俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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悟空とブルマのドラゴンボール探し!・・・・兄は心配です⑦

晴天の下、二人の女の子を中心に男達はテキパキと動いていた。

 

ピラフ一味を一網打尽(・・・三人だけだけど・・)し、遂に念願かなって!!(・・探す日数たったの三日・・)ドラゴンボール七つすべて揃ってさぁ願い事を叶えましょうとなった時、意外にもウーロンが待ったをかけてきた。

 

「あのさ、神龍ってやつを呼び出す前に、シュウって奴みたいに喋れないようにしておいた方がいいじゃねえの?」

 

ウーロン曰く、自分だったら神龍が出た瞬間に願い事言ったら勝ちじゃんと狙うけどという言葉に

 

「あんた、頭いいわね!!!」

「そっだらことおら考え付かんかった。」

「ほぇ・・・そういう手もあんだな・・・」

「・・・えへへへ・・・俺は頭の出来がいいんだよ。」

 

小狡い発想が無いブルマ達に褒められたウーロンは、ブルマとチチにデレデレとして悟空には胸を張る!

 

俺だって凄いんだぜと・・・・実に小市民的な子豚ちゃんであるがそれは兎も角、ウーロンの危惧が当たったら洒落にならないと・・・・・思ったのだが・・・

 

「マイって姉ちゃんの口も塞ぐんか?」

 

何となれば幼馴染のマイと同じ名前の女の人の口を塞ぐのは嫌だと悟空は眉根を寄せ、婦女子に手荒な事したくない意外と紳士的なウーロンも言い出しっぺではあるが悩み、ブルマは仕方がないので虎の威を借りる狐作戦第三弾を展開。

 

小さな悪事をも見逃さず、自分達を襲った者は法が許しても決して孫悟雲が許さないと、兄の事をこれでもかと肥大化して言い含めたら、孫悟雲の名前にマイどころかピラフと先に縛り上げられているシュウもぶったまげた!

 

選りにもよってあんなおっかない人と組織が付いている身内に手を出しちゃったのか自分達は!!

 

「何も言いません!!なんでしたら願叶えるまで私をロッカーなり箱の中にでも押し込めておいてください!!!!」

 

絶対に悟空達の信用を得んと必死なマイの言葉に、そこまでしないわよとブルマが苦笑しながらピラフとシュウを一緒にしたら何となく不味い気がするので口を塞いで外に転がし、マイはポイポイカプセルの車を出して中に入ってもらい、窓を閉めてキーを抜き外から鍵をかけてようやく支度が整った。

 

「悟空・・・その・・・私が言って本当にいいの?」

 

神龍を呼び出す言葉を悟空に教えようとしたら、姉ちゃんが呼んでくれと譲られた。

自分は確かにラディッツと悟空の兄妹になっているが・・・・

 

「だって姉ちゃんがドラゴンボールの事調べてくれて分ったんだ!!だから姉ちゃんが呼ぶ方がおらは良いと思う。」

 

何時ものにっぱりとした可愛い弟の返事に、ブルマは悟空の額にチュッとする。

 

「ありがとう悟空。」

「へへ、久しぶりに姉ちゃんにチュウとしてもらえた。」

「でもね、お兄ちゃんの体の事をお願いするのはあんたが言いなさい。」

 

これは自分達二人が、兄に願う事だからと、呼ぶのは自分で願い事は悟空が言う事をブルマは約束をさせ、ブルマは並べ終わったドラゴンボールを一瞥し、深呼吸をして祈る・・・・・・お願いです、お兄ちゃんの体を治してあげてください・・・

 

「出でよ神龍!!そして願いを叶えたまえ!!!」

 

七つ並べただけでそれまでとは違う音と光を出すドラゴンボールに向け、期待と微かな不安を押し殺すように、ブルマは少し震える声を精一杯押し出し呼ぶかければ

 

七つのドラゴンボールから光の粒子が溢れ出し、瞬く間に青空が黒い雲に覆われ真夜中の如くとなった!

 

何が起こるのか分からず悟空をしても驚き不安になる中、ドラゴンボールに雷が落ちそして金色の光が柱となって暗転の空に立ち昇ったかと思えば、金色の光はうねりながら宙を舞い、みるみるうちに巨大化しそして!!

 

「・・・・これが・・・・神龍・・・」

「・・・大きな龍だ・・・」

 

それは神話に触れた事があるものであれば一度は見た事があるであろう龍が、目の前に現られたのだ。

 

龍は自分を呼び出した己達を見て、重々しく口を開いた。

 

「さあ願いを言え、どんな願いも一つだけ叶えてやろう。」

 

それは、今まで聞いた誰の声よりも深みのある声であり、これが神の龍と呼ばれるものなのかと、誰もが知らしめられる・・・・自分達とは違う存在なのだと・・・普段は誰に対しても物怖じをしない悟空であっても、緊張するのをブルマがそっと背中を押して弟を神龍の前に立たせてやる。

 

「・・・悟空・・・」

「う・・・うん・・・あ・・・あのな・・おらの兄ちゃんの体な・・・なんでか分かんねぇんだけど体がおらみたいに子供のまんまなんだ。」

「・・・・・」

「そんでな・・・・兄ちゃんを大人の体にしてほしいんだけど・・・・」

「ふむ・・・・」

「駄目か?」

 

たどたどしくも、願いを言った悟空の言葉に、神龍は一言言ったが願いを叶えてくれるとは言ってくれない事に、悟空とブルマは泣きかけた。

 

矢張り途轍もない願いで無理なのだろうかと・・・・しかし

 

「わたしは寿命で死んだものを蘇らせたり、病気を治すことは出来ない。

何故ならそれは天命によって定められたものであり、それを弄る事は不可能だからだ。

しかし・・・・お前の兄とやらを今探ってみたが分らんのだ。」

「ほえ!!」

「探ったって・・お兄ちゃんの体を!!??」

 

今ここにいない、悟空が兄と言った者の体をどうやってと驚く悟空達に、これくらいは容易いという神龍に、一同唖然とするのを、神龍はどうという事は無いといいながら、今から悟空の兄をこの場に呼ぶといわれてさらに驚いた。

 

どうやってと尋ねる前に悟空達の上空、つまり神龍の顔の前にラディッツが姿を現した。

 

まるでSF映画の転移のように・・・・

 

黒い長い髪が白い袍を纏った背中に流れるあの姿を、二人が見間違えるはずがなくお兄ちゃんとブルマが呼ぼうとしたが、その声は喉に張り付いた・・・

 

 

いきなり出現した兄は、しんと冷えた黒い瞳で神龍を無表情に見つめているから・・

纏う空気はまるで冬の雪原のように冷たく、あんなに怖い兄が見たことが無いと、悟空とブルマは神龍を以上に今の兄に怯えたその時

 

ピィーピィー!!ドンドンドンドン

 

悟空とブルマの隣で、警笛のような音と太鼓をたたく音が鳴り響いた。

 

見ればウーロンが自分のお腹を太鼓にして叩き!プーアルを警笛にして必死に吹いている姿があり、音に気が付いたラディッツが下を見た。

 

「・・・・カカロット・・・ブルマ?」

 

幽かな声で聞こえなかったが、兄が自分達に気が付いたことが分かり二人は思いっきり手を振って叫んだ!!

 

「兄ちゃん!!!兄ちゃん!!!そいつ悪い奴じゃねぇえんだ!!!」

「お願い!!下に降りて私達の話聞いて!!!!」

「悟空・・・ブルマ・・・・話は後だ。」

「・・・お兄ちゃん!!!!」

 

「龍よ、お前が何を目的として俺をこの場に呼び出したかは俺は知らない。」

 

過保護な程に愛している妹と弟の言葉を無下にし、ラディッツはひたりと龍の瞳を覗きんでいる。

 

話しかけられた神龍は、かつてこれほど自分に対して冷静に相対したものを知らない。

 

先程自分を呼び出した子供達のように緊張をしているか、虚勢を張り居丈高になるか、のいずれかであった・・・・例外的に天然なものもいたが、目の前の-訳の分からない者-の様なものはいなかった。

 

そして

 

「俺は今重要な仕事の真っ最中だ。成功しなければ大勢の者達が死ぬ。

そうなった時、お前はどう責任をとれる?

とれないのであれば今すぐに俺を元居た場所に戻せ、用があるのであればその後必ず聞く。」

 

自分に願いではなく命ずるように言った者なぞ初めてであった・・・しかし、この男のいた所を千里眼で覗いてみれば、確かに良くない状況ではある。

 

願いはこの男の事であるが、それによって無辜の者が死ぬ事は許される事ではないと神龍は判断を下した。

 

「待とう。」

 

その一言でラディッツは再び姿が消えた。

 

「あぁ・・・・」

「そんな・・・」

 

兄が消えた事に、これで願いは叶えられなくなったと思った悟空とブルマに、神龍は話しかけてきた。

 

「あの者は今、空港とやらに立て籠りをしている武装した者達を説得している。

あれの邪魔をすれば罪なき者達が大勢死ぬ故戻したのだ。」

 

天命以外の死を自分が介入した事で引き起こす事を、神龍は看過できない事であったのだ。

 

待っている間、ブルマ達は咄嗟に物音をたてて兄の視線をこちらに向ける事に大成功させたウーロンとプーアルをむぎゅむぎゅと押しつぶして褒め称えた。

 

「あんた達偉い!!!本当にお兄ちゃんが神龍と喧嘩するんじゃがないかって本当にビビったわよ!!」

「兄ちゃん怒るとおっかないんだな・・・」

「いやビビったの俺達だよ!!!悟雲さんて優しい人だって思ってたらあんな怖ぇ気配バリバリに出して!!!

お前達見たら静まってくれるって思って必死だったよ・・」

「でも・・・理由が分かったらそれは怒りますよね・・」

「空港立て籠り・・・下手したら数千人が危ないな・・・・」

 

まさか兄が物凄く重要な仕事をしている時に呼び出してしまったとは・・・お釈迦さまだって気が付けないだろうが落ち込んだ一同であったが、無言を貫いている神龍はそれどころではなかった・・・・あの男は・・・・この地球にいていいものなのだろうか?

 

▲▲▲

 

・・・・-仕事-をしていたらいきなり体内をまさぐられるような不快感を感じたと思った次の瞬間、得体のしれない龍の前に出現させられて・・・・切れていきなり消滅させようとしなかった俺は偉いと思うのだが・・・

 

「もうこんな事をするなよ・・・・」

「うるせえ!!!出てきたらお礼に行くから覚悟しておけよ偽善者!!!!」

「・・・連れて行け・・」

 

交渉で呼ばれていい所まで言ったのだが、突然俺の声が聞こえなくなったことで交渉決裂と判断されてトリガーハッピー寸前を、交渉で時間を稼いでいる間に気配を消して忍び込んだ兄弟子と天津飯と餃子率いる門弟達が配置についていたので、GOサイン出して制圧する羽目になった・・・・

 

ん?

 

「・・・・終わったが・・・兄弟子!!少しこの場をお願いします!!!何か得体のしれない者が弟達の前にいるようなので行ってきます!」

「ん?・・・・せわしない奴だな・・・天・餃子、さっさと犯人連れて行け。儂が倒した者は全員麻痺毒で動けんから引き摺っていけ・・・・貸一つだぞ小僧?」

 

久しぶりに小僧・ラディッツに声をかけられ金稼ぎをさせてもらったが、現場の指揮を代わる事を貸し借りにする桃白白は本当にいい性格をしている・・・

 

さて、あの小僧は今度はどんな愉快な事に巻き込まれているのか

 

▲▲▲

 

「あ!!お兄ちゃん!!!」

「・・・・ブルマ少し待っていろ。」

 

ブルマは自分の横に再び現れた兄に今までかけられた事のない言葉に怯み、悟空も兄の気配にどうしていいか分らない中、ラディッツは一歩神龍に近づき包拳の構えをとり頭を下げた。

 

「先程は怒りをぶつけ申し訳ない。」

「・・・・こちらにも非はある、謝罪を受け入れよう。」

 

兄と神龍の遣り取りに、お兄ちゃん神様みたいな龍と普通に話していて凄くないともぅ驚くの疲れるからまぁいいやにしようと、思考放棄したブルマはきっと悪くないな・・・・うん・・・

 

一通り礼をして落ち着いたところで、ブルマが漸くラディッツに事の経緯を説明し、されたラディッツはブルマが自分の体の秘密を知っている事に面喰った!

 

「・・・願いが俺の肉体の成長・・・・ブルマはどこで俺の体の事を?」

「・・・・ごめんなさい!!パパとお爺ちゃん先生とお兄ちゃんがその話をしているの偶然に聞いちゃったの!!!」

「そうか・・・悟空と爺様も其の事を?」

「うん・・・あの日ドラゴンボールのこと知ってお兄ちゃん達にも話そうとした時知って・・・・その後悟空とお爺ちゃんを説得して・・・」

「ドラゴンボール探しを・・・・」

「・・お兄ちゃん怒ってる?」

「ん?」

「勝手な事をして出しゃばってって怒ってる?」

 

理由を話しても、態度に変化を出さない兄にブルマから切り込んで聞いてみれば

 

「怒ってない・・・・そうか・・・俺は今生きているだけで幸運だと思っているんだがな。」

 

肉体の成長を気にしていないが、それでも自分を心配してくれてありがとうというラディッツの言葉に、ブルマは突然怒り出した!

 

「お兄ちゃんの馬鹿!!!」

「・・・・ブルマ?」

「嘘つき!!あの日私が側にいた事にも気が付かないくらいにショック受けてたくせに!!!どうしてそんな嘘を言うのよ!!!」

「・・・・ブルマ・・・」

 

そんなに私と悟空は頼りないかと、泣き出したブルマにラディッツは苦笑し、ブルマのように納得いかない顔をして俯く弟を抱き上げブルマを抱きしめる。

 

「嘘じゃない・・・俺と悟空は生きてここにいる事が奇跡なんだ・・・いつかその理由は話す。」

「・・・本当?」

「あぁ、ただそうだな・・・俺と悟空の父親は背が高くてこれぞ戦士という立派な体格をしていてな・・・・それを継げないのが心残りではあったんだ・・・俺は其れが悲しかったんだ。」

 

自分の容姿よりも、サイヤ人の誇り高さを体現したような、誰に対しても堂々としていた戦闘民族サイヤ人の戦士にして父であるバーダックの肉体を継げない事が悲しかったのだ。

 

無論肉体の事だけではない

 

父のあの苛烈で不器用で、そして誰よりも熱い心を持った生き様を、自分の様に心がすぐに揺れてしまう者が継げるものかと言われた気がして・・・しかし自分には自分以上に案じてくれる大切な人達がいて悲しんでくれている。

 

それ以上を望むのは罰が当たりそうだが縋れるのであれば縋らせてもらおう。

 

「龍よ、俺の体はこの二人が望むような成長できそうだろうか?」

 

二人の想いを無下にしない為に、願いは叶うかという言葉に

 

「・・・・無理だ、お前の弟妹が思うようにはお前の肉体を正常化することは出来ない。」

 

その言葉に、ブルマと悟空のみならず見守っていたヤムチャたちも絶句した。

先程神龍は、天命による寿命や病気はどうにもならないと言った事が該当しているのかと嘆きかけたが、神龍の言葉は続きがあった。

 

「お前の身長を本来の成長分を伸ばす事は可能だ。

しかし筋肉を発達させる機能部分と気脈は数多の毒と他者の気とお前自身の気が複雑に絡み合い最早わたしをしても解く事は叶わない。」

 

そもそも毒だと分かっている物質が神龍の能力でどうにかできるレベルではなく、無理に解毒したとしてもどのような副作用が起こるか分かったものではない・・・ドラゴンボールが作られた事により-龍神界-よりこの地に現れて以来の初の敗北に、強面で分からないが神龍は割と・・・本気で落ち込んでいるのを、慰めるものがいた。

 

背だけしか伸びないといわれたラディッツ本人であった。

 

「背を伸ばしてもらえるだけで恩のじだ。」

「兄ちゃん・・・それだけでいいんけ?」

 

ラディッツの声は明るく、反対に鶴仙流と交流を持っているので、武道家の筋骨隆々とした肉体を知っているだけに背が伸びるだけでいいのかという悟空が悲し気に声をかけるのを、ラディッツの笑みに今度こそ迷いはなかった。

なんとなれば本来であればどうにもならなかった肉体の成長が望めるのだから、それ以上を願うのは罰が当たる。

 

それに

 

「背が伸びればいずれ大きくなる悟空とブルマをこうして包み込んでやれるんだ。

兄ちゃんはそれだけで幸せだ。」

「兄ちゃん!!!」

「お兄ちゃん大好き!!!」

「そうか・・・・では、願いを叶えさせてもらおう・・・」

 

 

喜び合う兄弟を見ながら、神龍が願いを叶えようとした時ラディッツから待ったがかかった。

 

「いきなり背が伸びたら周りから不審がられて困る。

一か月かけて徐々に背を伸ばしてもらう事は可能だろうか?」

「容易い事だ。」

「すまない・・何から何まで世話になる。」

 

心が強く、礼儀正しく、そして賢い・・・・少し・・・ほんの少しならば・・・

 

「お前を見た時私は驚いた。」

 

神龍はラディッツの体内に成長するエネルギーを体内に宿らせ、先程の仕事の邪魔をした詫びにと、ラディッツを見た時に感じた事を口にした。

 

複雑に絡み合っていた毒で死ぬ事も無く、筋組織も気脈も滅茶苦茶であるのに-膨大な気-が体内を今もめぐっている事に、そして神龍が神の龍と呼ばれる所以の力の一つ未来視が自然と起きた。

 

燦然と輝く膨大なエネルギーの中で戦い合う者達の中で、泣き叫ぶこの男の姿が

 

話すのはこの男を取り巻いている運命の方を・・・

 

「お前は大勢の者達の運命がお前自身の因果と複雑に絡み合っている。

その事でいつかお前はこの世界を完全に破滅させるか救うかの選択を迫られる時がこよう。」

「それは・・・・それはどういう意味だ!!」

 

何を言われているのか分からないラディッツは、不吉とも言うべき予言にも似た神龍の言葉に必死にどういう意味だと問いかけるが一方的に言い放つ神龍にぴしゃりと閉ざされた。

 

「わたしは先のお前に対する詫びの対価として見て感じたままの事を言ったまでだ。」

 

本来自分が呼ばずにこの男の肉体を正常化させていれば起きなかった死人が出た事に対する詫びである。

 

「知りたければそれを願う為にわたしを再び呼び出すがいい。」

 

武装側とは言え数名が死んでしまった事に対しての詫びの言葉としてはここまでであり、これ以上を語るには石からよみがえったドラゴンボールを集めて願われるしかない。

・・いやそれでも語りすぎているのだが神龍はこれ以上は言うまいと身を天に向けた。

 

願いは叶えた、さらばだと、呆然としたラディッツ達の言を遮るように、神龍は龍神界へと帰路につく・・・・最高竜の黄龍に、また余計な事までしたと言われるのを覚悟しながら。

 

突如消えた神龍に、ラディッツも悟空達も呆気に取られた。

 

最後に言われた事は意味不明でなんだあれである。

 

しかし何はともあれ願いは叶われ

 

「分かるのは一ヶ月後か・・・・」

「お兄ちゃん絶対にいい男になってるわよ!!」

「兄ちゃんの姿見んの楽しみだ!!」

「俺!俺ウーロンとっています!!!孫悟雲さん!!サインください!!!」

「あ・・・と・・・書くものが・・・」

「・・・ちょっと待っててください!!!服脱いで・・・変化!!!」

「な!!・・・豚君がサインペンに・・・」

「あの・・・俺もあんたのファンで・・」

「その・・・・僕もいただけますか?」

 

願いが無事に叶って晴天の下ドラゴンボールは四方八方に飛び散っていたが、悟空達は気にせず一ヶ月後を楽しみにして、ウーロン達は生孫悟雲さん(?)に会えてうれしくなって急遽のサイン会になった・・・・これがラディッツ周りのいつもの平和な日常である。

 

 

神龍の想いも知らずに

 

 

 

はぁ・・・・戻るのが憂鬱だ・・・・

 

帰路につく神龍は今の気持ちを表すように長い体をくねらせながら何度も溜息を吐く

 

本来神龍とは願いの善悪は問わず、願われた事だけを叶えられる事であれば叶えるだけの役目があり、その後の世界はその世界に生きている者がどうにかする話である。

 

興廃も栄枯盛衰もその世界次第だと・・・・しかし、この地球の神龍は時折こうした事をしてしまう・・・・顔に似合わずお前は甘いと・・・しかしどうしても言わずにはおれなかったのだ。

 

黄金の気をドロついた毒に絡められ、数多の運命と複雑に絡み合い雁字搦めになりながらも尚明るく軽やかに笑うあの男の行く末が案じられて・・・・もう二度と会わない方がいい・・・・今度会ったら絶対に依怙贔屓しない自信がない・・・自分に似たほかの神龍に代わってもらうべきかと本気で悩みながら龍神界の入口に辿り着き、溜息をつく。

 

気がかりな事がもう一つあるからだ

 

あの男は、何故地球が発している気を体内に取り込んでいるのか・・・・・




地球の神龍結構融通利かせてたり忖度していると思う・・・・
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