ぷるぷるぼくわるい魔族じゃないよ   作:メヌエットゆりー

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子供と眼鏡と魔族

 

「それでなんで僕なんかが聖都に?殺されない?大丈夫?」

 

「隠蔽する魔法もありますし大丈夫でしょう。もしバレた場合は諦めてください」

 

「流石にそうなった時はハイターのおっちゃんを盾にして逃げるから安心して」

 

「はっはっは、私も全力で対抗するので安心してください」

 

「何も安心できないよ」

 

ハイターのおっちゃんから聖典をもらってから8年……聖典に隠された暗号をインテなどで無理やり賢さを上げて解き、わかった女神様の魔法をハイターのおっちゃんに披露したらなんだか大変なことになった。

 

なんでもそのことを聖都で発表しないかと提案され、面倒で一度拒否したのだが今まで僕に使用された金額を教えられ拒否できなかった。

 

そういえばこの10年間一度もお金稼ぎをしていないのを思い出し、自分がニートになっていたことに気づいてしまった。

 

そして今現在…おじさんの家から聖都までハイターのおっちゃんと一緒に数日かけて馬車で移動している。

 

「それで君は何を作っているのですか?」

 

「これ?パペット人形だよ。昨日行った孤児院のマザーが縫い物してたでしょ?あれを模倣して裁縫技術を真似てみて作ってみた」

 

ハイターのおっちゃんが移動中にも孤児院に寄り、挨拶したり子供達に冒険譚を話していたりしていた。

 

「どうして急に?」

 

「また明日にも孤児院によるでしょ?昨日の孤児院でハイターのおっちゃんが話をしている時に暇そうにしている女の子たちが見えたから次の孤児院では人形劇でもしようかなと」

 

するとハイターのおっちゃんは驚いたのか目を大きくしていた。

 

「…君は本当に産まれる種族を間違えてきたとしか思えませんね」

 

僕の頭を撫でながらそう言ってくる。

 

「よし、とりあえず二つほどできたから人形劇を見せてあげるよ」

 

「それは楽しみですね」

 

「じゃあやるよ……『わらえるストーリー』」

 

僕は特技としてのわらえるストーリーを発動させ脳内に浮かんでくるお話を展開する。

人形を動かし、声を変え、約10分。

 

「こうしてお爺さんはスライムのお嫁さんとして生きていくことになりましたとさ、おしまい」

 

「アッハッハwwwww」

 

笑いすぎでは?怖……

特技での使用はやめた方がいいかな?

 

そうこうしているうちに今日泊まる予定の村に着く。

 

「ほら、村に着いたよ」

 

「wwwwww」

 

……僕は笑い転げているハイターのおっちゃんを無視して馬車を停めた後村に入って行く。

 

村に入り宿屋を探していると村人たちが一ヶ所に集まり何かの話をしていた。

少しだけ覗き込むと若い男性が頭から血を流しながら倒れていた。

 

「大丈夫ですか?」

 

「あ、あんたは?」

 

「僕ですか?聖都に向かう最中の魔法使いです」

 

そう言いながら僕は聖典を片手に若い男性の傷を治していく。

 

女神様の魔法はドラクエの回復系呪文よりも効力は強く無いとはいえ音は出ないし不意打ちには使いやすい。

 

「嬢ちゃん…魔法使いじゃなかったのか…」

 

「え?魔法使いですよ?ついでに僧侶も戦士も武闘家もやってるだけですよ。とりあえず応急処置は済ませたので後から来るメガネをかけて酒を飲んでそうな神父がなんとかしますのでご安心ください」

 

すると安心した顔つきになり複数人で若い男性を運んで行った。

 

「さて…………宿屋の場所を聞くの忘れてたな。まあ、歩いていればその内見つかるでしょ」

 

そうして歩いたりパペット人形の練習をすること30分……ハイターのおっちゃんがとある銅像の前に立っているところを目撃した。

 

「おーい、ハイターのおっちゃん!」

 

「リーニエ……私に押し付けましたね?しかもほぼ全回復させたのにかかわらず……」

 

「まあまあ、無名の僕より有名なハイターのおっちゃんが治したと思わせた方がいいじゃん。それよりもこの銅像を眺めてどうしたの?」

 

「これですか……これはヒンメルが昔に作らせた銅像ですよ」

 

「…………実物よりも…なんだか、イケメンな気がする」

 

「はっはっは、ヒンメルは自分の像に関してはうるさかったですから」

 

ふーん……銅像見てるとイラついてきたな。

 

「禿げさせてもいいかな?」

 

「それは止めておきなさい」

 

銅像を綺麗に掃除した後宿屋に泊まり普通に寝た。

 

 

次の日にまた馬車で移動しとある孤児院に来ていた。

 

ハイターのおっちゃんがシスターの人と話をしている最中、パペット人形を使い子供達と遊んでいた。

 

人形劇が終わると女の子たちが泣いていた。

 

「え、お話怖かった?ごめんね」

 

「ううん、いいお話だったから」

 

……やっぱり特技でのパペット人形劇は封印しようかな…

『愛のものがたり』を発動させてみたら女の子たちは泣くし男の子達はみんな寝てるし。

 

「おや、子ども達を泣かせて……イタズラでもしましたか?」

 

ハイターのおっちゃんがニヤニヤしながらこちらに聞いてきた。

 

「イタズラなんかしないよ、ちょっと僕の素晴らしい人形劇で感動させただけだよ」

 

「イタズラではありませんでしたか…」

 

「僕はイタズラする人は選んでするタイプだから子ども達にはしないよ。アウラさんには背中に氷を入れたり寝ている間に落書きしたりはしたけどね」

 

「やはりいつ聞いても頭がおかしいですね。私たちの持っている断頭台のアウラは残酷で無慈悲なイメージとはかけ離れていて別側面をしれて面白いですね」

 

「それを言うなら魔物や魔族側からすれば勇者やフリーレンは大量殺戮犯と何も変わらないしね、結局は視点や立場の問題だよ。

まあ、僕は魔族なのに魔族じゃ無いって知り合った人全員から言われたけど……」

 

「君は魔族というにはあまりにも純粋で正直で馬鹿ですからね」

 

「殺さないようにするから殴ってもいい?」

 

「いやー、怖いですね。殴られる前に寝ている少年たちを起こして冒険譚でも話すことにしましょうか」

 

そそくさと少年たちを引き連れて外へ逃げていく。

 

流石に子供の前でみっともなく喧嘩するのはイメージダウンになるからね、今日のところは許してやることにするか。

 

そんなこと考えていると女の子達に話しかけられる。

 

「他のお話してください!」

 

「うーん、ごめんね。お話はまだ作れていないんだ。その代わりにいいものを見せてあげるよ」

 

『ヒャド』

 

空中に氷の塊が出現する。

 

『バギ』

 

その氷だけを綺麗に削り、一つの氷の結晶を作り出す。

 

「わぁ〜綺麗!」

 

やっぱり女の子はこういうの好きだよね。

あとで男の子達には氷で剣でも作ってあげよう、男の子なら氷の剣と炎の剣は憧れるものだしね、見た目だけで切れないようにしたら大丈夫でしょ。

 

その後その孤児院に泊まらせてもらい一日中女の子からはごっこ遊びに付き合わされ男の子からはおもちゃ屋みたいにいろんな武器や魔物の氷像を作って欲しいと頼まれた。

 

僕は疲れたのか次の日のお昼頃まで寝てしまった。

 

魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます

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