転生大魔族は生き残りたい   作:Yk7

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神話の時代から生きるエルフの大魔法使いがいるなら神話の時代から生きる大魔族がいても良いよね。
魔族の寿命については、魔力依存という解釈です。魔力量が多いと寿命が長い→魔力を制限しないから目立つし習性的に人類を襲う→油断と驕りから討伐される
まあ神話の時代の情報が無さすぎるのでどうしても時間は飛びますが。何か矛盾が出たら二次創作ということで勘弁して下さい。


1話

ボクは魔族という種族でこの世界に転生した。生まれた当初はファンタジー世界やったー、と呑気に思っていた。

 

しかし生まれ落ちてしばらく、魔族の存在とその生態などから、この世界が『葬送のフリーレン』の世界だと知った。

 

前世男で今世女になったこと以上に、自分が魔族であることにショックを受けた。魔族以外であったなら、平穏にフリーレン達と仲良くなれたのに……。このままじゃフリーレン達に会ったら確定で死んでしまう。

 

まあ仕方がないと考えて、どう生き残ろうかと思案しながら幼少期を過ごした。何十年か経て身体が成長した頃に、ふと気が付いた。

 

漫画で知ってる名前、全然聞かなくない?勇者ヒンメルとかの名前を耳にしないくらいなら分かる。だが、数百年以上生きている七崩賢の名前すら一度も耳にしていない。

 

……僅かな焦燥感を抱きながら調べると、原作の時間から少なくとも500年、長ければ数千年以上前だと分かった。

 

大雑把過ぎるって?生まれて100年に満たない若輩魔族にまともな知り合いが居るとでも?はぁ、個人主義社会つらい。

 

ともかくボクは頭を抱えた。弱肉強食のこの魔族社会で前世一般人のボクが原作まで生き残れる気がしない。

 

……いや、待てよ?元人間のボクには、人間の感情が魔族の誰よりも理解できる。そして確か、魔族という存在は1つの魔法を極めることに人生を捧げるらしい。

 

こうなったら人生を懸けて作ってやろうじゃないか。人間になる魔法、はなんか難しそうだから人間に擬態する魔法を!

 

原作が始まるまで、どうせ時間はたっぷりあるんだ。上手くいけばフリーレン達に平和的に知り合えるかも知れない!頑張ろう!

 

因みに、ボクの生まれ持った魔法は『傷病を移す魔法』だった。悪用したらヤバそう(小並感)。人類と敵対するのも魔族と敵対するのも嫌だからあんまり出番は無さそうかなぁ。あ、でも人助けにも使えそうなのは良いね。

 

と、そんな事より『人間に擬態する魔法』だ。どうせそれ以外にやることも無いし、早速研究を始めよう。目標は500年後までに完成させること!

 

「やったるぞー!」

 

 

 

 

──500年後──

 

 

人気の無い森の奥深く、見すぼらしい木の小屋の中で、鏡の前に立つ全裸の少女がいた。

 

「ふ〜むふむふむ…………よし!完璧だ!どこからどう見てもエルフだ!!」

 

そう、ボクだ。

 

角の有無や長い耳、肌の質感とその他諸々がエルフになっていることを確かめてから服を着る。いやはや、すっかり少女の体にも慣れてしまった。まあ、前世の10倍以上をこの体で過ごしているから当然と言えば当然か。

 

そんなことより!遂に!エルフに!擬態する!魔法が!完成したのです!

 

長かった。何度も挫折しそうになったが、報われて良かった。これで原作キャラに安全にお目に掛かることができる!

 

ここで皆さんは疑問に思ったことだろう。何故エルフになっているのか?人間に擬態するのではなかったのか?と。

 

ボクも最初は人間にしようと思っていた。けれどよくよく考えた時に気付いたのだ。魔族のボクは長く生きるし、容姿も変わらない。ならば人間よりもエルフになった方が疑問を持たれない。

 

そうして出来たのがこの魔法、人類に擬態する魔法(マニミメーゼ)だ。

 

この魔法の構造は、まず擬態する瞬間に纏まった魔力を消費して容姿を変える。そして擬態している間は、ほんの少しずつ魔力を消費していく。そして、魔法を解くか魔力が切れると勝手に解除される。

 

最初の消費だけで擬態したかったけれど仕方ない。まあ、魔力量は長生きしてる分、有り余ってるから問題ない。万が一、戦闘になっても別の魔法もちゃんと使える。

 

ただ、注意点が二つある。一つ目は、肉体強度も人類と同じになっているということ。女エルフの魔法使いは基本的に脆弱だ。この肉体も魔族の身体とは比べ物にならないくらい脆い。

 

ただ、これについてはあまり問題視していない。肉体強度まで擬態できているということは、それだけバレるリスクが減るということだからだ。それにそもそも戦闘をするつもりもない。

 

そして注意点の二つ目。魔力は擬態できないということ。幻覚とか制限すること自体が目的でもない限り、魔力を行使して行う魔法で魔力が制限できないのは道理だ。魔力量は魔族に直結する情報ではないとは言え、変に強者として目立つよりもそこそこの魔法使いと思われた方が生きやすい。

 

この問題を解決する為には、原作のフランメやフリーレンのように純粋な技術で制限するしかないということだ。これについては、この問題に気付いた時から魔力制限を行っているが、まだ若干の揺らぎが見える。原作のフリーレンも魔力制限は一生をかけて行うことで自然な状態にしていた。ボクも気長にやっていこう。魔族は魔力が()()()()()から練習もしやすいしね。それにこの練度でも相当高位な魔法使いとか魔族にしか見破れないと思う。

 

確か魔族にとっての魔力は人にとっての地位や財産なんだっけ。でも、ボクにとってはどうでも良いことだ。魔族にとっての地位や財産を捨てるだけで、人類として生きられるならその方がいい。

 

さて、人類に擬態する魔法(マニミメーゼ)についてはこんな感じかな。

 

次は、これからについてだね。むしろ本題はここからだ。

 

ボクはこの500年、魔法の開発と同時に情報収集も欠かさず行ってきた。森の最奥にあるこの場所から、魔族であるボクの足で1週間程度の場所に人間が暮らす村がある。

 

ボクは定期的にその村に忍び込んで、バレないように盗み聞きをしてこの時代の情報を集めていた。

 

それによって分かったのは、この時代はフリーレンやフランメが生まれる前、つまりは原作より1000年以上前だと言うことだ。

 

なんてことだ!せっかくフリーレン達と仲良くなりつつ生き残るための魔法が完成したというのに!そんなにも長い時間何をして過ごせば良いんだ……。

 

……とりあえず完成した人類に擬態する魔法(マニミメーゼ)を実践する為に村に行ってみよう。流石に500年も会話らしい会話をしていなかったから、人間が恋しくなってきたところだ。

 

どうせ時間が過ぎるのを待つしかないんだ。それなら今を楽しまなくちゃ勿体無いよね。

 

「そうと決まれば、村へレッツゴー!!」




見切り発車で趣味で思い付きで書いてるので不定期更新です。週1で書けたら良いなぁ。
主人公の名前どうしよ(白目)
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