ONE PIECE 〜夢幻の炎〜   作:ワンピース 夢幻の炎

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作戦会議

電伝虫を切ったコビーはヘルメッポに覚悟を決めた事を伝えた

 

「まったく、お前ってやつはいつも突っ走りやがって巻き込まれる俺の身にもなってくれよ」

 

呆れるヘルメッポはコビーに愚痴をこぼす

 

「いつもすみません

でも、今回は僕だけでやりますから、ヘルメッポさんは帰ってもらっていいですよ」

 

「そう言われて帰る俺だと思ったら大間違いだぞ

俺だって、見逃していいか悪いか位はわかってる

…ただ表立ってはしないからな!

あくまでサポートだぞ」

 

そう言うヘルメッポを見てコビーはクスリと笑う

 

「ありがとうございます」

 

「べ、別にお前の為じゃねぇよ

あの子と、自分の為だ」

 

ヘルメッポは照れながらコビーの言葉を否定した

 

「それでも、ありがとうございます…

じゃあ、ゾロさん達の所へ行きましょう

ゾロさん達にも協力をしてもらわないと無理だと思いますので」

 

2人は船から出て、サニー号へと向かった

 

サニー号に着いたコビーとヘルメッポは船内へ案内され、中で話すことになった

海賊と海軍が表で仲良く話しをするわけにはいかない

 

まずは、現状の把握

ルフィ、サンジ、ナミ、チョッパー、ブルック、この5人がスリープに捕まって海軍本部へ連れていかれた

5人とも、リームの“夢檻”に閉じ込められている為本人達が夢から脱出しない事には救出は難しい

おそらく、スリープはリームがいなくなった事に気付き探しているはず

まだ、リームの裏切りまでは気付いてないであろう事

 

「まずはどう侵入するかね…」

 

ロビンが話し合いを仕切るように全員に投げかける

 

「正面突破か?」

 

ゾロがニヤリとしながらとんでもない事を発言する

 

「おいおいおい、馬鹿な事を言うなよゾロ!

海軍本部に正面突破って、あの白髭でも無理だったんだぞ!

俺達なんかじゃ無理に決まってんだろ!

大体、お前はその傷だろ?」

 

ウソップが全力で否定する

 

「恐らくですが、ルフィさんの処刑は革命軍を誘き寄せる為かと

ルフィさんは、革命軍のドラゴン、サボと繋がりがありますので

それを警戒しての戦力になると思います

逆に言うと、革命軍の反応があるまでは処刑はされないかも知れません。

処刑と警備の戦力は、さすがに2年前の時程の投入はないと思いますが、それでもサカズキ元帥の直属の部隊ですから、スリープ中将の部隊と大将の1人くらいは出てくると思います」

 

コビーが、海軍の現状からおおよその戦力を予想する

 

「なんとか、気付かれずに潜入出来る方法はないのか?」

 

フランキーがコビー、ヘルメッポに対して質問をする

 

「なぁ、海軍の格好とかなら気付かれずに行けねえかな?

正面突破なんて、真っ平御免だぜ

俺はお前達みたいに滅茶苦茶強いわけじゃねぇからな」

 

その後、ウソップの案を詰めて、侵入、ルフィ達の解放、脱出、スリープからのリームの解放を詳しく決めていった

リームも、スリープから解放されるために協力をすると言ってくれた

 

「まず侵入は、先程の通り僕達が皆さんを捕まえて、リームさんを保護したと言う流れで軍まで行きます

リームさんは一旦スリープ中将の元に戻る形になりますが、後でルフィさん達が解放される時に一緒に脱出できる様にしますのでお願いします

海軍本部に戻ったら、ヘルメッポさんは人数分の制服を準備して下さい

僕は、牢に捕まった皆さんと、リームさんを助けに行きます

変装をして、処刑に紛れ込み隙を見てルフィさんを助け出して下さい

軍の中では僕達は表立ってお手伝い出来ませんから、そのつもりで…

脱出の際の船は、捉えた時に船ごと連れて行くので停泊している場所を教えますので、なんとかそこからリームさんを連れてお願いします」

 

「しかし、コビーいいのか?

大佐にまでなった男が海賊と一緒に海賊の処刑を止めるなんて事しちまって?」

 

ゾロがコビーを心配し確認をする

 

「正直なところ、あまり良くはありません

でも、リームさんの事を放って置くわけにはいきませんので、その為にはこの方法しか…

侵入で皆さんも海軍の軍服を着ているので、顔さえ隠すことが出来れば大丈夫だと思います」

 

顔を隠すと言う言葉を聞き、ウソップがそれならばと慌てて自分のに工場から何かを持ってきた

 

「こ、これは…」

 

「まぁ、以前にある事情で俺が正体を隠さなきゃいけない時があってな

その時に使っていたマスクだ

コレを少し改造すれば、顔が隠れるから丁度いいだろ!」

 

ウソップはドヤ顔でそげキングの仮面をテーブルに置いた

 

「あ、ありがとうございます…

少しだけ、デザインを変えてもらえるとありがたいのですが…」

 

コビーは、さすがに恥ずかしいらしく、さり気なくデザインの変更をウソップにお願いした

 

「よし!

それじゃあ、海軍に捕まるとするか…」

 

話がまとまったところで、ゾロは刀をテーブルに置いた

それを見て、察したウソップもパチンコをテーブルに置く

 

コビーがロビンとフランキーをチラリと見る

 

「俺のは、身体の一部だから取れないぜ」

 

「私も武器は使わないから…」

 

2人の武器をヘルメッポが回収をして、コビーがゾロ達を縄で縛って繋げる

 

ヘルメッポは、自分達が乗ってきた船に戻ろうとした時ゾロが一言

 

「コビー、ソレも人数分集めてくれ」

 

「ソレ?」

 

聞き返されたゾロはニヤリとして首でソレを示す

 

「ソレだよ…ソレ」

 

ソレが何か気付いたコビーは慌ててゾロに言い返す

 

「そんな、無理ですよ!」

 

「全くだぜ!

バカか?お前は!」

 

コビーとヘルメッポが少し強く否定するが、その気になってしまったゾロは止められない

 

「お前だって余分に持ってんだろ?

どうせなら、ソレも欲しい

その方がハクが付く」

 

ため息をつきながら、諦めた様子のコビーは一応探すと言って、ゾロを納得させた

 

ヘルメッポも、バカかと呆れながら自分達の船に戻って行った

 

「では、海軍本部へ行きましょう!」

 

一足先に帰投していたスリープは、リームがいない事に気付いたが、先に赤犬への報告をと元帥の部屋へと訪れていた

 

「“麦わらのルフィ”他3名とペット1匹、捕縛して参りました

“麦わら”が捕まったとなれば、世間への大きなニュースに出来るってモンですなぁ

最近、騒いでいる革命軍にも繋がりがあるようで…」

 

「ほうじゃのう…

今回は、“麦わら”を処刑する事だけが目的じゃありゃせん!

革命軍を誘い出し、“世界会議”を何事もなく終わらせる為じゃけん

今回の一件、海軍にとっても大いに意味のある捕縛となったのぉ」

 

赤犬の満足そうな答えを聞きスリープはニヤリと笑みをこぼす

 

「正に、その為の捕縛部隊ですから

これこそ、私が描いていた捕縛の使い道ですから

“麦わら”の処刑はいつ行うので?」

 

「もう、準備は出来ておる

後は、革命軍が引っかかるのを待つだけじゃ」

 

サカズキは大まかな処刑の流れと、革命軍を迎え撃つ作戦をスリープに伝えた

 

「わかりました。

では、私は少しやり残した事がありますので、少し本部を離れます…」

 

スリープは、元帥の部屋を後にした

 

スリープは、先ほどの島に1人で向かっていた

 

ムートに1人での行動はと散々どやされたが、みんなには身体を休めるように命令をして、無理矢理出てきた。

リームとの秘密はムート達には明かしていないので、迎えに行くなら1人での方が都合が良かった

 

「さて…、リーム、ビッといい子にしていればいいが…

まさか、逃げる事は無いと思うが

サカズキパイセンへの報告で少し時間が掛かっちまった…、面倒な事にならなきゃいいけどな

あいつの能力は俺が使ってこそ価値があるんだ!」

 

小型の船に乗り込み1人、リームを迎えに戻った

 

その頃、ちょうどリームを乗せてコビー達が海軍本部へ向かっているとも知らずに

 

 

 

革命軍アジト

 

「ねぇ、サボ君~

この情報ホントかなぁ?」

 

「何だ?コアラ

何かあったのか?」

 

サボは、次の“世界会議(レヴェリー)”での大きな作戦を確認しながら、コアラの情報に興味を示す

 

「ん~、まだ海軍からの公開情報じゃ無いんだけど、“麦わらのルフィ”が海軍に捕まって近いうちに処刑が行われるって情報なんだけど…」

 

ルフィの情報と言われ、作戦の為に読んでいた資料を投げ捨てコアラに迫る

 

「ルフィが捕まった!?

本当か?それは!」

 

「ちょっと、サボ君痛いよぉ」

 

両手で肩を掴み揺すられコアラが痛がる

その言葉でサボは我を取り戻す

 

「あ、あぁ

すまない…

で、その情報はどこから?」

 

「一応、海軍に近い所からの情報みたいなんだけど…

コレって、私達革命軍を誘き寄せる為の罠じゃないかしら?」

 

「だが、それが本当なら…」

 

サボは、考え込む

革命軍は今がとても大事なタイミング

自分の我儘で動くわけにはいかない

しかし、弟の危機かもしれないと言うのに放って置くわけにもいかない

 

「サボ君!

ダメだよ

勝手な行動を取っちゃ

怒られるのは私とハックなんだから!!

せめて、ちゃんとした情報が入ってくるまでは…」

 

コアラの言葉が終わるよりも早く、サボは部屋を飛び出していた

 

「あっ!

ちょっと、サボ君!!

勝手に動かないでって、言ってるのに

待って!

ハックー!!」

 

慌ててコアラもサボを追いかける

 

途中の道でハックともすれ違う

ハックはその光景を見て、事態を察して近くにいたメンバーに言伝をし、サボ達を追いかけ一緒に船に乗った

 

 

 

スリープは先ほどの島に戻り、リームを迎えにきたがすでに海岸には麦わらの一味の船もなく、もちろんリームの姿もない

しばらく島を歩き村の中も探すが、やはり姿はない

 

「くっそー‼︎ダボがぁ!

ドコいきやがったんだぁ?リームのヤツ

まさか…俺を裏切って逃げたか?

いや、あいつもそこまで馬鹿じゃねぇだろ…

何せ、家族と村人を人質に取ってんだから」

 

船に戻りリームの行き先を考えていると、電伝虫がなる

 

ジリリリリ

ジリリリリ

 

ガチャッ

 

「スリープだ…」

 

「あ、スリープ中将…

ムートです」

 

「あぁ、で何だ?」

 

不機嫌そうなスリープの声を聞き、ムートは直ぐに要件を伝える

 

「はっ、リームなんですが…

こちらに戻ってきてます…」

 

「な、何ぃ!?

どうやって?」

 

「我々が立ち去った直後にコビー大佐が島に来たらしく、事情を説明して本部へと送ってもらったようです

あと、“麦わら”の残りの一味を捕まえて来たそうです

リームは今我々と一緒にいますので、早く戻って来てください」

 

「わかった…

すぐ、戻る…」

 

スリープは海軍本部に船を走らせた

 

 

 

海軍船

 

 

「おい、たしぎ

何かわかったか?」

 

コビーとの連絡を切ったスモーカーは、何が起きているかをたしぎに調べさせていた

 

「どうやら、“麦わら”が捕まったみたいですね

スリープ中将の部隊が捕まえてきたようです」

 

その報告を受けたスモーカーは考える

 

(“麦わら”が捕まった…

だが、それとコビーの話とでは繋がりがない…

あいつにはスリープを調べさせていた

つまり、コビーとスリープで何かあったはずだ…)

 

スモーカーは葉巻をふかす

 

「何か大きな動きがあるハズだ

たしぎ!“麦わら”は何処にいる?」

 

「はい、海軍本部の中に…

数日後には処刑されるようです」

 

(“麦わら”を処刑?

インペルダウンではなく、処刑…

“麦わら”を処刑する事によって何が起きる?)

 

「!!」

 

スモーカーは、サカズキの目的を予想した

“麦わら”の処刑は革命軍を誘き寄せるエサだと

 

「革命軍…

それも参謀サボ…

いや、ドラゴンも動くか?」

 

スモーカーの予想を受けてたしぎも冷や汗をかく

 

「ドラゴン⁉︎

革命軍のリーダーじゃないですか?

そんなクラスが動いたら、2年前の頂上戦争と同じ事が…」

 

スモーカーは葉巻を一気に吸い、灰皿で火を消す

 

「可能性の話だ

むしろ、ドラゴンまで動く事はほとんど無いとは思うが…

ドレスローザの件もある

確実にサボは動いてくるだろうな」

 

スモーカーは少し考え、話をまとめる

 

「コビーの行動の目的はわからんが、スリープのやろうとしている事は革命軍を誘き寄せる事だ」

 

スモーカーは、自分の予想をたしぎに伝える

 

「革命軍を!?

そうか世界会議(レヴェリー)‼︎

今、海軍は“世界会議(レヴェリー)”を無事に終わらせたい

その為には革命軍が邪魔になる

世界会議(レヴェリー)”の要人達を守る為には、こちらに注意を引きつけて戦力を分断させる必要がある

その為のエサが“麦わら”の処刑…」

 

「恐らくな…」

 

コビーはそれを知りつつも、別件で動くという事か…)

 

「たしぎ!

俺達も海軍本部に戻るぞ

革命軍との全面戦争になるかもしれん」

 

「わかりました!

すぐに戻りましょう」

 

スモーカーとたしぎも、海軍本部に向かう

 

海軍本部

 

「それでは、失礼します

“麦わらの一味”を引き渡します」

 

コビーは、本部の海兵にゾロ達を引き渡していた

 

(ゾロさん、うまく動いてください…

海軍本部は伊達ではありません…)

 

次に、リームをスリープの部隊へ引き渡すためにムート達の待機している部屋へと向かった

 

「大丈夫ですか?

リームさん」

 

「…はい」

 

少し震えながらリームは答える

 

「一度戻らないと、どうしてもスリープ中将に怪しまれてしまいます

必ず、ルフィさん達脱出に乗じて助けますので…

どうか、辛抱して下さい」

 

コビーは懐に隠してある元そげキングの仮面を触る

 

「少し怪しいですけど、これを被って助けに行きます」

 

「…はい」

 

少しでも緊張がほぐれる様に、コビーは自分の過去を話した

 

「僕は海賊の下っ端の更に下で働いていたんです、でも今では海軍大佐にまでなる事が出来ました。

ですから、信じて下さい

僕を…

何よりもリームさんの未来を…」

 

リームは少しだけ力強く頷いた

 

リームを引き渡したコビーはヘルメッポと合流してゾロ達に頼まれていたものを集めていた

 

「おい、コビー

なんで、俺たちがここまでやらなきゃいけないんだ?

ほっとけば良いじゃねぇか

“麦わら”達が捕まったのだって俺達には関係ないだろ?

“麦わら”を自分で捕まえたい気持ちがあるのはわかるけど…」

 

そう言われコビーは少し考える

 

「そうなんですよね

本当は僕が手を貸す事じゃない事も分かってはいるんです

海賊を手助けするのも、軍規違反

それどころか除隊処分になってもおかしくない話ですからね…」

 

「だったらよぉ…」

 

コビーは立ち止まり窓から空を眺め思い出していた

アルビダの船から出た日、モーガンを追い出し入隊をした日、自分ですら信じられなかった海兵になる話や将校になる話を笑い飛ばさず信じてくれたルフィの顔を…

 

「今の僕があるのは、ルフィさんのお陰なんです

でも、僕はそれに対して恩返しが出来てないんです

だから、少しだけ…」

 

ヘルメッポは納得いかない気持ちを抑え、それからは黙ってコビーの後をついていった

 

「ヘルメッポさんだって、そうじゃないんですか?ゾロさん達に言葉にはしなくても感謝はしてるんですよね?」

 

コビーの言葉は、ヘルメッポの本音をついていた

 

「べ、別に俺は…」

 

そうは言いつつも、コビーの行動を手伝っているのは少しとは言えその気持ちがあるからである

 

「そんな事よりも、俺達が手伝ったとしてもあの子の話じゃ、“麦わら”のやつら夢の世界に閉じ込められてんだろ?

処刑までに出られなきゃ意味無いんじゃねぇか?」

 

コビーの言葉の返答に困り、たまらずヘルメッポは話題を変える

 

その言葉にコビーはクスリと笑う

 

「大丈夫ですよ!

なんてったってあの“麦わらの一味”ですから億越えは伊達ではありません

僕達は、その騒ぎに乗じてリームさんを救う手立てを考える事の方が大変なんですから」

 

「確かにそうだな…

海軍の格好で堂々と救出するわけにもいかないしな」

 

コビーは懐の仮面をさわり少し顔をしかませた

 

2人は少し足を早めながら長い廊下を進んで行った

 

 

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