転生大魔族は生き残りたい   作:Yk7

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誤字報告ありがとうございます!
さらに、日間ランキングに載せて頂けました!皆様ありがとうございます!
改めて、この作品は作者の趣味で見切り発車です。不定期更新ですので、一週間以上時間が空くこともあります。予めご了承ください。


5話

 

「はぁ、はぁ、ぐすっ、ひぐ」

 

ボクは村を飛び出して、魔法の開発に使っていた小屋に来ていた。ここなら誰かに見られる心配もない。

 

「うぅ、せっかく、仲良くなれたのに、うぅぅぅぅ」

 

部屋の隅で膝を抱えて縮こまる。

 

ダメだ。泣き止んで落ち着きたいのに涙が止まらない。胸が苦しい。

 

お別れが苦しいのは既に知っていた。ボクは魔族で長命だから。でも、だからこそ、こんな別れ方になってしまったことが酷くショックだった。

 

「せめてしっかりとお別れを言いたかったな……」

 

これからどうしようかな。

 

 

 

 

 

そんな調子でぐちぐちしながら一晩が明けた。

 

ボクは無理矢理に気持ちの整理をつけた。ボクが魔族と明かしたことで、村の皆は無事で魔族も倒せた。村を離れることになったのは辛いけど、それは最初の一撃で決められなかった自業自得でもある。

 

ボクは気持ちを入れ替えるために、頬をパシンと叩いた。

 

「よし!ボクの人生は長いんだ!村のことは一旦忘れて、これからのことを考えよう!」

 

これからどうするか。また何か魔法の開発でもするか?するとして何の魔法を?……うーん、特に思い付かない。なら固有の魔法『傷病を移す魔法(モーデハイト)』の研究をするか?……これは有りだね。

 

今回の件で分かったけれど、この世界ではいつ何時戦うことになるか分からない。それは魔族としても、エルフとしても変わらないだろう。

 

ボクの魔法『傷病を移す魔法(モーデハイト)』は、戦闘面はもちろん、戦闘を避けることにも、人助けにも使える。とりあえずこれは決定、っと。

 

あとはそれに付随して、魔力制限と魔力弾の練度を上げよう。これも戦闘を避けることに繋がるはずだ。

 

 

ただ、これだと500年前と同じになっちゃうんだよなぁ。流石に、一般エルフとしての生活を知った後で、あの原始人みたいな生活には戻りたくない。あの頃は、転生と魔族になったことのダブルショックで頭がおかしかったのだ。

 

となるとやっぱり、旅かな。

 

 

目立つリスクがあるけど、フリーレン世界を見て回れるなんてファンからしたら、垂涎ものだしね。それに、

 

特定の人と仲良くなり過ぎないからね。

 

…………。

 

ハッ!いやいやいや、切り替えたんだろボク!

 

 

 

よし、思い立ったが吉日だ!早いとここの森を出よう!せっかく長い自由な時間を得たんだし、目的のない旅も悪くないよね。

 

そう決意したボクは小屋を出て、村がある方角とは逆方向へと歩みを進めた。

 

 

 

 

 

──1週間後──

 

 

結構歩いたけど、この森広過ぎない?もう一週間ぐらい歩きっぱなしなんだけど。

 

二日前にようやく人の手で整備された道に出たから、それに沿って歩けばすぐに人と会えると思ってたんだけどなぁ。

 

「ふんふんふふ〜ん♩ふんふんふ〜ん♩ん?」

 

ボクが鼻歌で孤独を紛らわせながら歩いていると、馬車と男女二つの人影が視界に入った。

 

「おお、ようやく人に会えた」

 

ウキウキ気分で走って近付くと、彼等もこちらに気付いたのか、強面の赤みがかった髪の男の人が声をかけてきた。もう一人の金髪の女の人は、路肩の草陰で蹲っていた。

 

「よう嬢ちゃん、一人旅かい?」

 

「うん、そうだよ。ボクはフェルシュ。よろ「おええええええ!!」しく……」

 

「……俺はラボルトだ。よろしくな」

 

どうやら彼はラボルトというらしい。腰に剣を差しているし、この荷馬車を護衛しt「おろろろろろろろ!!」…………。

 

「あのー、ラボルトさん?」

 

「あー、何だ?」

 

「彼女、大丈夫なんですか?」

 

ボクは、さっきから女性として人に見せられない状態の彼女に視線を向けて言った。

 

「ソレは、ラフィニア。俺の仲間の魔法使い、なんだが、まあ、いつもの事だ」

 

ラボルトさんは、気まずげに頰を掻きながら答えた。

 

「ソレだなんて酷い!私は貴方のこと手伝おうと思って!うぷっ」

 

再び口から虹を出すラフィニアさん。

 

「えーっと、何でこうなってるの?」

 

「さっき人喰狼(ヴォルフ)の群れに襲われてな。その時に魔法を使って倒したんだよ。それで魔力が切れてこの有り様さ」

 

「なるほど、それは仕方ないですね」

 

「まあ、こいつが魔法で殺したのは一匹だけだが。」

 

え?

 

「魔法使いを名乗る癖に、魔法一発ですっからかんなのさ」

 

「魔法使い辞めた方が良いのでは?」

 

「何なら剣を持たせたら俺より強い!」

 

「マジで魔法使い辞めた方が良いのでは?!」

 

おろろろろろろろろろろ

 

 

ボクの全力の感想は、彼女の嘔吐に掻き消されていった。

 

 

◆◆◆

 

 

ラフィニアさんが落ち着くと、せっかくなので一緒に街まで行かないか、と言われたのでお言葉に甘えることにした。

 

ちなみに、待たせていた知的クールな商人のカフトさんとラボルトさん、ラフィニアさんは同郷で昔からの付き合いなんだとか。

 

待たせて大丈夫なのか聞いたら、俺達は大親友だからな!問題ない!って言い切ったラボルトさんを、

 

「この時間で損した分、報酬から引いといてやる」

 

って容赦なく切り捨てていたのには、不覚にも笑ってしまったけど。

 

冷たく言いつつも口元が笑っているカフトさんも、ズーンと落ち込んでいるのにどこか楽しそうなラボルトさんも、お互いに心から信頼しているのだろうなと思った。

 

ただラフィニアさん!?何二人を見て微笑ましい〜、みたいな顔してるの!?こうなってるの殆ど貴女の所為ですよ!?

 

ラフィニアさんに振り回されるラボルトさんは、これからも苦労しそうだなぁ。未来のラボルトさんに、合掌。

 

それにしても、

 

「ははっ、やっぱり、人と生きるのって楽しいなぁ」

 

街へと進んでいく馬車の中で、到底忘れることのできない楽しかった日々が、少しだけ頭をよぎった。




原作キャラ早く出したいのに、キャラが勝手に動くから中々進まない。
助けておばあちゃーん!!(この時代魔族殺しまくりマーン)

作者は書き次第投稿してるので貯めは一切ありません。書き上げたらさっさと上げちゃいたいタイプです。

全てに返信は出来ませんが感想には全て目を通しております。作者自身頭悪いので、確かに!その発想は無かった!となっております。大変ありがたいです。

一つ言えるとするなら、主人公はもとは我々のような一般人ですので、リュグナーさんが嫌うような天才では無いです。魔法を極めたところで、その辺の草木に傷病移せばええやん!ポイー!なんて発想にはならないし、なったとしても出来ません。前世の一般人の思考が前提にあるので、「無機物の、怪我??血??ん??」てな感じになります。結局はイメージ出来るかどうかですよね。にしても十分強いんですけどね?

要するに、作者は頭悪い!!ってことです。勘弁して下さい(土下座)
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