黄昏の姫と緑の勇者   作:nocomimi

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孤独な戦い

「僕にはわかるんだ。リンクが絶対に助けに来てくれるって」

 

コリンは繰り返した。

 

「どうしてわかるのそんなこと?」

 

ベスは少し泣き止んだがまだ涙声だった。

 

「リンクは僕たちを見捨てたりしない。ベスだってわかるでしょ?リンクだったら絶対僕たちを探しに来てくれるって」

 

コリンの言葉を聞いたベスは顔を上げた。泣きぬれたその目の奥には、ほんのちっぽけなものだが、希望の種が芽生え始めたかのように見えた。

 

普段は内気なコリンからこんなにも確信に満ちた力強い言葉が出てくるとはリンクにも驚きだった。それと同時に、どんな困難を乗り越えてもコリンを、そして他の子供たちも無事に村に連れ帰ると改めて決意した。

 

部屋に静寂が走った。しばらく誰も喋らない。ベスは手で涙を拭いている。マロは変わらず床に座り込んだまま腕組みしていた。タロは、しばらく下を向いていたが、そんなわけないだろ、とでも言いたげに首を振って溜息をついた。バーンズと呼ばれた中年男は何がなんだかわからないという顔で首をひねっている。

 

「ふん、お前が来ると今の今まで信じてたとはな、なんともけなげじゃないか」

 

ミドナがリンクの背で呟く。

 

「当の本人が目の前にいるのにな。気づかれないとはお前も気の毒だな」

 

彼女はいかにも愉快そうな調子で続けると、リンクの頭をポンポンと叩いた。

 

「誰もお前がしたことなどわかっちゃいない。狼のお前は孤独に戦うしかないのさ。なにしろお前は神に選ばれた勇者の力なんて余計なもののおかげで魂にも魔物にもなれないはみだし者だからな」

 

リンクは苛立ちを込めて唸った。なぜこの妖精の口からは常に最も意地の悪い言葉しか出てこないのだろう?

 

(だが、若いリンクはまだ知らなかった。あまりに悲痛な運命に打ちのめされた人間というものは、同様の境遇にある他人を見たさいに、同情よりかは皮肉を口にすることで自らの失意を紛らわすことがしばしばあるものなのだ。)

 

「んで?燭台に火を点けると地下室の扉が開くって?大層な仕掛けじゃないか。どうするんだ?」

 

地下に蟲がいるのはリンクの感覚でもわかっていた。この下に数匹いるのを感じる。まずは一刻も早く光を取り戻し、子供たちを元の姿に戻すのだ。

 

部屋の中を見回すと、円形の壁の四か所に燭台が作りつけられている。出入口とベンチのある箇所をのぞいては、部屋のぐるりを囲むように少し高い壇になっていて、そこに登れば燭台に火をつけられそうだ。

 

祭壇の前の火鉢の横には補充用の薪木にするためか、木の枝が何本か落ちていた。リンクは近寄ると長い枝を一本口に咥えた。その端を火鉢の火にくべて、火がつくのを待つ。枝の端が燃え始めた。

 

リンクは部屋を囲む壇への階段を登り、燭台へ向かった。燭台のちょうど前の部分は壇が切れていて、容易には手が届かない作りになっている。口に咥えた枝はまだあまり乾燥していないらしく、早くも火が弱まって白い煙をあげ始めていた。リンクは枝を咥えなおし、火のついた端が出来るだけ左に来るようにしてから壇の切れている部分を飛び越えた。

 

どうやら火が燭台に届いたようだ。だが、燭台から火があがると同時にリンクの咥えていた枝についた火は消えてしまった。リンクは壁際の壇から飛び降り、もう一度火鉢に向かった。

 

「祭司様....あれ」

 

ベスが火のついた燭台を指さした。部屋にいた皆がその方向を見る。

 

「勝手に火がついた?」

 

バーンズと呼ばれた中年男が叫んだ。

 

「やべえ、やべえぞ!魔物たちがとうとうこの中にも...」

 

だがレナードと呼ばれた男が口に人差し指をあててバーンズを制止した。

 

「悪しきものたちはおよそ光を好まない」

 

祭司は静かな声で言い、タロとベスを左右それぞれの腕で抱き寄せ、コリンとマロにも近くにいるよう手招きした。

 

「このような悪しきときには闇と光との間の戦いが起こる。そのようなとき光の側もまた目に見えぬ存在を遣わしたとしても不思議はないものだよ」

 

「な..なんでそんなことわかるんだよ」

 

バーンズは尋ねた。レナードは答えず、コリンとマロの頭を撫でながら穏やかな声で続けた。

 

「さあ、今はただ神のご意志に委ねよう。たとえ悪がどのような力を持とうと、神はいつまでもそれを放置することはなさらないのだから」

 

リンクは口に咥えた枝を再び火鉢にかざした。今度はすぐに消えないよう十分に火にくべる。燃え始めると、壇に登る階段へ走る。一つ目の燭台を飛ばし壇の切れている箇所を飛び越える。二つ目の燭台の手前で一度枝を咥えなおし、それから同様に壇の切れている場所を跳びながら燭台に燃えた枝を触れさせた。二つ目の燭台からも火があがった。

 

「また火がついたわ」

 

ベスが声を上げた。

 

「おい、レナード..本当に大丈夫なのか」

 

バーンズが震え声で尋ねる。

 

「火がひとりでに動き回ってる!」

 

タロも叫んだ。リンクが咥えた枝にはまだ火がついている。リンクはそのまま壇の上を走り三つ目の燭台の前の壇の切れ目を飛び越える。三つ目の燭台からも火が上がった。

 

枝についた火がまた弱くなってきた。白い煙をあげ始めている。リンクは最後の燭台のそばに駈け寄り、壇の切れた箇所を飛び越えながら枝の燃えさしを燭台に触れさせた。

 

最後の燭台から火があがる。それと同時に、部屋の中央にあった祭壇がゆっくりと動き始めた。石と石が擦りあわされる音を立てて祭壇がひとりでに横に移動し、その下にあった四角い穴を出現させた。地下室に通じる竪穴だ。

 

「いったいこりゃどういうことだ」

 

燭台と祭壇を交互に見比べながらバーンズは喚いた。

 

「魔物が地下室の入り口を開けた?あの薄気味悪い蟲をここに連れてこようってのか?」

 

「さあ、子供たち」

 

バーンズを無視し、レナードが子供たちに呼びかけた。

 

「いまは一心に祈ろう。神がその働きをなしてくださるようにと」

 

四人の子供たちは祭司にしがみつく。火の消えた枝を捨て壇から飛び降りたリンクは一瞬立ち止まって彼らに一瞥を投げかけたが、すぐに祭壇の下の穴に飛び込んでいった。

 

リンクは十メートルほど下の床に降り立った。そこは人ひとり通れるかというくらいの狭い通路になっている。わずかの光のある方向に少し進むと、円形の部屋に出た。

 

いる。リンクには虫たちの存在がはっきりと感じられた。一、二、三匹。感覚を研ぎ澄ます。床を這いまわる虫たちの姿が見えてくる。リンクは相手を刺激しないようしばらく観察した。まだ警戒されていない。リンクは手近を通った一匹にいきなり襲い掛かった。そいつがグシャリと潰れて光の雫を吐き出した途端、残りの二匹がパニックに陥ったように走り回り始めた。身体から小さな雷を発している。

 

リンクはそいつらの雷に触れないよう少し後退して距離を置いた。狭い地下室の中なら遠くまでは逃げられないはずだ。虫たちが走り疲れたころを見計らい、二匹を一気に片付ける。

 

三つの雫を、リンクの背中に乗ったミドナが器に掬い上げる。リンクは入ってきたところと反対側にも通路が伸びているのに気づいた。通路に入って進んでみると、突き当たりに木の足場で補強したやや大きめの竪穴がある。

 

「ここから出られるな」

 

ミドナは上を見上げて呟いた。リンクが見上げると竪穴には木で蓋をしてあるように見えたが、隙間からわずかに光が漏れている。

 

ミドナは空中に浮き上がり、足場の中途に立って手招きした。リンクは跳躍して後に続く。さらに魔法の力を借りてそこから上に向かってジャンプすると、リンクは木の蓋を突き破って地上に出た。

 

そこは墓地だった。二ダースほどの墓石が立ち並び、岸壁に囲まれているせいで普段から日当たりが悪いのか、枝ぶりの貧弱な木が二、三本立っているのみの荒涼とした場所だ。

 

リンクにはここにも虫の存在が感じられた。だがそれと同時に、あの今となっては聞きなれた蝙蝠の羽音も聞こえてくる。空を見上げると、真っ黒な吸血蝙蝠が飛び回っていた。

 

蟲の居所を探るため感覚を集中させようとした。だが先に吸血蝙蝠がリンクの存在に気づいたようだ。高度を低くするとこちらに狙いを定めたかのように、羽ばたきながら空中の一点にとどまる。だがその瞬間はリンクにとっても好機だ。一気に跳躍すると、蝙蝠の胴体を丸ごと噛み砕く。一瞬にして絶命した蝙蝠を吐き捨てると、リンクは再び虫の居所を探し始めた。

 

墓地には石造りの床材が敷き詰められていたが、中央部分は土の地面がそのままになっており周囲からやや盛り上がっている。西のほうに目を向けると階段で登る石舞台のようなものがあったが、そちらには虫の気配はない。もう一度意識を集中すると、虫は中央部分にいるようだ。立ち並ぶ墓石に隠されていたせいか姿が見えなかったが、気配は間違いない。

 

リンクは足を忍ばせて気配のするほうに近づいた。やはり虫の姿が墓石の間からちらりと見える。こちらの存在を気取られないよう慎重に接近すると、必殺の距離まで間合いを詰めてから一気に襲い掛かる。

 

グシャっと音がして虫は潰れた。光の雫が空中に浮かび上がる。ミドナが雫を回収してしまうと、リンクは出口を探した。どうやら東側にあるゲートをくぐると村に戻るようだ。

 

リンクがゲートをくぐり小道を進むと、果たして先ほどの礼拝所のような建物の裏に出た。そこから村の目抜き通りに出ると、立ち並ぶ建物の群れのそこここから虫の気配が感じられた。

 

リンクはまず礼拝所のはす向かいにある、閉鎖された商店のような小さな建物に向かった。数段の階段を登ったところに正面扉があるが、今はそこからの出入りはできない。建物の脇に回ると、床掃除か何かで流した水を排出するための穴がある。今のリンクなら潜り込めそうだ。身体をかがめて入っていくと、どうにか建物内に入ることができた。

 

リンクが入ってきたのは諸所の廃棄物を捨てる流しのような場所だった。長らく使われていないのか、幸いにして乾燥しており臭いも酷くはなかった。そこから飛び上がると商店のカウンターの裏側に出た。虫の気配を探ると、奥の棚の上の壁にへばりついている。

 

迂闊に近づくと雷を喰らうので、虫を注視しながら慎重に棚に前足をかける。するとそいつがいきなり雷を発したのでリンクは慌てて後ろに飛びのいた。だが飛び回ったりこちらに向かってくるわけでもない。たまたまの気まぐれだったようだ。相手がまた静かになったのを確認すると、一気に襲い掛かる。グシャリと潰れた虫から雫が浮かび上がった。

 

雫を回収し、流しから横穴を通って外に出る。すると、いつか聞いた、錆びたラッパを思わせる嫌な音が聞こえてきた。目を上げると、以前ハイラル城で見た、真っ黒な巨体をした鳥が低いところを飛んでいる。既にリンクに気づいているのか、そのラッパのような頭をこちらに向け、再びあの不気味な鳴き声を立ててきた。

 

商店の左隣にあるのは宿屋だ。そこにも虫の気配があった。リンクが宿屋に向かうと黒い鳥も追跡してくる。やがて宿屋の入り口のウッドデッキに登ると、黒鳥が襲い掛かってきた。リンクはその爪を頭を下げて躱し、通り過ぎたところを跳躍して背中に噛み付いた。首を振って肉を噛み千切る。怯んだ黒鳥は飛んでいられず地面に落ちた。だが見ていると、また立ち直って飛び立ち、今度は慎重に距離をとりつつも再びリンクを付け狙うように周回しはじめた。

 

「しつこい奴だな。放っておいて仕事を進めようや」

 

ミドナが言う。だが宿屋に正面から入ろうとしても破れ口や穴のようなものはない。リンクは一旦諦めここを後回しにすることにした。宿屋の向かいにある廃屋からも気配がある。ウッドデッキから飛び降り、気配のする廃屋の周辺を調べた。左右にも家屋が接する長屋のような構造だ。やはり侵入口はないが、ふと屋根から入ることはできないかと思いたった。最初の礼拝所もそれで進入できたのだ。

 

目抜き通りを南に走り、リンクは長屋の端の建物の脇に着いた。建物の影にあった荷役用の台に登り、そこから屋根に飛び乗った。立ちならんだ建物の屋根の上を進んでいく。その時またあのラッパ音が聞こえた。上を見ると黒い怪鳥がふたたびこちらを付け狙うように追尾してくる。

 

リンクは心の中で舌打ちした。虫の気配のする建物はすぐ目の前だ。その建物の上に立つと、案の定屋根は風化が進んでボロボロになっている。そのとき怪鳥が高度を低くして再び襲ってきた。リンクは屋根の穴を顎で叩き壊すと、その中に飛び込んで身を避けた。

 

そこは独り者が暮らすような狭い家だった。家具はベッドと戸棚が置いてあるきりで、出ていくときに片付け忘れたのか大きな箱がベッドの脇に置いてある。虫の気配はそこからしていた。リンクは頭を下げてその箱を押してみた。一メートルほども押すと、その下に隠れていたのか、虫が小さな雷を発しながら飛び出してくる。

 

パニックになった虫をひとしきり走りまわらせる。リンクは感覚を研ぎ澄ませてそいつを見失わないようにしながら慎重に距離を測り、静かになったところで襲った。潰れた虫から光の雫が浮き上がるのを、ミドナが回収する。

 

屋根に開いた穴からミドナの助けを借りて飛び出す。あの怪鳥は諦めて立ち去ったようだ。次の目的地を考えながら周囲を見回すと、商店の右側から坂道が伸びており、それが宿屋の裏のほうにまで至っているのに気づいた。これを使えば宿屋に侵入できるかも知れない。

 

リンクは道路に飛び降りると、商店の前を通り過ぎ坂道を登った。商店の裏から宿屋のほうに向かうと、道は唐突に途切れて崖になっているが、その向こうには宿屋のバルコニーがある。狼の脚なら飛べそうな距離だ。リンクは距離を測ると、一旦後ろに下がって助走をつけ、バルコニーに飛びついた。どうにか前足が引っ掛かる。這い上がると、バルコニーの窓から中に侵入した。

 

そこは宿屋の厨房だった。窓から、壺や食器の置いてある棚を伝って床に降りると、虫の気配は火の入っていない竈の中からしているのがわかった。部屋の中を見回すと、入ってきた窓とちょうど反対側にある出口の近くの壁にしつらえた燭台に、誰がつけたのかいまだに火がついている。その下には大きなテーブルがあった。

 

竈の前には補充用の薪木が散らばっていた。一計を案じ、リンクは薪木を一本口に咥えてテーブルに登ると、燭台にその薪木の端をくべた。しばらくすると薪から火が上がってきた。テーブルから飛び降りて竈に向かい、その中に火のついた端を突っ込む。

 

たちまち虫は竈の上の煙出しから飛び出してきて、棚の上に避難した。リンクはそうっと棚に前足をかけて登り、虫が再び安心しているうちに距離を詰めていった。近づいてからいきなり飛び掛かる。虫が潰れて光の雫が浮上する。空中を漂う雫の位置を見定め、リンクが跳躍するとミドナは器用にその雫を器に掬い取った。

 

宿屋の中からはもう一匹の蟲の気配がする。リンクが厨房の出口から出ると、そこは宿屋のカウンターの裏で、そこからは広いロビーにつながっている。ロビーには二階に通じる階段があり、虫の気配はその上の客室から感じられた。

 

だがロビーには先客がいた。ハイラル平原からカカリコ村に入る手前で遭ったあの奇妙な白い仮面を被った鬼が二匹いる。だがリンクは戦いよりも優先すべき仕事がある。カウンターの影からしばらく様子を伺い、気づかれていないことを確認すると一気に飛び出した。階段を駆け上る。だが階段の上にももう一匹の鬼がいた。その鬼が振り回した棍棒を辛うじて躱すと、リンクは客室に飛び込んだ。

 

客室の壁に虫が取りついているのが見える。鬼がリンクを追って飛び込んできた。リンクが咄嗟に思い切り体当たりを喰らわせると、鬼は後ろに吹き飛ばされ、二階の手すりを突き破って一階ロビーに落ちていった。これで時間が稼げる。

 

リンクは虫がいる壁に体当たりしてみた。すると虫は雷を発しながら空中を飛び始めた。やがて雷は収まったがなかなか着地してこない。リンクはミドナのほうを見た。即座にミドナが結界を発生させる。虫の体を赤い雷が覆った瞬間リンクは跳躍した。虫は床に転がって息絶え、そこから光の雫が浮かび上がってきた。

 

その途端、あの鬼たちが階段を駆け上がってくる音が聞こえてきた。影の使者に比べ弱く御しやすいとはいえ、他の仕事があるときに相手するのは厄介だ。リンクは出入り口に駆け戻ると、顔を出した鬼に思い切り飛び掛かった。するとそいつは相棒もろとも破れた手すりから一階に転げ落ちていった。

 

リンクは部屋に戻ると床近くに降りて来た光の雫に近づいた。ミドナが雫を回収する。客室から出て階段を降りると、転落した鬼たちがようやく立ち上がったところだった。だがこちらとしては用はない。リンクは素早く厨房に滑り込み、棚を登って、窓から外に脱出した。

 

宿のバルコニーから通りに降りる。次の目的地は、先刻捜索した廃屋のあった長屋の北にある二階建ての建物だ。その建物、および背後の崖の上から虫たちの気配がする。工場のような四角張った外見で、「バーンズ・ボム工房」と看板が掲げてある。どうやらあの中年男のものらしい。

 

そこの正面扉も、階段を数段登った上にあった。その周囲を探してみてもやはり侵入口はない。だが、建物右手に窓があり、その横には背の低い二段構造の物置小屋が建ててあった。窓から侵入できそうだ。

 

リンクは物置小屋の下の段の屋根に飛びつき、前足をかけてよじ登った。さらにその上の段に飛び乗る。その時、あのラッパ音が聞こえてきた。目を上げると巨大怪鳥が急降下してくる。一瞬の判断の遅れで避けそこねた。怪鳥の足の爪がリンクの背中を切り裂き、リンクは物置の上から裏手へ転げ落ちた。すぐさま立ち上がる。

 

分厚い毛皮のおかげで深手ではなかったが、切り傷の痛みが染みる。と同時に、あれは片付ける必要があると決心した。リンクが通りに戻ると、怪鳥は上を旋回しながら再びの襲撃の機会を狙っているようだ。

 

わざとらしく、ゆっくりと物置の上によじ登る。するとまた怪鳥が高度を落としてきた。気づかないふりをし、相手が足の爪を開き襲撃の態勢をとった途端、リンクは跳躍してその肩口に噛み付いた。何があっても放さない勢いで、噛み付きながら自分の体を振り回す。怪鳥はたちまち飛んでいられなくなり、リンクもろとも地面に墜落した。地上ではこちらのものだ。リンクはすぐさま相手の喉笛にかじりついて肉を噛み千切った。

 

どうにか怪鳥は倒したが、負傷したうえ時間を無駄遣いしてしまった。リンクは改めて物置の上に登り、隣にある工場の窓に狙いを定めて飛びついた。薄いガラスの窓を突き破り、室内に飛び込む。

 

そこは田舎育ちのリンクから見ると随分と近代的な場所だった。目の前左に正面扉があり、その向かいには商店のようなカウンターがあるが、かなり幅広く、多様な商品を扱っていることを思わせる。その左手には二階に登る螺旋階段があり(リンクは螺旋階段を生まれて初めて見た)、虫の気配はその上から感じられた。

 

リンクは階段を登ると、まず二階の様子を確かめた。左手には各種の複雑そうな器具が台の上に置いてあり、右手には戸棚と、寝台を覆うようにして作られた梯子つきの物置台、その奥には外に通じる簡単な窓兼出入口がある。

 

蟲は戸棚の背後にいるようだ。リンクは戸棚に近づいて体当たりした。戸棚が倒れてくるのを後ろに飛びのいて躱す。案の定、虫は雷を発しながら飛び出してくる。この建物の床は広く、逃げ回られると厄介だ。ミドナを顧みると、彼女はすぐ結界を出した。一旦落ち着いた虫に慎重に近づくと、赤い雷がその体を包んだ瞬間に襲い掛かる。動けなくなった虫はすぐに狼の牙にかかって絶命した。浮かび上がってきた雫が降りてくるのを待ち、ミドナがそれを回収するのを見届け、リンクは物置台の上に飛び乗った。そこから窓によじ登って外に出る。

 

外は、簡易な屋上のようになっていた。背後の階段から崖の上に登ることができるようだ。あたりは草もあまり生えていない、岩が剥き出しとなった地面ばかりで、階段の先には木でできた粗末な小屋が建っている。工場の物置小屋のようだ。

 

リンクは階段を登り、階段の終端にあるゲートをくぐった。その途端、右手のほうからあの蟲の発する雷が素早く小屋のほうに移動していくのが見えた。

 

リンクは追いかけたが、一瞬遅かった。虫は地面に接した小屋の壁に開いた穴から中に潜り込んでしまった。

 

だがこちらも人ならぬ体のリンク、潜入はお手のものだ。リンクは体をかがめて穴にこじ入れた。どうにか先に進むことができそうだ。苦労して奥まで進むと、小屋の内部に入った。

 

小屋は典型的な物置小屋で、樽や箱が壁の四面につくりつけられた棚に無造作にぎっしりと置かれている。部屋のひと隅には、火の消えかけた小さな焚火が作られている。リンクはその中で数匹の蟲の気配を察知した。だが感覚を研ぎ澄ませても見えない。

 

どこにいる?あたりを見回すと、隅に竈があるのがわかった。虫は安全を求めてこのような場所に籠る習性があるのかも知れないとリンクは推理した。追い出す方法を考えると、やはり宿屋でやったように火攻めにするしかなさそうだ。

 

リンクは焚火から先端に火のついた枝を一本咥えて抜き取ると竈に近づいた。火のついた側を竈に差し込むと、竈の内部に残っていた薪木の燃え残りに火が移った。やがて燃え上がり、焙られた虫はたちまち竈の天辺から飛び出してくる。

 

だがそこからがリンクの計算違いだった。虫の身体に付着していた火種が舞い散り、戸棚に置いてあった壺の上に落ちる。すると途端に壺から勢いよく火が噴き出し始めた。一体何が入っていたんだ?リンクが驚く間もなく、壺から噴出した火がその上の棚に置いてある箱に着火した。

 

途端に箱が爆発した。ばらばらになった箱の木片に火がついたまま飛び散り、たちまち周囲の着火物にも燃え広がる。

 

「おい、なんてことするんだ」

 

仕事に慣れてきた最近のリンクの手際を見てすっかり油断していたミドナが泡を喰ったように叫んだ。

 

「お前と心中なんてごめんだからな。後は自分でなんとかしろ!」

 

ミドナはそう言い捨てると空中に浮き上がり、扉を通り抜けて外に行ってしまった。

 

もはや大惨事を免れないのは確実だ。四方の棚全てから激しく火が燃え盛っていた。ひっきりなしに小爆発の音がする。リンクは慌てて入ってきた穴の方に走った。だがその途端、床に置いてあった箱がすぐ横で爆発した。爆風を肩に喰らって、さすがの狼リンクも地面に転がされた。必死で立ち上がり、無我夢中で穴の中に体をこじ入れて進んだ。

 

どうにか小屋の外に出る。全力で走り小屋から離れると、次の瞬間小屋そのものが爆発した。振り返ると、火のついた小屋の部材が空中に四散している。燃えさしがリンクの足元にもパラパラと落ちてきた。リンクは自分の肩の具合を見てみた。毛皮が焼けこげてしまっている。もし狼でなかったら重度の火傷を負っていたかも知れないと思い、身震いした。

 

「まったくお前は雫集めくらいもう少し上品なやり方でできないのか?」

 

ミドナが戻ってきた。リンクの傍らに浮かび、呆れたような口調で呟く。

 

「ほら見ろ、この小屋を吹っ飛ばして手に入れた雫だぞ。有難く貰っておきな」

 

彼女が指さすほうを見ると、もはや土台の上にわずかな燃え残りの柱が立つだけになった無残な小屋の残骸の中に光の雫が三つ浮かんでいる。

 

リンクは走り寄った。まだ煙を上げている小屋の残骸の中に、足を火傷しないよう注意深く踏み入っていくと、どうやらもと竈があったらしい箇所に雫が集まっていた。

 

リンクはその雫たちの中に体をくぐらせた。すると、怪鳥に切り裂かれた傷や肩の火傷の痛みがひいていくのがわかった。この光の力を早く精霊に戻してやりたい、とリンクは思った。

 

気を取り直し、新たな虫の気配を探す。意識を研ぎ澄ますと、この崖の上を進んだ北のほうにいるようだ。リンクは小屋の背後にあった坂道を登ると、北のほうに進んでいった。そこここに吸血蝙蝠が飛び交っている。リンクは姿勢を低くしてやり過ごそうとしたが、向こうが見逃してくれないようだ。リンクを付け狙うようにして接近してくる。十分引き付けてからいきなり跳躍して一匹を噛み砕いてやると、他の蝙蝠は逃げていった。

 

行くてにはまた新たな小屋が見えてきた。崖の際に立っている二階建ての小屋だ。近づいてみると、窓らしくものがなく、侵入口が見当たらない。

 

リンクは感覚を研ぎ澄ませて建物の接地部分を鼻先で探ってみた。人間の目には見えないが、案外と地面のならし方が不十分な箇所があったりするものだ。リンクは一か所地面が柔らかい場所を見つけると、前足で掘った。穴はすぐ大きくなり、リンクはそこに頭をこじ入れて掘り続け、とうとう建物の壁の下をくぐり抜けて向こう側に到達した。

 

そこの内部もまた物置のようだったが、一階部分は壺がいくつか置かれている以外はガランとしている。梯子から二階に登れるようだったが、虫の気配は一階から発しているようだ。

 

リンクは壺の置かれている箇所に近づいた。どうやら相手は壺の一つに隠れているようだ。気配だけで正確な位置が読み取れなかったので、仕方なく大雑把にいくことにした。壺の一つを咥え、他の壺が集まっている真ん中に思い切り投げつける。

 

派手な音がして壺がいくつか割れた。小さな雷を発して虫が飛び出してくる。リンクはそいつの雷に触れないよう飛びのくと、動きが落ち着くのを待って襲い掛かり、仕留めた。

 

光の雫が浮上し、そしてまた降りてくるのをミドナが掬い取る。これでかなりの数の雫を集めたはずだ。

 

「もうこの村にはいないみたいだな」

 

ミドナが言った。リンクも同じように感じていた。残りの蟲の気配は北のほうから感じられる。リンクはその方面の地形を知らないが、とにかく行ってみるしかない。

 

「よし、外に出たら今度は火山のほうに向かうぞ」

 

火山?リンクは驚いてミドナを見た。

 

「知らないのか?この地方は活動中の火山で有名らしいぞ」

 

リンクは唐突に思い出した。オルディン地方には火山があり、そこには亜人種のゴロン族が住んでいるという噂話だ。子供たちの行方を追っているうちにそんな場所にまで来てしまったとは、リンクは自分がいかに故郷から遠い場所に来ているのかをあらためて実感した。

 

だが、今はともかく雫集めだ。リンクは入ってきた穴に潜り込んで外に出ると、小屋の前の崖から下の目抜き通りに飛び降りた。目抜き通りはは東のほうに折れて村から出る道と、北のほうに向かう道がある。虫の気配は北だった。

 

リンクは北に向かった。左右を岸壁に挟まれた小道になった。周囲は砂っぽく、草もほとんど生えていない。上を見ると、ところどころ岩の柱のようなものが左右の岸壁をまたぐようにして上から渡しかけられている。

 

しばらく走り続けると、やがて道は唐突に行き止まりになっていた。前方は十メートルほどの崖に鉄でできた金網がかかっており、どうやらその上に登ると先に進めるようだ。崖の左手にはその中ほどまで盛り上がった岩塊があり、その下には低い台のような平らな岩が崖に向かって緩い斜面を作っている。

 

リンクは平らな岩に登ってミドナを顧みた。ミドナはふわりと浮き上がると岩塊の上に乗った。リンクは跳躍して追いつく。さらにミドナとともに崖の上に飛び上がった。

 

崖の上は確かに再び道になっていたが、すぐそこに白い光が浮かび上がっていることにリンクは気づいた。近づいて感覚を研ぎ澄ます。

 

その形がおぼろげに見えてきたが、明らかに人ではない。人にしては大きすぎる。一体何だろう?

 

それは、人のような形はしていたが、普通の人間の二倍近くもある体格の大きさだった。大きな頭部には黒目がちの大きな目。そして鼻や口は人間と同じ、手の形も一緒だ。だが、本来頭髪がある場所から背中にかけては、岩でできた甲羅のようなものが連なっている。肌は黄色く、体中に入れ墨のようなものが施され、下半身には褌を身に着けていた。体格は驚くほどたくましく、力が強いことを想像させた。

 

リンクは驚きに目を見張った。これが噂に聞くゴロン族なのだろうか?

 

そいつはどうやら若い男らしい。活気のある雰囲気だったが、自分に似合わない単調な任務を押し付けられているといった風情で、いかにも退屈そうにあくびばかりしている。

 

すぐそばまで寄って耳を澄ますと、その男が口の中で呟く声が聞こえてきた。かなり強烈な訛りが入っているが、確かにハイリア語だ。

 

「まったくこんなとこで見張りしていったい何になるんだゴロ?どうせ梯子も切ったんだから人間なんか来るわけないだろうに」

 

男は大きなため息をつくとまた呟く。

 

「だいたい長老も人間は入れるな、人間は入れるな、って今になって何をいきなり言い出すんだゴロ?どうせ人間の助けがなきゃ鉱山なんてすぐ止まっちまうだろうに、何を意地張ってるんだゴロ」

 

そう言うと男はもう見張りの任務に見切りをつけてしまったのか、岸壁にもたれかかって地面に座り込んでしまった。

 

「こいつがゴロン族か。面白い」

 

ミドナもリンクと同じように興味を持ったようだ。

 

「リンク、こういう連中の会話も聴いておいたほうがいいぞ。のちのち何の役に立つかわからないからな」

 

リンクもミドナと同意見だった。狼姿で他人の会話を聴きまわるのはプライバシーを覗き見るようであまり後味は良くなかったが、この土地で起こっている異変を知っておけば、今はまだわからないイリアの行方を知る手がかりになるかも知れない。

 

やがて居眠りを始めてしまったゴロンの青年を後にしてリンクは走り出した。両側の岸壁は左右から迫るようにして一層道の幅を狭くしている。快速に走っていたリンクは、だがふと前方を見て立ち止まった。

 

いつかハイラル城の地下やフィローネの影の領域で見た蛸のような魔物たちだ。三匹ほどがうねうねと体を動かしながら這いまわっている。

 

リンクは生理的に少なからぬ嫌悪感を持ったが、贅沢は言っていられない。道幅が狭くやり過ごすことも難しそうだ。リンクは意を決すると、ダッシュして一番手近にいた一匹に襲い掛かった。素早くそいつの、胴体なのか頭なのかわからない体の部位を牙で突きとおす。首を振って相手を投げ捨てると、二匹目が左手に来ていた。そいつの脚に噛み付き、引きちぎらんばかりの勢いで体を振り壁に叩きつける。口の中に残った足がうねうねと動くのを吐き捨てた。三匹目が前方にいる。だがリンクはほとほとその気持ち悪さに嫌気がさしていた。大きく跳躍してそいつを飛び越えると先を急ぐことにした。

 

小道はぐねぐねと曲がりながら少しづつ上り坂を登っている。やがて前方に鉄でできた粗っぽい階段が現れた。上空にはまた吸血蝙蝠がちらほら舞っている。

 

リンクはダッシュして蝙蝠を引き離すと、階段に辿り着いた。まるでゴロン族の体格に合わせて造ったのだろうか、一段が一メートルほどもあり登りづらい。蝙蝠たちに追いつかれる前にすばやく段をよじ登り、その先の道を急ぐ。

 

やがてリンクは広場に出た。地面のそこここに開いた穴から蒸気がときおり勢いよく噴き出している。広場は中頃から段差がついており、さらにその奥左にある出口に向かって登っていくようだ。虫の気配が急激に近くに感じられた。一旦足を止めて感覚を集中させると、段差を登ってすぐ、広場の中央付近に虫がいるようだ。

 

リンクは再び走った。虫を捕えるべく広場を横切って段差を登る。慣れてきた目に、虫の姿が見えた。飛び掛かろうとすると、途端に地面の穴から蒸気が噴き出してきた。その勢いにリンクは吹き飛ばされて地面に転がった。

 

「火山活動による蒸気だ。まあ毛皮を着ておいてよかったな」

 

ミドナが呟く。リンクは火山というのは絵でしか見たことがないし、それによって熱い蒸気が噴き出てくるというのも初耳だった。ふと見回すと、もう虫は姿を消している。

 

「おい、ここいらはどうやら難物みたいだぞ。十分注意してかかれよ」

 

ミドナは警告した。火山があるということは今までは経験したことのない思いもよらない障害が現れるかも知れないという含意はリンクにも理解できた。全く自分の見て来た世界はなんて小さかったのだろうと思い知らされた。

 

しかし、改めて虫を探す必要がある。周囲には蒸気が噴出するシューシューという音が行きかっており、なかなか集中できない。それでも神経を周囲の地面に向けて研ぎ澄ますと、土の中の一か所で何かが動く音が聞こえた。そうっと接近してさらに耳を近づける。

 

また音がする。虫が潜んでいるのだ。リンクはその上から前足で地面を掘った。たちまち虫が飛び出してくる。以前虫の発する雷でやられた記憶のあるリンクは素早く飛びすさり、虫の動きが落ち着いてから襲いかかった。潰れた虫から光の雫が浮かびあがる。

 

ミドナが雫を掬っている間、だがリンクは何か別の音を聴いて立ち止まった。

 

なんだろう?狼が吼えているような音だ。だが似ているようでいて狼の声ではないこともわかった。風が小さな洞穴を通り抜けているような音に聞こえる。周囲を見回すと、広場の西のほうに塚のようなものが建てられている。

 

近づいていくと音が大きくなっていった。間違いない。塚の中頃には穴が開いており、そこを風が通るたびに音がする仕組みなのだ。

 

リンクは耳を近寄せてみた。確かに単なる風の音なのだが、まるでそれは狼が遠吠えしているかのように音程が微妙に上下していた。

 

懐かしい思いがリンクの身を満たした。なんだろうこれは?リンクは覚えずしてそこに座ると、息を吸いこみ、風が作り出す音に応えるようにして遠吠えした。

 

狼の魂、というのがあるのだろうか。リンクはその吼え声が自分の心の奥底から出てきたような気がした。

 

次の瞬間、リンクははっきりと感じた。あの骸骨剣士。別の姿では金色の狼の姿をとっている、あの剣士だ。彼が呼んでいるのだ。

 

「風の音のする石碑で私を呼ぶがいい」

 

あの剣士の言葉が蘇った。自分には新たな教えを受ける準備ができているだろうか?リンクは内省した。わからない。だがもっともっと強くなりたい。教えてくれ。強くなって愛する人たちを守りたいんだ。その思いが溢れるようにして、遠吠えがリンクの口から流れ出てきた。

 

ひとしきり吼えるとリンクは我に返った。どうしたわけか、いつもなら狼をネタにしてからかってくるはずのミドナはじっと黙っている。

 

リンクは広場の出口を出て、またくねくねと登る小道に入った。いよいよ山の奥に入っていくのだ。

 

自分はこの影の領域で誰からも気づかれず、孤独、たった一人だと思っていた。だが風の音を聴いて、あの剣士への呼びかけが自分の魂の底から湧き出てきたとき、リンクははっきりとある真実に気づいた。

 

自分が本当に選ばれた勇者なのかどうか、それは未だに確信が持てない。だが、もしそうだとしたら、自分の戦いは自分だけのものではない。

 

ハイラルの存亡がかかる戦いなど、自分ひとりにはとても背負うことができそうにない。

 

だが、まさにそうだからこそ、自分以外の何者かが自分をじっと見守ってくれているのだ。

 

待っていてくれ、次に会うときは必ず強くなっているから。リンクは心の中でそう念じると、登山道をひた走りに走り続けた。

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