仮面ライダー鎧武 少女が刻む瞬間   作:楠富 つかさ

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乱入の木の実

「今度はこちらから行くぞ!」

 

バロンは叫びながらこちらへ走ってきた。槍をメイスで受け止め、鍔のない鍔迫り合いをする。力が増しているため、バロンの槍を片手で持つメイスで完全に止めている。今なら出来るか……。

 

『ソイヤ! レモンスパーキング!!』

 

メイスを持っていない左手で、カッティンブレードの柄を三回叩き上げる。そのまま横にメイスを振ると、半月切りにされたレモンのオーラが伴う一撃を繰り出すことができた。

 

「ぐは!」

 

重い一撃に大きく後方に退くバロン。吹き飛ばないだけ凄いと思うが。槍を杖に立ち上がるバロンに近付く二人の影。

 

「おっと、苦戦しているみたいだね」

「手をかしてやるよ」

「お前ら!」

 

颯爽と現れたのはレイドワイルドの初瀬さんとインヴィットの城乃内さん。二人が手に持っているのは……まさか!

 

「男子三日会わざれば刮目せよってな」

『マツボックリ』

『ドングリ』

「戦極ドライバーだと!」

『『ロック・オン』』

『ソイヤ! マツボックリアームズ 一撃! イン・ザ・シャドウ!!』

『カモン! ドングリアームズ Never give up!!』

 

法螺貝の音色とファンファーレが織り交ざる中、真っ黒な足軽風の武者と茶色いアーマーがごつい西洋鎧が現れた。

 

「俺はアーマードライダー黒影。こっちはグリドンだ」

「え!? 初瀬ちゃんが決めちゃう感じ?」

 

グリドンと指差された城乃内さん。辺りが笑いにつつまれる。笑っているのはバロン側のペコ君やうちのチームの面々だ。おそらく、ホットラインも大盛り上がりだろう。まぁ、黒影って名乗った初瀬さんも大概だが。にしても、

 

「女の子一人を相手に男三人とか、度胸がないにも程があるよね」

「うるさい! これは策略だ!」

 

そんな城乃内さん改めグリドンの主張を聞き流していると、

 

「まぁいい。俺らの目的はこっちだ!」

 

そう言って黒影は持っている長槍でバロンを薙ぎ払った。おぅ、内部分裂か…。あの人、内政とか苦手そうだものね。傘下になったチームを抑えられていないのか。まぁ、ちょっと懲らしめておこうかな。

 

『ソイヤ! レモンスカッシュ!』

 

取り敢えずといっては申し訳ないが、バロン目掛けて片手ハンマーを振り上げるグリドンに対して、メイスで殴り上げてから頭部にもう一撃。めがねが無事ならいいけど。盛大に転がるグリドンを見て、黒影が素っ頓狂な声を上げた。

 

「なに! 協力する気はないのか!?」

 

手元に飛んできたグリドンのドングリロックシードを城乃内さんに投げ返し、アップルロックシードを取り出す。どこからって? 内緒に決まっているでしょう。

 

『アップル』

 

黒影が戦闘準備万端なので急いで変身をする。

 

『ロック・オン! ソイヤ! アップルアームズ 進め! grow up!!』

 

ちなみに城乃内さんは捨て台詞と共に逃げ去った。まぁ、めがねも平気だったようで何よだ。

 

「この瞬間を、全力で!」

 

いわゆる決め台詞というやつを言ってみた。チーム・モーメントにかけて瞬間という言葉を使ってみた。私も大概中二病だな。原因は叔父さんにある。絶対に。

 

「おりゃあ!」

 

同じスピード系の武装だが、僅差で黒影の方が早い。おそらく変身する本人の足も速いのだろう。それに、武装しても黒影の方が大きい。Cランクのマツボックリロックシードだが、変身してみると他の武装の完全下位互換というわけではなさそうだ。

面白い。性能を評価してみようかな……って、叔父さんみたいになってた。戦闘に集中しなと!

 

「そりゃあ!」

 

槍を振り回す黒影だが、長物の扱いがなってない。私が薙刀で一撃を弾くと、槍は簡単にとんでいった。そこに、

 

『ソイヤ! アップルオーレ!』

 

垂直方向に強い一撃を与える必殺技を放つことで、黒影の変身を強制解除させた。尻餅をつく初瀬さんにマツボックリロックシードを投げ返す。ドングリもだが、ランクの低いロックシードは使う機会がほぼないので、返してしまって差し支えないのだ。

その後、なんとか逃げ出した初瀬さんの背中に笑いそうになってしまった。

 

「礼は言わぬぞ。アーマードラーダー・モーメント」

 

あ、駆紋さんってばまだ居たの? かなり忘れていたよ。いやはや、悪いことをしてしまった。




みんな、どこからベルトやロックシードを出しているんだろう?
紘汰の場合、ゲネシスコアも含めて絶対に忙しいって。

ジンバー→カチドキ→極

ウィザードが指輪を交換する以上に大変だと思う今日この頃。
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