日本国最後の幸運艦 外伝[大西洋の死闘]   作:刀持ちの烏

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この季節では、朝起きても30分ぐらいはずっと布団に潜ってる刀持ちの烏です。

今回はいよいよ本編に入りますよ〜

追記
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Episode1始まりの日

 

〜〜〜???/???艦上〜〜〜

 

「後方、____にさらに砲弾命中!火災を起こしています」

 

「前方の__________にも砲弾多数命中、前部砲塔がやられたようです」

 

 ここは…どこだ?

 彼はそう思いながら周りを見つめた。なにか声が聞こえる。

 

 見た感じ、今は夕方のようだった。横から明るい夕陽が照らしつけている。

 

 そうして、現在彼のいる場所はどうやら船、それも軍艦のようだった。

 彼のいる場所は、見た感じ周囲の人々の中に艦長のような人を見たため、おそらく前部艦橋のようだった。心なしか以前に乗った戦艦[三笠]の艦橋に似ている気がする。

 

 主砲斉射だとかの声が聞こえてるかんじ、おそらく戦艦だろう。彼はそう自分を納得させた。

 

 彼は甲板上に目を向けた。

 白い服の水兵が慌ただしく動いている。周りの雰囲気や声を聞く限り現在は戦闘中のようだった。

 

 どこからか部下から報告が入る。

 

「敵3番艦に砲弾命中!!」

 

 あたりから「よし」や「やった」といった歓喜の声が聞こえる。

 命中したことを確認した、砲術長の号令も聞こえた。

 

 そして、斉射。

 耳を塞ぐほどの大音響と、バランスを崩しそうなほどの地面の揺れと共に、見える限り8つの火の玉が甲板から飛び立った。

 この艦の主砲は、乗っている艦の名前すらわからない以上、何センチだとか何口径だとかの細かいところまではわからなかったが、ものすごい威力なのは瞬時に分かった。

 

 水平線の向こうには黒い線が上がっていた。おそらく先程命中したと言ってたものだろう。

 彼はよし、と頷いた。

 

 

 

 

 

 しばらくはこんな感じだったが、それから10分後、突如として足元が大きく揺れた。

 急な旋回や主砲の反動とも違った。おそらく敵の攻撃が命中したのだろう。彼はある程度落ち着いてそう考える。

 

 大きな轟音が響いた。どこからか水兵たちの悲鳴も聞こえる。

 彼は慌てて、身を乗り出して後ろを見た。

 

 視線の先には信じられない光景が広がっていた。

 突如として甲板から大きな火柱が上がっているのだ。おそらく弾薬庫などに誘爆したのだろう。そうでなければこんなことにはならない。

 

 艦長が大声で退艦を命じていた。さすがにここまでの損害を受けてしまってはこの艦は長く持たないだろう。

 すでに火災の煙は艦橋内にも充満してきている。

 

「総員退艦!!すぐにボートに乗り込め」

 

 その声と共に彼も、他の船員たちに押されつつ、艦橋から出てボートがある場所を目指す。

 だが、再び地面が大きく揺れる。いや大角度で傾き始めた。おそらく沈没し始めたのだ。

 後方には水兵が地面に倒れ、炎に焼かれたり。暑さから海に飛び込んだりする光景が広がっている。まさに地獄絵図だった。

 

 彼は一目散に逃げようとしたが、つまずいてしまい、突然あたりが真っ暗になる。

 だんだん手足や五感の感覚も麻痺してきた。目の前は炎の朱色でいっぱいになっていった。

 

 彼は意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…うぉぁ!!」

 

 ナオキはベッドから飛び起きた。さっきまでのことで息をハァハァさせながらも、すぐに周囲を見渡す。

 

 周囲には白い壁やカーテンなどが設置されていた。左腕には点滴が刺さっており、チューブでカルテのようなものにつながっている。

 どうやら彼は病室にいるようだった。地面の揺れもないことからおそらく陸地だろう。

 

「あ、起きましたか?」

 

 そう言って白衣の男性が入ってきた。見た感じ医者のようだった。

 

「ええ、おかげさまで」

 

「いやーよかった。流石に生きてるか心配でしたから」

 

 彼は愛想笑いしながらその医者と握手した。

 

「それで…私は」

 

 ああ、と言って医者の男性は続けた。

 

「あなた達[トラウブリッジ]の船員は付近に航行していた船に救助されたんです。それからここに運ばれてきてしばらく寝てたってわけですよ」

 

「艦長、そうだ艦長は?」

 

 彼はハッとして聞く。医者は落ち着いた声で答えた。

 

「艦長かどうかわかりませんが、多分それらしき女性はこちらに来ています。まだ意識は戻ってないようですが、今のところ命に別状はないでしょう」

 

 よかった、と彼は胸を撫で下ろした。そして、寝てる間に何が起こったのか聞く。

 

「それで、私が意識を失っていた間、どんなことが起こりましたか?」

 

「率直に言えばやばいことが立て続けに起こってますね」

 

「詳しく教えてもらえます?」

 

 男性の医者は頭をかき、困ったような顔をしながらこう言った。どうしてこうなっちまったんだろうといった表情だった。

 

「まず君たちの船が撃沈されたのと同時刻に、まずホワイトハウスと大統領官邸を武装集団が襲撃。そのまま政権を乗っ取っちまいました。んでもって日本の軍艦にミサイルが命中して撃沈。んで日本とアメリカが戦争なんてことになっちまいました」

 

 日本とアメリカが…戦争?

 彼は意味のわからない出来事に困惑した。

 

 

 

 

 

〜〜〜ロンドン/英国特殊軍情報部司令部〜〜〜

 

 特殊軍情報部(SFID)長官、ジョン・クレイブは執務室の椅子にどっかり座っていた。彼の正面には2人の男女が立っている。

 

「それで、アメリカで起きたクーデターには軍及びCIAの連中が関わってると?」

 

 彼はしわの深い顔をより一層しかめながら男性の方に聞いた。

 

「それに関しては間違いないでしょう。現にこんな大規模な出来事が起こってなお、アメリカ国内では不自然なほどに武装衝突などの出来事が起こっていません。政府を除く政治機能も維持したままです。流石に軍やCIAが関わっていると考えてみるべきでしょう」

 

「なるほど、確かに軍なら治安維持に使えるし、CIAなら政府への偽装工作もできるってわけか」

 

 彼は納得したように頷く。

 

「しかし、なんでこんなことをやったんでしょうかねぇ。現政権でも日本とは不仲だったのに…」

 

 部下の男性、特殊軍情報部北米支部の職員、ロジャー・ギルバートは疑問を浮かべながらそう言う。

 

「軍やCIAにとっちゃ、政府は使えないなんて思ったんだろうよ。おそらく、不仲になりはするけど、戦争に踏み込むほどの度胸を持ってるわけないって感じでね」

 

「なるほど」

 

 彼は小さく頷いて話題を切り替える。

 

「それで、戦力の動きなどはどうなっている?」

 

「それに関しては、私の部下であるジェーンの担当なので、ここからは彼女に引き継ぎます」

 

 ジェーンと言われた女性は前に出て挨拶した。

 

「カナダ支部でアメリカ海軍の動きを探っている。ジェーン・シェパードと申します。よろしくおねがいします」

 

「よろしく。それで、現在の動きは?」

 

「現在は、日本と戦争するとあってか海軍の方は大西洋艦隊の一部の戦力がパナマ海峡を抜けて太平洋へと進出しています。陸上の方は私の管轄外なので、詳しいことまでは分かりませんがほぼ同様の動きをとっているものと思われます」

 

「ふむ」

 

 彼はなるほどといったような表情になる。

 

「ですが、戦艦や空母などの大型艦艇を動かしたという情報はこちらに入ってきてないので、おそらくこちらに対抗できるだけの戦力を残していると思われます」

 

「なるほどな。向こうもこっちと戦う用意はできてるってわけか」

 

 そうです、と言い彼女は続けた。

 

「それに、陸上戦力に関しても我々の戦力に引けを取らないほどですから、一部の戦力を動かしたからと言ってこちらに分があるというわけではないということですね」

 

「よし、わかった。なら次はこちらがどう動くかについてだな。ロジャー君、今のところ我が軍はどう動いている?」

 

 ジョンの問いに対し彼はこう答えた。

 

「今のところ、主に北米の戦力を増強しておくということになっていおり、現在、戦車などの兵力を積んだ輸送艦がデヴォンポート海軍基地を出航することになっております」

 

「なるほど、まあ、今はまだ戦争をやるにはまだ早いからな。一応注意はするが、手は出さないといったところだろう」

 

 ジョンはそう言って納得した。

 

「ご苦労だった。君たちは下がってよろしい」

 

「では、私たちはこれで失礼しました」

 

 そう言って2人は退出した。

 ジョンはうまくいくといいがな、といった表情で先のことを考えていた。

 

 

 

戦車の名前だと何がいい?

  • モントゴメリー
  • トライアンフ
  • ヴェネラブル
  • ブラックタイガー
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