冬休みまで更新止まってしまうかもしれませんが、見捨てないでください。
白いライダーはブラーボと異次元の戦いを繰り広げていた。その光景は、恐怖と同時に、演舞じみた美しさをも感じる。白いライダーの正確な剣戟を、ブラーボは楯できちんとガードする。サーベルの反撃はメロンの楯に弾かれる。ブラーボの楯と異なり、メロンの楯の縁には刃が見える。
『カカオスカッシュ!』
ブラーボがサーベルを一閃させ、衝撃波を繰り出す。だが、白いライダーは一歩分だけバックステップし、楯を投擲する。地面に水平に投げられた楯は、同じく地面に水平なチョコレート色の衝撃波を掻き消し、白いライダーの手元に帰ってきた。あの楯だけでも、十分に強力な武器であることは分かった。
「実にエレガントね、貴方。お名前は?」
ブラーボは白いライダーに名を尋ねる。だが、その問いに返事は返ってこない。
「おっと、こちらから名乗るのが筋ね。ワテクシは鳳蓮・ピエール・アルフォンツォ。またの名を、アーマードライダー・ブラーボ。プロのパティシエをしておりますわ」
チョコレートの騎士がメロンの侍に名を名乗る。だが、白いライダーは意にも介さない。
「これって……。そうか、時間稼ぎか」
初瀬さんが、ブラーボの名乗りの意味を理解した。しばらく姿を見せていないグリドンは現在、ひっそりと白いライダーの背後に着いた。
「本当につれないのね、メロンの君」
メロンの君と呼ばれたことに悪寒を感じたのか、剣を構えなおし駆け出そうとする白いライダー。そこに、
『カモン! ドングリオーレ!!』
高速横回転を伴う片手ハンマーの攻撃を、白いライダーは裏拳気味に振るわれたメロンの楯で弾き返す。
「ぐにゅう!!」
森の樹に打ち付けられて両膝を着くグリドン。今度はブラーボが一気に斬り込む。だが、その一撃もメロンの楯に阻まれる。なんという防御力。まるで自分の能力と装備の能力の全てを知り尽くしているように感じられる。
「ふん!」
「っ!」
何度も振るわれるサーベルの攻撃の全てを弾いたメロンの楯は、ブラーボを後退させた。そこに空かさず剣から撃ち出される弾丸。あの剣は銃撃を繰り出すこともできるらしい。全身を撃たれたブラーボはよろめき、そこを白いライダーは容赦しなかった。
『ソイヤ! メロンスカッシュ!』
蛍光グリーンの衝撃波が命中し、ブラーボは武器を手放し倒れこんでしまった。
敵は無力化したと判断したのだろう。剣を腰に戻した白いライダーは右手を耳に当てる。無線で連絡でも取るのだろうか。だが、それが大きな隙になった。
『カモン! ドングリスカッシュ!』
立ち上がったグリドンが勇気を振り絞って、攻撃を繰り出したのだ。
「ふん!」
だが、渾身のジャンプ攻撃を楯に防がれ、空中で硬直するグリドン。そこに……
『ソイヤ! メロンスカッシュ!』
蛍光グリーンの軌跡を描く上段回し蹴りが決まり、グリドンは倒れた。そしてやはり、ブラーボは起き上がらない。
「行こう、初瀬さん。このままじゃ二人が……」
無線で人を呼んで拘束――もしかしたら命を奪われてしまうかもしれない。このままここにいるわけにはいかない。
「…………」
初瀬さんは返事をしない。確かに、あのブラーボが勝てない相手に挑むのは無謀である。でも!
「私は、このまま見捨てたくない!」
『アップル!』
「何者だ!?」
『ロック・オン!』
「私は、」
『ソイヤ! アップルアームズ 進め! grow up!!』
「アーマードライダー・モーメント!!」
白いアーマードライダーは無言のまま、こちらに剣を向ける。名乗る気はないらしい。
「待てよ、師匠。やっぱり俺も戦う。戦わなきゃ、ダメなんだ」
イチジクアームズの錫杖を構えた黒影が、私の左隣に並ぶ。
「二対一の基本、分かってるよね?」
小声で黒影に確認する。答えはなくとも、僅かに重心を左に傾けた。OK、私も重心を右へ傾ける。白いライダーが一歩、右足を前に出す。その瞬間、私と黒影は、白いライダーを挟み込むように駆け出した。この戦い、全力で挑まなければ……命はない。そんな気がする。だから、
「この瞬間で輝いてみせる!!」
ちなみに、本作では原作ほどピエールがニーサンに惚れ込むことはないです。でも、メロンの君とは呼んでしまう。
戦闘描写、頑張ってみましたが、びみょーかもしれません。すみません。