こんなに空いたのに間話で申し訳ないです!
少しこの先の展開を迷っているので行き詰まっているんですよねぇ。不定期でも許してください!
まああくまで趣味なので少しずつ書こうと思います。
勇者ヒンメルの死から二八年後。
北側諸国城塞都市ウィステン。
私達は、グラナト伯爵領にてアウラ達魔族の襲撃を退けた後、順調に北側諸国の旅路を進んでいた。
私達は現在、もうすぐ冬が近いということで、デッケ地方に入る前に物資を調達しに近くの街までやってきていた。
北側諸国の冬は舐めてると死ぬからね。今のうちに色々と買い込んでおかないと。……たまたま通りかかったこの都市。ウィステンだったかな。かなりの高さがある外壁に囲まれている。それにしてもこれは…。
「すげーたけー」
「……。フリーレン様、これは…」
純粋に外壁の高さに驚いているシュタルクに対して、フェルンは何か考え込んでから私に声をかけてきた。どうやら私と同じように気付いたようだ。
「そうだね。これは結界だね。それもかなり強力なものだ」
「えぇ、なんでそんな結界があるんだよ。この辺はそんなに危険なのか?」
「そんな話は聞いたことないけれど。私もこの街は初めてだから確かなことは分からないね」
「この結界、魔物や魔族の侵入を防ぐものみたいです。少なくとも私達に害はなさそうですしそこまで気にしなくても良さそうですね」
「そうだね。とりあえず行こうか」
フェルンの言葉に同意して正門からこの城塞都市、ウィステンに入っていく。フェルンの言う通りこの結界はこの都市を守る為のものなのは間違いない。ただ、この魔力……おそらく私の知り合いのエルフのものだ。もし彼女がこの結界を張ったのだとしたら、少し理由が気になるね。
◆◆◆
私達はそれぞれ分担して必要な物を買い揃えた。その後、合流すると丁度良い時間だったから、偶然目に入った宿屋でご飯を食べることにした。
「おー全部美味そうだなー。二人は何にするんだ?」
シュタルクがメニュー表を見ながら聞いてきた。
「私はこのステーキにするよ。この先険しい道のりだからね。食い溜めしておかないと」
「では私は……あの、この料理だけ名前がおかしくないですか?」
「え、どれどれ。…確かにこの料理だけやけに名前が長いな」
「ここに書いてあるエルフってもしかして……」
シュタルクとフェルンが同時に私の方に視線を向けてくる。
「いや違うからね。それ私の事じゃないよ?私この街来たの初めてだって言ったよね?」
「違うのかー」
「じゃあこのエルフって誰なんでしょうか。私、フリーレン様以外のエルフは見たこともありませんが」
「あら、あなた達は冒険者かい?」
メニューに書いてあったエルフについて話していると、宿屋の女将が会話に混ざってきた。彼女はこのエルフについて知っている事があるみたいだ。
「その人はね。大昔、それこそ1000年以上も前にこの街がまだ村だった頃、魔物から救ってくれたって話さ」
「ほえー、そんな昔のことを今でも感謝してんのかー。なんか、良いな」
「1000年以上前のことなのにそれほどはっきりと言い伝えられているなんて凄いですね」
「はっはっは!そりゃそうさ!なんたってその人は今でも定期的にこの街に来るからね」
「うぇ!1000年以上前の人だろ!?さすがエルフ。やっぱりスケールが違うな」
うーむ、女将の話を聞いて確信した。やっぱりそのエルフは彼女かな。
「ねぇ、そのエルフってフェルシュって名前じゃない?」
「なんだいフェルシュ様のこと知ってたのか。ん?あんたよく見りゃエルフか。もしかしてフェルシュ様の知り合いかい?」
「そうだね。あまり頻繁に会うことはないけど、一応友達、かな」
「え、フリーレン様友達居たんですか…」
「私のこと馬鹿にしてる?」
全く、流石の私にも友達くらい居るよ。それにしてもフェルシュは私と会う前からお人好しだったんだね。今思い返せばエルフにしては珍しくたくさん人間と関わっていたし、どことなくヒンメルに似た性格をしてた気がする。困っている人を放っておけないところとか。久しぶりに会えたら話でもしようかな。
「……ってな感じで、毎回うちの宿でそのシチューを食べていくからね。フェルシュ様は隠しているつもりなんだろうけどこの街の奴等はみんな知ってるのさ。直接は言わなくても感謝してるんだよ。街の周りに結界も作ってくれたしね」
「すごく優しい人なんですね」
フェルンとシュタルクが注文したご飯を食べながら女将の話を聞いていたので、私はついでにフェルシュの居場所を聞くことにした。
「今フェルシュはどこにいるのか分かるの?定期的にこの街に来るんだよね」
「そうさね。丁度二、三日前まではこの街に来てたんだけど。確か親友に呼ばれてオイサーストに行く用があるって言ってたね」
「オイサースト?そこって」
「私達の目的地と一緒ですね」
親友か…。少し嫌な予感がするけどまあ、目的地が一緒なら丁度良いか。適当に進んでいればいつか会えるでしょ。そこまで優先する必要もないからね。
そんなことを内心で決めたけれども、特に何かが変わることもない。ウィステンで数日過ごしてから、いつもと変わらない足取りでデッケ地方へと向かう。
「そういえばフリーレン様、フェルシュ様についてウィステンで女将さんから色々聞けましたが、フリーレン様は友人であるフェルシュ様のことをどう思っているのですか?」
フェルシュのことをどう思っているか、か。
「そうだね。フェルン達が聞いた話の通り、強くて優しい人なのはその通りだし悪い人ではないよ。ただ、彼女のことを一言で言うなら……変人、かな」
「変人なの!?めちゃくちゃ良い人そうなのに!?」
「……。……会えば分かるよ。そもそも会えるか分からないけど」
最後のフリーレンは無自覚に笑ってる。多分。