ぷるぷるぼくわるい魔族じゃないよ   作:メヌエットゆりー

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主人公はただの馬鹿です


そして でんせつが はじまった!

 

 

 

 

え?ここどこ?さっきまで自室でテレビを見ながらアップルパイ食べてたはずなんだけど……今は全裸で木の葉の間を太陽の光が降り注ぐ森の中にいる。こういう場所を確かギャップだっけ?高校で習った覚えがあるような…

いや、そんなことはどうでもいい。今は現状の確認をした方がいい。

 

「……本当にここどこ……?」

 

えっ、今喋って初めて気づいたんだけど声が確実に女性だ。しかもめちゃくちゃかわいい声をしている。でもどこかで聞いたことがあるような気がする……

 

「…あー」

 

うん、やっぱりいい声だ。そして声でなんとなくわかっていたが現実を見るために僕は自分の体をゆっくりと見る。

 

ある……明らかにさっきの僕には無かった膨らみがある。小さいが確かな膨らみだ。そして僕は絶望する。僕の大事なアレが跡形もなく消えてそこには何も無かった。

 

「…………」

 

言葉が出ない、僕の人生が終わった。そんな非現実的な絶望でありながらも男性ならばみんな共感してくれるであろう事態に直面している。だが絶望していても仕方が無い、とりあえずこの森を探索することにすることにした。じっとしててもどうにもならないからね。あと今気づいた、靴下すらも履いてない裸足なのに歩いても痛くない。この体頑丈なのかな?

 

食料や飲み水、衣服が欲しいところだけど森だと食料や飲み水は手に入っても衣服が無理そうだな。なぜかあまり寒さを感じないから後回しでもいいか。

 

森を歩いていると気づいたのだが僕はかなり身長が縮んでいて頭には角のようなものが2本生えている。角が木にぶつかった時に初めて気づいた。手で触ってみるとなんだかくすぐったい、具体的には上腕の内側触られて少しピリピリするのに近い感覚だ………ちょっと癖になるかも…

 

 

小鳥の鳴き声を聴きながら少し歩いていると水の音が微かに聞こえてくる。流れるような音から湖や池ではなく川か海だろうと思い、草をかき分けながら音がした方向へ走る。

 

「…!!」

 

この体めちゃくちゃ速い、100メートルで世界記録が出せそうなレベルで速い。やっぱり角もあったし人間じゃ無いのかな?

 

1分もかからずに僕は川を発見して川に流れる水を鏡の代わりに使って自分の顔を確認する。そこに映るのは現実では見たこともないほどの可愛い少女の顔だった。

 

「………リーニエだっけ?」

 

確か【そうそうのフリーレン】という作品のキャラクターのはず……

はずというのは僕は【そうそうのフリーレン】を知らない。好きな絵師さんが4コマを描いてたからそこから得た程度の知識しかない。

友達がめちゃくちゃ勧めてきてたけどアニメとかは一気に全て見るタイプだから何も知らない。こんなことになるなら見ればよかった…後悔してももう遅いとわかっているが後悔を抑えれない。

 

えーと、なんだっけ?模倣する魔法だっけ?確かそんな能力のはず……pi◯ivで流れてきた漫画ではそんなことが書いてあったような…

 

まあこれは置いといて今は飲み水の確保だ。確か川なら上流じゃないと危ないはず。テレビでやってた情報を信じて僕は川の上流を目指す。

 

歩いている内に魔法について考えることにした。

 

模倣する魔法って何を模倣するんだろう?動き?見た目?声?

つまりドラゴ◯クエストのモシャスと同じ?強くない?

流石にモシャスは違うか、こんな可愛いキャラのビジュアルを変える意味は無いし、動きや魔法だけかな?

とりあえずその辺に落ちていた木の棒を一本拾って僕は腕に力を入れて昔見た必殺技を木に向かってしてみる。

 

食らえ!僕が中学生時代に傘を使って1番練習した技を!!

 

『アバンストラッシュ』

 

僕はそう言いながら木の棒を逆手に持ちながら少し腰を落として木を切ろうとするが木の棒は光もしなければ木にぶつかり僕の後ろにくるくると回転しながら飛んでいった。手も少しジンジンする。

うん、無理だった。やっぱりレベルが足りないのか……

あと大声を出そうとしても出ないんだけどどうすればいいの?声帯が無理なの?

 

僕は諦めて上流を目指して再度歩き始める。アバンストラッシュの模倣はきっと僕の力が足りてないからだろう……鍛えたら使えるようになるのかな?もしかして鍛えたらてんいむほう斬とかできる?なんなら模倣なんだから剣だけじゃなくて武術や魔法も使えるようになるのでは?だとしたらメラを撃った後に「今のはメラゾーマではない、メラだ」これを言ってみたいな。あとメドローアも撃ってみたいしギガスラッシュもしてみたい。

 

そんな夢を見ていると川の上流に着く。正直飲み水にするにはハンカチなどで漉さないと危ないけど背に腹で飲むしかない……

 

そっと両手で綺麗な水を掬い水が溢れないうちに口へと運ぶ。

あれ?めちゃくちゃ美味しい。今まで飲んでいた水道水の100倍ぐらい美味しいよ!

再度水を飲み、喉の渇きを潤す。

やっぱり美味しい、これなら安心できそうだよ。

 

一息ついた僕は次に食料を探す、できれば果物がいいな……動物なんて解体したことないし。

 

 

歩いているとリンゴのなる木を見つける。なんとも美味しそうなリンゴだな……色が少し暗めの赤にスーパーでは絶対に売られていないような大きなサイズ、何よりもここからでも感じ取れるほどの甘いリンゴの香り。

 

じゅるり……リンゴ好きとしては食べてみたい。

そっと木に近づいて木を登ろうと考えて木に触れた瞬間、リンゴの木が動き半回転したのちに何故か木に顔が見えてくる。

 

え?まじで?フリーレンの世界ってリンゴの木は動き出すものなの?

そんなことを考えていると木は人面の口からヨダレのようなものを垂らしてこちらを見る。僕が見えていたのは後ろでこちらが正面なのね……なるほど完全に理解したわ。

 

 

 

 

うわー!!死ぬ!助けてアン◯ンマン!仮面◯イダー!ウ◯トラマン!プ◯キュア!!スパ◯ダーマッ!!

 

僕は脱兎の如く逃げる、あんな怪物に勝てるわけないだろぉ!

自分よりも強いであろう人面樹の威圧感に恐怖して僕は逃げる、しかし相手の方が強いのだから追い付かれるかもしれない。逃げ切れるかもしれないわずかな希望に賭けて走る。

 

木に囲まれた森の中を強くなった身体能力を活かして走って跳んで転がって逃げようとするが人面樹がこちらを追ってきている。しかもこのままだと追いつかれる。本当に絶望的だ……死んでたまるか!

 

僕はがむしゃらに走り木が少ない森の中にできた平地にきてしまう。

ここだと障害物もないからもうここで戦うしかない……

 

僕は一瞬だけ空を見る。森が空を隠さず眩しいほどに太陽の光がこの場を照らし神々しさすら感じるこの平地に恐ろしい、死をイメージさせる怪物が姿を現す。

 

僕は追ってくる人面樹の方を振り向き、大量の酸素を肺に入れるために深く息をする、新鮮な酸素が肺に入り血液によって体全身に運ばれることに生を実感しながら気合を入れるために叫ぶ。

 

「かかってきて」

 

何も考えてないけど模倣する魔法が僕にはある。さっきは失敗したけど今度こそ成功させないと僕は死ぬ。そんな覚悟を決めて人面樹をまっすぐに見つめる。恐怖心を無理やり殺して生きるために僕は構える。

 

人面樹が細い枝を僕に向けて2本伸ばす、その速度は前の僕なら見ることすらできない速度のはずだがこの体の動体視力なら見える。僕はそれをローリングで草の上に転がりながら横に避ける、それを狙っていたと言わんばかりに太く先が尖った枝を僕のお腹に向けて刺そうとしてくる。

 

僕は一か八かの賭けに出る。僕を殺そうとする枝を跳んで避けようとする。僕は人面樹の真上へ跳び込み何百本の枝は僕を狙ってホーミング弾のように正確に僕を狙いにかかるが、枝が僕の真下に来た瞬間に僕は今の僕でも模倣できそうな魔法を使う。

 

『パルプンテ』

 

この呪文は何が起こるかわからないひょっとすると自爆するかもしれない一か八かの賭けだ、だからこそ弱い僕には一発逆転のチャンスはこれしかないのだ。

 

僕の体全体が金属のように頑丈になる。見た目も金属光沢が見られて僕の重さは何十倍にもなる。この呪文は「アストロン」、体が鉄になり、一時的に完全無敵の防御を得られる代わりにその間動けないデメリットがある呪文だ。

 

ありがとう11の勇者……君が大乱闘スマッシュ◯ラザーズで見せてくれたおかげで僕はこの結果を手にできた。

 

その重くなった体で重力に従い落下していくことで人面樹の枝と幹を砕いていく。迫り来る枝は途中で折れ、太く頑丈な幹はトラックで押しつぶされるように破壊されていく。可哀想なほどの破壊音と叫び声が聞こえるが僕は遠慮なく潰していく。動物じゃなくて木だから罪悪感も薄れる。

 

鉄の塊となった僕は人面樹を壊して、人面樹はもう2度と動くことはなく木のモンスターからただの倒木へと変じた。

 

僕は人面樹を倒した 僕はレベルアップした。

テレテレッテッテッテー♪

 

そんな冗談はさておき、早くこれ解けないかな?なんか人面樹がどんどん光になっていってるんだけど!!

ちょっと待て、そのリンゴを全て置いてから消えろ!僕のリンゴがぁ〜!

よし!解けた!早くりんごを一つでも回収しないと、あと三つしか残ってない!さっきまではもっとあったじゃん!

 

僕は人面樹の顔の部分を踏み台にし強く足場を蹴りリンゴに飛びつく、三つの中で1番美味しそうなものだ。

 

「ラスイチゲット」

 

早く食べよう、消えてしまう前に食べないと勿体無い、いただきます!

 

リンゴをそのまま齧る……噛むたびに心地いい食感に溢れるほどのリンゴの蜜、それなのに甘すぎず程よい酸味もありパーフェクトハーモニーを作り出している。そして何よりも皮すら美味い、皮は本来なら捨てるような場所だが皮がリンゴの果肉の美味さを引き立たせるような味わい。

 

ここが某料理漫画の世界なら服は弾け飛んでリンゴのプールに溺れているはずだ……服は今も着てないけど。

 

僕は食べ終わるとリンゴの中にあった種を見る。これを使えばあの人面樹が生えてくるのでは?そしてあのリンゴをまた食べられるのでは?

僕はとりあえず持ち帰ることにした。今は命懸けで倒した人面樹を軽く倒せるようになってから栽培を始めよう。栽培が上手くいったらそのリンゴを売って稼ぐのもいいかもしれない。

 

将来設計図を立てながら帰ろうとするがあることを思い出す。

そういえばがむしゃらに走ったから帰り道がわからない……

オーマイゴット

 

────とりあえず辺りを探索するしかないか

 

森の中で場所もわからず、とりあえず歩き回っていると少し開けた場所に一つのボロ小屋を発見する。音が全くしないし、人がいないなら私が住んでもいいのかな?そんな期待を込めてゆっくりと扉を開く。

 

「お、お邪魔します……!」

 

玄関の扉を開けると死んでから随分経ったような白骨死体があった、服装から見て男性だろうか?あと近くに少し長めで鞘に入っている剣が一つ落ちていて壁に背を預けながらこちらを向いて座っていた。

めちゃくちゃ怖いけど家が欲しいのでとりあえず家の中を探索してみる。全体的に埃が溜まっていて、鍋などが少し錆びてはいるけど使えないほどでは無いことを考えて1年から2年ほど前は使われていたと考える。

すると机の上に何やら古い手紙が置いてあったので読んでみることにした。

 

"愛しき◻️◻️よ、お前を残◻️て先◻️つか◻️とを◻️してくれ。

 ◻️◻️シ・◻️◻️ク◻️より"

 

 

多分、恋文なのかな?いや子供に向けてもあるか……いろんなところが虫食いになっててわかりにくい。

この人は誰かを愛してこの手紙を送ろうとしたけど間に合わなかった、そんなところだろう。

 

僕はおそらくこの人の所持品であったであろう大きめのシャベルを持って外に出る。この家やこの人の所持品を使わせてもらうのだからせめて埋葬ぐらいはしてあげないと。

 

僕はこの家の横に穴を掘り、白骨死体をその中に入れて土を戻す。名前すらもわからぬ彼の墓石代わりに彼が持っていた剣を使う。

 

「せめて安らかに眠ってください。その代わりに僕があなたのものを使わせていただきます」

 

僕は埋葬したあとに家の中で使えそうなものを物色する。

 

ナイフ、鍋、地図、お金、毛布そして衣服だ。

 

そうだよ衣服が手に入ったよ!!ちょっとボロボロだけどそれでも嬉しい。何も着ないのは肉体的には大丈夫だけどメンタル的には死ぬところだった。

 

男性物の服だけどこの体よりサイズが大きいからすんなりと着ることができた。まあ、萌え袖にはなるけどそこは仕方ない。

 

あとは地図だ、この周辺のことが描かれているようだけど僕は地図なんて読めない、それに文字も読めないと思ったけど何故か知らない言語なのに読めてなんとなくわかったのは東に進むと村があることぐらいかな。この世界での角を持っている人間の扱いがわからないから不用意には立ち入らないでおこう。もしかしたら殺されるかもしれないし……

 

持ち物の整理をしていると一部壁の無い部分から見える太陽の光がオレンジ色になっていることに気づいた。

もう夕方か、夜は1番危ないし今日はこの小屋で寝よう。結構ボロボロだけど一応毛布もあるしこれを体に巻いて寝よう。明日からは食糧の確保と僕の修行だ…今はきっと力が足りないだけで力をつければいろんなアニメやゲームキャラの動きや技を模倣できるはずだから、とりあえず使いやすそうなものから練習していく。

 

今のところパルプンテしか模倣できてないしね。

 

今はいつかわからないけどシュタルクという男の子にも会わないと、一緒に描かれてるイラストも多かったし関係人物だろうし。

あとそっち系でも描かれてたのは見たんだけどそういう関係なのかな?まあ僕は元々が男の子だからそんな関係にはならないだろうし大丈夫でしょ。

 

とりあえず今日は明日に備えて寝る。おやすみ自分。

 

 

 

 

あと最初から思ってたんだけど………表情筋が全く動かないのはどうして???

 

魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます

  • 『』
  • 《》
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