ息子をお許しくださいとか覚悟を決めながら

 

「俺はサイヤ人の戦士バーダックとギネの息子でラディッツ。」

 

きちんと名乗るが敬語はしてやらん。誘拐犯だし、一応言ってみる。

 

「俺の家はしがない一般(?)家庭で金ないよ?」

 

こんな立派な場所で働いてそうな人が、何とち狂って誘拐犯してんだと思いながら言ってみれば、ナナバはそんなことどうでもいいと叫びあげる。

 

「ラディッツよ!金なぞどうでもいい!!何ならお前が一生遊んで暮らしても釣りがくる金出してやる!!!だからこの書類を全部読んで見ろ!・・・いや!頼むから読んでくれい!!!!」

 

・・・・・えぇ・・・・

 

顔から出る液体全部出しながら迫りくるナナバの初老おっさんの面に、ラディッツは超ドン引きしながら先程一行だけ読んだ紙に目を通す。

読めば金くれるってなんじゃそらとも思いながらも、本気で切羽詰まっている気配が濃厚に感じたので読み上げて見る。

 

何かの罠でももう死ぬ覚悟決まったラディッツに怖い者なぞ無かった・・・本当にメンタルは最強

 

「-チャーイ星討伐はフリーザ様に命じられた隊長の指示の下、何時もの様に向かってくる奴等に向かって俺達の誇りである-ファイティングポーズ-を見せつけてやり、あまりの俺達のかっこいい勇姿に見惚れて呆けた敵達を蹴散らし・・・えっと・・・」

「む?どうした?それ以降の字は汚すぎて読めんか?」

 

途中まではスラスラと呼んでいたラディッツが突然困惑をして止まった事に、矢張り全部は無理か、ここまで読めたのが奇跡だという程に報告書の字が汚すぎるのかとがっくりとしかけるが、ラディッツが止まったのはほかの理由があった。

 

確かに字は汚いが、ラディッツ自身も実は字が汚い・・・・折角中級戦士になると見込まれてサイヤ人が入れるそれなりの良い教育カプセルに入れてもらい、字をきちんと覚えたのにだ。

 

余談だが下級戦士は部隊長から命令を貰う立場が固定されているので指示書を読む機会は皆無なので、家庭でのカプセルで育った者は字の読み書きができる者は自分で習うような奇特な者しかいない。

そんな事よりもより強くなり強い敵をぶっ倒す方が戦闘民族サイヤ人にとっては重要なのだから。

 

だがラディッツは読めるし書けるが書く練習をしているのだが、今読んでいる書類と大差ない字であり、だからこそ読めるのだが・・・・

 

「あのさ・・・・この先のを読んでも俺に怒らないでね?」

「はぁ?・・・・・まさか・・・」

「・・・読むね・・・」

 

ラディッツの断りに、何かを察したナナバは予感がした。

 

「-敵の一番強そうなやつを粉砕した後は雑魚しかいなかったから-ギニュー隊長-も飽きたから後は下級戦士や中級戦士どもに仕事をくれてやってから帰還した事を、ギニュー特戦隊ジースより報告する-・・・・おじいさん大丈夫?」

 

読み終えた後顔を上げてナナバを見れば、おじじの顔は赤黒くなってえっらい事になって

 

「あの馬鹿小僧!!!こんな報告書を上にあげられるかといつも言っておるのが何故分からんのだ馬鹿もんが!!!!」

 

・・・・・おじじの血管きれないか心配になるラディッツを尻目に、他の報告書も渡され-翻訳-を頼まれながら、自分が此処に連れてこられた訳をラディッツはもうお察しした。

 

この書類が酷い字過ぎて、まともな字を書く人にとっては読むのが難解な解読困難レベルに見える汚い字に、先程怒鳴った内容から毎回させられているのにブチギレたのだと。

 

なんか本当に血涙滴りそうな可哀そうなおじじの為に、ラディッツは仕方ないと色々と諦めて読み上げに勤しみ、その度に内容の酷さにブチギレたおじじを宥めるという時間を数十分過ごした。

 

なんだが内容から察するに重要っぽいけど内容酷すぎて機密はなさそうだと安心し始めた頃、幼児と爺さんしかいなかった部屋が突然賑やかになった。

 

「何だ爺さん、やっと俺様達の-かっこいい字-を読めるようになったのか。」

「何だそのサイヤ人のガキは?」

「五月蠅く言ってこないと思ったら、なんだそのガキは?」

「いけないんだぞナナバ!フリーザ様の軍の中に知らないやつ入れたら。」

 

・・・・・真っ赤な肌に白髪の人と、紫の背のでかい人と、パイナップル髪の背のでかい人と俺よりも小さな緑の人が来て・・・

 

「お前達・・・・すまんナナバ殿。

報告書はフリーザ様にあげられる物だからきちんとしろと言ってはいるんだがこいつ等が聞かなくてな。」

 

角が二つある紫の長身の人が入って来た。

 

「・・・・字が読めない毎に減俸すると言えば本気で部下達に報告書の特訓をするのですかなギニュー隊長殿?」

「おっと辛辣な言葉だなナナバ殿。俺はこう見えても組織を回してくれている文官殿達には敬意を持っているんだがな。」

 

今にもブチギレ血管を浮かしたナナバを見ながらも、言葉の内容程に悪いと思っていない悪びれた風のないニヒルな笑みを浮かべたギニュー隊長という光景に、何も、本当に何も知らないラディッツはこの人達誰で、俺何に巻き込まれているのだと泣きが入りそうになったのは当然の帰結であった・・・・本当に自分は何に巻き込まれてるんだよと、ラディッツの心は泣いており、事情の全てを知りつつも面白い娯楽を見る様に嗤っている特戦隊の面々・・・・・地獄絵図であろうか

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