四楓院夜一に転生したけど、生まれた世界が違うんじゃが⁉︎ 作:のうち
大蛇丸と綱手は約束の場所にて落ち合い、綱手が両手の間に発したチャクラに大蛇丸が触れようとした時、二人の間に苦無が飛んで来た。
「…………」
「…………」
「……如何云う事なの?……此処に来て……私を裏切ろうとするなんて……綱手!」
「…………」
「如何したら然う云う答えになるのかしら。私を殺そうとするなんて……」
「…………」
「にしても心底信頼するわ、カブト……お前の私に対しての忠誠と綱手の攻撃を見抜いた眼力をね。」
「ええ……同じ医療班出身ですからね。チャクラに殺気が漲っていました。」
「ハァー……綱手……私は本当に二人を生き返らせる心算でいたのよ?……其れに木ノ葉を潰さないと云う約束迄したのに……」
「フフッ……大蛇丸……お前が里に手を出さないって言った事が嘘だって事ぐらい……分かっている。分かっているのに私は……」
「…………」
「…………」
「二人に……もう一度だけでいい……もう一度だけで良いから会いたかった。もう一度触れたかった……もう一度だけで良いから……笑った彼の顔を……でも……」
「…………」
「本当に縄樹とダンにもう直ぐ会える……然う肌で感じた瞬間に……気付いちまった。」
「…………」
「自分が如何しようもないバカヤローだってな……二人の彼の顔を思い出すだけで……此んなにも目が見えなくなっちまう。大好きだった……本当に愛していたから……だから会って抱きしめたかった……でも出来なかった……彼のガキの所為で二人の夢を思い出しちまったから……忘れようとしたのに……二人が命を賭けた大切な夢、其の夢が叶う事が私の想いでもあった。」
「…………」
「……形有る物は何れ朽ちる。お前は然う言ったな……でも、やっぱり此の想いだけは朽ちてくれないんだよ……」
「交渉決裂ね……仕方が無い……此うなったら力尽くで御願いするしか無いわね……」
綱手は涙を拭うと大蛇丸とカブトを睨み付け、地面に蹴りを入れると地面が割れた。
「遣るわよ……カブト。」
「だから言ったでしょう?……良薬と言っても苦い程度じゃ済まされないって……」
「……来い!!大蛇丸!!!!」
「フフフッ……然う云えば、貴女と遣り合った事は今迄一度も無かったわね?」
「然うだな。」
「良く言いますね……遣り合うのは僕でしょう?」
「碌でもねえお前等は、今此処で殺す!!!」
一発貰えば終わり。綱手の怪力による桜花衝や痛天脚等を警戒し、更には後に自来也達が来る事が分かっていたカブトは大蛇丸に戦いの場所を移動する事を進言し、大蛇丸も其れに同意し、場所を移した。
其れから数分後、其の場に着いた自来也達。
「随分と派手に遣ったの、千手一族の綱手姫様は。」
(と云う事は綱手様は……断ったんだ……)
「トントンどっち?」
自来也達は綱手の匂いを辿って先頭を行く、綱手のペットである忍豚のトントンに着いて行く。綱手達が移動した場所へと向かう三人と一匹。
其して戦いの場を移した綱手とカブトは医療忍術を使った殴り合いをしていた。
カブトが綱手をチャクラのメスで攻撃して足や臓器の血管に通じる筋肉を切断して動きを止めるが、綱手は掌仙術で瞬時に其れを癒し、カブトに反撃。逆にカブトの身体を動かす、脳からの電気信号を見い出し、自身のチャクラを電気質に変えて電界を作り、相手の神経系に流し込む事で其れを乱す高等忍術、乱身衝でカブトの動きを止め、カブトをぶっ飛ばした。
だがカブトも又自分の身体の現在の状態を把握し、身体の異常に今出来る対応をしてから綱手に襲い掛かるが、其処で自来也が間に割って入る。
「…………」
「久し振りね、自来也……」
「オーオー。相変わらず目付きわりーのォ、お前は。」
此処に木ノ葉の里の伝説の三忍が集ったのだ。
ナルトがカブトと再会して睨み合い、綱手はカブトの血によりダウンした。
カブトも又、自分が大蛇丸の部下でスパイであった事をナルトに明かす。其して其れに逆上したナルトが影分身で襲い掛かるが吹っ飛ばされた。
「ナルト、お前は獣兵衛か誰かを呼んで綱手の護衛だ。シズネ、眼鏡はお前が遣れ。」「分かったってばよ!」「はい!」
二人の返答を聞き、自来也も又、指を噛んで血を出し、其して口寄せの印を結び、術を発動させるが……
「よオ!久し振り〜。」呼び出されたのはガマブン太の息子のガマ吉だった。
「な、なぬぅぅ!」
「口寄せの術!」
ナルトも口寄せを行うが……
「何でだぁ!?」「エヘヘ、こんにちはです。」
出て来たのは獣兵衛でも前に呼び出した障り猫でも無く、ガマ吉と同じブン太の息子、ガマ竜であった。
「ナルト!お前、又蝦蟇の事を考えてたろ。バカタレ!!!!!!!」
「ゴメンってばよ!!!!!!!!」
「ナルト、隠れてろ!土遁・黄泉沼!!」
カブトが大蛇丸の血を使って口寄せした二匹の大蛇を自来也が黄泉沼で沈めるが……
(術の切れが悪い。此んなちっぽけな術じゃ全部は沈められんな。)
大蛇丸が首を伸ばして自来也に攻撃するが……
「忍法・針地蔵!」
自身の長い髪をヤマアラシの針の様に尖らせて攻撃を防御する。
「御互いハンデが有っても差は付くものね。もう諦めなさい。」
大蛇丸が自来也の首に噛み付く。
「ナルト君は嘗ての貴方を見ている様ね。でも生まれ付き写輪眼と云う忍びとしての才を受け継ぐうちは一族に彼の子は勝てない。ナルト君は写輪眼を持っていないから……忍びの才能とは此の世に有る全ての術を用いて極める事が出来るか否かにあり、忍者とは其の名の通り忍術を扱う者を指すのよ。」
「……忍びの才能は其んなとこにありゃしねぇ、未だ分からねえか。忍者とは忍び耐える者の事なんだよ。」
「見解の相違ね。」
「お前に一つ教えといて遣る……忍びの才能で一番大切なのは持ってる術の数なんかじゃねェ……大切なのは諦めねェど根性だ!」
時は同じく、ナルトはカブトの一方的な攻撃を受けていた。綱手を庇い、額当てが擦れて出血していた。因みに自来也の命により、始めにカブトに挑んだシズネは既に敗北し、気絶している。
ナルトは額の血を手に付けて印を結ぶ。
「口寄せの術!!」
口寄せの煙が晴れると其処には……
「獣兵衛のおっちゃん!」
「ナルトか……如何したってのは聞く迄も無さそうだな。」
「おっちゃん、俺はあのカブトって奴をぶっ飛ばしてえ。俺の必殺技を决めっからよ。相手の足止めを頼むってばよ。」
「良し良し、任せとけ。」
獣兵衛は愛刀である夢刀・六三四を抜き、カブトは腰のポーチから苦無を取り出し、獣兵衛とカブトは斬り結ぶが、カブトは獣兵衛に押されている。
「ナルト、今の内だ。早くしろ。」
「分かったってばよ。」
ナルトは右手にチャクラを収束させて行く。
「ハァァッ!」
「ナルト、未だか?」
「もう少しだ。」
「未だか……」
「おっちゃん、良いぞ。」
「良し、ナルト。暫く俺が奴の動きを止める。」
獣兵衛は刀で自分の足とカブトの足を貫く。
「おっちゃん!」
「良いから遣れ!」
「螺旋丸!!」
螺旋丸が当たる瞬間、獣兵衛が自ら発動させた術で元々居た場所に還った為、カブトにのみ攻撃が叩き込まれる。
(フン。ナルトの奴、遣りやがった。)
(彼の九尾のガキが……まさか、彼の術を……)
(まさか……まさか、本当にたった一週間で彼の螺旋丸を……)
カブトはナルトの螺旋丸を喰らっても立っていた。術を喰らう前から治療を始めていたので、辛うじて立つ事が出来ていたが、既にカブトのチャクラも殆ど空であった。
「この術、ナルト君の最後の賭けだったみたいだけど……」其の時、カブトの口から血が出て来た。
(なっ、僕の回復力を持ってしても未だ、此処迄のダメージが……もうチャクラが足りない……)
然し、カブトも只では倒れなかった。カブトはチャクラのメスでナルトの九尾の力を還元する心臓の経絡系を力一杯切断し、治癒する可能性を断ったのだ。
だが、其処は綱手の方が一枚上手であった。ナルトの怪我を医療忍術で完全に治療して見せたのである。
「彼の子、宜しくないわね。」
「綱手は医療スペシャリスト、案じずともナルトの身に心配は無いの。其れよりお前は儂と戦ってるんだ。余所見をしている暇はねえのォ。」
「…… 然う云う意味じゃないわよ……」
(まさか、此処迄の子とはね。彼の子が暁の手に落ちると面倒ね。詰まり殺すなら今!!)
大蛇丸はナルトを殺す為、動き出した。現在、両手が使えない為、自身の愛剣である草薙の剣を口から吐き出し、咥えた儘、ナルトに斬り掛かる。
だが、大蛇丸の刃がナルトに届く事は無かった。綱手が庇ったからだ。
「綱手、貴女を殺す気はなかったんだけどね。其の子に生きていられると諸々の事情で後々厄介になるのよ……邪魔しないで呉れる?」
「此の子だけは絶対に守る。」
「フン!血に震えながら、何故三忍の一人ともあろう貴女が其んな下忍のガキを守ろうとするの?」
「木ノ葉隠れの里を守る為だ。」
「木ノ葉を守る為?」
「何故なら此の小さなガキは、何れ火影に成るガキだからね。此処からは私も命を賭ける!!」
「フン。此んなガキ一人の為に投げ出す命なら、其れ相応にサッサと散れ!」
綱手は大蛇丸が口に咥えた儘の状態で振るう草薙の剣に胸をバッサリと斬られた。
「後はナルト君ね。」
「クッ……間に合え!」
「綱手様ぁ!」
ナルトを助けようと足掻く自来也と意識を取り戻したシズネの前で再びナルトに向かった凶刃は再び綱手の手により防がれた。
「言っただろう……此処からは命を賭けると。」
「此の死に損ないが!」綱手を蹴り飛ばす大蛇丸は驚いた。何故なら先程迄血液を見て、震えていた綱手の手の震えが止まっていたからだ。
(馬鹿な、綱手の震えが止まった!?)
「何故なら私は五代目火影である瞬神・夜一が治める木ノ葉隠れの里の忍びだからだ!!」
「陰封印解!!忍法創造再生!!!」綱手の傷が瞬時に塞がって行く。
「ククッ……新術を開発しているのは私だけじゃないみたいね……一体どんな術?」
「何……私は長年、額にチャクラを溜めていてな。其の大量のチャクラで各種タンパク質を刺激して細胞分裂の回数を急激に速めて細胞を再構築……其して全ての器官、組織を再生出来る。回復能力では無く再生能力!!」
「…………!」
綱手は身体に付いている自分の血を拭って手に付ける。自来也も自分の指を噛んで出血させている。
「詰まり、戦いじゃ死なないんだよ!私は!!」
「綱手様!」
「大蛇丸様、マンダを!」綱手だけでは無く、自来也迄口寄せをしようとしているのに気付いたカブトは自身がナルトによって与えられたダメージの為に満足に動けないので大蛇丸を呼び、大蛇丸の左腕の呪印に口寄せに必要な大蛇丸自身の血を付けてから両腕が使えない彼に代わって口寄せの印を結ぶ。
「ッ!!……」(クッ……出て呉れよっ!)
「急ぎなさい。」
「「「口寄せの術!!!」」」
自来也、綱手、カブト(両腕が使えない大蛇丸の代わりに。)により此処に口寄せ三竦みが顕現した。
「大蛇丸、お前は悪に染まり過ぎた。もう同志じゃねえのォ。」
「同志?ククッ……薄ら寒い……」
「三忍と呼ばれるのも今日限りだ。」
木ノ葉隠れの里の伝説の三忍が再び集結した。
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サスケの里抜けについて2
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任務にて音の忍と遭遇して離脱