ONE PIECE 〜夢幻の炎〜   作:ワンピース 夢幻の炎

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海兵として

〜ルフィ達が目覚める少し前〜

 

 

コンコンコン

 

 

「リームさん…」

 

 

部屋をノックし、小声で名前を呼んだのはコビーだった

 

 

リームは、スリープに捕まっているとは言え、他の海兵達の前では協力をしてくれている人材として扱っているのと、村を人質としているのもあって基地の中では自由に動く事を許されており、自分の部屋も用意されていた

 

 

コビーが迎えに行くのもたやすい事である

 

 

リームが扉を開けるとコビーは周りを気にしながら、部屋の中へと入っていった

 

 

「お待たせしました、リームさん

スリープ中将の部隊はこのまま待機らしいので基地の中を動く事が出来るはずです

スリープ中将も、サカズキ元帥と処刑の計画を確認している様なので、今ならみんなと合流出来るはずです

さぁ、行きましょう」

 

 

部屋の外を確認しながらコビーは手を差し伸べる

 

 

リームは頷いてコビーの手を取り部屋を出た

 

廊下を進みながら、コビーはリームを勇気づける為に話をした

 

「僕は、今でこそ海軍本部の大佐ですが、ルフィさんと会った時なんて海賊の雑用だったんですよ」

 

コビーの暴露にリームは驚き立ち止まってしまった

 

「でも、その時にルフィさんに出会って自分の信念を持つ事、その為に命を賭けることを教わりました。

ルフィさんは強い。

その強さは戦いの強さだけではなく、心の強さでもあるんです

僕はそれをルフィさんから学びました…

リームさんには酷なことかも知れませんが、ただ助けてもらうだけでは解決にはならないと思うんです

リームさん自身がスリープ中将から本当に離れる為には、ただルフィさん達に助けてもらって逃げるのではなく、リームさん自身が自ら立ち上がる事が大切なんだと思います…」

 

リームは、言っている事を理解は出来るが自分の力ではスリープ中将の恐怖を拭いきれなく顔を(うつむ)かせて横に振って黙ってしまった。

 

(それでも…)

 

「リームさん1人ではありません

僕も、ルフィさん達もお手伝いします!

思い浮かべてください…

リームさんの家族を…」

 

リームは自分の家族を思い出す

 

(お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん…弟のドール)

 

リームは顔を上げてコビーを見た

コビーは安心する

幼いながらも覚悟を決めた、力強い瞳

 

「大丈夫…

今、あなたは1歩を踏み出した」

 

コビーはまた歩みを進めた

 

「まずはルフィさんに接触をしないと

手はず通りですと、夢の中のルフィさんにリームさんが能力で接触をすると言う事でしたが、具体的にどうすれば良いですか?」

 

歩きながらコビーの質問にリームが答える

 

「夢の中には簡単に入れます

私の能力で今近くで夢を見ている人の世界?とでも言うのでしょうか…

そういう物が感じる事が出来て、その夢に干渉する事ができます

なので近くに行ければ、ルフィさんの夢を見つけることが出来るはずです

ただ、夢に入る為には私も眠る様になってまうので…」

 

「では、ある程度近くまで行ければ良いという事ですね

ルフィさんの近くで、入れる所と言えば…」

 

捕らえられたルフィの地下牢の位置と本部内部の部屋をイメージして入れそうな部屋を考える

 

(あった!

でも、アソコの部屋は…)

 

条件に合う部屋を見つけたが、コビーは少し戸惑う

その部屋はスモーカーに呼ばれた部屋だったから

 

(お前に任せる!!!)

 

スモーカーの言葉がコビーを後押しする

コビーはスモーカーの部屋へと向かった。

 

 

 

コンコンコン

 

 

「失礼します、コビーです」

 

「……………」

 

返事は無い

 

(やはり、不在ですか…)

 

扉の前で立ち往生していると廊下の先から足音がする

コビーは見聞色の覇気で誰が来たのか探る

 

(これは…)

 

廊下の先からから現れた人影はたしぎのものだった

 

「コビー大佐?

どうされたんですか?」

 

事情を話そうとしたコビーだが、リームと一緒にいるのと更にたしぎといるところを見られるのはマズイと思い、視線をリームに向けその後部屋の方へと向ける

たしぎは視線の意味をなんとなく理解して部屋へと2人を通す

 

「何か飲みますか?」

 

まだ正体の分からない女の子だが、コビーの連れてきた子が緊張というよりも警戒をしている事に気付いていたたしぎは、少しでも警戒を解く為に優しい声で2人に飲み物を尋ねる

 

「僕は結構です」

 

そう言いながら視線をリームに向けると、リームもその視線に気付き首を横に振った

 

2人の答えを聞き、たしぎは何も用意せず椅子に座る様仕草で促した

席に座ったところでコビーが口を開く

 

「たしぎさ大佐、今からこの部屋を少しお借りしてもよろしいでしょうか?」

 

突然の提案だが、コビーがスリープの件で独断で動いている事を知るたしぎは問題ない事を伝える

代わりにたしぎが質問を返す

 

「そちらの方は…?」

 

たしぎの質問に対し、大まかな話の流れを話す

リームとスリープ中将の関係と"麦わらの一味"の救出に手を貸す事

 

「"麦わら"の脱獄に手を貸すんですか⁉︎

正気ですか?コビー大佐⁉︎」

 

たしぎの反応はもっともな為、コビーは何も答えられなかった

 

「スモーカー中将やたしぎ大佐にはご迷惑をおかけしないようにします

ただ、この部屋を少しだけ使わせていただきたいです」

 

たしぎはコビーの言葉を肯定しきれなかった

しかし、頭の中を(よぎ)るのは2年前のアラバスタ

自分の力が足りず、"麦わらの一味"に敵の居場所を教える事しかできなかった悔しさ

その為に強くなると2年間必死で努力をしてきた

守りたいものの為に…

 

今、目の前にいるのは一般市民であるはずの少女

家族や故郷の人々を人質に取られて無理矢理手伝わされている

 

(私は…)

 

「構わねぇ」

 

急に届いた扉の方からの言葉に3人は驚き視線を向ける

視線の先には火のついていない葉巻を咥えたスモーカー

ゆっくりと近づきながらスモーカーは葉巻に火をつける

大きく煙を吸い込み吐き出す

 

「ふーーーーー」

 

「でも、スモーカーさん!

"麦わら"ですよ?

脱獄させてもいいんですかっ⁉︎」

 

スモーカーの答えにたしぎが反論する

その問いに対しスモーカーはたしぎを睨みつけ凄みを効かせて答えを返す

 

「事がすんだら、俺が捕まえる

コビー、お前だってそうだろ?」

 

スモーカーの言葉にたしぎは少しよろけメガネがずれたが

コビーは力強く答える

 

「はいっ‼︎」

 

たしぎはため息をつきながらメガネを直し、自分は何をすれば良いかとスモーカーに確認して部屋を出て行った

 

その後スモーカーも部屋を出ようとするが

扉に手をかけようとした時にコビーから声がかかる

 

「あの…、スモーカー中将…」

 

その言葉をスモーカーの言葉が(さえぎ)

 

「自分で決めた事だ、別にお前の為でもねぇ

市民の為に一海軍兵が動くだけだ…」

 

そう言って、スモーカーは部屋を出て行った

 

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