俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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虎には虎の悩み有り

途方に暮れた・・・・心の中では・・・・

 

別にピラフに言われたからではない、悪事成した輩に何かを言う権利は無いだろうというのが-自分-の基準だ。

 

俺達悪党は、成した事を思えば殺されようが尊厳奪われようが文句は言えない・・・言えないが自分以外の大事な人達は絶対に死守するが・・・・駄目だった時は一緒に死んでやると言う覚悟くらいなくて、フリーザ様のお側仕えが出来る筈も無い。

 

奪って来た、殺しは直接しなくとも散々ほう助してきた

 

戦闘民族サイヤ人、傭兵で地上げ屋で征服屋

それをフリーザ様と結託して組み込まれた事で一銀河を席巻する勢いで悪名まで売った自分達の生き様に後悔はない・・・・無いが・・・・それと自分が傲慢不遜な嫌な奴になっていると言われた事の方がラディッツには衝撃を受けた・・・

 

それは、自分が嫌っていた古きサイヤ人達と同じではないか・・・・強いからと言って何をしても許されると思っていた輩を嫌って、自分がなっていると言われては最悪というほかなく・・・・心の中で本気で落ち込む

 

だが、目の前には可愛い弟達がいる。

そしてその弟達と知り合いで、今回の大騒動の紐解きをしてくれた人もいる

 

みっともなく落ち込んでもいられない、そんな状況をいやという程経験してきたラディッツは内心とは裏腹に気にしていないと微笑み

 

「カリン様というのは、確か悟空とクリリンはがお世話になっているという仙猫様の事だったな。」

 

次の行動を促す問いかけをる。

 

真っ当かどうかは分からないが、処世術にも長けているラディッツの言葉に、クリリン達は何の疑いも無くその通りですと答える・・・こんな事だけが上手くなっているなと兄が苦笑しているのを知らずに

 

悟空とクリリンはカリン塔で修業しながらも、時折近くの村に行ってお師匠様とブルマ姉さんと悟飯宅とラディッツにきちんと手紙を出している。

 

 

無論チチとモンブランにも、お花の種や風景が書かれた絵ハガキを欠かさずに。

 

返信は無いが喜んでくれているのを想像するだけで二人は満足で、当然カリン塔とカリン様の事と変わった修行方法の事も書いて居る。

 

ピッコロ大魔王はそのカリン様が-神様-を知っていると言っていた。

 

卵の事もあり、なによりも伝言を伝えると言ったからには果たす為に行くかとラディッツは弟二人を腕に抱える。

 

「クリリン、卵を抱いていてくれ。

シュラさんと言ったな、貴方も一緒に行きますか?」

 

ここまで来たら事の顛末を見届けないかというラディッツの申し出だが、事態が収まったら黄泉の国に戻る閻魔大王との約束があるというシュラの言葉に、後でアンニン様に頼んで閻魔大王経由でシュラ達に事の顛末を伝える算段を付けて、別れた。

 

「モンブランとナーリキンのおっちゃんの事ありがとな!」

「いつか人間がいけないような陰と陽の気が混ざった土地見つけるから!!」

「ははは!お前達は本当に面白い・・・・長い魔族の人生だ、楽しみに待とう。

達者でな二人共。」

 

悟空とクリリンとシュラは気持ちよく別れ、ラディッツの舞空術であっという間にカリン塔についてしまった

 

「な・・・な!!な!!???」

 

二人とその兄という三人を出迎えたカリンは水鏡で全てを見ていた。

 

悟空に置いてけぼりを食って俺を置いて行くなよ馬鹿と泣いて傷ついたクリリンに、お主が悟空の事だけ考えていれば或いはと、筋斗雲を呼びよせて乗せてみれば落ちる事は無かった。

 

クリリンはカリンの言いつけ通り悟空の事だけを考え一路悟空の下に向かった

 

「・・・・あいつまで死なせに行くなんておみゃドライな奴だな。」

「今の悟空が居れば二人が死ぬとは限らんだろう。」

 

ヤジロベーに言われても、悟空の今の強さに確信をもって答えた後、二人で水鏡を見ていたら・・・事態は物凄く・・・・物凄く予想外の方向に進んで・・・とんでもない着地点で終わった・・・・カリンも根っから図太いヤジロベーも唖然である・・・そりゃそうだ

 

だが!二人は無事だとカリンもヤジロベーも喜び、飛んでくる三人を迎えたカリンは、悟空とクリリンの無事を喜ぶ前に長身の男の異様さ何真っ青になった。

 

気が感じられない!舞空術を使っている筈なのに、まるで死人の様に・・・・内包されている気すらも分からない・・・・なのに存在の格自体が違うと分からされる・・何もかもが異常な者は・・・

 

「初めてまみえます仙猫・カリン様。

私は鶴仙流創始者鶴仙人が弟子で孫悟空とクリリンの兄の孫悟雲と申します。」

 

片膝をついての包拳礼をとる、仙人に会うに相応しい折り目正しい青年であった。

 

あ・・・・こいつやばい奴だわ・・・・

 

野生児ヤジロベーは、一目でラディッツを警戒した

 

こいつ良くも悪くも騒動巻き起こす台風の目みたいにどえりゃい奴で、巻き込まれたらたまんねぇ奴だと・・・全く持ってその通り・・・・

 

こやつは・・・・もう神様に任せてしまおうとカリン様が匙投げるくらいに

 

「挨拶いたみいる。儂がカリンじゃがお主達は神様に会いに行きたいのじゃろう。

孫悟雲、お主幸い舞空術が使えるようだが、これ以上の高度を昇れるか?」

「行けます。」

 

簡素な答えの中にも出来て当然ですと言う自信というか・・・事実というか・・・この辺直さんとこいつ苦労しそうだが、先ずは自分で駄目なところで手痛い目に遭って学んだほうが良かろうなカリン様は、ラディッツの事は放任する方向でぶん投げ鈴を持たせて三人を神様の下へと行かせた。

 

「ヤジロベー!!カリン様!!!また後・・・」

 

悟空のでかい声もあっという間に消える程の速度で飛ばれては・・・

 

「・・・・あの兄ちゃんにとっては俺達なんてありんこにも見えてねえんでねえか?」

「・・・・・難しい奴じゃのう・・・・自然体でいればいる程に一般人と齟齬をきたす奴とは・・・難儀しそうなやつじゃ・・・」

 

虎が間違ってウサギの中で暮らすようなものだとカリンは初めて会ったラディッツに同情する

 

虎が自然体に振舞えばウサギはひとたまりもない・・・虎が遠慮するしかなくなるのだから・・・・

 

 

同情されているのを知らないラディッツは、腕の中にいる弟達に負担が行かないように飛んでいる自分達に気のシールドを施している。

 

変わる気圧も受けるはずの風圧も無く快適に飛ぶ旅はあっという間に終わった。

 

球体に見える壁が見えたが、ラディッツはそこで止まる事無くその上までいき、神殿を見下ろすまで上昇した。

 

仮にも神様がすんでいる神殿がある場所を見下ろすなぞ本来ならば不敬であるかも知れない

 

だが自分だけではなく弟達もいるのだから、ラディッツは用心深く神殿の前にゆっくりと降りたち、卵をクリリンに預けたまま二人を自分の後ろの位置に降ろして目の前の黒い人物に包拳礼のみの挨拶をする。

 

「私はカリン様に導かれ神様に会いに来た孫悟雲と申します。

後ろに居るのは黒髪が孫悟空、隣にいるのがクリリンと申します。

貴方は神様でしょうか?」

 

今までであった事の無いような独特の雰囲気の黒い人物が、果たしてピッコロ大魔王が言っていたような神様には見えないが、これが証の鈴ですと、持たされたすずをみせて一応礼儀として尋ねてみれば

 

「挨拶有難く受ける。

けど、わたしはミスターポポ、神様の付き人。」

 

神様はお前達を待っていたという言葉に、悟空とクリリンは驚いたが何かの術で見ていたのかとラディッツは納得する。

 

神龍というとんでもない至高の存在がいるのだから、もう何が起きても不思議では無いのだから。

 

そんな自然体のラディッツに、ポポはじっと見つめて

 

「お前、ポポの事捕まえれるか?」

「・・・?」

「いつでもいい、ポポを捕まえてみて欲しい。」

 

・・・・・変わったお願いされたが、何かの試練だろうと考えたラディッツは思考しながら動いた結果

 

「これでいいのか?」

 

ポポが捕まえてみて欲しいと言った瞬間に捕らえて抱き上げていた。

 

「いい!!!???」

「・・・兄ちゃん早いっていうか・・・・なんも見えなかった・・・・」

「・・・・驚いた・・・・お前本当に地球の者か?」

「・・・・・そこは触れなくともいいだろう・・・・・」

 

クリリンにまだ言っていないプライベートは放っておいてほしいと言いかけるラディッツの後ろから

 

「不思議な奴よのう・・・・」

 

声をかけた人物にクリリンと悟空は直ぐに反応した!

 

「ああ!!どうしてお前が神殿に!!!」

「ああ!!なんでおめえが神様の居る神殿にいるんだよ!!!」

 

兄が危ないと飛び出したが

 

「二人ともストップ。」

 

いつの間にか・・・兄の腕に納められていた・・・・・またもや何の気配もなく声をかけられるまで飛び掛かっているつもりであった・・・・兄は・・・もしかしたら自分達なんて手の届かない場所にいるのではないかと、クリリンが冷や汗を流す中、

 

「カリンのいたずら者め、あ奴は儂の事を何も言わずにお主達をよこしたのか。

驚かせてすまん、儂が地球の、ピッコロ大魔王が言っていた神だ。」

 

老ピッコロ大魔王と同じ人物が、驚かせてすまないと言って・・・・そして神様だという・・・・どうなっているんだと流石のラディッツも悟空達同様にポカンとした・・

 

 

卵が胎動したのにも気が付かない程に・・・・

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