俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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・・・エイジ750って色々あるんだな・・・


ユニバースウォー:宣戦布告を受けましょう

エイジ750 宇宙

 

「ゲンイン!!!ちょっと聞いてよ!ゲンイン!!!」

「・・・仕事終わりに疲れているのになんだスーナ・・」

「もう!!あんたその辺ちっとも優しくない!幼馴染が何か聞いてほしいって相談されたらどうしたとか言えないの!?」

 

今日も今日とてフリーザ軍の本部にしてフリーザの母艦であるとある一角にて、何時もの様に元気一杯なサイヤ人の女性・スーナは、同じサイヤ人であり幼馴染のゲンインをとっ捕まえてフラストレーションを爆発させようとするのを、武官もできるが幼馴染ラディッツと同じ職場になるべく文官に転向したゲンインは今度は何だとうんざりとする様子。

 

ラディッツが消えて早十年!しかし見つかるのも後十年と目途が立った事で、ラディッツを血眼で探している筆頭のフリーザ様を始め、周りの者達も多少は落ち着いたのだ・・・多少は・・・

 

五年間見つからなかった時は、少しの失態を犯した部下達を即座に滅して荒れに荒れていたのが嘘のように、其れなりにフリーザの心も落ち着て内政にも力を入れないと折角獲得した支配地域が安定せずに、収入が上がってこなくなるのはいただけない。

経緯はどうであれ、自分の支配下に置いたからには役に立つところを見せれば繫栄させて自分に貢がせ心の底から自分に従えさせるのが大好きなフリーザ的には、繫栄もさせられずにうち捨てておくのはアウト判定である。

(サイヤ人は伝説の事があったので最初から消す気満々でしたのであれは例外)

 

そんなこんなで、武官は兎も角として文官的にはフリーザ様とその周辺が落ち着いてくれた方が大変助かる。

 

だって内政のお手伝いと実行するのは文官であり・・・・ナナバ文官長なんてラディッツ帰って来てくれを連呼して滂沱の涙を何度流しながら、自らお育てしてそのまま配下になってお支えしたフリーザ様のご乱行を御止めしたかもう分からんである・・・・フリーザ様同様に、ラディッツ世代も特戦隊も、ぶっちゃけ言えばザーボンも荒れて!フリーザ様の側近文官で使い物になったのはナナバと意外にもドドリアであったのだ・・・・・超意外であろうが・・・ドドリアよりもザーボンの方が怒りの沸点低いわ、ラディッツ可愛がっていたわで特戦隊達とウマが合ってラディッツ恋しやくそったれであったのだ・・・・

 

それも見つかる目途がたったので落ち着いたが、どうして目の前の可愛い幼馴染のスーナは落ち着きを得られないんだと、思ったゲンインはちょっと悪くない気がする。

 

自分達はもう二十歳を過ぎ、いい年下大人になるまであと数年というところに来ているのに・・・・

 

「今度はどうした・・・」

 

なんだかんだでスーナも大好きなゲンインは、高級武官・文官しか入れないラウンジに入り、給仕に紅茶を持ってこさせながら話を聞く。

 

ラディッツ世代は兎に角仲が良く絆がどのサイヤ人世代よりも深く結ばれている。

 

それは一歳年上でも年下にも無い程であり、下のサイヤ人の子供達にもゲンイン達は努めてラディッツが自分達にしてくれたように優しくしても、思ったよりも反応が薄いのだ・・・

 

確かに頭を撫でれば喜び、廊下であえば嬉しそうに笑って挨拶をしてくれるのだが・・・こう・・・それは個々の事であり、自分達の様に大勢でつるんで騒いでワチャワチャとしないのだ・・・

 

仲の良い者達がグループを作り、友人関係を築いてもいるのだがなんか違う・・熱量と言えばいいのか・・・兎に角自分達と何かが決定的に違く、観察してみて理由が分かった。

 

ラディッツの様に率先して何事かをする者がいないのだ

 

確かに自分達を率いて将来はフリーザ様から星を頂いてサイヤ人を束ねるであろうベジータ王子はいるのだが、それは違う。

 

ラディッツは・・・・何というか兎に角楽しい事を考え付いては自分達をまきこんでハチャメチャな事をしてくれていた。

 

ギニュー特戦隊の人達と戦闘力の差があれども普通に交流できているのもラディッツが特戦隊の皆さんはかっこいいを自分達に教えてくれ、そして間をつないでくれたから。

 

フリーザ様にプライベートでも目を掛けていただいて可愛がってもらえるのも似たような理由であり・・・いまだにクウラ様の機甲戦隊のサウザーと文の遣り取りをしているのも・・・数え上げればきりがない程にラディッツは色々としてくれた(やらかした・・)

 

あそこまでの事なぞきっと出来る者はいないだろうが、今のままではサイヤ人の種族としての発展が停滞してしまうのではないだろうかとゲンインは心配になる。

 

その点目の前のスーナは自分の思う通りに生きて元気いっぱいに日々を過ごしているのを、ゲンイン達は好きだ。

 

何かに遠慮して自分を押し隠すようになったらそれはスーナでは無いのだから。

 

さて、その大好きスーナの今回のお悩みはというと

 

「ベジータの奴!この頃私に力比べで勝ってるからって!!デートを申し込んできたのよ!!!」

 

・・・・・素直にそれは慶事なのではなかろうか?

 

惑星ベジータがフリーザ様の思惑によって数多の古きサイヤ人どもが消された中で、自分達以降の子供達や、飛ばされながらもフリーザ様に忠誠を誓った当時十五歳程の子供達は全員が今のところ生存しており、結構な数のサイヤ人がいる。

 

まぁ忠誠を誓わなかった跳ねっかえりどもは宇宙の塵になったが自業自得だ。

 

偉大で従えば優しさをくれるフリーザ様に逆らう方が悪いのだから・・・まぁそれはどうでもよくて、スーナ以外にもサイヤ人の女性はいるのだ。

 

今生きているサイヤ人は三十名おり、自分達よりも年上の者達は結婚をして早い者では第三子をを授かった者がいる中、上級戦士でフリーザ親衛隊の副長ではあるが、スーナの出自は一般家庭であり、本来は王子の相手に選ばれる事はまずない。

 

確かスーナよりも三つ下で、王族に近しい子が・・・・確か名前はルクピという名でショートボブのアーモンド形の瞳をした美少女が、ベジータ王子にアタックをしていたが、ベジータ王子はどうやらスーナを選んだようで・・・

 

「良い事じゃないか。」

「どこがよ!!!」

 

・・・・真っ当に慶事祝ったら怒られるって理不尽すぎないかと、宇宙の半分を掌握している軍のエリート文官は頭を痛める。

 

ベジータ王子がスーナ好きなのはもう誰がどう見ても分かるほどなのに・・・

 

なにせベジータ王子は物凄く素直にスーナに愛情表現をしている。

 

別にスーナにデレデレとしているという情けない事をしている訳ではなく、寧ろ王になるものとしての道をストイックに邁進しながら、同族の子供達と交流を図って彼等を気にかけ、時には手を貸して力になり、フリーザ様にも従順で反乱を起こしたあの王の子供とはとても思えないという軍内の評判を勝ち取っている傍らでスーナだけに特別な贈り物をし、柔らかい笑みを向けてスーナが何かを望めば全力で叶えてくれる、まさにサラブレッドな王子様の、何が気に入らないんだスーナは?

 

「だって・・・・弟だったんだもん・・・・」

「・・・・ベジータ王子を弟って・・・」

「だって!!あいつと私達の出会い方思い出してみなさいよ!!!

お腹すかせたおチビちゃんだったのよあいつは!!!」

「あ~・・・成程・・・・」

 

スーナにとってベジータは王子であっても自分が守るべき年下の子で弟だという認識であったのが、年を追うごとにその関係が逆転し始めている事にスーナの心が追い付いていないと・・・その辺をベジータ王子に助言して頑張ってもらうかとゲンインは顔を真っ赤にしながらああだこうだというスーナの話を聞きながら様々な事を画策をする。

 

スーナのようなお転婆には、ベジータ王子くらいのしっかりと自分の道を歩くビジョンが明確な者の方がいいだろうし、第一スーナを娶れば自然ベジータ王子の首に-首輪-が付けられる。

 

万が一先の王の様にフリーザ様に反乱を起こさんと画策しようとすれば、鈴になるスーナが許す筈も無い。

 

有能であり、そして個人的にも買っているベジータ王子にはそんな道を行って欲しくはない。

 

最悪独立気質が強く、将来誰の目にも明らかになる武功をたてて惑星を望み第二の惑星ベジータを築いた時、従属する事で繋ぎとめられるようにしておきたいゲンインは、幼馴染の幸せと、買っている王子の幸せとサイヤ人の再びの繁栄とフリーザ軍の英気になる策謀とを併せて計算する。

 

 

まぁ最悪反乱起こしたら自分の力でベジータ王子の首を切って、残りの反抗的なサイヤ人を潰してラディッツ世代の自分達と、ラディッツの父と母の助命を請うつもりだか。

 

ゲンインにとって最悪守るラインのギリギリはそこなのだが、そうならない為にも必死である。、

 

冷静に狡猾に、あり得ない道を自ら作るべく地面を音もなくそっと這い回り、望んだものを全て取れる様に、この十年フリーザ軍のナナバ文官長に仕込まれたゲンインは、少し落ち着いたスーナの頭を撫でてやりながらそっと笑う。

 

-誰-にとっても良き道になるように、道を作らねば

 

 

「という訳なんですよドドリア様。」

「・・・・あのちびっ子だったスーナとベジータ王子がね・・・お前としてはサイヤ人の繁栄の為にも賛成なんだろう?」

「マトマ達は速攻で結婚させろと通信してきました。」

「くっはっは!お前達は恋愛とかしないでいきなりそっちに行くからな!!」

「・・・いえ、ベジータ王子は先ずは恋愛したいらしいですよ?」

 

だってスーナに結婚ではなくデート誘ってますし・・・

 

「で、お前は俺とザーボンがサイヤ人は増える事に繋がる事を反対しないかを仕事しながら探りってるってわけだ。

俺達そんなそぶり見せた事あるか?」

 

確か惑星ベジータが滅んで三年後に、一組の中級戦士の夫婦が産んだサイヤ人の子供は、丁寧に扱い以降も同じような対応をして子育て支援とやらも手厚くしているんだがなというドドリアの言葉に、

 

「それは心配してません。

確認したいのは、俺達の中でも特にフリーザ様に目を掛けていただいているスーナの結婚を許してもらえるかどうかです。」

「あぁ・・・フリーザ様が反対したら執成してほしいってか?」

「そうなんです。俺達の数を寧ろ増やせという思惑の方は驚きですが・・・

俺達が増えて反乱起こすのを未然に防ぐ為に、出生制限かけていないのが不思議なくらいですが。」

「簡単な話だよ。」

 

ドドリアは書類から顔を上げて向かい側の机にいるゲンインに凄味のある嗤いをもってゲンインの疑問に答えてやる。

 

「フリーザ様に勝てるのかお前達?」

「・・・・結局はそこなんですよね・・・」

 

フリーザという最強のジョーカーがいるからこそ、サイヤ人が従順であれば繁栄しても問題なしにされるのだ。

戦力にもなり文官も育てられるかもしれないので、自分達の様にフリーザ様と軍に忠誠ないし、従う様にしていればいいだけの話で・・・・古きサイヤ人どもなら絶対に御断りをするだろう事をゲンイン達は別に苦にもならなず、フリーザ様達は大好きだ。

 

とは言え現状サイヤ人も全くのフリーという訳でもない。

 

常に居所を把握されるスカウターは武官・文官に限らず支給させるが、サイヤ人の場合は個人の場所を特定される特別製であり、半径五メートル以上離しておいておけば生体センサーで察知されてアラームが鳴り、三度違反すれば厳罰が下り、これはゲンイン・マトマ・リーキュ・ガジャそしてスーナとても例外ではない。

 

戦う度に、死にかける度に強くなる自分達を野放しにする愚策をフリーザ様達が犯す筈も無い。

 

誰よりも多くの策謀を巡らし、暖かい優しさで自分達の思考を従順なものにさせる毒を自分達に沁み込ませる狡猾なお方・・・・それに狂った様に慕うラディッツと自分達のようには、きっと後の世代には継がれまい・・・ならばせめて、その熱を次の世代にも入れられるようにスーナがサイヤ人の王妃となれば・・・きっとこの心地良い夢が壊れる事無く続くはず・・・・その中に、早くラディッツとカカロットを入れてあげたいのに・・・邪魔はいつだって入る・・・・

 

「フリーザ様はまだコルド大王との通信が終わらねぇか・・・」

「あんなとんでもない事が起きれば仕方がないかと・・・」

 

スーナがベジータ王子との話を盛って来た時、本来-文官長-であるゲンインは話を聞く余裕がない出来事が起き、折角前進しているラディッツ探しを一時中断し、フリーザ自身が元居た宙域に引き返さなければならない事態に陥っているのだ。

 

 

▲▲▲

 

「・・・・もう一度言えフリーザよ。」

「先程-私-が言った言葉を翻すつもりはありませんよ-お父様-」

「お前は・・・正気か!!!??

たった一つの惑星如きを奴等に譲ったとて今のお前にとっては些事にもならんだろう!!

仮に奴等の勢力が拡大しようとも!今奴等と事を構えてなんになるというのだ!!」

 

十五分前に通信を入れてからずっとこの調子だと、フリーザは苛々とする。

 

ラディッツ探しを切り上げてまで戻らねばならない事が業腹であるのに、未だに自分を子ども扱いする父親が鬱陶しい事この上なく、最早パパと呼んでやるものか!

 

理由はどうであれ自分は最早父よりも広大な領地を治め、父から与えられた側近以外の者達も頭角を現す逸材を育てているというのに、未だに頭ごなしに物事を言われるのは業腹である。

 

それにだ!父が言ったそのたった一つの星が問題なのだ!!

 

これが他の星であったれば、自分も父の言葉に賛成し、奴等を討つ戦力を育てながらラディッツを見つけ出してから、あの子と共に全面戦争でもして正面から叩き潰してやるのだが、

 

「兎に角、報告はしましたので後は自分の裁量で動きます。」

「あ!!フリーザ・・・・」

 

ブツン!!!

 

「・・・・子供の自主性を重んじたバーダックの方が、余程父としての能力は上か・・・」

 

父が引退する日は近いなとフリーザは頭の片隅でちらりと思いながら埒も無い事も浮かぶ

 

少なくとも、バーダックはラディッツが文官になる時は反対せずにラディッツの思う通りにさせる道を選んで見守り、ラディッツに対する愛情が強すぎ、自分にブチギレて向かって来たという面白い男で立派な父親なのだからと・・・・バーダックが聞いたらキレ散らかす事を思うフリーザは、ドドリア達が待つ司令官へと向かった。

 

父親との口論なぞ、ゲンイン達に見せるのはみっともないので私室で報告をしたのだが、手間取った事にイラっとしつつ、父直通のスカウターを外して軍のスカウターを身につけたのがまずかった・・・・

 

「話はまだ済んでいないぞフリーザ!!!」

 

・・・・・あの馬鹿父は、こともあろうに自分の母艦の大型通信テレビを乗っ取って抗議の続きを始めやがった・・・

 

「あの・・・・」

「しぃ!流石に黙ってろスーナ・・・」

「・・・分かったから口から手を放してよベジータ王子・・・」

 

怖いもの知らずのスーナが、フリーザの父と知っても会議の邪魔ですと言いかけたのを、ベジータはすぐ様スーナの口を塞いでモニターからは見えない端に寄る。

 

司令室にはザーボンとドドリアと、この度目出度く跡継ぎが育ったので引退しますとようやく隠居で来たナナバの後をついたゲンインの他に、総戦力で当たらなければならないので別任務に就いていたギニュー特戦隊全員と、リーキュ率いるフリーザ親衛隊に、ベジータ王子率いる戦闘力十万以上のサイヤ人の戦士達六人がいる。

 

彼等は自分達ではなくベジータ王子に従っているが、そのベジータ王子は今のところ軍に従う気なのでベジータ王子に任せられているサイヤ人特別部隊であり、結構な星を攻めて無駄な死人を軍と制圧に指定された星の住民双方に出していないエリート部隊で、次世代の特戦隊と目されている。

 

そんな結構な猛者達がいる中で、子ども扱いされるフリーザは堪ったものではない!

 

「いい加減にしてくださいよお父様!!!作戦会議の邪魔です!!!!」

「お前こそ!!何故今頃になって表れたのかは知らんが!!ヘラー一族と事を構えるのは時期尚早だといい加減にわかれ!!!!」

 

 

フリーザ自身が引き返す理由は、文官達に任せた宙域で反乱がおきたから

 

それもただの反乱であれば、それこそ特戦隊達を送り出して終わりである。

なにせ隊長のギニューの戦闘力が五十万に達し、リクーム・バータ・ジースも二・三十万に届き、唯一グルドは戦闘力数値は残念だがエスパー技に磨きがかかり、息を止める時間が三十分と大幅に上がっている。

 

その特戦隊達を投入したとしても勝てない相手が幾人かいる。

 

一人は戦闘力・百万を通常で出している目の前の父

一人は自分の兄と機甲戦隊達

そして破壊神と魔人ブウ

 

後は未確認ではあるが、戦闘力が高く星を暗黒に作り替えるという謎の流浪の達

 

そして今回自分に喧嘩を・・・・盛大に売ってきたヘラー一族!!

 

 

「あの一族はお前が手こずっている東西南の銀河まで荒らしまわったとんでもない連中だぞ!!

かつて・・・儂も奴等と遭遇して全面戦争の果てに儂の軍は八割を削られながらも、奴等に深手を負わせて追い払う事に辛うじて成功したのだ。」

 

その後数百年耳にしなかった一族の名前が、今回フリーザに反旗を翻した反乱勢力の口から飛び出したのだ。

 

「我等はかつて宇宙を席巻せんと迫ったヘラー一族が長・ボージャック様の旗下に付き!自由に暴れる道を選ばせてもらう!!!」

 

・・・・自殺でもしたいのだろうかこいつ等は・・・・

 

しかし十年前よりフリーザ軍は確かに変わってきてはいるのだ。

 

星を制圧し、好き勝手に荒らしまわり略奪・暴行・虐殺を愉しんでいた者達にとっては、それをされたら辺りの治安が悪くなり、まかり間違って見落としたラディッツに危害が及んだら堪らないので、給料上げる措置をして、好きに酒でも女でも買って薬使ってもいいから好きに発散しろというお達しに、全員が全員従う筈も無かったのは、そういう嗜好に縁がないフリーザ達の誤算であった。

 

フリーザ達も悪ではあるが、そういう小物な悪党の思考に及ばなかったのが敗因だろうか・・・

 

単なる戦闘狂なら特戦隊達クラスが殺し合いをしてやればそれで解決し、支配欲が強い奴なら奴隷をあてがえばいいが、心底屑で与えられた者よりも自分の裁量で他者を蹂躙してお山の大将気取りたい野郎にとっては、今のフリーザ軍は-お綺麗な軍-と成り果て馬鹿らしい限りなのだ。

 

そんな中、一昔前の亡霊が蘇り、好き勝手に悪逆の限りを尽くさないかという甘言を受け入れた結構な数の反乱軍が-とある惑星-を本拠地にして反乱起こしやがったのだ!!

 

あそこでなければたかだか五万弱の屑どもを放っておいて、一時くらいヘラー一族に貸してやって後に殺してやればいい話で済んだのに!

 

フリーザと側近達にとっての逆鱗に触れた事で、フリーザの父にして一族の頭領であるコルド大王の意向も無視するのが、コルドにとっては何よりも気に食わないのに・・

 

「フリーザ!!何故そのサイヤ人の木っ端が!!ナナバに与えた文官長のバッチを付けている!!」

 

伝説に怯えたのは何もフリーザだけではなく、コルドも千年に一度現れるスーパーサイヤ人に気を付けろという先祖の言葉を信じているのと、反抗的な猿の子が、栄光ある一族のフリーザの文官長をしているなぞ許しがたい事である!

 

あらゆる意味で狂ったのかいこいつは!!

 

「・・・ゲンインは、そして今私の親衛隊を務めているのは私が幼少の頃より目を掛けた選りすぐりの-子飼い-です・・・・彼等を侮辱するという事は、私に対する敵対行為になりますが如何に?」

 

実の父といえども、独立している自分の軍の内政干渉は行き過ぎている事を、冷たい目で宣告するフリーザに気圧されながらも、コルドは最後の切り札を切った。

 

「まぁいい・・・人事はお前に任すが!ヘラー一族とどうしてもやるというならば、クウラと機甲戦隊達と共同戦線を張らねば認めぬ!!

それが出来ないのであれば強権を発動させてもらうぞ?」

 

コルドとても、いつか自分を追い抜くであろう息子達に何の手も打っていない訳ではない。

一度強権を発動すれば、フリーザはクウラに討たれ、クウラに発動すればフリーザがクウラを討ち、その時点で強大なコルド大王の地位をそっくり譲られるという代物。

 

それ程に、コルドの直轄地は魅力的である。

 

そして、クウラは兎も角としてフリーザは様々な理由で兄を嫌っており、自分の提案は絶対に呑めずに、苦い顔をして分りましたと言う・・・・だろうと予想したのに・・

 

 

 

「もしもしサウザーさん?

あぁ・・・貴方達が-あの子探し-の為に私の船と通信機器を張っているのはもう突き止めているので辿らせてもらいましたがそれはどうでもよろしいのです。

兄と代わりなさい。」

 

・・・いきなりフリーザはどこかに連絡して機甲戦隊隊長のサウザーと話しやがった!

 

「お元気そうで何よりです兄さん・・・・前振りはいらないとかもう少し優雅に話せないのですか貴方は?

まぁいいでしょう、こっちも時間が惜しいので本題です。

どうせ父と私の遣り取り全部聞いていたのでしょう?

あの子が見つかった暁には、半年間あの子を貸し出しますので手を貸してください。

何でしたら共同戦線という名の休暇でも過ごすと思って・・・・戦いたいからヘラー一族丸ごと寄こせ?

その上であの子は十年貸し出せ?・・・・・寝ぼけた事言って、私に殺してほしいという遠回しのお誘いですか兄さん?

・・・・一年でどうですか?・・・・けち臭いって!あの子は絆されやすいのですからそれ以上貸し出して兄さんに懐かれたら私が嫌です!!

あの子を一年と、最近得た強者のリスト無料で渡してあげますよ。

外宇宙の西側に変わった力を持った奴等がうようよしていますから遊んでればいいでしょう・・・・・それでいい?・・・・あなた本当に戦闘馬鹿ですね・・・・其れで手を打ってくださいね。」

 

クウラの通信機器盗聴はとっくにお見通しのフリーザ達は、こんな風に万が一クウラとすぐに連絡を取る為に取っておいてあり、今頃クウラはしてやられたと業腹な事この上ないだろうが知った事ではない!!

 

「条件はクリアしましたが?」

「・・・・・好きにしろ!!」

 

ブツン!!!!

 

最初からそうしていればいいのに、真っ黒になったモニターにフリーザは冷たい一瞥を送り

 

「では皆さん、ヘラー一族を族滅させに行きますよ。」

 

▲▲▲

 

「で・・・そのせいであいつと俺達は元来た道に取って返してるってわけか。」

「もう上を下をの大騒ぎだよ。僕も軍医として久々に出動命令出されてね。」

「ヘラー一族って・・・バーダック聞いた事ある?」

「・・・昔話に近いのなら、俺達サイヤ人よりも残虐で冷酷で・・・下種な事が好きな事に関してだけはフリーザを上回るど屑だって話だがな・・・」

「その通り、お伽噺に出てくる最低な悪役を煮詰めて出来上がったような連中だね。」

 

奴等はフリーザの様に統治する事に興味は無く、暴れたいだけ暴れて後は知らんという外道一族・・・・放っておけばすべての銀河の秩序を崩壊させかねなかった最悪の一族の終焉のとばりが降りていたとも思っていたのだが、真偽の程は分からず、もしかしたらはったりだと思うところもあるが、ヘラー一族を知る者が大幅に減っているので、はったりを使うならもっとましなものを使っている。

 

「原文いうね」

 

三百年前、貴様等の父コルド大王につけられた傷がどうにも疼く。

その贖いを、北の銀河を席巻している貴様の生命で支払え。

貴様のお気に入りの惑星-ポンジャ-が見るも無残な焼け野原になってもいいなら俺達から逃げればいい。

 

ヘラー一族が長・ボージャック

 

 

この原文が、裏切り者たちの手によってフリーザ軍の上層部から末端に至るまで通達されたのだ。

 

逃げれば離反者を更に出す事になり、それが無くとも・・・

 

「選りにも寄ってクソガキが特に気にかけていた惑星に手を・・・・」

「これのせいでスーナとマトマだけじゃなくて、冷静なゲンインも煮えくり返ってるね。」

「・・・・バーダック・・・」

「あぶねぇな・・・」

 

スーナ達も戦いに出ているとはいえども、相手は大概格下であり本当の意味で命懸けの殺し合いをしてはいない。

そもそもそんな危険地帯にフリーザが送り込まず、そっちは全てギニュー特戦隊が行っており、フリーザ親衛隊は他の飛ばし子達と違って生命の危機を感じる戦場を知らない。

戦闘力があろうとも、経験のない者が煮えくり返って生き残れるほど甘い場所では無いのだ・・・・

 

「トンミ・・・・」

「・・・・・君馬鹿でしょう?」

「・・・・・・・クソガキにあいつ等死ぬところを指を咥えてみてましたって間抜けな事言わせたいのか?」

「分かった・・・今回は本当に-ありったけ-が必要なんだ。

でもきっと、参加条件としてあらゆる拘束具を付けられて、破れば今度こそ即死させられると思うよ?」

「構わねぇさ。」

 

ガキどものお守りをするだけで、あの野郎に手を貸すんじゃないから制約を破る気なんてねぇよというバーダックに、ギネも自分もと言いかけるのを、バーダックはギネを抱きしめそして・・・・

 

「・・・・戦場に行かねぇガキどものお守りはお前の仕事だろギネ・・・それに-今-は大事な時期だろう?」

「バーダック・・・みんなで帰ってきてね・・・・・」

「さて、それはあちら様次第・・・・トンミ、返事はあったか?」

 

ギネを宥めている間に、フリーザ直通の通信をしたトンミに首尾を聞けば

 

「子供達を守って帰還せよ、手足全部無くなっても生き残れってさ。」

「は!相も変わらず俺を枷にする気満々てか・・・まぁいい・・・・ガキどもに戦場の生き残り方を教えて来るか。」

 

フリーザ軍上層部の全員の怒りを買ったヘラー一族に、フリーザとクウラという本来ならあり得ない共同戦線名義で返事を叩きつけた

 

           

         その戦争買いましょう

 

     




???

「なんで俺達界王全員生きてんのに!ヘラー一族出てくんだよ!!」
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