エイジ750 天下一武道会終了の夜
△月○日
今日は色々ありすぎて疲れたけど、其れでも楽しい一日だったと言ってもいい日だった気がする。
カカロットが大猿化してもムーンシールドが二か月前に出来ていてマジで良かった!
あれなかったらカカロットを抱えて満月が出ていない地球の裏側に連れて行くか、最悪はカカロットの尻尾を切るかの二択しかなかったもんな・・・・マトマ達なら月を消せばいいんじゃねとか言いそうだが、そんな野蛮なことする人は地球にはいないだろう。
あれ?そうすると武天老師様はなんでかめはめ波という気功弾は何の為に撃ったんだ?
カカロットの鼻筋とかの急所撃って気絶させるつもりだったのだろうか?
・・・・危なかった・・・今のカカロットは大猿化しても見た目と違って大したことないから、かめはめ波で・・・・間に合って良かった!
それにしても、人生初試合は俺の方が散々だった気がする!物凄く色々と・・・もうやだ・・・・少し事休んで人生豊かにするための学びしようかな・・・お師匠様にも怒られたし・・・疲れたよ・・・
▲▲▲
「さぁ!孫悟雲さんとヤムチャ選手!互いに礼をしあったところで試合開始です!!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
・・・・ひょんなことから初試合するって言ったけど・・・・
礼をして試合をする事はラディッツだって知ってる。
礼に始まり礼に終わるのが試合であるというのはどんな武術であっても基本である!(ラディッツの中ではです・・・)
問題は・・・
「おい・・・悟雲さん何してるんだ?」
「何かバタついてない?」
「あ、あれが悟雲さんの構えかしら?」
亀仙人の頼みでヤムチャの闘志を真正面から受け取る試合をするべく、ヤムチャに一礼したラディッツであったが、何やら手や腕をその場でパタパタとさせて、その度に白い袍の長い袖が鳥の羽のように翻り、そして漸く左足を前にし左腕を顔より少し上に上げて手をだらりとさせた鶴のような形にしておさまった。
其れが孫悟雲の闘う前のルーティンかと観客達は思っていたのだが、
「あの・・・悟雲さん・・・」
「ん?どうしたヤムチャ?」
目の前でラディッツの動きをじっくりと見ていたヤムチャから一言。
「構えが無いのでしたら無理して構えなくていいんですよ?」
・・・・はい?何を言っているのだヤムチャ選手はと、、前の試合のやられっぷりでヤムチャを侮っている観客たちから失笑が起こりかけたが
「そうなのか?互いに何かしらを構えてから始めるものではないのか?」
・・・・だあ!!!
真顔でそんな事を言ってラディッツの言葉に、観客もお兄ちゃん大好きっ子達一同どころか亀仙人までもがこけた!
ヤムチャは悟雲さんの強さを見逃さないようにと真剣に観察をしていたら、いきなり困った顔をして手をパタパタとさせていたのでピンと来たのだ。
あれは自分も師がいなくて教えてもらう人もいない中で自分の戦い方を模索している時、さて構えはどうすればいいのかと悩んでいた頃の自分と同じなのではなかろうかと。
きっと悟雲さんは本当に強く、構える前に悪党達を倒しているので自然構え無しになったのではなかろうかと推測したのがあったらしい・・・同じ武術の師をしている亀仙人は溜息をつく。
鶴の奴は本当にあ奴に何を教えているんだと頭痛がした・・・戦い方と仕事以外の事も学ばせてやらんかと・・・それを今ヤムチャが教えるという奇妙な事が目の前で繰り広げられていた!
「ボクシングや柔道と違って天下一武道会では逃げ回って反撃を待つのもきちんとありです。」
「ふんふん。」
「俺が空を飛べなくとも悟雲さん飛べますよね。」
「飛べるが・・」
「それを使ってもいいんです。」
「そうなのか・・・・参考になる。」
・・・・・儂・・・ヤムチャの事を頼んだつもりがいつの間にか悟雲の教育の場になっとると亀仙人は鼻水垂らしながら本当に頭が痛くなっていた・・・ドンマイ
「気功弾は流石に危なくないか?」
「まぁ・・・撃つ方向と威力を間違えなければ天下一武道会ではありです。撃った人はあまりいないでしょうが、これからは悟空や他の人達も撃つでしょうし・・・」
「それ不味くないか?
審判!後で大会の運営員会の方を紹介してほしい!悟空とクリリンが気功弾扱えるようになったら今まで以上に危険になると予想する。
危険回避の為に気功弾対策を鶴仙流とカプセルコーポレーションの武門専門の人達とで一緒に出来ないか話し合いたい。」
「あ!!えぇ・・・そうですね・・・・先程のジャッキー・チュン選手の様なかめはめ波の威力がまかり間違って観客席に行ったら確かに・・・分りました!その席をご用意させていただきます!!!
しかし!!」
「ん?」
「・・・・・ヤムチャ選手も悟雲さんも、試合のこと忘れてませんか?」
「「・・・・あ・・・」」
「・・・始めてくださいね?」
「「はい・・・」」
何だろう・・・・孫悟雲さんて・・・武侠ヒーローで完璧人間というイメージがガラガラと崩れていった・・・しかしこの方が親しみを感じたのか観客達もヤムチャもクスリと笑ってしまった。
「・・・笑わなくてもいいだろう・・」
憮然としたラディッツの顔は、どこか年相応よりも幼くて・・・この人に全力でぶつかって、本当はどんな人なのかを知りたいとヤムチャは心の底から思った。
自分の全てをぶつけた時!孫悟雲さんはどう応えてくれるのかを!!!
「始め!!!」
「狼牙風風拳!!!!」
ヤムチャが構えをとり、ラディッツが自然体で立ったところでプロ実況者が再度の始まりを告げると同時に、ヤムチャは渾身の力を全身に込めて必殺技を繰り出した。
様子見なんて通じる相手ではない!ならば!!自分の力をぶつけるべきだと!!
体躯を低くして足に力を込めて疾走するヤムチャに、ラディッツの瞳が煌めき
「それは狼を模した技か!!??」
「なん!!!」
疾走して向かってくるヤムチャの右横にいつの間にかラディッツがいて話しかけてきた!
「ッ!ハイハイハイハイハイ!!!!」
驚きながらもヤムチャは体の向きを変えながら一秒間に八発の拳を突き出すが、ラディッツは軽やかに避け切り
「よっと。」
「がぁ!!」
下に避けると同時に左足で無防備になったヤムチャの下腹部を上に持ち上げる様に蹴り上げ宙に飛ばした。
痛みは然程なく、しかし宙に飛ばされた事で追撃を警戒すれば!どっと言う音を聞きながらヤムチャは自分が背中をラディッツに叩かれ地面に激突させられ、体を丸めて受け身を取り、そのまま転がりながらラディッツを探せば、ラディッツは自分が落ちた場所に降り立ち、
ザア!!!!
左手を優雅な動作で上に上げた時、小さな光る球体が宙に浮かんだ!!!
「なんという凄まじい速さ!!孫悟雲さんの動きを!実況の私もとらえることが出来ずに一言もコメントを入れることが出来ませんでしたが!!孫悟雲さん!!謎の光る球体は其れもかめはめ波と同じようなものでしょうか!!??」
プロ実況者の質問に、光る球体をいまだ自分の周りにとどめているラディッツは律儀に答える。
「その通りです、俺はかめはめ波のように自身の中にある膨大なエネルギーを圧縮して高威力で出すのが苦手なので、数で補えればいいと鶴仙人様に教わりました。」
「なんと!!それではそれは鶴仙流の技と言ってもいいものでしょうか!!??」
鶴仙流の名と高弟達の強さは知られども、ラディッツや白白のように表舞台で戦う姿をいまだに見せていない鶴仙流の一端が知れたかとプロ実況者も周囲が興奮する中
「残念ながらこれは俺だけのオリジナルですね。其の内に高弟の誰かが鶴仙流の技を使うのでその時まで待ってください。」
鶴仙流の技と言えばどどん波だが、自分はあれを使えない。
これは
「風切羽・・・」
ザザアアアア!!!!!
「なんと!光る球体は孫悟雲さんの手の動きに合わせてヤムチャ選手に襲い掛かる!!これを避けるのか!それともオオカミのように食い破るのか!!!」
無論前に走るのみ!!!!
気功弾や気の防御が出来ないヤムチャは前に出て活路を自ら開きに行く!
前に!!前に!!!
何時しかヤムチャが走った後の石畳は砕けていた。
それは自然ヤムチャが無意識に気を足に伝わせている証であった!
「狼牙風風拳!!!!」
一度目よりも気迫の籠ったヤムチャの技に、ラディッツは真正面でヤムチャの攻撃を手で捌きながら
「同じ質問をさせてもらう!これは狼を模したのか!!??」
「ああそうとも!!荒野で俺は何度も狼たちを見た!!彼等の強さに憧れた!!だから使う!!!」
「ならば!その狼達が獲物を仕留め、その仕留めた獲物を食らうところまできちんと見たのか!!??」
「な!!・・・」
!「隙有り!!」
バキン!!
またもや、ヤムチャはラディッツの蹴りを今度は顎に食らい、朦朧としかけたヤムチャは唇を強く噛んで意識を飛ばす事を堪えて再び打ち合いに行くが、捌かれていく。
「・・・耐えたか・・・しかし・・・・惜しいな」
「ッ!!!」
「動物を模すならばその動物の動きのみならず習性も!何故そう動くのかどうしてそう行動するのかをきちんとするべきだ!!!」
「俺だって!沢山の狼達を!!!!」
「ならば獲物の中には水牛や鹿などの角を持つ草食獣から角で下から突かれないように低い姿勢をとる事を知っている筈だ!!然るにお前の姿勢は高すぎて蹴っ飛ばすのにちょうどいい!!」
「なんだと!!」
「そして狼の狩は基本群れだ!!一匹狼という言葉は本の中のチンピラたちが使っていればいい言葉だ!!
一人の人間が狼を模したければ手数をもっと増やさねば狩は成功せんぞ!!」
一秒に八発ではとても足りていないというラディッツの言葉に、息が上がりかけているヤムチャは無茶を言ってくれると心の中で毒づくが、ラディッツの言葉の追撃は止まらなかった。
「何より!!気迫も殺気も足りなさすぎるんだ!!!!!」
「う・・あ・・・・」
「うあ!!!」
「耳痛い!!」
「・・・これは・・・」
「こ、怖い・・」
ラディッツの突如発した声で、目の前で受けたヤムチャのみならず会場中がへたり込みかけ、亀仙人は堪える。
気迫一つで、ラディッツは会場中の人間を射すくめたのだ。
「狼の狩は、否、動物たちの狩や攻防は全て己と群れを活かす為に行われる命懸けの行動だ!
喰えなければ死ぬ、縄張りを取られれば群れも飢えて死に繋がる、リーダーの立場を追われれば群れから追放されてやがて飢えて死ぬ!!
動物たちにとって!!動く事は生きる事だ!!何故そう動く事が生に繋がるのか考えろ!!
狼はどんな事をされても狙いを付けた獲物から目をそらさない!!目をそらさずとも周りからの不意の攻撃に備えて気配を常に探りながら食らいに行く!!
俺の声ごときでビビっている者が狼を冠した技を使うかヤムチャ!!!!」
気迫の声一つで動きが鈍くなったヤムチャに、言葉の鞭が浴びせかけられる・・・俺は・・・狼にはなれない?
「どうした!!このまま終わるか!!??」
・・・俺はまたすべてをぶつける事無く?・・・嫌だ・・・・負け犬になるのは!!
「ぐおおおおおお!!!!」
ズガン!!!
それはまさに遠吠えであった
ヤムチャは腹の底から出したつもりがさらに下の丹田から声とそして気を爆発させたのだ、この土壇場で!!
俺は!!
足に力を込めて後ろに飛び退ったヤムチャは直ぐに地面に足を付け、距離を取ったラディッツに突っ込んだ!!
「こなくそがああああああ!!!!!!」
技名でもなんでもない己の全てを込めた声を、亀仙人が驚くほどの速さでラディッツに迫り、
「見事だ・・・」
自分のさまを見てくれているラディッツが、満足げな笑みを浮かべて称賛してくれた声を最後に、ヤムチャの意識は暗転した・・・・あぁ・・負けたのだ・・自分は・・
▲▲▲
観客もプロ実況者も、何が起こりどうしてヤムチャが孫悟雲に優しく抱き留められているのか分からなかった。
ヤムチャが渾身の力を込めた技を仕掛けたのは分かるが・・・・
「孫悟雲さん・・・あの・・・・解説をお願いしてもよろしいでしょうか?」
これは教わらなければどうにもならないとプロ実況者が尋ねれば
「儂でもよいだろうか?」
「ジャッキー・チュン選手!・・・お願いできますか?」
「うむ・・・とはいえ儂も少し自信がない、間違っていたら指摘してほしいが良いか孫悟雲よ?」
亀仙人の言葉に、ヤムチャを抱き留めたままのラディッツはこくりと頷きヤムチャを待機室前の崩れていない壁に背中を付けさせて座らせるのを見た亀仙人は見られた部分を話す。
「まずヤムチャは先程の狼牙風風拳よりも一際体を低くし、地面すれすれにしながら疾走して悟雲に迫り、足払いをかけ、足の届かない範囲で横に動いた事で少しだけ宙に浮いた悟雲に一秒十発の拳を繰り出したのじゃが・・・悟雲よ、お主とどめは何をした?」
「渾身の力で来られたので、俺も本気で応えて鳩尾に一撃を入れさせていただきました。」
「な・・・成程・・・そして!ヤムチャ選手は・・・」
「んん・・・あぁ・・・」
「おお!!ヤムチャ選手が目を覚ましました!!しかし!今回の特別試合は孫悟雲さんの勝ちです!!
しかし私は!ここまで挫ける事無く大健闘したヤムチャ選手も讃えたい!!皆様はどうですか!!!!」
程なくして目を覚まし、また負けたかと自嘲しかけたヤムチャの耳に、思わぬ多くの称賛の声が届いた!!
「良かったぞ兄ちゃん!!」
「本選で最後のやつ出してればあんたが決勝行けたかもしんなかったぞ!!」
「また今度もここに来いよ!!今度は最初からお前を応援するぞ!!」
その声に、ラディッツの手を借りながら立ち上がるヤムチャは呆然とした・・・だって自分は二度も負けたのだ・・・こんな多くの称賛の声を受けれる筈がないのに・・
だが
「最後の気迫なんて本物の狼だったわよ!!!」
「ブルマ・・・」
「お兄ちゃんと戦うなんて百万年早いは十年早いに訂正してあげる!!」
「はは・・・それは随分と大幅短縮してくれたな・・」
決してお世辞を言わない、気になっている子が称賛してくれて、
「本当に最後は見事だった!!」
「悟雲さん・・・戦ってくれてありがとうございました!!
そして・・・ジャッキー・チュンさん!!」
「・・・なんじゃのう?」
呼ばれた亀仙人は舞台に上がり、ヤムチャに両手で手を握りしめられながら
「俺に・・・・こんな素晴らしい・・・機会を・・・・くださって・・・」
「うむ、儂の目が曇っていた事をお前さんは見事自分自身の力で証明したのじゃ・・・本当に済まんかったの・・・」
泣き崩れた
負けた、それでも様々な事が嬉しくて、胸に迫る思いをヤムチャが涙と共に溢れさせるのをプーアルはヤムチャ様の恥にならないようにと側に行くのを堪えながらも、良かったですねと大泣きし、ウーロンもクリリンももらい泣きして観客たちも再び歓声を上げる中、ラディッツはヤムチャが泣くのを待ち続けた。
暫くして落ち着いて立ち上ったヤムチャに、
「ヤムチャ・・・君・・・・その・・・」
ヤムチャに声をかけながらもラディッツは何やら顔を赤くしてもごもごとする。
だって、自分はこんな事を言ったことが無い・・・・
「あの・・・悟雲さん?俺に何か言いたい事があるのでは?」
まぁ名前を呼ばれ空には何か用があるのは誰でも分かるんだが、赤くなり頭を搔いて挙動不審この上ない孫悟雲さんの態度に、ヤムチャは埒を開ける為に恐る恐ると伺えば、ラディッツは意を決して!!
「ヤムチャ!!君うちの子になりなさい!!!!」
・・・・・・はい!!!!?????
▲▲▲
「ぬがああああ!!!!」
つい先ほどの阿呆な勧誘の仕方に、ラディッツは鶴仙流本部の私室のベッドの上で思い出して気勢を上げながら悶絶する!!
しかし!後悔はない!!だってヤムチャにはなんとなく鶴仙流が合いそうなんだもん!!
・・・俺の阿呆さで鶴仙流やめとこうになったらどうしよう・・・・
自分の言葉に唖然としてしまったヤムチャに、あ!!うちの流派に来ないかって言う意味だと訂正したラディッツは、ヤムチャに答えを聞く前に、無茶苦茶不穏当な行動で別れた弟弟子に捕獲されてしまった!!
「兄者!!!!」
「げ!!!天!!!」
近頃口煩くなった弟弟子が、舞空術ですっ飛んで来た!!・・・近頃空飛べる人増えたな・・・・
「げとは何ですか失礼な!!!兄者があんな態度で出ていったものだだから!-また-地球の何処かで未曽有の災害でも起こって飛び出したのかと思って鶴仙流本部も支部も!サイヤンℱの方までもが蜂の巣をつついたような騒ぎになったんですよ!!」
それはすまんと両手を胸の位置まで上げながらも、たははと笑って誤魔化そうとする兄弟子に天津飯はズカスガと迫った。
実は仕事部屋にいたのは今名前が挙がった場所の結構なお偉いさんたちもいたので、近頃地球内で起こるそういう事を遠くに居ながらにしてさ一致して助けに行くラディッツを見ているので、また今回も其れかと思って各部署に連絡をしたが何事も無く、ならばどうしてラディッツがあんなに慌てたのか分からない中、ネットニュースをザッピングしていた者から、孫悟雲さんが天下一武道会の特別試合をしたという、けったいなニュース有りますを聞いたお師匠様が
「あの馬鹿弟子今すぐ連れかえて来い天津飯!!!!!」
・・・・・報連相を怠りすぎる馬鹿弟子に切れたのだ・・・
「今すぐに帰りますよ兄者!!」
「ちょっと待て!!悟空達が・・」
「ん?・・・あぁ、悟空も大会に出てたのですか?」
「天君!!お兄ちゃん怒らないでってお爺ちゃん先生に伝えて!!」
「天兄ちゃん!鶴のおっちゃんに兄ちゃん叱らないでってお願いしてほしい!おらのせいで・・・」
あぁ成る程と、二人に声をかけられて天津飯は悟空達に顔を向ける。
「小妹(シャオメイ)と悟空、兄者がここに来たのは二人が関係しているのか?」
「もう!私天君と同い年よ!!・・・まぁお兄ちゃんがきちんと説明してくれるからそれ聞いてちょうだい・・・・後!小妹はやめてちょうだい!!」
「俺の方が四か月早いぞ?」
「ほぼ同じでしょう!!・・・どうしてもお兄ちゃん連れてくの?」
「残念ながら今回師匠は本当にお怒りでな、執り成しは必ずするから兄者を連れて行くぞ。」
悟空とブルマは何度も東の都の鶴仙流の道場に行っているので天津飯たちとは顔なじみであり、ブルマはラディッツをお兄ちゃんというので鶴仙流の大人達や天津飯からは小妹、小さな妹と呼ばれるほどに馴染んでおり、二人が関係しているのなら二人には甘い鶴仙人師匠の怒りも多少は和らぐだろうという天津飯の言葉に、連れていかれる俺に拒否権はとか、馬鹿な事を言いかけた馬鹿弟子を・・
「おい!!」
「師匠からの命令です。直ぐに飛び立つ癖のある馬鹿弟子を引っ担いで連れ帰れと。
破れば俺も叱られますが?」
「お前!!その言い方狡いぞ!!!」
身長百八十以上になったラディッツの体を、天津飯は苦も無くラディッツの膝裏を右腕一本で抱え上げ、ラディッツが暴れながら近頃の天は可愛くないと抗議しても小動もしない。
無論ラディッツがむちゃんこ手加減している事もあるが、天津飯の体幹がしっかりしていることを示している。
そしてこの風天は、遠慮なんてしたら逃げられると天津飯は学習しているのだ!
誰が逃がすか!!!
武人として出来上がりつつある天津飯は様々な成長を果たして見事フラフラとする兄弟子を捕まえる事に成功した。
だが、何故か初対面のヤムチャを気に食わない者を見る目でじろりと三つの目で見た後、ラディッツを持ったまま一礼して観客達にも頭を下げて少し浮いた後、
「お騒がせをしまして申し訳ありませんが、そのような訳で俺は兄弟子を連れ帰らせていただきます。」
・・・・俺の威厳無くなった・・・・武侠ヒーロー実はそんなに偉くない事発覚とか、すっぱ抜かれたらどうしよう・・・・
あっという間の出来事に悟空達もぽかんとして見送る中、唯一天津飯に睨まれたヤムチャは釈然としなかった。
俺あいつに何もしてないし!!俺が悟雲さんを引き留めた・・・一人だけど俺だけのせいじゃないのに!!!
まぁすったもんだがあって、ヤムチャからの答えを聞けなくて悶々としながらお師匠様のお説教を食らったラディッツは次の日に、一晩寝ずに考えたヤムチャが訪れてくれた。
「孫悟雲さん!!!俺!!鶴仙流の子になる事にしました!!!!」
「そうか・・・・いらっしゃいヤムチャ!!!!歓迎するぞ!」
「・・・お前・・」
「天津飯だったな、ブルマと悟空からお前の事は聞かせてもらった。
今日からよろしくな兄弟子殿?」
早朝から東の都の鶴仙流の本部に来たヤムチャに、ラディッツは大喜びして歓迎するなか、天津飯は苦虫を嚙み潰したような顔をし、ヤムチャもそんな天津飯を挑発するようにニヒルに笑う。
耳のいい天津飯は、兄弟子が珍しく流派に勧誘しているのをバッチリ聞いたのだ。
天津飯とヤムチャは初対面であり、こんな優男に兄者はなぜ目をかけたのか・・・ヤキモチというか、気に食わないというか。
一方そういう事に聡いヤムチャはなんと無く天津飯の心情に気がつき、そんな嫉妬で俺に八つ当たりするなよと胸中バチバチなのだ。
こうして波乱づくめの天下一武道会で起きた出来事はこれですべて幕を閉じた
優勝者はきちんと決まり、特別試合をしたラディッツは、初試合で沢山の事を教えてくれた気持ちのいい青年が自分の流派になってくれて嬉しいラディッツは、そんな事に気づくはずなく、天気良いのに雷がどこかでぴしゃんとなってるそうな・・・・そんな結末を迎えたのであった・・・・なんだかな・・・