ぼくのかんがえた ベヨネッタ3 作:(-_-)zzz
本当に、ありがとうございました。
ベヨネッタ1とベヨネッタ2のエピローグと、ベヨネッタ3の登場人物のその後の妄想を追加。
ベヨネッタ1
気が付いたとき、彼女は自分がどこにいるかと困惑した。
周りはゆらゆらと空間そのものが揺れ動き、不安定な感覚を与えてくる。
立ってはいるが、目の前にある空間も歪むようにはっきりしたものが見えない。
だが、そんな状況だからこそ、彼女はここがどこかを思い出した。
振り返れば、先ほどまで自分がいた場所が見える。
遥か500年前の過去。
『闇の左目』の力を使い、行ったタイムスリップ。
その先に送り届けた少女が、今はベッドの上で小さな寝息を立てているのが見える。
「セレッサ…」
思わず名前をつぶやく。
そうだ、彼女をベッドに寝かし、元の世界に戻ろうとした。
その時、奇妙な何かに引きずり込まれるようにして、『ゲイツ・オブ・ヘル』へとたどり着いた。
そこで、自分ではない自分たちと出会い、ともに戦ったのだった。
「…」
その中に、いた。
小さな『セレッサ』によく似た髪形をした『ベヨネッタ』が。
もしかしたら、と思う。
だが、それをわざわざ口に出すことはしない。
その代わりに、楽しそうに口の端が持ち上げられる。
「…また会いましょうね、ちび助」
その言葉を残して、彼女は歩みを進める。
元の世界で待つ、自分を追い続けた『チェシャ』のもとへと。
ベヨネッタ2
目が覚めた時、彼女はあおむけに倒れていた。
「…ここは…?」
思わず頭を押さえながら起き上がる。
最後の記憶は、別の世界の『ベヨネッタ』が光の中に消えていく様子だった。
ゆっくりと周りを見回す。
「戻ってきたのね」
そこは、霊峰フィンブルベドルの頂上。
かつて、悪神となり果てた『ロプス』と戦った場所。
自分が立つ円形の床の淵まで歩き、彼女は視線を空へ、そして、地面へと移す。
視線の先には青い大空と、白い雲。
そして、眼下にはふもとの町とその先に大海が広がっている。
本来、あるべき姿に持っていたその姿だったことに、彼女は安堵した。
彼女がここに来た時、世界のほとんどは『消滅の霧』に覆われていた。
ジャンヌが時間を稼ぎ、現れたルカにいざなわれ、ここへとたどり着いたのだ。
そして、そこで出会ったのがーーー
ーーーどうやら、うまくいったみたいだな。
「坊や!?」
どこからともなく聞こえて聞くる声。
彼女は振り返り、あたりを見回す。
すると、祭壇の上に横たわるルカの姿と、その上に淡く光る青色の光を見つけた。
駆けよれば、再び声が聞こえる。
ーーー心配するな。そのうちそいつは目を覚ますさ。別の世界にいるそいつの力を辿って道を開けたんだ。疲れちまったのさ。
「坊や、あんたはどうなってるの?」
ルカが息をしていることを確認しながら、彼女は青い光へと尋ねる。
ーーー残念だけど、もう、実態を保ってーーれなーーー
その言葉が途切れるように消えかける。
同時に青色の光も揺れながら薄れていくようだ。
その様子に時間がないことを察した彼女が、言葉を発する。
「あんたのおかげで、別の世界に…奴の本体がいる場所に行けたわ」
ーーーちゃんと、ぶっ飛ばしたのか?
「ええ。どでかいのをぶち込んでやったわ」
青い光がクスクスと楽しそうに揺れながら笑う。
ーーーそれならーったーー
だが、そうしている間にも光が薄れていった。
「坊や」
ーーー心配、するなー。ベヨーー。少し、眠るだけだからな。
彼女が見つめる先で、光がどんどん薄れていく。
ーーー今回は、無理に起きたーーで、長くはーーー
思わず彼女が手を伸ばすも、その手を光がすり抜けていく。
彼女はその手を握った後、あえて笑みを浮かべて言った。
「そう、それなら、また会いましょう、坊や」
ーーーああ。待ってるぜ。あんた達が守ってくれた未来で。
最後にそう明瞭に言い放つと、光が消えていく。
ーーーありがとな、ベヨネッタ。
「…」
それを見送ってから、彼女は一度目を閉じる。
そして、目を開けた時、ほんの少しだけ浮かんでいた憂いの表情は消えていた。
そのまま、祭壇の上で寝ているルカのそばに座る。
「…早く起きなさい。置いていくわよ」
全くそんな気がないことを言いながら。
その表情は楽しげに微笑んでいた。
『ぼくのかんがえたベヨネッタ3』における登場人物達について
真実を追い続けるもの ルカ
別世界の同位体から大きく影響を受けていた彼。
無意識のうちに事件の核心へと迫るという特異能力を持っていたため、不思議と大きな事件ではベヨネッタ(セレッサ)とかち合っていた。
しかし、彼女と共に世界の『再創生』を行ったため、その身に受けていた特異能力も、一時的にリュカオンから与えられていた妖精王としての力もすべて失うこととなった。
現在は、自分の足で、自分の意志で、真実を追うフリージャーナリストとして世界中を飛び回っている。
時折、その隣には、眼鏡をかけた妖艶な女性がいるとかいないとか。
新たなる創世の魔女 ベヨネッタ・ヴィオラ
『シンギュラリティ』との戦いで成長し、魔女として完全に覚醒した。
ベヨネッタ(セレッサ)とルカによる『再創生』の最中、アーク・イブの意識の集合体でもあるダーク・イブとの戦いを経て、『ベヨネッタ』の名前と『アーク・イブ・オリジン』の称号を受けつぐ。
そして、その名前に恥じぬよう、並行世界の『ベヨネッタ』の世界を旅して、修業行脚を行っている。
時には天使を、時には悪魔を。またある時は『シンギュラリティ』の残党などを相手に日々鍛錬を行っている。
学校との両立はなかなか辛いが、それでも、教師でもあるジャンヌ監修のもと、真面目にやっている。
誰かのためではない、彼女自身の旅路は始まったばかりだ。
白銀の魔女 ジャンヌ
平日は高校の教師として、休みはベヨネッタ・ヴィオラの保護者役として忙しい日々を送る魔女。
『シンギュラリティ』との戦いで出会った『賢者』や『魔女』については、ベヨネッタ(セレッサ)に伝えている。
時折、一人で暮らす『博士』のもとへと、話し相手になりに訪れていることもある。
彼女は変わらず『ベヨネッタ』を見守り続けている。
地獄門の番人 ロダン
並行世界の中でただ一人だけ存在する武器職人だったことが判明。
『ベヨネッタ』同士がかち合わなかったのは、酒場内の位相や存在する時間をずらしていたとか。
だが、彼女たちにその事実が判明して暫くの後、そういった面倒なことはやめたため、酒場内では『ベヨネッタ』同士や『ジャンヌ』同士の酒盛りというシュールな光景が見られるようになった。
酒場が特異点になったり、次元の穴になったりしないようには注意しているらしい。
いつもと変わらず、彼は武器を作り、酒を売り続けている。
妙な腐れ縁 エンツォ
何故か至る世界で『ベヨネッタ』と縁のある男。
アーク・イブ・オリジン世界の彼に関しては、『再創生』に伴い、妻や娘も帰ってきてくれたため、感謝はしているようだ。
それはそれとして、巻き込まれるたびに車がお釈迦になる奇縁も変わらないようだが。
東京のエンツォ サングラスがチャームポイントのお昼のバラエティ番組の顔。その番組は、昼休みにみんながウキウキウォッチングするらしい。
中国のエンツォ 弾薬を補給したり、負傷兵を運んだりと後方支援が主な仕事の口うるさい男。彼をしたう部下は意外と多い。昔は金貸しだったとか。
砂漠の国のエンツォ 多くの農民を従える地主的存在。権力を振りかざして壁の絵を描かせ、その後、妻と娘にしこたま怒られる姿が目撃されている。
パリのエンツォ 怪盗アンブランを追いかける警部。妻に頭が上がらない。パリで起こる妙な事件をアンブラン二世と(不本意ながら)共闘して解決したこともあり、彼女らが悪人ではないことは理解している。
天才科学者 シグルス
『シンギュラリティ』との戦いの後、『再創生』によって復活した一人。
現在は、『謎の科学者S』として、学会にて発表された論文を片っ端から確認、採点、矛盾の指摘、是正、などをして発表者に送り付けるという恐ろしいことを行っている。
表舞台に立つつもりはなく、時折訪れる友人を心待ちにしている日々を送っている。
自由の魔女 セレッサ
かつてはベヨネッタと呼ばれていた魔女。
500年前の過去からの因縁や、闇の左目の所有者として、そして創世の魔女として、大きな事件に巻き込まれてきた。
『シンギュラリティ』との戦いの果て、『混沌の歯車』と『秩序の粒子』、そして、ルカ(アーク・アダム・オリジン)の協力を得て自分の『オリジン』としての存在そのものと引き換えに、世界の『再創生』を行った。
そのため、『オリジン』の力と『創世の魔女』としての称号も失い、ただの一介の魔女となる。
今の彼女に『クイーン・シバ』や『デッドリー・シン』といった大召喚は不可能である。
ただ一人の魔女、セレッサに生まれ変わった彼女を縛るものは何もない。