ぷるぷるぼくわるい魔族じゃないよ   作:メヌエットゆりー

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「気づいたとき、僕は・・・僕は・・・魔族だったのじゃ!」

 

 

あれからどれだけの月日が流れたことだろうか……時間を確認する方法も無く、太陽が昇った回数を数えているわけもなくなんとなく4年ぐらい経った気がする。3回ぐらい雪の降る時期があったし3回冬を越したということだろう。

 

僕はあれから修行をしてメラミ(ちょっと強い火呪文)やヒャダルコ(ちょっと強い氷呪文)、ラリホー(相手1人を眠らせる呪文)などができるようになり、ナイフで火炎斬り(炎を剣に纏わせて斬る特技)、しんくう斬り(風を剣に纏わせて斬る特技)、マヌーサ斬り(斬られた相手が幻惑を見る特技)などができるようになっていたがそれ以上の呪文や特技となると途端に模倣できなくなる。

 

ご飯も安定してきて人面樹を倒すことによりりんごの量産ができるようになった。ラリホー、つまり相手を眠らせる呪文で人面樹を眠らせてからタコ殴りにすれば安定して勝てるようになっていた。人面樹が眠りやすいのはどの世界でも共通なのかな?

ちなみに人面樹は倒す前にリンゴを取ればリンゴが消えないことに気づいた。

 

そして急だが僕は旅に出ることにした。なぜかというと自分のレベルアップのためだ。この生活を続けても僕は成長しない。きっとこれ以上の成長には色々な経験が必要なのだ、アバンストラッシュをやるためとリンゴは美味しいけど生と焼きでしか食べられないのが辛い。この美味しすぎるりんごでアップルパイやタルトタタンを作りたいのだ!

 

そのため僕は死ぬ気で勇者達や魔王を従えちゃう魔物使いたちがこぞって愛用したルーラ(長距離テレポート呪文)を覚えたから旅に出ることにした。ルーラの模倣には1年ぐらいかかった気がするが結果オーライというやつだ。

 

現在進行形で雪が降っているが僕はいつものナイフと鍋、たくさんのリンゴを抱えて最後にみんなお馴染みの「ひのきのぼう」を右で持ち僕の冒険が始まった。

 

 

 

地図で見た通りとりあえず東に進むと村があるようだが今の僕がどういう立場かわからない。11の勇者のように迫害を受けるかもしれないという恐怖感から南に進む。確か南の方が森を出るのには近そうだからだ。

 

いつもの森の中を進み続けて数時間、森の中の人為的に整備された道らしき場所で朽ち果てた馬車らしきものを見つける。やっぱりこの世界って結構残酷なのかな?しかし僕からすればラッキーだ。服もボロボロだし、武器も欲しいので朽ち果てた馬車を漁る。

 

 

こっちの鉄剣はボロボロだからダメだな、食料も全部なくなってるや、動物たちが食べていったのかな?この服は……女性ものだけど状態が非常にいい。どうするべきか……元男としてのプライドを捨てて着るべきか、見なかったことにするべきか………

 

やっぱり着るべきなんだろうな……街に入れたとして明らかな男の物の服を着ているのは目立つし、着た方がいいんだろうけども……

僕は覚悟を持って一度だが着てみることにした。

 

 

スカートだからかすごくスースーする。しかも下着なんかは付けていないから余計にする。

 

鏡がないからわからないけど似合ってるかな?とりあえずこの服の下にズボンを履けばいい感じになるかな?昔中学時代に女子がしていたようにスカートの下にズボンを履いてみる。

 

あっ、これだ!これだったら少し恥ずかしいけどすぐに脱げるし、スースーもしない。

 

馬車漁りは大変満足な結果に終わり。次は道に沿って歩く。

 

すると大きな雪原を見つける。

 

しかしなんだかここにいるとむずむずする。なんというか誘導されているような……うーん、まあいいか。

 

その雪原を歩いているとあることに気づく。ちょっとした崖から見下ろせる洞窟前にオオカミが何十体もいる。あそこが巣ならグルグルとした声は出さないし獲物の巣なら誰も入って行かないことが気になる。

 

『メラミ』

 

とりあえず僕は自分の修行のためにもオオカミたちを倒すことにして、狼たちにメラミを放つ。

三つの小さな火球が放たれ一つになり大きな火球へと変化したそれは狼たちを燃やしながらあたり一面の雪を溶かして水蒸気を発生させる。

 

無傷だったオオカミたちは水蒸気と焦げた肉の匂いで視覚と嗅覚が奪われて僕には気づいていない。僕は水蒸気の中に飛び込み生き残ったオオカミたちにナイフで『アサシンアタック』(一定確率で即死させる特技)を使いオオカミたちの硬い毛皮で守られた喉にナイフを突き刺し殺していく。

 

水蒸気が晴れた頃には2匹しか残っておらず、その2匹は僕に同時に襲いかかってくる。僕はそれに『まじゅう斬り』(獣特効特技)で一体の首を斬り、そして僕の喉を狙い、噛み殺そうするもう一体には左手から『メラ』(小さな火球を飛ばす呪文)を大きく開いた口の中に食らわせる。

 

これで全て片付いたはずだ、そう油断していると突如として巨大なオオカミが降ってきた。そのオオカミの目は僕を殺さんとすることが視線だけでわかってしまう。おそらく子分たちを倒されて怒っているのだろう。

僕はナイフをしまい、その大オオカミを見つめ

 

「初めてのボス戦だから、初見突破させてもらうよ」

 

そう決め台詞をいい、メラを2発放つ。2つの火球はそれぞれオオカミの顔と右前足を狙うも、右前足を狙ったメラはいとも簡単に避けられ、顔に直撃した方はあまりダメージになっていなかった。

 

僕よりずっと強そうなオオカミを相手に僕はワクワクしていた。人面樹の時もそうだったが僕は自分より強い相手と戦うのが好きなのかもしれない。勇者達だって自分よりも強い魔王達と戦って勝ってきたのだから僕が僕より強い相手と戦って勝てないはずがないのだ。

 

オオカミが僕を潰そうと大きな手のひらを僕に叩きつけようとするが僕は『ヒャド』(氷呪文)で壁を作り敵の攻撃を少しは防ぎながら僕への視線を途切らせる。

 

相手が地面を叩きつけたことによって発生した土煙と雪煙を利用して相手の懐まで駆け寄り、スライディングで滑り込みオオカミの弱点である腹に向かって『きゅうしょ突き』を撃ち込む。この技は失敗すれば半分の威力になってしまう代わりに成功すれば一撃で相手を葬れる技だ。RPGの世界であるドラクエでは確率による技で弱かったがこの世界はRPGじゃない、自分で相手の急所に狙って撃つことができるため強い技へと変貌する。

 

僕は一度しまったナイフを引き抜き、ゆっくりと確実に殺せるようにオオカミの腹へとナイフを突き刺し押し込む。

 

するとオオカミは痙攣をしたのちに倒れ光になって消えてゆく。僕は君との戦いは無駄にはしない、この戦闘経験を糧に生きていくよ。

 

 

 

え?なんで模倣する魔法なのに呪文と特技を一緒に使えるかだって?

模倣できるということはその体で出来ることなんだから組み合わせることぐらいできるに決まっているだろ?

 

模倣ができればその技を習得したのと同じことだからね。

 

僕はオオカミ達が集まって見ていた洞窟の方に目を向けると僕が小さい頃から憧れて何度もレプリカを購入したり自分で作ったりした剣と似たような刺さり方をしている剣を見つける。

 

あれってまさか勇者の剣?

 

そう考えて洞窟に入ろうとすると頭をぶつける。すごく痛い。

何もない結界のようなモノにぶつかったみたい?だからオオカミたちは入れなかったのか……ここで結界に弾かれるということは勇者じゃないか勇者に敵対する種族だけでは?もしかして僕って魔物?

 

僕はその場でしゃがみ込み両手を顔に当てる。

 

「……魔剣士ピサロみたいに見た目人間の魔物タイプか〜」

 

うーむ、このまま街に行ってたら殺されたかもしれないな、このことを先に知っていて良かった。

 

勇者の剣欲しかったな……この世のどこかに魔王の大剣もないかな?魔王殺さないと手に入らないやつだけど……

 

 

まあいい、割り切って考えよう。とりあえず今は血でベトベトになった服とナイフを洗うことが先だ。

洞窟から離れた僕は鍋の中に雪を入れてメラで溶かして水にした後脱いだ服に水をかけて血を洗い流す、ナイフはその辺の雪に擦り付けて血を洗う。

 

 

洗った服をメラをちょうどいい距離で当て続けて乾かし、また旅を続ける。

 

なんだか寄り道しちゃったけど今度こそ南に進もう、街に行くと危ないことは確定したので街には寄らずに冒険するしかなさそうだな。

 

 

はあ、勇者の剣欲しかったな……

 

 

 

 

魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます

  • 『』
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