レイがザッカーから出ると、下のガソリンへ向かうのであろうマティアスが声をかけて来た。
「よぉレイ。
ザッカーに用事でもあったのか?」
「ザッカーってよりかはユリアンからボランティア発行されてなー。
なんかいろいろあんだってよ」
説明をめんどくさがったレイをマティアスは無理やり肩を組んでそのままガソリンの方へと引っ張り出した。
「おいおい、色々なんて濁すなよ相棒!
せっかくなんだガソリンで一杯どうよ?」
彼らしいやり口にレイはため息を漏らした。
「わぁったよ。
でも奢れよ、相棒?」
イタズラに片頬を吊り上げ、マティアスの提案に乗るレイの姿は何時もとなんら変わりなかった。
ーーー
「はぁーん、武器を増やすねぇ?
まだ変なもん作るんだなユリアンは」
人工炭酸水に塩ナトを突っ込んだ、マティアスとハルのお気に入りの飲み物を片手に先程の説明をしたマティアスの最初の反応がこうだった。
合成モロQをかじりつつ、レイはボランティアの内容を確認する。
「新型Will'oドライブの起動確認だとよ。
どっかのPTとやりあうってやけじゃなさそうだな」
むしろやり合いたいと言わんばかりの反応にマティアスは苦笑いを浮かべる。
「おいおい、流石に新型使ってどっかとやりあうのはshazとは言えねぇぜ。
お前相手じゃどのPTも手は抜かないだろうしよ」
まぁ確かにーとレイも苦笑いを浮かべて人工炭酸水に塩ナトを突っ込んだそれを一気に飲む。
「かぁっー!
やっぱ体に悪いだろこれ」
「ばっか、それがいいんだろそれが」
理解不能だとジェスチャーで示し、レイは何かを思い出し服のポケットを漁る。
そして掴んだそれをガソリンの店長であるジローに差し出す。
「ソフトクリームくれ」
手に持っていたのはソフトクリームの交換券。
この前、柩のタネを植えたセルガーデンに落ちていた交換券を差し出す。
少々やつれたそれを見たジローは目を見開く。
「おめぇ、んな古いのどこで手に入れた?」
「ま、色々だよ」
場所を言うわけにはいけないのでレイはそう言ってはぐらかす。
ジローもそれ以上聞いてもボロは出ないと踏んで、その味のソフトクリームを作る。
「ほんとお前変なやつだよな」
合成モロQを加えながら思い返すように上を向くマティアスの発言を、レイは鼻で笑って返した。
丁度作り終えたようで、ジローが片手にアイスクリームを持って差し出す。
薄茶色のそれは二人とも見たことがなかった。
「究極の一品、キャラメル味だ。
覚悟しろ」
そう言うジローの言葉に、思わず固唾を飲み込みながら受け取る。
ペロと小さく舌を出しなめる。
ビクッと一瞬震えると、隣で興味津々に覗き込むマティアスを無視して一口かじる。
ふるふると震えながらゆっくりと飲み込むと、口を開いた。
「ジロー、水くれ」
レイらしからぬ弱々しい物言いにマティアスは驚くが、ジローはわかっていたように持っていた水を差し出す。
その水を一気に飲み干す。
「これは…うん。
俺にはキツイ」
片手でソフトクリームを持っているため空いている片手だけで口を抑えるレイと、それを見て豪快に笑っているジローを見て、何が起きているのかわからないと言う顔をするマティアス。
彼が口を開く前に、レイが口を開いた。
「食えばわかる」
そう言ってマティアス口にソフトクリームを突っ込む。
マティアスは最初こそ変な態度を取るが、口から入ってくる違和感に眉を潜め一口かじる。
「うぉぉ…超shazだぜ」
二人して口元を抑えているその場に一人声をかけた者が居た。
「よおお前ら二人して打ち上げか何かか?
…ってどうした?」
ボランティアを終えたエルフリーデのようで、心配そうにレイ達を覗き込む。
レイは何かを思いついたようで、エルフリーデに対して手招きする。
彼女が素直に近づき口を開いた瞬間、バッとレイが動いた。
「モゴッ!
な、なにをす……うっ」
くわえながらも必死に何かを喋ろうとしたエルフリーデも、くわえたソフトクリームの味がし出した途端に気持ち悪そうに顔を歪めた。
「ソフトクリームのキャラメル味だってさ…」
三人揃って口に手を当てながら、食べ物を残すとPT法に触れるので、交換したレイが責任をもってチマチマと食べる。
そしてレイ達と交流のあるものが顔を出す度に無理やり食べさせ被害者が増えるの繰り返しで、数十分の後食べ終わった。
レイ達が気持ち悪そうに食べたのは決してまずいからではない。
キャラメルは現状で使える材料を用いて作ったもので、味の再現元である十万年前と比べてやや薄いもののほぼ変わりないだろう。
しかし、資源の枯渇した時代に生きるレイ達にとって、キャラメルは異常な甘さの劇物でしかなかった。
文字数少ないし登場人物の描写が全くないと言うすごい不親切な内容になってますね。
まぁ書く気前としてはギアスよりもペルソナに近いですね。
感想や評価待ってます。