透き通った世界でヒイロ・ユイを目指す話   作:Hakone8510

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 どうもこんにちは、Hakone8510です。
 もう今年も終わりが近づいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。そういえば来年のブルアカ4周年では誰が実装されるんでしょうか、今回は誰が環境壊れちゃ〜う↑してくるんでしょうか。個人的にはリオ実装してほしいなーと思っております、パヴァーヌ編第三章早く実装してくださいオネガイシマス。

 さて、今回の主人公は、女王と出会うようです。


崖が崩れたり床が抜けたりすのはゲームの十八番って話。

 まぁ、端的にいえばゲームの虎の巻的存在がミレニアムの地下遺跡にあるとのことで、それを取りに行っている最中である。ちなみにユズは「あっ、今日はログボ周回がまだなので……」とのことでお留守番。

 

“というわけで、今はシャーレの仕事を手伝ってもらってるんだ“

 

「へー、途中入学したなんて凄い優秀なんだね!だったら心強いや」

 

 高校一年生とは思えぬはしゃぎ様のモモイが、純粋な期待の眼差しを向けてくる。正直嬉しいが同時に気恥ずかしくて俺は思わず目を背けた。

 

「そんなに期待は……」

 

「どんな武器持ってるの?授業は何受けてる?あ、好きなゲームとかない?今度一緒に遊ぼうよ!」

 

 うわ眩しッ、コミュ強の後光が目にィッ  !?

 そういえば、モモイって結構遠慮のない子だった……だが、会話が苦手な自分にとって彼女の存在は非常にありがたい。

 

「ちょっとお姉ちゃん、いきなりそんなに聞いたら……」

 

「好きなゲーム……『ドラゴンスレイヤー』*1、とかか?」

 

「『ドラゴンスレイヤー』!私も何回か遊んだことあるよ!難易度はそこまでじゃないけど、傑作だよねー!」

 

 モモイの助けを得ながら何とかゲーム開発部に馴染めるよう努めていると、いつの間にか広い道に出た。

 

“それで、『G-bible』って具体的にどこにあるの?”

 

「噂によると『遺跡の最も奥をその在処とす』とのことなので、もう少し先だと思います」

 

 はしゃぐモモイをよそに、ミドリが呆れたように真面目に答える。

 ところで俺の記憶が正しければ、ここは確か危険なロボットが蟻のように蠢く遺跡のはずだが、今のところ敵が一匹も見当たらない。体力を消耗しないのはありがたいが、あまりに気配がなくて不気味さすら感じる。というか、この思考そのものがフラグのように思えてきた。*2

 

「〜〜〜ッ!?」

 

 タイミング良くモモイが慌てた様子で向こうから走ってきた。

 

「助けてェ〜ッ!?」

 

 ……大勢のロボット兵を連れて。

 

“ちょ、えええええええ!?!?“

 

「お姉ちゃん、一体何したの!?!?」

 

「間違えて変なボタン押しちゃって……あんな大勢の敵を相手するなんて無理だよぉ〜!」

 

 モモイは何とか俺たちもとまでたどり着くも、既に敵兵の大軍はすぐそこまで迫ってきている……だが好都合だ。

 先生の方を見やり目配せすると、ミレニアム制服の上着を翻し歩き出す。

 

「任せろ」

 

 そして三人の前に立ち、懐からフラガラッハを抜き放つ。

 

「ここからは、俺の役目だ」

 

 今俺は、言い様のない充足感で満たされている。

 姿勢をやや前のめりにしつつ、敵の群れへ向かって駆け出す。

 

「ちょ、いくら何でも……!」

 

 次の瞬間、一番前で先導していた指揮官と思しきロボットと、その他数体の取り巻きをまとめて吹っ飛ばした。

 そして着地した瞬間すぐさま後方へステップして追撃に備えようとしたが、一向に襲ってくる気配はなく固まっていた。指揮官機を失ってしまったからだろうか、それとも機械生命体として目覚め「驚愕」の感情を覚えたのか……しばらく俺にカメラアイ(眼球)を向けた状態で静止していた。

 ふと振り返って三人の顔を見れば、全員が驚いたような呆れたような、困惑しているような表情をしていた。あれ、これもしかして自分だけ気合いが入り過ぎたヤツですか。

 まぁこのまま止まってる訳にもいかないのでさっきの方向へ向き直ると、大量にいたはずのロボットは既にいなかった。音も無しにいつの間に……!?

 

“大丈夫? レイ”

 

「あ、ああ……少し張り切ってしまった。すまない」

 

“いや助かったよ、ありがとう”

 

 剣を鞘に納めつつ先生たちの方へ歩き、未だ固まったままの才羽姉妹の前まで戻ってくる。軽く頭をポンと叩くと、驚いた小動物のような反応をして我に返った。その後の二人の反応は以下の通り。

 

「すごーい!あんなに簡単に倒しちゃうなんて!『俺TUEEEEE』ってやつ?」

 

「うん、これなら帰りも安心だね」

 

 その後も各々の手法で俺がいかに強かったかを褒め称える。言っても今さっき吹き飛ばしたロボは俺が切り伏せたカイザーのゴリアテよりもやわかったし……。

 多分みんな「ゲーム内のこのキャラめちゃくちゃ強いじゃん!」みたいな感じで興奮しているだけだとは思う。が、なんか前回のアビドスがツンケンからのスタート(実際にツンケンしていたのはセリカだけだったけど)だったから、これだけ褒められるとキガクルイソウ……!

 

「……いくら何でも褒めすぎだ」

 

“……レイが恥ずかしがっているから、そろそろ……“

 

「は、恥ずかしがってないッ!」

 

 俺らしからぬ慌てた声で先生の言葉を否定しようとするも、自分の耳が火傷するように熱い。いつもとは逆に頭の中が冷静だからこそ、「この顔では説得力もないだろう」とどこか己を俯瞰したような感想が頭に浮かんだ。

 その後、照れているのが珍しかったのか先生も姉妹側に加わり、小一時間ほど褒めちぎられていた。

 

 

 

 一通り褒められ弄られ倒された後、引き続き『G-Bible』を探すためさらに奥へと進んでいた。モモイとミドリは引き続き前で先導し、俺は先生の真後ろに立って後方からの強襲に備えていた。

 俺は知っている。この先にこの世界の命運を担う、一人の少女が眠っていることを。現に、他の四人は気づいていないようだが、眩い光のような、それでいて光をも通さない暗闇のような、それでいて圧倒的な強者のオーラが少しづつ近づいてくるのがわかる。

 これが、あの……

 

『対象の接近を確認。対象の身元を確認しています……』

 

「えっ、なになに!?!?」

 

 丁度巨大な扉に突き当たった時だった。部屋全体から電子音声が流れ始め、天井のセンサーカメラと思われる所から、赤い放射状の光が俺たちを包み込む。

 

『才羽モモイ、資格なし』

 

「え、ええ!?なんで私のこと知ってるの!?」

 

『才羽ミドリ、資格なし』

 

「私のことも……一体どういう……?」

 

 次々に資格なし判定を突きつけていく。続いて俺も赤い光でスキャンされると、突如雑音のようなものが機械音声に混ざり始めた。それと共に、機械音声自体も意味不明な単語に変わっていく。

 

『Vzfbbc……Whooxv……かい、りりな、と……』

 

「あれ、もしかしてバグった?」

 

「レイは最近入ったから、もしかして情報がないのかも?」

 

 すると徐々に雑音が消える、というよりは元の音に収束していくように、段々と音が明瞭になってきた。

 

『ザザザ……暁月レイ、資格なし』

 

「あれっ、レイも認識した!?」

 

 どうやら双子の推測は違ったようだ。どういう原理で人を識別しているのかはわからないが……もう一つの名前で呼ばれたらどうしようかとヒヤヒヤしていたが、要らぬ心配だったらしい。

 そしてとうとう赤い光は、先生を調べ始めた。

 

『対象の身元を確認中……識別完了、「先生」。資格を確認しました』

 

「あ、あれ?」

 

『“先生“及び才羽モモイ、才羽ミドリ、暁月レイの3名を「先生」の同行者「生徒」として認定。計4名に入室権限を付与します』

 

「ええええっ!?先生、いつの間にこの建物と仲良くなったの!?」

 

「という割には、先生も困惑しているみたいだけど……」

 

“あ、あはは……一体何が何だか……“

 

『下部の扉が開きます。ご注意ください』

 

「……下部の扉?」

 

「この目の前の扉じゃなくて?」

 

“まさか……“

 

 ……ド◯フのコントみたいだな、こりゃ。

 

「総員、衝撃に備え  

 

 そう言い切る前に真下の扉が観音開きでパカっと音を立て、俺たちを深淵へと導く。

 

「「うわああああああ!?!?」」

 

 暗闇へと落ちていく中、目に涙を浮かべながら慌てる才羽姉妹と、懸命に手を伸ばしてなんとか二人を庇おうとする先生が見えた。

 これではモモイとミドリは無事だろうが、先生は軽度ながら怪我を負う可能性がある。

 

「クッ……!」

 

 咄嗟に空中で体を捻って体勢を整え、制服の懐にしまった「HEAVY-GUYS」を取り出してマガジンを装填し、いまだに床の見えない真下の方向に躊躇いもなく撃つ。発射からコンマ数秒後、ダアァンという着弾音と共に風船が膨らむような音がして、その直後俺たちは白いクッションに受け止められた。

 先生が二人の下敷きになるムフフ展開を逃すことになるのはひっじょ〜〜〜に残念だが、何が起こるかわからない以上、安全策を取らせてもらうゾ。

 

“みんな、大丈夫?”

 

「うん。助かったよ、レイ!」

 

「ああ、無事でよかった」

 

 息を落ち着かせたあたりでクッションから降りると、徐々に周りの景色が明瞭に見えてきた。俺たちが降りてきた場所から一方向に廊下がまっすぐ伸びており、その雰囲気はどこか、俺の愛機(ウイングゼロ)と邂逅した時に似ていた。そしてそのさらに先は強い光でよく見えない。

 

「上に戻るのは……現実的じゃないよね」

 

 ミドリが今まさに落ちてきた通路?のようなものを見上げる。だが見上げてもそこには漆黒の闇しかなく、それでいて壁も特にとっかかりがあるわけでもない。加えて鉄製の壁だからこれに張り付くのも無理があるだろう。これを登っていくのは、彼女のいうとおり諦めた方が良さそうだ。

 となると、進む道は一つしかない。

 

「しょーがないね。これも強制イベントだと思って、さっさと先に進もー!」

 

 いくらなんでも切り替えが早すぎる。強制イベントて。……まぁ助かるけど。

 今度はモモイだけが先陣を切っていき、俺とミドリが先生の側につく形で廊下を歩いていく。先ほどの神々しく禍々しい気配が段々と濃くなってきて、「彼女」に近づいてきているのが分かった。

 そしてとうとう、その時がきた。

 

「うわっ!?」

 

 突如視界が光で埋め尽くされ、思わず目を背ける。外に手のひらを向けて光を遮り、なんとか光に目を慣れさせようと努めていると、少しづつその景色が明確になっていく。

 先ほどまでの陰鬱な雰囲気の遺跡内部とは打って変わって、日光が取り入れられるよう天井が解放された巨大な円形の部屋。にも関わらず、不自然なまでに何も置かれておらず、あるのは中央にぽつりと佇む機会の椅子が一つだけ。

 だがもっと欲目を見張れば、その椅子に誰かが腰掛けている。

 

「こ、これは一体……」

 

 俺と同じタイミングで視界を取り戻したようで、ミドリがそう呟く。

 横を見るとモモイも光に慣れたようで、眼前に広がる光景をみて驚きのあまり絶句していた。後ろから様子をみていた先生も、驚いた表情で声を出さずにいる。

 足はおろか、その身長の1.5倍はあろうかという長さの黒髪。細身で子供体型の身体には生気を感じられるが、どこか血の気がない様にも思える。

 

「な……な……」

 

 お、モモイはどんな感想を抱くんだろうか。さっきまでゲーマー視点の感想が多かったけど、流石にここは素直に反応してくれるだろう  

 

「なんでこんなところに裸の女の子が  !?!?」

 

 気にするとこそこ?

*1
某◯ラゴン◯エスト。名前は初代の海外版から

*2
そのと〜り(タ◯モトピアノ)。




レイ「床抜けで思い入れのあるゲームって?」
作者「ポ◯モンエメラルドの『そらのはしら』」

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