初めましてのひとは初めまして。そして遅いですが新年あけましておめでとうございます。刀持ちの烏です。
この度原作者の許可をいただき「日本国最後の幸運艦」の外伝を執筆することとなりました。
本編とは同一の世界線の設定です。
なので魔改造艦は多数出てくるので期待して待っていてください(魔改造艦はイイぞ)
Prologue1
1945年、ドイツ第3帝国のポーランド侵攻をきっかけとして、全世界に厄災をもたらした第二次世界大戦が終結した。枢軸国と呼ばれた3国は降伏し、また新しい世界が形造られた。
もっとも、完全に平和になったというわけではない。戦勝国であるアメリカ合衆国、ソヴィエト連邦の間の緊張状態、いわゆる冷戦の影響により、世界各地で小規模な戦争が勃発した。
だが、少なくとも前述した第二次世界大戦よりはマシだった。戦争があったとはいえども、自国が核の炎に覆われるのを避けようと、主要国は戦前よりもより戦争に巻き込まれることを避けてきた。
とうのアメリカ合衆国やソヴィエト連邦も、なるべく戦争で戦略兵器を使用することを避けてきた。形はどうであれ、世界は平和には保たれていると言えた。
___いや、正確には「保たれていた」、と言うべきかもしれない。
『…本日未明、日本海に展開していたアメリカ第7艦隊や沖縄本島に向かって、北朝鮮が大量のミサイルを発射しました。現在の状況は不明。今後アメリカ政府は、太平洋艦隊所属の空母ミッドウェーを中心とした大規模な艦隊を派遣するとの方針です。現在政府も議会を緊急招集し、自衛隊の投入を…』
『…政府は全面戦争に対応するための特殊戦略機関、通称特務機関の設立を表明しました。今のところ米朝戦争の派遣については触れられておりません。特務機関の現状については…』
1968年1月30日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)がアメリカ合衆国、日本国に宣戦布告した。第二次朝鮮戦争(米朝戦争)の始まりである。
むろんこれだけなら、戦後今まで起きてきた戦争とは大きく大差はなかった。むしろ当時ならまだありえた話だ。アメリカ合衆国は、事前に警戒のために第7艦隊を日本海に遊泳させていたし、大韓民国や日本国にしたって警報をすでに発していた。
だが、事態は彼らが思うより倍以上早く悪化した。
戦争が始まってすぐに、アメリカ第7艦隊、および沖縄本島を目標とした数百発の大陸間弾道ミサイル、および巡航ミサイルが北朝鮮領内から発射された。
急な大規模攻撃に第7艦隊と沖縄は壊滅、大損害を被った。
のちに北朝鮮は瓦礫と時代の山と化した沖縄本島に上陸、占領した。
むろん、被害を受けた2国は黙って見ているわけではなかった。特に元自国民、それも数多くの民間人の死傷者を出した日本では、これを受けて戦闘に特化した組織として特務機関が作られた。
そして2月4日、新設された特務機関海上自衛隊第4艦隊、および第5艦隊が佐世保基地を出航、5日には米空母の支援を受けながら上陸し、6日には大規模な戦車戦で勝利し、旧嘉手納飛行場付近を奪還、そして7日には戦略爆撃により沖縄本島から北朝鮮軍を蹴落とすにいたった。
ここまで上手く行ったのは、韓国軍との戦闘に対応するため北朝鮮が陸上戦力を温存していた結果、沖縄本島に上陸した部隊が少なかったこと。米国による全面的な支援があったこと。新型兵器を実戦に投入したことなどが挙げられるが、なによりも特務機関による迅速な対応という面が大きかった。
同年10月20日には元山に上陸、本格的な攻勢を開始した。途中で韓国軍の参戦といったこともあって、開戦から6年後に北朝鮮が降伏、第二次朝鮮戦争は幕を閉じた。
だがしかし、それで一安心というわけにはいかない。
まずこのような大規模戦争が起こったことにより、現在での平和がいかに脆いものか、特に西側諸国はそれを思い知らされた。
一方日米間では戦後処理を巡って対立、その後の日米外交間の溝を作る原因となった。
そして、2010年3月20日、再び戦争の音が近づいてきていた。
〜〜〜グロトン/ニューロンドン海軍基地〜〜〜
潜水艦[シーパンサー]艦長、トーマス・ドッジは基地司令に呼び出されていた。
その理由を彼はなんとなく理解していた。なぜなら、彼は以前に基地司令から極秘の話を聞いていたから、おそらくその話だろうと彼はあたりをつけていた。
彼は司令室の前に立ち、ドアをノックする。
「失礼します」
「入りたまえ」
ドアの向こうからすぐに返答が来て、彼は室内へと入った。
室内は暗くなっていた。司令室自体はそんなに広いわけではないのだが、暗がりとその周りの雰囲気は、まるで宇宙空間かのような、意識的ななにか大きい物を感じる。
基地司令は笑顔で出迎えてくれた。彼はトーマスの恩師で、昔は潜水艦の航行についての基礎を習っていた。今でもたまにプライベートで会ったりしている。
トーマスは彼と一言二言喋ると、すぐに本題に入った。
「それで司令、今回はどのような任務なのですか?」
「上層部からの連絡だ、『北西の家にラジオを繋げろ』とだ」
彼らはより真剣な表情になった。漂う空気も重苦しいものになる。そう、この指令が来たということは"あの"作戦がもうすぐ始まると言うことなのだ。
基地司令は彼の顔を見て頷く。
「本来なら陸上から送るはずだったのだが、なにしろ発信源を特定されてしまうと、むしろ悪化させてしまうのでな」
「別に構いませんよ。初めからやる予定だったんですから」
「理解が早くて助かる」
司令は安心したような表情をした。トーマスは細かい部分を質問する。
「それで、期間は?」
「今のところは3日ほどで帰ってきて欲しい。上層部ははその間、正確には24日に決行する。と言っていた。太平洋でも準備が進んでいる。北西の家が動くのはその一週間後だ」
トーマスはなるほどなと思いながら耳を傾けた。すぐには出航できないから早くても明日にはなるだろうが、いずれにしても決行前には任務は遂行できるだろう。
「了解しました。明日には出航できるように準備しておきましょう。僚艦の[ティブロン]にもこのことを伝えておきます」
「ありがとう」
司令は優しげな顔で彼の手を握った。それから数分間、彼らは話し合っていた。
「では、私はこれで」
トーマスはそう言って安心したように立ち上がると、軽く礼をし司令室を退出した。
翌日、彼は出航するためにニューロンドン海軍基地の埠頭に来ていた。
港には彼の乗艦である[シーパンサー]、そして反対側には僚艦の[ティブロン]が係留されている。部下たちは装備の点検を終えたらしく、甲板にいる人員は少なかった。
副長が敬礼して彼を出迎える。
「艦長、清掃および武装の点検、終了しました。出航可能です」
「ご苦労。よし副長、遅れないようにすぐ出航用意だ」
「サー」
彼は副長とともに指揮所に入る。本艦の指揮所は旧式艦とはいえずいぶん近代化されており、パッと見ただけでは最新鋭原子力潜水艦と大差ないほどの外観をしていた。とても建造から半世紀以上経ったような船とは思えない。
彼はすぐに命令を下した。
「錨をあげよ、出航だ」
足元で機関が動く振動を感じる。
10時15分、[シーパンサー]は北大西洋へと出航した。
英国特殊軍
第二次朝鮮戦争に伴って、最終戦争に対抗するために設立されたイギリス4つめの軍隊。隷下に陸海空軍や情報部をもっている他、カナダや南アフリカ、オーストラリアに支部を持っており、戦争の際はそれぞれで連携して対処できるようにしている。
装備などは、退役したものや余剰品を輸入したものを改修して使用しており、古いものだと第2次世界大戦時のものまで使用している。しかし、戦力としては申し分なく、イギリス軍の戦力の一角として機能している。
戦車の名前だと何がいい?
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モントゴメリー
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トライアンフ
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ヴェネラブル
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ブラックタイガー