四楓院夜一に転生したけど、生まれた世界が違うんじゃが⁉︎ 作:のうち
「綱手……」
「自来也!……何でお前が此処に……」
「お前達、漸く見付けたぞ。」
ナルトやシズネも含めた四人と一匹で居酒屋のテーブルを囲み乍ら話は進んで行く。
ナルトも料理を食い乍ら、綱手の事を見るが如何にも事前に聞いていた事から立てた予想より遥か斜め上を行っており、度肝を抜かれた。二人と一匹とは嘗て夜一に紹介され、食事を共にしたが、初対面が縄に縛られた者と其れの世話をする者だったが、実際に自由な状態の綱手を見ると印象が全然違った。
「今日は懐かしい奴に良く会う日だ。」
「……大蛇丸だな、何があった?」
「別に何も……只の挨拶程度だよ。お前こそ……私に何の用だ?」
「率直に言う、綱手……里からお前達への緊急招集の要請が出た。素直に従わない場合は捕縛してでも連れて帰って来いだとさ。借金を残して逃げ出したお前への姉ちゃんからの温情だの。」
「…………」
「其れに姉ちゃんから金を借りたまま逃げようなんておっかない事をしよる。儂なんて其れをしたら、半年は病院のベットから起きれんかったからな。まあ、其れは其れとして三代目の事は?」
「……知っているさ。大蛇丸が遣ったんだろう?木ノ葉崩しの時に彼の人の治療をしたのは私だからな。」
「なら何故、木ノ葉から消えた?」
「……大蛇丸から文が有ったんだよ。」
「アイツから?いや、何か取引を持ち掛けられた筈だ。何を言われた?」
「…………」
結局、自来也は綱手から大蛇丸に関する情報を聞き出す事が出来ずに、話題は五代目火影に就任した夜一の話題になった。
綱手も酒が入っていたのか、つい熱くなって……
「火影なんてクソだ。馬鹿以外遣りゃあしない。夜一姉さんも歳を取って朦朧したんだね。」と言ってしまった。
「俺の前で夜ばあちゃんを馬鹿にする様な奴は女だからって関係ねぇ!!力一杯ぶん殴ってやる!!」
「…………」
「…………」
「…………」
「……良い度胸だね……此の私に向かって。表へ出な……ガキ。」
「……綱手様!」
斯うして四人と一匹は居酒屋の会計を済ませて外に出た。
「……ハァ……」
「此う見えても私は三忍の一人に数えられた事もある。下忍相手に本気も無いな。」
「ンだとォ!!」
「此れ一本で充分だ。」人差し指を上げ乍ら言う其の言葉にナルトは苦無と手裏剣を取り出して……
手裏剣を綱手に向けて投げ乍ら向かって行くが、綱手は手裏剣を避け乍ら、向かって来るナルトの手に持つ苦無の穴に指を通して苦無を奪い、額当てを引き剥がす。
「くっそー!」
其して間髪入れずにナルトの額にデコピンを入れる。
「……おいガキ、気絶する前に聞いておく。」
「…………!」
「何で火影の名に其処迄噛み付く?」
「俺ってばお前と違って絶対火影の名を受け継ぐんだ。だけどな、火影は俺の夢だから。だけど、本当はそんな事はどうでも良いんだ!俺を俺として見てくれた夜ばあちゃんを馬鹿にした奴を俺は許さねえ!!」
ナルトは右腕にチャクラを集中させる。
「ハァァ!!」
「!!」(なっ……此の術は……!!)
「喰らえ!」
綱手は人差し指で地面を砕き、ナルトを転ばせる。
「自来也、お前か?コイツに螺旋丸を教えたのは。」
「儂はコイツの師匠の一人なんでな、一応……」
「フン、彼の術を使えんのはお前と四代目くらいだ。」
(螺旋丸……!!)
「出来もしない術を教えて師匠気取りか?……其の気にさせんのはよしな。だから夢見がちなガキが火影に成るだの戯言を言い始めんのさ。」
「……戯言じゃねえってばよ。バーカ!バーカ!!」
「…………」
「三日もありゃあ、こんな術マスターして見せらぁあ!!」
「フン……言ったねぇ……ガキ、男に二言は無いよ?」
「ヘンだ!真っ直ぐ自分の言葉は曲げねェ……それが俺の忍道だ!!」
「……なら賭けをしようか?」
「賭け……?」
「……一週間遣る。若しお前が其の術をマスターしたら、お前が火影に成れると認めて此の首飾りを遣ろう。但し、出来なければお前の有り金を全部貰う。」
「よ、良いのですか、綱手様?その首飾りは……」
「フン、どうせ出来やしない……行くよ、シズネ、トントン。」
「…………」
「……綱手……少し儂と飲み直さないかのォ?久し振りの再会だしのォ……」
「…………」
「シズネ、お前はナルトやトントンと一緒に今晩の宿でも探して呉れ。良いだろう?」
「…………!」
「ハイ!」(……御願いします……自来也様……)
「?」
斯うして自来也と綱手は夜の街へと消えて行った。
一方、木ノ葉隠れの里には又しても招かれざるいや……出来れば招き入れたくない客が五代目火影である夜一の前に現れたのだ。
其の者の顔はとても美しく、穏やかな笑みを浮かべている。
「して、霧隠れの人斬りババアが何の用じゃ?」
「あらあら、ババアなんて酷い事を言いますね。貴女も歳で云えば私と対して変わらないでしょう?」
「其んな事はええんじゃ。此処に来た用を話せと言うとるんじゃ、八千流。」
「夜一、私は丁度、彼の大戦の二十年程前から霧隠れを抜け、強き者を求めて旅をしていました。」
嗚呼…… 然う云えば、此処何十年か忍び里を要する五大国各地で強者を片っ端から斬って廻る女の辻斬りが居ると云う都市伝説が有ったな。じゃが不思議な事に其奴に斬られた者は傷が綺麗さっぱり消えている事から、其の斬り合いは丸で幻術にでも掛けられた様で、其の存在も又、夢や幻術の類いとして見られ、実在を疑われておったが、まさか此奴とはな。
「其れで今回は何の用じゃ?」
「実は二十年も旅を続けていると路銀が尽きて来ましてね。其れで今、木ノ葉では医療忍者が不足していると聞きました。尽きましては私を暫く雇って頂けませんか?其れと出来れば私の暇潰しにも時々手伝って頂けると嬉しいのですが。」
「…………」
如何したものか。確かに此奴の医療忍術の腕は綱手クラスであり、里の医療忍者の掟の第四条により戦闘も可能な医療忍者である。此奴が里の医療忍者として加わって呉れるのは、はっきり言って旨みしか無いしのう。儂が此奴の相手をして、此奴の退屈を紛らわせられれば半永久的に里に縛れるかもしれぬ。
嫌じゃけど。滅茶苦茶嫌じゃけど里の為じゃ。
「……分かった。」
取り敢えずは儂自ら監視の名目で、此奴を儂の屋敷に置いておき、火影屋敷の医務室を任せ、儂の猫分身を付けておく事としよう。
ハァ・・・頭が痛くなって来おった。
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卯ノ花八千流
忍刀七人衆の忍刀の本来の使い手、八千流の刀を造る為に試作された物が七本の忍刀で、当初は忍刀を7つ全て携帯して戦っていた。夜一と綱手と一緒にかつて第ニ次忍界大戦にて戦ったが綱手の百豪の術や医療忍術を見て、強敵と永遠に斬り合う為にそれを習得して第三次忍界大戦時に夜一と再開してお互いの傷を治しながら1ヶ月もの間戦わされた。なんとか隙をつき、分身を囮にして漸く夜一は逃げ延びたがそのことで八千流にはロックオンされていた。そしてこの度、20年近くの人斬りの旅の末に木の葉の里を訪れ、夜一の家に一旦腰を落ち着けることになった。一応は偽の身分として卯ノ花烈と名乗らせている。
次に出るBLEACHキャラ
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京楽(シカマルのおじさんとして)
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勇音(シズネの同僚で烈の弟子に)
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矢胴丸 リサ(木の葉の図書館司書)
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平子真子(木の葉の里の暗部)