「本当になんでスライムがここに?」
あ、見つかった。
でも逃げもしないし追いかけても来ないな……仲間にできるかな?
やっぱりスカウトアタック?
モンスターズ式の方がいいよね。5とかの倒して仲間になりたそうにこちらを見てくる可能性は低いしスカウトアタックにする。
さて、スライムだし霜降り肉とかは無くても1発でスカウトできるかな?
ゆっくりと近寄って
『スカウトアタック』
僕の体は青いオーラに包まれ不思議な力が湧いてくる。
腕を突き出し中指を親指で押さえ込み力を貯める。
そして何もしてこないスライムの眉間?に本気のデコピンをぶつけた。
その衝撃でスライムは転倒して顔が見えなくなる。
ふふふ、僕には見えるし聞こえるぞ!スカウトの時に出る右上のゲージが100になったのとスカウト成功時の楽しそうな音楽が!!(※幻覚と幻聴です)
するとスライムが起き上がりこちらを見つめてくる……これってスカウトできたのかな?
……表情が一切変わらないせいで仲間になったのかすらもわからない。
「遅いじゃない。何か起こったの?」
困っているとアウラさんが後ろから追いつき僕に声をかけてくれた。
………アウラさんには悪いが必要な犠牲なのだ許してくれたまえ。
「いけ!スライム!アウラさんに攻撃!」
「え?」
スライムがめちゃくちゃ跳ねながらアウラさんに突撃して体当たりを顔面に食らわせる。
「成功してた!」
ふへへへへ、最高な気分だぜ!!
このまま育てるのもいい、配合もしてみたいな。
でもこのまま育てて『スラ・ストライク』をやらせたいな。
『エボルシャス』を覚えさせて勇車スラリンガルとか死神スライダークとかスライムジェネラルに変身させて一緒に戦ってみたい。
あー、最高すぎる。流石鳥◯明だよな。スライムがこんなに可愛くて倒したくなる見た目になるなんて。
「ちょっと!いきなり酷いじゃない!」
「あ、生きてた」
「痛くも痒くもないわよ」
「つまりこのスライムは低レベルか……育てがいがあるな」
「それで……この魔物は?見たこともないんだけど」
そう言いながらアウラさんは飛びついてきたスライムを顔から引き剥がし膝の上に置く。
「……異世界の魔物です」
「……異世界?」
「はい!突然現れたので僕の力で仲間にしました」
すごい間抜けな顔を晒しながら驚いているアウラさんを放置してこのスライムに名前をつけることにする。
「スラリン、スラきち、スラぼう、スラお…etc」
うーん、どれにするべきか……個人的には最初の仲間スライムということでⅤに倣ってスラリンとドラゴンクエストモンスターズテリーのワンダーランドで最初に仲間になるスラぼうの2つが強いな。
「アウラさん、アウラさん」
アウラさんに話しかけると膝上のスライムをぽよぽよしながら遊んでいた。
「何かしら?」
「このスライムの名前なんですがスラリンとスラぼう、どっちがいいと思います?」
「なんで私に聞くのかはわからないけど個人的にはスラリンがいいと思うわ」
「そうですか……じゃあスラぼうにします」
「私の答え聞いてた?」
「聞いてましたよ?実は僕耳がいいので」
「あらそうなの?なら安心ね……じゃあなんでスラリンにしないのよ」
「そんなのアウラさんが選んだからに決まってるでしょ」
アウラさんは虚無った目でこちらを見つめながら懐から天秤を取り出した。
僕はその天秤が目に入った瞬間に両手の手のひらを地面に置き、足は正座のような体勢になり、頭をアウラさんの足の辺りまで持っていく。
「申し訳ありませんでした」
これが日本の伝統文化…DOGEZA。
みんなはいじりやすい人をいじる時には境界線を見極めようね。
じゃないとこうやって謝ることになるぞ。
僕との約束だ!
別に死ねば天秤は解除されるとはいえ死ぬ時もしっかりと痛いので出来るだけ避けたい。
さっきは咄嗟の出来事だったから仕方がなかったけど謝って避けられるなら僕は靴でもなんでも舐めることぐらいはするぞ。
「じゃあスラリンにする?」
あ、そこなの?怒ってるとこそこなの?
「はい、スラリンにします」
そう言うと天秤を懐にしまってくれる。
助かった…自殺するところだったよ。
「それはさておき温泉行きましょうか」
「それで角はどうするつもりなの?」
「今から教える魔法を覚えてください」
「ここで?」
「ここでですよ」
その後3時間ほどかけてアウラさんには
「本当に見えなくなったわ……これを使えば人間を騙し放題じゃない」
そんなことをほざきやがったアウラさんを後ろから腕で輪を作るように拘束する。
そのまま僕の体を90度後ろに曲げながらブリッジのような体勢になりアウラさんの頭を粉砕する。
ジャーマンスープレックスである。
この人を止める時はプロレス技で止めることにすると2分前に決めたことを実行した。
強く地面に叩きつけられたアウラさんから人体からなってはいけない音が鳴り響いたがまあ、生きてるでしょ…魔族だし。
「生きてます?」
「く、首が」
「あ……これはダメかもしれない」
『ベホマ』
緑色の光がアウラさんの変な方向へ曲がった首を治していく。
「回復しましたから痛みも傷もないはずですがどうですか?」
「何するのよ!!」
「だって人を騙すとか言ったから……」
「私たち魔族……人を騙して食べる種族……人を襲うのが常識、わかった?」
「?」
「……ダメっぽいわね。まるで理解していないわ」
いやだって、僕は人を襲いたいとか食べたいとか思ったこと一度もないし。
「次からはそんなこと口にしないでくださいね。次は死ぬより恐ろしい目に遭わせますよ」
アウラさんはその言葉に必死で頷いた。
理解してくれたようで何よりだ。
「さて、魔法も覚えたことですし温泉に行きましょうか」
「スラリンはどうするつもりなの?」
「………」
考えてなかった…魔物だしな、普通に持ち込んだらアウトだよね。
うーん、どうしよう。
「まさか考えてなかったの?」
「……考えてませんでした」
「貴方の魔法でなんとかできないの?」
魔法か……仲間を見えなくしたり小さくしたりする魔法?
見えなくするのは自分まで含まれるし、小さくするのはあるにはあるけど攻撃系だから僕の攻撃に耐えられる気がしないし。
………馬車送りが一瞬思いついたけど馬車が無いし、モンスター牧場にも送れないし。
いっそのことぬいぐるみとして偽るか?
「スラリンをぬいぐるみとして扱っていきますか」
「それでいけるの?スラリンは生物よ?普通に動いた瞬間に終わりじゃない」
「そこは眠らせて宿に置いていきます。ラリホーという魔法で眠らせておけばスラリンは動きませんし、スライムという種族は特殊な個体を除いて声を出しませんから」
「わかったわ、それでいきましょう」
僕とアウラさんとスラリンは山を下り温泉街へと戻っていく。
「ただいま戻りましたー、温泉は流れてきました?」
温泉宿の受け付けでその言葉を言うと午前中に話したお爺さんとは違いおじさんという感じの男の人が返事を返してくれた。
「ああ、この度は本当に助かった。今すぐ報酬を渡そう」
「それに関してなんですが今日の夜でどこかの時間に温泉の貸し切りってできますか?」
「その程度のことなら任せてくれ。元々今日はお嬢ちゃん以外客もいないからな」
「ありがとうございます。あと1人泊まる人を追加することってできますか?」
「そっちの綺麗なお嬢さんか?さっきも言った通り今日は客がいないからな。2人部屋に変えておいたらいいか?」
「ありがとうございます」
「じゃあこっちの鍵を使ってくれ、2階の1番奥右の部屋だ。
あと今回の依頼の報酬金は受け取っておいてくれ」
僕は鍵と報酬金を受け取り2階にいくと部屋を開ける。
なかなかいい部屋だ。
そう思っているとアウラさんはベッドに寝転がる。
「なんだか不思議な感覚だわ」
「どうしてですか?」
「本来魔族がこうやって宿に泊まることなんてしないからよ。
ベッドで寝ることはあってもほとんどが略奪品や街を襲った跡地に残った物だもの。
だからこうして店主と会話して宿に泊まるなんて新鮮じゃない」
確かにそうかもしれない。僕も宿に初めて泊まったのはクラフトと旅をしている最中で師匠と出会う前の8年間はお金もなければ角を隠す手段もなかったから野宿生活を送っていた。
「じゃあ今日は楽しみましょうか。
僕とアウラさんはこれから旅をしていく仲間ですし交流を深めるチャンスですね」
「え?」
「どうかしました?」
「…温泉についてくるのは承諾したけど旅についていくなんて一言も言ってないじゃない」
「………」
「………」
「いいじゃないですか!僕は魔族の人を知りたくて一緒に旅をしたい!アウラさんは勇者が怖くて戦力が欲しい!
どっちにしても得しかないじゃないですか!」
「いやよ!貴方と一緒にいたら人間を殺せないじゃない!」
「じゃあ頑張って本能克服していきましょうよ。
僕と一緒にピサロを目指しましょう」
「ピサロって何よ!?」
「別世界の魔族の王様で後々勇者の仲間になったイケメンです」
「じゃあ貴方1人で目指しなさいよ、私には関係ないじゃない」
「僕は人を殺したことすらないので敵から味方になるピサロポジションじゃありませんよ。ピサロは理由があるとはいえ悪から善になったタイプなのでアウラさんがやってください。
僕はホイミン枠です!」
数時間後。
「あ〜気持ちいいですね〜〜」
「そうね〜さっきまでのことが馬鹿に思えてくるわ〜」
温泉は気持ちいいな〜。
貸し切りだから角が液体に触れて見えるようになっても構わないし、大声で喋っても迷惑にならないし、貸し切りサイコー。
「でもやっぱり冬の寒い時期の温泉に入りたかったな〜」
「貴方の魔法でなんとかできないの?」
ドラクエの魔法でか……何かあったかな?
マヒャデドスで擬似的な冬を作ることはできるけど迷惑すぎるし。。
ラナリオンで雪を降らせるかもしれないけど天候操作とか時間操作系の呪文は師匠から止めろって言われてるし
…………ネタ系で何かあったかな?
ヨシヒコ系というかメレブの呪文は色々と便利なやつが多かったし何かあったかな?
「………あ」
「思いついたの?」
「今からやってあげますよ。だから温泉から出てください」
僕とアウラさんは温泉を出て秋になりきれていない少し生暖かい風を感じながらアウラさんに魔法をかける。
『チョヒャド』
「……何か変わったかしら?」
『チョヒャド』
「少し寒くなったわね」
『チョヒャド』
「ブランケットが欲しいぐらいの寒さになったわね」
『チョヒャド』『チョヒャド』『チョヒャド』
『チョヒャド』『チョヒャド』『チョヒャド』
『チョヒャド』『チョヒャド』『チョヒャド』
「…………寒い!!」
そう叫ぶとアウラさんは温泉に飛び込んだ。
「は〜〜〜〜あたたか〜〜い」
「気持ちよくなりました?」
「さっきの3倍ぐらい気持ちいいわ〜」
じゃあ僕も。
『チョヒャド』『チョヒャド』『チョヒャド』
あ、3回目でそこそこ寒い、でももう少しかけるか。
『チョヒャド』『チョヒャド』『チョヒャド』
もう無理だ!
僕も温泉に飛び込んだ時に生まれた波がアウラさんにかかってしまう。
「ちょっと!少しは落ち着きなさいよ」
「アウラさんもさっきは飛び込んでたじゃないですか」
「………それはそうと貴方の魔法ってこんなこともできたのね」
「話を逸らしましたね?
この魔法は世界を3回ほど救った魔法使いが編み出した魔法の一つです。ちなみにアウラさんと初めて出会った時にかけた三つの魔法を編み出したのもその魔法使いです」
「きっとその魔法使いは恐ろしいほど性格が悪いのね」
半分ぐらいあってるかも、まだまだ凶悪な呪文は多いからね。
そういえばこの世界に仏っているのだろうか?いたとしてもヨシヒコの仏みたいにポンコツなのは嫌だな。
「そういえばこの宿で牛乳売ってましたけど、温泉を出たあとに飲みます?奢りますよ」
「温泉上がりに牛乳?どうして?」
「アウラさんは知らないんですか?温泉上がりの牛乳は100倍美味しいですよ」
「そうなの?じゃあ奢ってもらいましょうか」
このあと温泉から出ようとしても魔法の効果で寒すぎて出れなくなっていた。
魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます
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『』
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