美醜逆転!?ジャイアント・オークさん!   作:生牡蠣

4 / 5
忘れた頃に更新するマン「忘れた頃に更新する!」


3冊目

〇月☆日

初勝利から早数週間、あの時の興奮もすっかり冷めきった。

あの一件で自信がつき、これからは当然連勝続き!!

……とは行かず、また連敗記録を更新する日々であります…

テラ戦で何か掴んだ気がしたけど、そんなことはなかったZE☆。やっぱまぐれ勝ちやったんやろなぁ…

一度光を見ると、その後の落差もメンタルに来るわぁ…ピケクラちゃんに優しく慰められてぇ…

……いや、あの子たちも頑張ってるだろうし、俺が折れてちゃ駄目だよな。

よしっ!次の試合こそは……ってこれじゃあ毎回のパターンだわ…

何か、何かこの状況を打破する方法を考えないとなぁ……

明日のトレーニングで何か掴めないかなぁ…

 

 

 

そう言えば今日、グッズ販売の会社から俺のブロマイド販売したいって話があったなぁ…

おっちゃんが『こいつは時期チャンピオンであってアイドルじゃねぇ!!』と言って追い出してたけど、それ以前に俺の写真なんて売れねぇだろ…こんな豚顔アイドル居たらビビるわ……

 

 

〇月◇日

あ゛~今日も練習疲れたぁ…こんなに疲れてるのに、結局何もつかめなかったなぁ…

しかも明日は休みだったはずなのに、急遽仕事が入るしで散々だよ…

 

実は今朝、俺達が世話になっている試合場から助けて欲しいという旨の連絡があったのだ。

なんでも、今日は俺達より上位ランクのリーグ戦があるのだが、会場スタッフのバイトにバックレられたので人手が足りないらしいのだ。

 

ちなみにランクというのは、そのモンスター達が戦える試合のレベルの事で、勝利数ごとにどんどんランクが上がっていくというシステムだ。

例えば今回行われるのは上級モンスター達も多く出場するゴールドランクの試合で、チャンピオンを目指すならばマスターランクまで行かなくてはならない。

えっ、俺は何ランクかって? ……一番最低のルーキーランクだよ…

 

…それはさておき、件の試合場は俺達も練習試合なんかで使わせてもらってる恩があるし、管理人さんも偶に差し入れくれるいい人だ。

ここは日ごろの恩返しも含めて、疲れた身体に鞭を打つべきだろう。

 

まぁ、俺は経験ないから難しい仕事は振らないと思うっておっちゃんも言ってたし、大丈夫だろう。

 

 

〇月♡日

 

や ら か し た

 

 

〇月(>_<)日

 

あ~モンスターアソート美味いんじゃ~…心が癒されるぅ……

昨日は色々あって日記が書けなかったが、1日かけて何とか落ち着いたので昨日の分も含めて書くか…あんまり思い出したくないけど……

昨日は予定通り試合場の手伝いの為、おっちゃんと一緒に会場まで出向き、他のバイト達と共に打ち合わせをした後仕事が割り振られたんだ。

おっちゃんは何度か手伝いの経験があるとの事で受付の臨時リーダー的な立ち位置。俺は初心者という事でおっちゃんの言う通り控室の掃除という比較的簡単な仕事を任された。

その時に思ったんだが…掃除っていいものだな。

最初は休日返上で掃除かよと不満であったが、これがやってみると意外と気分転換できる。他品に少し疲れるが、悪くない気分だ。

おまけにこれでバイト代も出るのも美味しい。モチベーションも爆上がりだ。

今日は稼いだ金でおっちゃんと『ラーメン屋 火麺忍者』の味噌ラーメンニクマシゴッグブート麺でも食いに行こうかなぁ~♪

 

 

なんて上機嫌で考えてたら起こりましたよ、事件が。

 

 

俺が控え室掃除をしていると入り口からサイバーパンク的な道化師の様なモンスタ―――『クレボンス』が青い顔をして入ってきたのだ。

クレボンスは今日バイトとしてここに来ていたメンバーで、確か出場選手に1日密着し、サポートをする役目だったはずだが…気分が悪そうだし、何かあったのか?

そう思った俺はクレボンスに話しかけると、彼は半泣きになりながら俺に縋りついて来た。

 

クレボンス曰く、自分が担当する事となった選手がめっっっっっちゃ恐ろしいらしい。

視界に入れただけで全身の血の気が引き、一緒の空間に居るだけで呼吸ができなくなりそうになるのだとか…

あまりにも嫌すぎて他のバイト仲間たちに変わって貰えるよう頼み込んだが聞き入れてもらえず、どうしたらいいか分からなくなり逃げて来たとの事だ。

えぇ…なんか色々ツッコミどころ多いなおい。

話している内にクレボンスが少し落ち着いたのを見越して、今日だけの付き合いだしなんとか我慢できないのか聞いたら『あぁん!?だったらお前がやってくれよぉ!バイトリーダーにはオイラから何とか言っとくからさぁ!!』と半ば逆切れされた。解せぬ。

…まぁ、こんな錯乱した状態だったらこいつ自身にも選手にも悪影響ありそうだし、仕方がないから変わってやることにした。

そしたらさぁ…クレボンスの奴、まるで三幻神を見るかのような目で俺に感謝すんのな。

『あぁ…ありがとうオーク…いや、オーク様!この御恩は一生忘れませんぜ!!』とか言ってくんの。

……感謝しすぎじゃね? マジでこいつの担当ってどんなモンスターなの???

 

そんなことがあり、クレボンスから大まかな業務内容を聞いた俺は、選手を迎えに行くために会場の外に行ったのよ。

クレボンスの反応から、最悪ラビエルとかドレッド・ルートとかいう世界崩壊してもおかしくないモンスターを想像しながら向かっていたのだが……そこに居たのは、美しくて、たくましい女性だった。

 

身の丈程もある大きな大剣

健康的な褐色の身体

海よりも深く、蒼い髪

そして全てを見定めている様な鋭い目

俺は、彼女の名前を知っていた。彼女の名は――――アマゾネス女王(クイーン)

 

アマゾネス。

戦士族を中心としており、その全てのモンスターが女性(おそらく虎も含めて)で構成されているというテーマカードである。

アニメでも孔雀舞やタニア、(胸が)タイラー姉妹と結構使用者が多い事もあり、有名なカード達と言えるだろう。

そんなアマゾネス達の中核となるのがアマゾネス王女で、中盤のアタッカーはもちろん、融合すれば場を制圧できるほどの切り札にもなるカードだ。

そんなアマゾネス女王が、俺の目の前にいる。それどころか、彼女の1日サポートをする事となったのだ。

 

いや~その時の俺の心情はやばかったね。

ラビエルとかのバケモノ想像してたから『えっ、アマゾネス!?話違くない!?』って思わず呟いちゃったもの。

でもさぁ、その声が聞こえたのか女王がこっちを向いた時に目が合ったんがけど……うん、クレボンスの言ってることも一理あるわこれ。眼光スゲーんだわ、鋭すぎて視線だけで殺されると思ったわ……

見られてるだけなのに、その圧で彼女の強さが伝わって来た。まぁ、武闘派部族の王だもんね。それだけ強くないと務まらないよね…

 

クレボンスの言う通り、これはある種の恐怖を感じる。何か粗相をしたらとんでもない事になりそうだもん。

しかし、そんな事は些細な問題だ。それよりも、彼女をサポートするにあたって重要な問題があった。それは…

 

 

 

 

 

女王、めっっっっっちゃ美人なんだよ!!!!!

 

 

 

確かに顔少し怖いけど、顔が整っているためそれが彼女の凛々しさ、気高さをを高めるスパイスとして感じられ、思わず見惚れてしまう。

それに全身から感じる力強さも加わり、それら全てが彼女の魅力をより引き立たせているように感じた。

そうだな…男装の麗人とかが似合う、かっこいい系の女性って感じでエルフ達とは違った美しさを感じる。

ぶっちゃけ、めっっっっっちゃタイプだわ…俺、ドラゴンメイドとか閃刀機とかの可愛い系が好きなんだけど、こういうかっこいい系のお姉さんも好きだわぁ…

おまけに彼女の格好も目に毒だ。

アマゾネス達は、男がいないからか全員格好が…その、露出が多いのだ。

へそ見せは当たり前、胸も大きくて隠しきれていない者も多い、正直目のやり場に困るモンスターばかりだ。

件のアマゾネス女王の格好も例に漏れず露出が多い、というかもう下着かビキニのような格好だ。

 

そんな彼女に密着してみろ、1日中意識してまうわ!!

美人でモデル並みのプロポーションを持つ女性が近くに居るとか、ずっとエロい妄想して変な気分になってまうわぁ!!

 

…まぁ、俺が彼女のサポートをするにあたってこのような問題が多かったのだが、あんな状態のクレボンスに今更無理と言えるわけもないので、もう覚悟を決めるしかなかった。

覚悟決めたのはいいんだけど…その矢先、悲しきかな新しい問題が発生した。

 

 

女王、俺の事めっちゃ睨んでやんの。

 

 

もうね、熱い視線過ぎて俺の身体に穴が開くかと思ったね…主に胃に。

やっぱりあれかなぁ…身体とかいやらしい目で見ていたのがバレて嫌悪感抱かれているのか、シンプルに豚顔にドン引かれているのか、はたまた両方か……どっちにしろいい人間関係は築けそうにないな。ちくせう。

これ以上女王の機嫌を損ねないようにあんまり彼女の事を見ないようにしてたんだけど……それでも彼女の圧を感じるのだ。欲に負けて身体を視かn…体調不良などがないか顔色を伺うために何度かチラ見して確認したんだけど、その度に目が合ってしまって、思わず“ヒエッ!”となった。

お、俺なんかまずいことした…?美人に熱視線向けられるのは男として誉高いけど、プレッシャーすごいって!緊張しすぎて心臓バクバクだってぇ!!

 

それからは、動揺を勘づかれないようになるべく平然を装って控室への誘導とか、試合時に行うパフォーマンスの打ち合わせをしたり、試合中のタオルや水分の手渡しなんかをしてたんだけど…緊張しすぎてたからその時の記憶が曖昧だ…

途中、女王に話しかけられた気もするけど、なんて答えたか覚えてねぇ……その時は怒られたりしなかったから特にまずいことは言ってないと思うが…

 

そんな状況下で何とかサポート業務を続け、試合は滞りなく終わったんだが、最後に事件は起こった。

試合が全て終わり、次々に選手が控室へと退場していく中で女王が退場する番になったんだが…その際に王女に空き缶が飛んでいくのが見えたのだ。

大方興奮しすぎて思わず投げてしまったのだろうが、このままでは女王に空き缶が命中してしまう。

そう思った俺は咄嗟に女王の腕を取り、空き缶を避けさせようとしたんだが…その時、勢い余ってしまって、その…()()()()()()()()()のだ。

まるで社交ダンスの様な体制で腰をのけぞらせる彼女の腰に手を支え、お互いに0距離で見つめ合う体制になり、その状況を飲み込むまで時間がかかった。

 

そして状況を理解した数秒後、俺のキャパシティは完全崩壊した。

 

もう、わけわかんなくなった俺は女王をそのまま持ち上げて控室まで連れて行き、すっごい謝った後逃げるようにその場を去った。

我ながら無責任だと思うが…もう、限界だったのだ。色々と。

だってこんな豚面に抱き寄せられて見つめ合わされたんだぜ!?女王に一生もんのトラウマ植え付けちまったら凹むっしょ!!

 

後で聞いた話だが、事情をクレボンスから聞いたおっちゃんが女王のサポートを引き継いでくれたので何とかなった様だ。

『仕事投げ出したのは頂けんが…お前さんにはサポートはまだ早かったし、今回は仕事放棄したクレボンスの奴に非がある。仕方ねぇさ』とおっちゃんには気にするなと言われたが…自己嫌悪感が半端ない。なんか立ち直れそうにない……

 

………はぁ~、これ以上この件について考えても意味ないし、もうやめよう。

この先女王…というかアマゾネス達に会ったら滅茶苦茶謝ろう。そしてもう二度と近づかないって誓おう。

それぐらいしか俺には出来ん…

…明日からまたトレーニングだし、もう寝よ…寝て忘れよう…

 

 

 

……そう言えばおっちゃんから『最後のアレは良くやった!スカッとしたぜ!!』と言われたのだが、何のことだったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇月●日

 

アマゾネス女王が師匠になりました。

 

……………なんで?????????????

 

 




幼き私「よっしゃ!めっちゃ頑張ってマスター・オブ・OZ出したぞ!次のターンでとどめだ!!」

トッモ「アマゾネスの剣士召喚。攻撃して戦闘ダメージお前が受けて対あり」

私「…アマゾネス嫌い!」号泣 


あれから十数年…まさかオークとアマゾネスのゲテモノカップリングを書くとは思わんかったわ…
純粋な私はどこへ行ったんだ…?

これ書く前に令和のアマゾネスデッキについて調べたんだけど、私の知ってるモンスター影も形もなくて草。ワシが若い頃はペット虎が現役じゃったがのぉ…


ここまでご拝読ありがとうございました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。