主人公を庇って死ぬ友人ポジになることを強いられていたんだッ!!(白目) 作:音無 仁
遅くなって本当に申し訳ありません。
短編が予想以上に好評だったので序章までの簡易プロットを作成して設定を練り直してました。
もしかすると誤字・脱字や、前話と矛盾するところが出るかもしれないのでもし気づかれた方がいたらご報告いただけると幸いです。
今回も後書きにキャラ紹介を書いているので良ければ読んてみてください。
読んだ後に本編を読み直すと、少しだけ台詞の意味合いが変わって見えるかもしれません。
投稿に関してはとりあえず2週間から1ヶ月に1回のペースで書けたらいいなぁ、と思ってます。
できる限り早く投稿できるように頑張ってみます。
なんだったら書きだめしとくのもいいかもしれません。
では、本編も楽しく読んでいただければ嬉しいです。
よろしくお願い致します。
「ドウシテ…ドウシテ…」
画面に映る彼等に俺はそんな言葉しか言えなかった。
前世の人達は俺にとって大切な人達に違いない、だが酷いことを言うようだが今世では赤の他人のようなものなのだ。
前世には前世の人生があり、今世では今世の人生がある。
たとえそれが俺の生まれ変わりだとしても
死んだ人間は戻らない、それを乗り越えて前を向くことも乗り越えられずに停滞することもその人の人生であり、今世の俺の人生には一切関係がない事だ。
厳しい事を言うがそれが必然であり、当然の事でしかなく、俺も前世の事はそういう事もあったな、と他人事のように考えるようにしている。
だが、まさか後ろから前世が刺しに来るとは思わんやん?
それがしかも正確に、無慈悲に刺して来たんだからもうどうしようもなくない?
現在進行形で俺の人生が修羅場という墓場に向かいつつあるんだけど。
俺前世で色々とやらかしてるよ?今世で言う曇らせとか、あっ、これ死んだなと思って、
「ありがとう、こんな俺を仲間にしてくれて」
とか
「あばよダチ公。先にいってくるぜ」
とか
「さよならだ、お嬢様。俺の最初で最後の主様よ…」
とか言っちゃったよ?
主人公やその仲間達にやばい地雷置いてきちゃったんだけど?
え?これ俺が処理しないといけないの?自分で撒いた地雷を自分で処理しないといけないの?
まじ?
「ユルシテ…ユルシテ…」
今日はなんてことの無い日だったはずなのにどうしてこんなことに……
今日は4月1日、高校の入学式だ。
俺、
そこで朝からモーニングコーヒーを嗜んでいる父親の対面に座り朝食を食べていた。
「実に清々しい一日の始まり、そうは思わないか誓弥?」
「実に面倒な1日が始まったな、って気持ちしかないな親父」
「ふ、そう言うな。母さんも草葉の陰からお前の事を見守ってくれてるだろうよ」
「母さんなら一昨日実家に帰ったぞ。いい加減現実を見ろよ親父。そして早く謝ってこい、これで何度目だよ」
俺の父、転院
と言ってもかなりの敏腕らしく、大手である会社でそれなりの地位にいるらしい、中間管理職というやつだろうか。
「ふふふ…………ぬおおお!!
「結婚記念日に上司と食事会で戻って来れなかったのはわかるけど、その後謝りもせず1週間も経てばさすがの母さんも怒るって」
「うぐっ」
「気まずかったんだろうけど、早く謝ればよかったじゃん」
「うぐぅ……」
そんな父は母、転院 香奈のことを溺愛している。というか母も父を溺愛してる。
元々幼馴染らしく、モテにモテた母さんをあらゆる手を使って男達から守り切り、高校卒業から1年後に結婚。20歳の頃に俺を産んだそうだ。
そしてたまに今回のようなしょうもない喧嘩をしては仲直りを繰り返し愛を確かめ合っているのだ。
一昨日も母さんが出ていく時のご近所さんからの目はまたか、とかあらあら、とかそれはもう生暖かいものだった。
「とにかく俺は今日入学式だし、どうせ母さんも来てるだろうからそこで仲直りしなよ?」
「あぁ、何せ今日は誓弥、お前の晴れ姿が見れるんだ!母さんがそれを見に来ないわけが無い!そして私も見逃すことは無い!待ってろ母さん、今行くからな!!」
「俺の入学式だってこと忘れて、いや忘れてはないか。親父と母さんだしな」
そして両親は俺のことも少し、少し?過保護な所があるが溺愛してくれている。
そんな2人が俺の入学式に来ないわけが無い、というか来なかったら逆に心配になってくるほどだ。
「じゃあ、俺は先に出るからまた後で」
「あぁ、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
玄関で靴を履いて父にもう一度行ってきますと告げて扉を開ける。
眩しい日差しがこちらに刺さり、目を細めながら高校に向かい歩いていく。
高校までは歩きで大体30分前後、最初は自転車でも使っていこうと考えていたが幼馴染から一緒に行くから自転車は駄目!と言われ歩きにしている。
まぁ、そんな幼馴染を置いて高校に向かっている訳だが、どうせ俺が出たことが分かれば走って追いかけてくるだろうから別に良いだろう。
「それにしても日差しが強いな……」
今日は雲がひとつもない快晴だ。こんな日はすごく良い事が起きるか最悪な面倒事がある日だと俺は思ってる。
前世で俺が死んだ日は全て快晴だったし、何かしらの事件が起きる時も雨より快晴の方が多かった気がする。
「憂鬱だな……」
「何が憂鬱なの?」
「うおっ」
後ろから声をかけられ思わず声が漏れる。
後ろに振り返ると天使の輪が出来た赤い髪が視線に入ってくる。
我が幼馴染様の登場である。
「幼馴染を置いていくとはどういうことだー?」
「別にいいかな、と思いまして…どうせ追いつくじゃん」
「だとしても置いてくのはダメー!」
「えぇ……」
目を細めながら手で×マークを作る我が幼馴染の態度に少し困惑しながら声を漏らす。
彼女は
はるか昔から続く不知火一族と呼ばれる名家の分家筋であり、一族特有の焔の異能を持つ少女だ。
と言っても家が少しお金持ちと言うだけで普通の女の子なのだが。
「もう、今度から家の前で待っててよね。ほら行こ」
「あいあい」
「あいは1回。あっ、でも愛は幾らでもくれていいよ」
「………………」
「誰も無言になれとは言ってないけどなぁ!」
首裏辺りで纏めてある髪を振り回しながら猫のように威嚇する彼女を無視しつつ歩き始める。
大体いつもこんな大したことの無い話をしながら彼女と共に過ごすのだ。
「むぅ…あっ、そういえばニュース見た?」
「ニュース?あぁ、あれか?新種のモンスターが出たとか、洞窟の先や突然空いた穴に迷宮が出来てたとか」
「まぁね、実はその件もだけど本家から呼び出されてさぁ、せっかくのお休みなのに最悪だったよ」
「あー、またなんか言われたのか?」
「めちゃくちゃ言われたよ!分家だからって何でもかんでも本家の言うこと聞くわけじゃないのに、あの老害共めぇ…!」
「とりあえず落ち着け」
不知火一族は代々この国の防衛に関する仕事に就く一族であり、政府関係者や警察組織関係者等が多い。
事実彼女の父親は警察組織の上役に当たる地位にいる。
そんな一族のためか、モンスター被害等も彼等の管轄になることが多く、恐らく今回の一件で彼等にも警戒態勢が引かれたのだろう。
そして分家筋の人間にそれらについて小言を聞かせた、といったところだろうか。
「ふぅふぅ……とにかくモンスターに関することは別にいいんだけど、問題は別の事なのよ」
「別って、あぁ!突然現れた大陸の件か!」
「それよそれ、なんでも先住民の人達が今日の夕方頃に日本に来るんだって。なんでも世界会議で日本が会談場所に決まったとかでもうてんてこ舞いよ」
「うへー、そりゃまた面倒くさそうだな」
「ほんとにね。それで警備とか諸々を家が取り仕切ることになってさぁ、今日が金曜日で入学式が終われば来週から授業開始でしょ?だから明日明後日はその手伝いをしないといけないの」
「あー、駆り出されたか」
「そうなの!本当はゆっくり休むつもりだったのにまた休日が消えたの!」
この世界には4つの大陸が存在する。
ユーラシア大陸、アフリカ大陸、アメリカ大陸、南極大陸の4つだ、人によってはユーラシア大陸をアジア大陸とヨーロッパ大陸にするべきなんて話もあるが。
そして今から2ヶ月の程前の話だ。一晩でいきなり3箇所に大陸ができたのだ。
アメリカ大陸の南にできた大陸、ユーラシア大陸のインドネシアより少し南に出来た大陸、そして太平洋にできた大陸の計3箇所。
出来た大陸に調査に向かった調査隊から先住民が住んでいることが判明し、先住民達の中でも偉い立場の者と交渉を開始。
そして1ヶ月前に緊急開催された世界会議にて三大陸から使者を招いて世界会談を行う事、そして会談を行う場所を比較的安全性が高い日本にて開催する事を決めたのだとか。
「それでねー、その手伝いに誓弥も入ってくれない?」
「は?俺が?なんで?」
「お願い!今は1人でも、なんなら猫の手も借りたいくらいなの!」
「えぇー……いやまぁ、別にいいけどさ」
「ほんと?!ありがとー!愛してる!」
「やっすい愛してるやのー…」
そんな会話をしながら歩いていれば少しずつ俺たちと同じような制服を着た生徒達が増え始め、高校の正門が見えてくる。
正門の柱に私立四葉学園の表札、その横に『入学式』と書かれた看板、そして校舎には『入学おめでとう!』と書かれた横断幕がつけられていた。
「結構人多いね」
「それはそうだろ、ここ一応名門校だからな」
「そうだけどさ、異能とか特殊能力とか忌避にする人も居るし、この中にはそういった異能が無い人もいるでしょ?」
「そうだな、特殊科と一般科で分けられてるにしろそういった人が完全にいないとは限らないからな」
「でしょ?だからそういうのが嫌な人も多いから少ないかも、って思ってたの」
確かにこの世界には異能と呼べる力を持つ人類は3割ほどしか居ないため、そういった差別のようなものがあるのも事実だ。
逆に不知火一族のようなはるか昔から異能を持つ一族や霊術や陰陽道、魔術や魔法と言った特殊能力を持つ者達からすれば隠さなくても良い分、昔よりはるかに過ごしやすい世の中だろう。
「この学園は面接の段階でそういった差別意識が極端な人間は省かれるらしいぞ。まぁ、それを隠して入学するものもいるらしいけどな。この学園を卒業すればそれなりの職種につける可能性が高いらしい、それもあって割と人が多いんだろうな」
「さすがに親が卒業生だとそこら辺は詳しいね。そっかー、気を付けないとなぁ」
「お前は特にな」
不知火一族はその一族の役割上色んな人間から恨みを買いやすい、特に差別意識がある者達からは極端に嫌われていたりするのだ。
正門を潜り抜け、案内係の上級生や教師の指示を聞いて講堂に向かって行く。
講堂には大量の椅子が並べられており、講堂に着いた者から順番に椅子に座らされている。
「うーん、椅子の数的に300人くらいかな」
「確か今年、特殊科は6クラスあったはずだ。1クラス30人だとしたら180人、一般科はその残りだから120人だな」
「本当に多いね、なんだか面倒事が起きそう」
「実際起きるだろうな。入学式は着いた生徒から座らせてるみたいだから場合によったら特殊科と一般科、関係なく仲良くなるやつもいるんじゃないか?」
「うーん、期待は薄そう」
そう言った蛍華が見ている場所を見てみると新入生達がただただ無言で座っている。
もしかすると隣や前後に特殊科の生徒、もしくは一般科の生徒がいるかもしれない、そう考えているのかもしれない。
確かにこれを見ると難しそうだなぁ。
とりあえず置かれてある椅子に座った俺達は軽く雑談をしながら入学式の始まりを待つことにした。
途中で親父と母さんが腕を組んで入ってきたり、蛍華のご両親がこちらに手を振ってきたりしてきた。
そして遂に入学式が始まった。
「あー、あー、こほん。それでは只今より入学式を始めさせていただきます。進行は私、
司会の教師から挨拶が行われ、講堂の壇上に1人の男性が上がって来る。
その白い髪が年齢を高く見せるが顔立はまだ40代半ば程であり、その目は鷹のように鋭い。
「はじめまして、諸君。早速だが、長々と話をするつもりは無い。私が今から言う言葉は私の名前と君達への歓迎の言葉、そして激励のようなものだ」
この世界において彼の名前を知らないものはほぼほぼ存在しないだろう。僅か13歳で『異能力者による進化理論』という論文を世に出し、その実力で魔物被害を抑える第一人者、異能力者の可能性を広め、異能力者達の憧れにも名前をあげられる高名な異能力者。
「知っている者もいるだろう、私はルード・アルベリオンという者だ。まぁ、知らなくても構わん。有名人になりたい訳でもないからな。この学園にようこそ、異能力者の卵達よ」
ルード・アルベリオン。イギリス出身で今年43歳、家族構成は父親と母親、弟さんが1人、彼自身は奥さんと娘さんがおり、弟さんは異能力者では無いがその優秀さで異能力者協会のトップ、奥さんは日本の現魔物専門治安部隊のNO.2、娘さんはこの学園の生徒会庶務兼風紀委員長を務めているらしい。
異能は『
「さて、君たちも知っているとは思うがこの学園の正式名称私立四葉学園だが、他のものは特殊能力育成学園などと言う者もいる。まぁ、間違っている訳では無い。この中には特殊能力を持たない者もいるだろうが、その者達も
その鋭い目で新入生達を見渡し、理事長は言葉を紡ぐ。
「多少の差別意識がある者もいるだろうが、それらも含めて特殊能力を持つもの達と関わってもらう。入学案内時に特殊科はクラスが6つあると説明していたと思うが、正しくは
その言葉に目に見えて新入生達が動揺するのが分かる、まぁ当然だとは思うが。
まさか特殊科と一般科が別れていないなどと考えられるわけが無い。
何人かの生徒は取り乱していないあたり、事前に知っていたのかもしれないな。
「特殊科、全156名。一般科、全138名。全員合わせて294名の1年生達を均等にクラスに分け、1クラス49名のクラスを作る。このクラスは3年間変わることはないので、心して過ごすといい」
理事長からの目線で動揺していた新入生達も固まるように冷静になる。
元々特殊能力者に関わる可能性があることはわかっていた事なのだから今更狼狽えるな、ってことなんだろうけど目が完全に睨みつけてきてるから怖いよ。
「最後に我が学園の象徴たる四葉の由来について話しておこう。この四葉の葉には1つ1つ意味が込められている、それぞれ『人間』『異能』『可能性』『世界』。人間が異能を操り、異能が可能性を産み、可能性が世界を形作り、世界が人間を増やす、そんな意味だ。この意味をどう取るか、それは諸君達次第。これにて私の話は以上だ」
理事長は話を終えるとそのまま壇上を降りていく。入れ替わる様に先程の司会の教師が壇上に上がり、入学式を進めていく。
「えー、それでは続きまして───」
いや、理事長の話がインパクト強すぎてあとの話耳に入らないんだけど、なんで最初に理事長を出してきたんだ?
後にこの日のことを新入生達は理事長が強すぎて後の話入ってこなかった、と語り合っていた。
「んー!入学式終了ー!じゃあ帰ろっか!」
「いや、軽いな。理事長の話を聞いたならもう少しあるだろなんか」
「えー?」
入学式が終わり、クラス分け等は来週校舎に貼り出す為そちらを見てから教室に移動する事、とだけ話されて帰宅に着く事になった。
親父や母さんはこの後保護者用の説明会があるとの事でこのまま学校に残るらしい。
その時に親父がとある男性に声を掛けていたが、相手の顔引き攣ってたけど何した親父。
「理事長の話は、まぁそう来るかーって感じだったよね」
「特殊科と一般科を同じクラスにする、普通なら考えないだろな、そんなこと」
「だねー、まぁ、私には関係ないよ」
「は?いやお前に特に関係あるだろ。多少とはいえ差別意識がある特殊科生徒だけならまだしも、一般科生徒も入ったらお前色々と言われて──」
「関係ないよ」
俺の先を少し歩きながら蛍華は断言する。
「関係ないよ、例え何が起きようと、何があろうと、不知火は、どうせ変わらないから」
「蛍華………」
この世界は差別意識がある。異能力者は無能力者を差別し、無能力者は異能力者を差別する。
特に差別主義者として有名な一族が不知火一族である。
と言っても不知火一族の者が全員差別主義者という訳では無い。
不知火一族本家が差別主義者であることから一族もそう見られてしまっているのだ。
そして、蛍華の母は不知火一族本家の血筋でありながら無能力者として産まれた女性だった。
現当主の妹として産まれたが、異能を持たずに生まれた彼女は本家筋からは疎まれ、蔑まれてきた。
そんな時に出会ったのが当時分家筆頭格の家柄を持つ蛍華の父だった。
彼と彼女は互いに想い合い、幾度も逢瀬を重ねた末に結婚するに至ったのだ。
分家筋の人間は差別主義者とは程遠い人格者ばかりで結婚にも好意的、本家筋も厄介払いが出来るならなんでもいいと結婚式は即座に行われた。
だが、今の現当主は蛍華の母が分家ではあるが未だに不知火を名乗っていることが気に入らないのか、度々嫌がらせが行われている。
特に蛍華は現当主も目を見張る特殊な異能を持つ為に色々と厄介なことになっていたりするのだ。
現当主の蛍華を見る目は、はっきり言って不快でしか無かった。
「ほら、そんなことよりも早く帰ろ!明日の準備もあるんだからさぁ」
「………あぁ、そうしよう」
いつからか蛍華はあらゆる人間に壁を作るようになった、当然それは俺に対しても変わらない。
いつか昔のような関係に戻れるのか、そんな事を考える事もある。
俺達は今日の事を話しながら帰路についた。
「明日の話があるからまた後で家に行くね」
「了解、インターホン鳴らせよ」
「はいはーい」
あ、これ鳴らさないな。と考えながら家に入った。
それにしても今日は疲れた。ただの入学式でここまで疲れるとは思わなかった。
リビングのテレビをつけて、冷蔵庫からみんな大好きファクタ(グレープ味)を取り出して昼時のニュース番組から流れるニュースを聴き流しながら飲み始める。
「お、蛍華が言ってたやつか」
ニュース番組には本日三大陸からの使者が訪問する事、そして三大陸について今まで規制されていた情報を一挙に放出していた。
男性のキャスターが少し興奮しながらそのことについて話しており、それをあらゆる分野の教授達が説明や疑問、推測と好き放題に話している。
「つまりですよ!彼らは元々別の世界、異世界に居た文明人達ということです!何らかの事象により彼らの住む大陸が我々の世界に転移してきたということなのですね!」
「はい、そういうことになりますね。まぁ私から言わせてもらいますが、彼らの大陸と私たちの世界は元々1つだったのでは無いかと見ております」
「おや、田辺さんもそう思われますか?私もそうなんですよ、ほらここ!三大陸が現れる前の海底の状態を見てください」
「ん?あれ?海底ってなんかすごい凸凹しているイメージだったんですが、すごい綺麗ですね?平坦というか、まっさらというか」
「そうなんですよ!まるでそこだけ切り取ったかのように綺麗な平らをしていたんです!そして三大陸が現らわれたあとの海底状況を見ると、なんと平坦部分が大陸になったことで平坦部分が切れる場所と大陸の端がピッタリ一致してるんです!」
「ふむ、綺麗に平坦部分と大陸の大きさが一致しておりますな。まるでそこに元々あったかのような」
「はい、だから私はこれを──」
教授の1人が熱弁を振るい、それに他の教授達やキャスターがその話につられて討論が大きくなっていた。
少しずつ落ち着いて来たのか三大陸についての情報を開示していく。
三大陸はシンプレクス、ラビュリントゥス、ウィルゴドミーラという名前の世界から来たらしい。
その世界では大陸の外は世界の果てと呼ばれるものが存在し、ナイアガラの滝のように海が流れているらしい。所謂地球平面説が実在した世界ということだ。
そんな世界でラビュリントゥスの英雄が異世界に移動する方法を発見し、最初は人だけで移動し、ウィルゴドミーラとシンプレクスと話をつけたらしい。
曰く、異世界は全てで4つあり、その1つが世界の果てがない世界で、大陸が複数存在する事、ほかの世界より発展が著しい事など、他にもいろいろな説得材料を使う事で大陸ごと転移するようにしたらしい。
しかもシンプレクスの聖女と呼ばれる人物が神様が大陸ごと移動したとしても特に問題は発生しないと神託を受け取ったのも後押ししたとか。
あとは数日間の準備を行い、大陸を別世界に転移、何事もなく転移が終了した、ということだ。
ここまで聞いて俺は疑問点が生まれた。なんか聞いたことがあるな、と。
いや、転移とかに聞き覚えがあるのではなく、世界の名前というか、世界の成り立ちとか、そういったものに対してだ。
そして使者の方達の写真を見た時、俺に電流が走った。
「( ゚д゚)」
なんか顔文字みたいな声出た。
「おっ邪魔しまーす。あれ、そんなところに突っ立ってどうしぶふぉっ!」
「( ゚д゚)」
「何その顔、というか声どうなってんの?!」
「( ゚д゚ )」
「こっち見んなっ!あはははは!ど、どうや、って出してんのよその声!あは、ははは!」
めちゃくちゃ見たことある人達が写ってるんですけど?
そして現在、前世の知り合いが記者会見を行っている映像を見ている訳だが、なにこれ?
少し落ち着きを取り戻し、今日あった出来事を振り返りながら考えていたが、誰か、誰か説明を、お願いだ、俺にはもう何が何だか分からない。
あれ?ちょっと待って?蛍華からのお願いで明日からの2日間は世界会議の警備の手伝いをすることになったけど、え?ヤバくない?容姿は違うから気づかれないかもしれないけど、ヤバくない?
「け、蛍華さん?明日の件なんですが……」
「ひぃ、ひっ、あぁー、笑ったぁ…え?あぁ、明日ね。基本的には私と一緒に行動する感じかなぁ」
「そ、そうなのね……あの、警備は外で、いいんだよね?」
「ん?あぁ、当日はドレスコードありだから、できる限り失礼のないような動きやすい服装を用意しといてね。ないならこっちで用意するから」
「…………蛍華、さん…?あの、それはどういう…?」
「会議中の警備は外だけど、会議後の宴会では中の警備になるの。私達は不知火の人間って扱いにもなるから挨拶回りとかもしないといけないかもね」
「……………ぴえん」
ア、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!?
ここまでお読みいただきありがとうございました。
もしよろしければ感想・評価の程、よろしくお願い致します。
主人公/転院 誓弥(15)
世界の理不尽に絶望した。神は死んだ!!(生きてます)
世界が元々1つだったとか、神が自分を観測してるだとか、この世界では親友ポジでなく主人公ポジにされたとか、色々な理不尽を彼は知らない。
普通とは少し違う入学式を終えたと思ったら前世の知り合いが後ろからナイフで刺してきた。
自分で蒔いた地雷なので自分で処理するのは当然です、頑張ってください(愉悦) By.神
異能は『誓約』 自身と友好を結んだ相手と契約することで契約者の異能、又はそれに準ずると判断された力を一部使用することが出来る。
ゲーム的にはヒロイン以外にも友好度があり、理論上ネームドキャラ全てと契約出来る。
現在の契約者、及び能力状況
・転院 泰彦 凍結中(誓約者からの使用制限)
・転院 香奈 凍結中(誓約者からの使用制限)
・不知火 蛍華 凍結中(契約者の友好度低下の為)
・???? 現在使用不可
・???? 現在使用不可
・???? 現在使用不可
幼馴染/不知火 蛍華(15)
主人公の4度目の人生における幼馴染であり、この世界のメインヒロインその1。
背の半ばまで伸びた髪を首の後ろ辺りに纏めた赤いポニーテールに翡翠色の瞳をした少女(ハイライト消失)
不知火一族という名家の分家筋に産まれたが、色々なしがらみに囚われ、不知火一族そのものに絶望した。
結果的に彼女が信頼し、信用しているのは自身の両親だけになっている。
主人公には小学校の時に起きた事件の際にとある個人的な事情で信用出来るがしていないという矛盾した複雑な感情を抱いている。
その為、小さい頃は淡い恋心に近い想いを持っていたが、現在は恋愛感情が完全になくなった。
だが、主人公が居なければいわゆる闇堕ちしてた可能性は高い。
ちなみにゲームのように選択肢等がある場合、距離を詰めるような選択肢の場合は好感度低下、現状維持の場合は好感度上昇、距離を取る様な場合は好感度維持、となり、プレイヤーは基本的に彼女のルートに行けないことが多いと思われる。
異能は『蛍火』 1℃以上の熱があれば、空気中や水の中でも発火させることが出来る。弱い熱を炎に変える異能。詳細不明
主人公の父/転院 泰彦(35)
主人公の父親であり、高校生時代にいわゆるNTRものの主人公ポジションにいた人。
だったが、主人公の母を護る為、間男になり得た男共をあらゆる手段で退けてきた。
クソッタレな体育教師は社会的に抹殺し、チャラついたヤンキーな先輩は物理的に玉を潰し、高校に入ってから出来た友人は(意図せず)精神的に倒した。
異能は『情報書庫』 脳内に図書館のようなものがあり、そこから情報を取り出したり、仕舞っておくことが出来る。
しかし、自身が知っていること、1度でも見聞きした事でなければいけない。
入学式の司会者/薄井 駆(24)
今年教師になった新米教師。
緊張のあまり最後に行うはずの理事長挨拶を最初にもって行ってしまった。
が、理事長が問題なく挨拶を始めたおかげで安堵した。
結局入学式後に怒られたが。
理事長/ルード・アルベリオン(43)
四葉学園の理事長を務める異能力者。
僅か13歳で『異能力者による進化理論』、要約すると異能力者が使う異能は進化する可能性があり、それに伴い世界も
進化する可能性が存在するのではないか?という意味の論文を世に出した。
彼の弟が世界異能力者協会のトップであり、奥さんは日本の現魔物専門治安部隊のNO.2、娘さんはこの学園の生徒会庶務兼風紀委員長を務めているらしい。
ちなみに入学式では平然と挨拶を始めたが、実は司会者をめちゃくちゃチラ見してた。後で叱る。
異能は『
神
主人公の現状に心底満足してる。
元々神が管理していた世界は1つだったのだが、世界に存在していた大陸を別空間に送り、四つの世界として管理していた。
しかし、主人公の存在を知り、世界を元に戻すことを面白、もとい主人公達の献身に報いる為に、と思い直し、聖女や剣聖などを誘導して世界を1つに戻した。
主人公が4度目の世界での主人公が蛍華だと勘違いしているが、主人公をその世界の主人公ポジにつけている。
今まで親友ポジあたりになっていたので今回は主人公ポジにしておいたよー。
まぁ、ギャルゲーの主人公ポジだからヒロイン達や周りの人達とも友好的に接した方がいいよねー。
ヒロインはメインヒロインが5人、サブヒロインが5人だよー、でも異世界からも来るからさらに増えるかもねー(愉悦)
いやー、(修羅場が)楽しみだなぁ((o(。>ω<。)o))
愉悦。