夜が明け、リンがカカシの肩の包帯を巻きなおした。
リンがカカシに「大分、良くなっている。でも、あまり無理すると傷口開いちゃうよ。」と言った。
ミナト先生が「ん、そろそろ行くよ。」と声をかけ、
三人が「ハイ。」と言った。
竹藪の中で立ち止まり、ミナト先生が「ここからは二手に分かれる。みんな頑張るんだ。・・・昨日の敵はたまたま単独で偵察中だっただけで、これからはチーム戦になる。気を付けて…。」と言った。
オビトが「さっさと行こうぜ…隊長さんよ。」と言った。
ミナト先生が「よし、いくよ!」と言い、三人が「ハイ‼」と言った。
ミナト先生が「散」と言い、二手に分かれた。
カカシ班は着実に目的地へ進んでいた、二人の敵の岩隠れの忍に先に見つかった。
「おーい、マヒルの奴、偵察に行ったきり戻らねーけどよ。よもや、あんなガキ共にやられたんじゃねーだろーな。」
もう一人の岩隠れの忍が「だったら聞いてみるさ。」と言い、背景の色に溶け込んだ。
カカシは足を止め、臭いを嗅ぎ右手を挙げた瞬間、上からカカシ達に竹やりが降ってきた、すかさず、オビトが火遁・豪火球の術で応戦し、竹やりを焼いて弾いて、竹やりがドザーンと音を立て落ちた。
カカシの上から敵が現れ、カカシが応戦しているうちに、
リンが「キャアーー‼」と叫んだ。
もう一人の敵がリンを奪い「こいつは預からせてもらう」と言い、逃げていった。
オビトが追おうとしたが、カカシが「オビト!奴らを追うな」と言った。
カカシが「二人でこのまま任務を続行する。」と言った。
オビトが「リンは…リンはどうすんだよ‼」と大きな声で言った。
カカシが「リンは後回しだ。敵はこっちの作戦を知りたがっている。すぐに殺されたることはない。それに、運良くリンは医療忍者だ。捕虜になっても手厚く扱われるだろう。敵の負傷者を治療する条件でな。・・・それより、問題は敵にこっちの作戦が知れる事だ。情報が漏れれば奴らは直ぐに橋に警戒態勢をしくだろう。そうなれば任務はより困難になる。」と言った。
オビトが慌てながら「お前の言うリンの無事っていうのは想像の範ちゅうじゃねーか!さっきの奴らが考えなしの下っ端だったらどーすんだよ!!今は任務のことより、リンを助ける方が優先だ。」と言った。
カカシは少し考え言った。「忍なら仲間を犠牲にしてでも任務の遂行が絶対だ。それが“掟”だ。この任務が失敗すれば戦争は長引きより多くの犠牲が出るかもしれないんだぞ。」
オビトが「そんなの仮定の話だろーが。そんなもんの為に、今まで生死を共にしてきた仲間を簡単に切り捨てるのか。俺やお前が傷ついた時リンはいつも医療忍術で命を救ってくれたんだぞ。あいつが居なけりゃ、俺もお前もとっくに死んでたんだぞ!!」と言った。
カカシが「…それが、リンの任務でもあった。」
オビトはカカシの顔をぶん殴った。
オビトは「やっぱり、お前はキライだ」と言った。
カカシが「嫌いでも何でもいい、隊長は俺だ。俺の指示に従ってもらう。どんな状況下でも班がバラバラにならないように決定は一人が下す。だから班員は隊長の指示に従うように掟で決められているんだ…。オビト、お前には力が無い。だから俺がこの班の隊長なんだ。」と言った。
オビトが「だったら何でリンを助けようとしない!お前は仲間を助けるだけの力があるってことだろーが!!」と言った。
カカシが「一時の感情に流され大切な任務を失敗すれば、後々、後悔することになる。だからこそ、忍には感情を殺すための掟が定められている。お前も分かっているハズだ。」
オビトは「リンは…リンはお前の身を案じて医療パックをプレゼントしたんだ。内側に御守りを縫い付けて!」と言った。
カカシが「医療パックや医療忍術は任務成功率を上げるために木ノ葉隠れによって考案された素晴らしいシステムだ・・・だけど・・・昨日をお前にも言ったろ。“余計なものを貰っても荷物になる”ってな。・・・忍びに必要なものは任務に役立つ道具だ・・・感情なんてものは余計なものなんだよ。」と言った。
オビトが「…本気で言ってるのか?」と言った。カカシは無言だった。
もう一度、オビトが「お前は本気でそう思っているのか?」と聞いた。
カカシは少しうつむいたが、オビトを見て「・・・ああ…そうだ。」と答えた。
オビトが「もういい、俺はリンを助けに行く!」と言った。
カカシが「お前は何もわかっちゃいない。掟を破った奴がどうなるのか・・・」と言った。
オビトは「…確かに忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる・・・けどな・・・、仲間を大切にしない奴は、それ以上のクズだ。」とカカシに言った。
また、オビトは「どうせクズなら、俺は掟を破る!それが正しい忍じゃないってんなら・・・、忍なんてのはこの俺がぶっ潰してやる!!」と言い、リンが連れ去られた方に行こうとした。