妖精の尻尾と酒呑童子   作:月詠朧

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第4話です。
ラクサスとのお話が1話まるまる使ったのに対し、今回は3人も絡みます。
思ったよりラクサス坊やが優遇されてますねwww今回もちょくちょく出てますし。

3人と絡んでいる割には前回より短いという・・・アルェー?

と、とりあえずどうぞ!


第4話  友の弟子と酒飲み見習いとズタボロ少女

 ラクサス坊やとの鬼ごっこ以降、事あるごとにラクサス坊やが勝負を挑んでくるようになった。

 基本的にこの間の鬼ごっこをするのだが、時たまいきなり殴りかかってくるのこともある。

 そんな時はラクサス坊やが諦めるまで、東方の勇儀姉さんの真似をして片手で持った盃から酒をこぼさないようにしながらに遊んであげると、涙を流して喜んでくれる。ドMなのかな?「ドMじゃねぇし喜んでもねぇよ!!」

 

 そんな事をしつつ、今日も今日とて酒を飲む。

 

 そんなある日、ギルドに一人の少年がやってきた。

 いつだか仲良くなった氷を出す魔導師に似ている。魔法を使うときの魔力の流れとポーズが彼女そっくりで、使う魔法も氷の魔法だし。

 名前は、グレイ・フルバスター。

 どうやら、このギルドに入ることになりそうだ。

 

(そういえば、原作の主要メンバーの一人だったかね。機会があればちょっかいを出してみようかな?)

 

 とか考えつつ、彼が右胸上あたりにギルドの紋章を入れてもらっているのを横目に見ながら、酒を煽

 りながら一人笑う。

 その後は何事も無く、一週間が過ぎた。(ラクサス坊やが一週間で4回ほど突っかかってきたが。)

 グレイもギルドに馴染んできたようで同い年の、カナ・アルベローナと一緒にいるのをたまに見かける。

 仲良き事は美しきかな。ってね♪

 

 そんなことを考えながら酒を飲んでいたら、グレイが私に話しかけてきた。

 

「おい、そこで酒を飲んでるあんた」

「ん?あたしかい?」

 

 何か用かね?

 

「ちょっと聞きたいんだが、今から大体9年ぐらい前に、氷の造形魔法を使う魔導師に出会わなかったか?」

「およ?造形魔法ってのが何なのかちと分からんが、9年前ぐらいなら氷を出す女魔導師とあったことがあるよ?ん・・・?もしかしてあいつの知り合いかい?」

「やっぱりあんたがウルの友達か。俺はウルの弟子で、グレイ・フルバスターだ」

 

 なるほど。通りで彼女に似ているようなきがするわけだ。

 

「アハハハハ!なるほどねぇ。あたしは伊吹萃香だ。萃香って呼んどくれ!グレイはなんであいつの弟子になったんだい?」

「俺の故郷がデリオラってモンスターに滅ぼされてね。その時に唯一生き残った俺を拾ってくれたんだ」

「へぇ。それでそのまま弟子入りか」

「そうだな」

「そういえば、あいつは元気かい?」

「・・・ウルは、俺がウルの制止を無視して挑んだデリオラから、俺ともう一人の弟子を守るために、デリオラを封印するために、自分の体を氷に変える封印魔法で・・・」

「そうかい・・・」

 

 そうか・・・彼女は弟子を守って、弟子の心の闇を晴らすために犠牲になったのか。

 

「その後ウルに言われていたとおり西に向かって旅をしていたらここに辿り着いたってわけだ」

「なるほどねぇ。・・・ところで、なんでパンツ一丁なんだい?」

「ぇ?あ゛!しまった!!」

 

 そういえば彼女、修行するとき下着姿で修業をするとか聞いたな。冷気を操りたければ冷気と一つになれとか何とか言ってた気がする。

 

「まったく、しょうがないねぇ」

 

 能力を使い、グレイが着ていた服を手元に萃める。

 

「うおっ!服が手元に急に出てきやがった!?」

 

 お、いい感じに驚いてくれてるねぇ。

 

「あたしの魔法さ。今回だけだよ?」

 

 そう言いながら服を手渡す。

 

「あ、あぁ。ありがとう」

「お礼なんて後でいいから、ササッと着ちまいな!」

 

 まったく、なんて教育してんだいあいつは。

 

「あぁ、そういえば。なんであたしのことを知ってたんだい?あいつと友達だって言っても、1週間ぐらいしか付き合ってなかったはずなんだけど」

 

 ちょっと疑問に思ったので聞いてみる。

 

「それはだな。ウルが、いつも酒を飲んでいる幼女みたいな見た目の奴が見たこともない魔法を使ってたって言っててな。興味があったから少しウルに聞いたのさ」

「ふぅん。あいつ、あたしのことなんて言ってた?」

 

 ちょっと気になるね。

 

「んー。酒と喧嘩が大好きなやつでとても強かったって言ってたかな」

「そうかいそうかい。いやぁ懐かしいねぇ・・・」

 

 

 そんな話をしていたら、カナが近づいてきた。

 

「おい、グレイ!さっきまたお前の服が床に転がってるのを見たわよ!!ってあれ?ちゃんと服着てる?」

「あぁカナ。さっきここにいる萃香に魔法で取ってもらったんだ」

「へぇ?萃香の魔法を見たのかい?私は目の前で使ってる所は見たことないんだよね」

 

 ラクサス坊やと遊んでる時に使ってるぐらいだもんね。

 

「ちょっとぐらいなら見せてもいいよ?カナ」

「うーん。ラクサスが萃香の魔法でイジられてるの見てるからいいや」

 

 あら、良いの?珍しく説明でもしながら使おうと思ったのだけれど。

 

「俺は興味あるな。萃香の魔法ってどんな魔法なんだ?」

 

 おや、興味あるかい?グレイくん。

 

「ふむ。それじゃ、簡単に説明をしながら見せようか」

 

 そう言いながらコップに水を注いでいく。

 

「私の能力(まほう)は萃めたり散らしたりする魔法でね?っとコップの水をよく見てなよ~」

 

 コップの中の水を能力で散らして霧にしていく。

 

「こんな感じに散らして霧にしたり」

 

 散らした霧を私の手の上で萃め、水の玉を作る

 

「こうやって萃めたりすることができる魔法さ。ちなみに今回はわかりやすいように水でやったが、さっきやったみたいに服とかでも、土とかでも、鉄とかでも萃めたり散らしたりできるよ。」

 

 そう言いながら、手の上に作った水の玉をコップの中に戻す。

 

「それはスゴイな!」

「確かにスゴイね。あ、ラクサスと遊んでる時に出してる分身はどうやってるのさ?」

「あの分身はね?私自身を散らして作ってるんだ」

「へ?自分を散らしてるの?」

「そ、自分を散らして小分けにして動かしてるのさ」

 

 本当は、普段から散らしてる分も萃めて使ってるんだけどね。

 

「さてと、これであたしの能力(まほう)の説明は終わりさ」

 

 そう言って酒を飲み始めると、私は二人の質問を聞き流し始めた。

 

 

 話を聞き流しながら酒を飲んでいると、カナが興味津々といった顔で私の持っている盃を見ている。

 

「なんだいカナ?あたしの酒に興味があるのかい?」

「い、いや。べつにそんなことはないよ」

 

 ふむ、興味ありか。

 

「いきなりあたしの酒を飲むと一口でぶっ倒れちまうからね。飲むんならそこらに置いてある酒にしときな」

「別に興味ないってば!」

「アハハハ♪そうかいそうかい♪」

 

 笑いながら酒を煽る。

 ムキになっちゃってまぁ。別に飲んだって怒りゃしないってのに。

 しばらくニヤニヤしながら見ていたら、顔を赤くして逃げていった。

 

 こりゃあ将来いい酒飲み仲間になりそうだね。

 そう思いながら私は空になった盃に酒をそそぐのであった。

 

 

 将来、私の予想通りに酒飲み仲間になったカナは、フェアリーテイルで唯一、私のひょうたんの酒を飲める人物になって皆からびっくりされるのだが、それはそう遠くない未来のお話。

 

 

 

 

 

 

 時が立つのは早いもので、グレイがギルドに入ってから半年ほど経った。

 最近、何を思ったかラクサス坊やが大人しくなった。

 私に突っかかって来なくなくなったのだ。

 遊び相手が居なくなって少し暇になってしまった。つまらないねぇ……

 

 そんな事を思ってしまうぐらいには暇をしていたある日の事。

 この日私は、霧散して街の様子を窺っていた。

 すると街の外から、辛うじて服に見えるボロ布を着ている、緋色の髪の毛の、眼帯をした少女が街の中へ入ってきた。見て分かる通り、体中ぼろぼろである。

 

「おやまぁ……ひどい格好だねぇ。どこからか逃げてきた奴隷か何かかな?」

 

 少女はしっかりとした足取りで、フェアリーテイル(ギルド)に向かっていく。

 それを見た私は彼女の後ろに萃まり声をかけた。

 

「そこな道を行くおじょうさん?一体どこへ行くのかね?」

「ッ!?びっくりした……私はフェアリーテイルってギルドに行きたいんだ」

 

 やっぱりギルドに行こうとしていたのか。

 

「何をしに行くのか聞いてもいいかい?」

「私の知り合いのロブおじいちゃんがフェアリーテイルにいたらしくて。おじいちゃんがいたギルドを見てみたかったの」

 

 ロブおじいちゃん?あぁ・・・いたねぇ。私が入って少ししたら居なくなっちゃったけど。

 

「なるほどね。なら、この道を真っすぐ行って突き当たりにあるでかい建物に行くといいさね。そこがフェアリーテイルだよ」

 

 この子からは魔力を感じるし、きっとマカロフのことだ。ギルドに入れるだろうよ。

 

「ありがとうございます。道を教えてくれて」

「おやまぁ礼儀正しい子だね。気にしなくていいんだよ、暇だったし。あ、そうだ。嬢ちゃん名前はなんていうんだい?」

「エルザ。エルザ・スカーレット」

 

 わぁお。メインキャラの一人だね。

 

「ふむ、エルザだね。あたしは伊吹萃香だよ!萃香って呼んどくれ。」

「よろしく、萃香」

「あぁよろしく、エルザ。さて、そろそろ私は行くからまた今度ね」

「あぁまたな、萃香」

 

 その言葉を聞いてから私は霧散する。

 エルザは、私が霧になって消えたのをみてすごく驚いていたが、少ししてから我に返りギルドへの道を歩いて行った。

 さて、軽くマカロフに報告するだけしておこうかね~

 そして私はマカロフを探して街の中を探し始める。

 

 グレイにエルザ・・・いい感じに揃ってきたねぇ。楽しくなってきた!

 はてさて、この先どうなることやら。

 私が知っている限りだと、あと居ないのはナツとハッピーかな~?

 いつ来るんだろうねぇ・・・楽しみだよ♪

 

 

 この後、ギルドの方でパンツ一丁のグレイとエルザがいざこざを起こすが、それを止めることなどせずに、ソレを肴にして酒を飲む。

 グレイェ・・・調子乗ってるからそうなるんだよ?少しは落ち着きなよ。

 この出来事がきっかけでしばらくグレイはエルザに敵対心を向けることになるが、エルザにボコされる日々が続き、私はソレを眺めながらカナをイジりつつ(「酒!飲むかい?」「ゴクッ・・・ッ!い、いらないってば!」)酒を飲むのであった。

 

 

 

 

 

 次回に続く。




と、いうわけで第4話でした。
いかがでしょうか?

前回の話からエルザが来たあたりで3年程度立ってます。原作開始8年前ですね。
グレイとカナが10歳、エルザが11歳です。
カナの飲酒が主人公のせいで原作より早くなりそうです。

後半のラクサスは主人公のことを無視決め込みです。
原作開始までおそらく関わらないかと。

ご意見ご感想、誤字脱字報告等お待ちしております。

追記。
ご指摘を受けましたので、原作メンバーからの呼ばれ方を「スイカ」から「萃香」に変更いたしました。
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