ゾロとムート
スリープの様子を見ようと、処刑台が崩れた場所へいち早く辿り着いたムートはスリープを腕に抱え声をかけていた
そこへゾロが切り掛かる
ゾロに気付いたムートは、スリープを手放し覇気を込めた腕でゾロの攻撃を防いだ
「おっと悪ぃ
取り込み中だったか?」
ゾロの言葉に対して何も言わず
ムートは腕だけで力任せにゾロを押し戻す
『痛ってぇ!』
地面に落とされたスリープは頭を打ち目を覚ます
『中将!
寝ている場合ではありません
早く戻って皆に指示を』
『わあってんよ!』
そう言ってスリープは元にいた場所へと戻って行った
「とりあえず、前の借りを返させてもらおうか…」
ゾロは残り2本の刀を抜き、刀を口に咥え構えた
『いいでしょう
前回は途中で止めざるを得なかったですが、今回は最後まで行きます!』
ムートは力こぶを見せつける様に両腕を上げる
ほんの一瞬2人が静まる
どこからか聞こえた剣の音を合図に2人が走り出す
ゾロは刀を流れる様に扱い連続で切り付ける
対するムートは前回と同じ様に覇気を
隙をみてムートはパンチを繰り出すが
ゾロはパンチを刀でいなしたり、受け止め、また攻撃をする
「三刀流
鬼斬り!」
『
我が鍛えられし
ムートは両腕を交差させ前回と同じ様にゾロの攻撃を受け止める
刀と両腕での力比べ、互いの力は
『力では…
私に勝てないと言ったはず‼︎』
ムートは少しずつゾロの刀を押し戻す
今度はゾロが刀に込める力を抜きムートの体制を崩しそのまま刀で攻撃をした
「
『むんっ!
ムキムキ
ゾロの攻撃が当たる瞬間、ムートの全身が
ゾロの斬撃は当たったはずだが、斬った手応えがない
ゾロは斬りつけた違和感を振り返りつつ確認する
「今の手応えは…?」
『私の!』
『鍛えられし"筋肉"!』
『更に"覇気"』
『そして…"ムキムキの実"の能力』
ムートは言葉の度にマッスルポーズを取る
「能力者ね…」
ゾロは能力者と聞き、刀を握り直す
『いや、やはり背筋が…
だが、胸筋こそ…
しかし上腕二頭筋も…』
ムートは自分の推し筋肉を上げ続ける
「どうでもいいわ‼︎」
思わずゾロはツッコミを入れる
ツッコミを入れられてムートはため息を吐きながら構える
『全く、この美しさを理解できないとは…
私の"ムキムキの実"は
ムキムキの実モデル“ボディービル"
この美しき力の前に平伏しなさい
ロロノア・ゾロ‼︎』
そう言い終わると、ゾロに向かってタックルをした
ただのタックルだが、"剃"の速度と筋肉、そして覇気、その3つが合わさったタックルは隕石に等しい程の威力を持つ
刀で受け止めたゾロは空中に吹き飛ばされる
ムートはまたもポーズを決める
『"剛"を極めし私には一才通じませぬ!』
「前には"柔"がどうのって言ってたじゃねぇか」
『全ては
吹き飛ばされながらもゾロはムートの揚げ足を取るが、よくわからない理論を言いながら、吹き飛んだゾロに向かって追い討ちのタックルをする
ゾロは着地のタイミングで更にタックルをくらい、壁まで吹き飛ばされる
「なかなか、強ぇな…
だが、こっちは海賊王を
海軍の大佐程度に止められる訳にはいかねぇ」
そう言ってゾロは全ての刀を鞘に納め、1本だけを構える
「黒刀一刀流居合…
対するムートも全身に力を込め、覇気を
『むん‼︎
斬りつけたゾロは、手応えの違和感からすぐに振り向き確認する
ゾロの一撃はムートの脇腹に少し傷を付けた程度だった
「硬さだけは、並じゃねぇようだな…」
『私とて、
負ける訳にはいかない
が、まさか傷を付けられるとは…』