クヴァールさんがキャラ崩壊したかも
『インテラ』『ピオリム』『バイキルト』
僕はインテラで魔法の威力を上げて、ピオリムで素早さを上げて、バイキルトで力を上げる。
その倍率は全て2倍、1が2になり500が1000になる。元が大きければ大きいほど強くなるドラクエの強化魔法は桁違いに強くなり、呪文をかけられた者に絶大な力を与える。
その状態で右手に『メラミ』、左手に『ヒャダイン』を出現させ胸の前で合体させる。
炎のメラミと氷のヒャダインがぶつかりながら混ざり合い眩い光を出しながら弓矢の形に変形し、その弓を引く、落ち着いて目の前の相手に焦点を当ててから矢を掴んでいた右手を離す。
『メヒャド』
僕が呪文を唱え終わると目の前の相手から声が聞こえる。
『
飛んで行った氷炎の矢は相手から発射された殺人ビームとぶつかり合い対消滅を起こす。
これには動じずにぶつかり合う前に次の動きに移っている。僕は腰に差してある特に飾り付けなどはされていないシンプルな直剣を引き抜きながら相手に急接近を仕掛け特技を発動させる。
『つるぎのまい』
ランダムで当たる連続4回攻撃だが相手が1人の場合4回とも1人に当たる。僕はそれを活かして踊るように相手を切り裂く。それにしても硬い、僕の剣が折れたりすることや全く傷がつかないわけではないがどれもかすり傷程度のダメージにしかなっていない。
『
僕はそれに気づき一度距離を取るために地面を強く蹴り、後ろに下がったところにまたもや殺人ビームが僕に飛んでくる。
『マジックバリア』
目の前に緑色魔法陣が現れ、それが障壁になり殺人ビームを防ぐが完璧には防ぎきれずに右肩あたりが元々なかったように綺麗に抉れる。
とても痛い、このレベルになると肩だけではなく全身が痛いと脳が錯覚を起こし、全身が燃やされるように痛み出す。
『べ、ベホイミ』
左手から出た緑色の光は自分の体を内側から治し、傷口が完全に見えなくなるほどに体を回復させる。その回復の強さや早さと消費魔力量の釣り合いが取れてないとよく言われたからこの世界じゃチート級と言ってもいいのかもしれない魔法だ。
傷が回復したことを確認するために3回ほど肩を回す。
よし、完璧に治ってるな。
ということで戦闘を再開する。
僕は最後の手段にでる。あまり褒められた技じゃないが師匠に一撃与えないと村に行かせてくれないからな。せっかく『モシャス』という変身呪文も覚えて角を隠せるっていうのに…だからこそ明日には行かせてもらうために使いたくないけど、あの技を使う。
『リザオラル』
これで準備はできたはずだ。もう魔力がほとんどないけどこれでいい。
「……師匠」
「なんじゃ、リーニエ諦めるのか?」
「はは、ご冗談を……ただこれで終わらせるだけですよ」
「………」
僕はピオリムが継続している間に真っ直ぐ真正面から師匠に駆け寄る。
もちろん師匠は防戦するように魔法を何発か僕を囲むように放ってくるがその魔法が僕に当たることはない。
僕は自分の足を壊すほどの勢いで地面を蹴り、師匠へと飛び込む。
師匠はその行為に驚きながらも接近戦で僕を倒そうとするがそんなのは関係ない。
僕は命を全て賭けて発動する、実質的な究極技を発動する。
『メガンテ』
僕の体は内側から光を放ち、膨大な熱量を一瞬で蓄えたのちに身体を爆弾に変えて爆発する。
その威力はあたり一面を吹き飛ばし地面が揺れ動き、山が一つ崩れて土砂崩れを引き起こし、あたりの木や岩が滝のように流れていった。
「ふう、死にかけた。というよりも一回死んだか」
「待てリーニエ!さっきの魔法はなんじゃ!?」
初めて見た傷だらけの師匠が僕に問い詰めてくる。
「え?メガンテのことですか?ただの自爆魔法ですよ」
「それは食らった儂が一番理解しておるわ、それよりもお主がなんで生きておるのかを聞きたいのじゃ!」
「ああ、あれはリザオラルっていう蘇生魔法です。魔力を大量に消費しますがその魔法をかけられた者は一度死んでもその場で生き返ることができる魔法です」
「そ、蘇生魔法じゃと?」
「はい、隙を突くために師匠には秘密にして練習していた魔法です。ですが蘇生と言ってもかけられてから30秒で効果が切れるので自分で使う以外あまり使い所がありませんね」
「リーニエ……他にも蘇生魔法はあるのか?」
「ありますよ」
「……それらの技は寿命や病気で死んだ者はどうなる?」
「多分使えません。ドラゴンクエストの世界でもお墓などがありましたから」
「そうか……ならいいがその魔法を広めることだけはするなよ。その魔法は全ての生物が生まれながらにして内包する死を遠ざける禁忌とも言える魔法、お主だけならいいが他のものにはするな。わかったな?」
「…わかりました。ところで師匠、師匠にまともな傷を負わせられたので明日は村に行ってもいいですよね?」
「…………」
「もしかして忘れてました?まあ、決まったことなので明日は修行もお休みにしてくださいね」
「………わかった。じゃが今は体を休ませた方がよい。蘇生したとはいえあのメガンテという魔法は体にかなりの負担があるじゃろう」
「そうですね……指先すら動かないので連れて帰ってもらってもいいですか?」
「仕方ないのう」
そういうと米俵のように僕を肩に乗せてのそのそと家へと帰って行く。
メガンテしたせいで僕が裸なのも相まってすごい恥ずかしいけど人はたまにしか来ないし関係ないかな。
あれから一晩が経ち、戦闘を行えるレベルまでは回復していないが日常生活程度なら行えるようになっていた。
僕は今、モシャスを己にかけて角を無くして、いかにも女の子らしい服装を作り出す。その姿は少し前に師匠を倒しに来た魔法使いの女の子の姿をしており、少し複雑な気分だったがそれよりも自分の欲望のためと割り切った。
そしてルーラでラーゲル峡谷に行こうとするがとてつもない勢いで天井に頭をぶつけてしまう。ズキズキする痛みだ。
忘れていた。ルーラってテレポートというより超高速で空中を移動してまるで瞬間移動のような速さで特定の地点に行く魔法だから天井があるダンジョンや室内だと使えないんだった。
今度こそはと思いきちんと外へ出た後、ルーラを発動する。
青白く辺りが光ると一瞬の浮遊感があったと思ったら気付いたうちにはラーゲル峡谷に来ていた。
やっぱりルーラって便利だよな…これで消費魔力も無いに等しいほどなんだから。
よし、お金も持ったし付近の村でバターにミルク、卵に小麦粉もあればいいな。これでやっと生リンゴと焼きリンゴだけの生活が終わり、スイーツが作れるようになるけど肝心の砂糖があるのかだけが心配だ。
ファンタジー世界において砂糖が高級品なのはよくあることだからね、とりあえず村に入るとするか。
ザッザッザ
お!第一村人発見、この世界で初めて人間と会話するな…
「あ、あの、食料を売ってる所ってどこですか?」
「おや?見ない顔だね、旅人さんかい?食料品ならあそこの角を曲がってすぐのところの店がお勧めだよ」
「あ、ありがとうございます」
…………喋る時にあが付いてしまうよ!!まずい、前世で頑張って治したところが再発している。流石に12年間も人と話さなかったらこうなるか………え?クヴァール師匠?あれは別枠。
とりあえず言われた道を歩いて店に着く。
えーと品揃え的に欲しいのはチーズとパンかな?ここは旅人向けの携帯や保存しやすい食材を売っているところっぽいな、だからあのおばさんはここを勧めてきたのか。
チーズとパンを2つずつ買い、その店の人に小麦粉とバターが売っている店を紹介してもらいそっちの店に歩いていく。
小麦粉は買えたがバターが品切れでどうしようかと考えた結果牛乳からバターを自作することを考えて牛乳も買う。
そしてその店で砂糖まで買えてしまった。少しお高いが超高級品レベルではなく、ちょっとした贅沢品程度の扱いらしい。
僕は買いたいものも買い終わり、ルーラで帰ろうとする時にとあるお店が目に入る。それは服屋だ。旅商人が服をこの村で売っているようだ。
ちょうど昨日に服が一つダメになっていたので適当な服を買おうとしたのだが店の人に話しかけられる。
「どのような服をお探しですか?」
「え、あ、ちょっと見ていただけで」
「こちらなんてどうでしょうか?あちらの服もお客様に大変お似合いになるかと思いますよ、こっちの服も……」
まずい、店員に話しかけられた時の対処法がわからない。今も僕を疑似着せ替え人形にして服を何着も持ってきているがどれがいいのかなんて全くわからない。
「こちらの服がお客様には一番似合いますね。ああ、こちらの「この服を買います」……お買い上げありがとうございます!」
ちくしょう、適当な服が欲しかっただけなのにスカート系の服を買ってしまった。おまけにリボンまで貰ったけど付け方わからないし、この服も着方がよくわからないし………師匠なら知ってるかな?
僕は上に何もないことを確認してルーラを発動して家の玄関前に帰ってきた。
「ただいま」
「……リーニエ、買いたいものは買えたか?」
「うん、それと師匠はこの服の着方とリボンの付け方ってわかる?」
「お主……服などに興味があったのか…」
「ないよ、ちょっと商人に押し切られて買ってしまったやつだから」
「…………人を騙すのが得意な魔族が交渉で押し切られて商品を買わせられるとは……やはりお主は見てて飽きんのう」
「それでわかるの?」
「……まあいい、教えてやる」
僕は服の着方とリボンの付け方を覚えた。
「この服って見た目の割に結構動きやすいね」
「魔族でも服にこだわる奴らはかなり多い。お主もそれを着て戦うか?」
「うーん、そうしてみようかな。他の魔族と会った時に師匠に恥をかかせるのはダメだもんね」
「今のお主の実力だと恥をかくことはないじゃろうがこのクヴァールの弟子というのなら七崩賢に匹敵する力を身につけてもらわんといかんなぁ」
「七崩賢?」
「お主は知らぬのか?七崩賢とは7人の大魔族達の名称だ」
「師匠はそこに入ってないんですか?」
「儂は入っておらん。しかし儂がその7人よりも弱いわけでは無い」
「ふーん、つまりその人達と戦えるぐらいまで強くなったら師匠の弟子であることを名乗ってもいいと?」
「まあ、そうじゃな。お主の性格上、褒美があった方が燃えるじゃろう?」
「さっすが師匠、僕の性格が分かってますね」
「お主と過ごして四年も経てばお主のことなど手に取るように分かる」
「じゃあ僕が今からしようとしていることも?」
「……買ってきた食料とリンゴで何か作るつもりだ」
「正解です。正解した師匠にはリンゴのコンポートを食べさせてあげますよ」
「お主は本当にリンゴが好きじゃのう……」
師匠の言葉を聞き終わった僕は買ってきた食材を厨房に置いて、溜め込んである大量の人面樹リンゴと少し前に取っておいたレモンらしき果実を取り出す。
卵などは僕がヒャドで作った氷室に置いておいて、牛乳でバターを作るのだがこれは師匠にお願いしよう。
とりあえずからの瓶を煮沸消毒してそこに牛乳を流し込み、きちんと蓋をする。
「師匠〜、これが固体になるまで振っておいてください」
「なぜ儂が……」
「振っておいてください」
「いやじゃからなんで儂が……」
「振っておいてください」
「………わかった」
よし、師匠は快くやってくれるらしいので僕は厨房に戻り、リンゴの芯を取り除き、皮を残した状態で16等分にして鍋に並べる。
その鍋に水、砂糖、レモン汁を少量入れて弱火で20分ほど加熱するので薪の調整をしながら20分間ほど待機する。
待っていると師匠が疲れた顔でバターを渡してくれた。うん、しっかりとできているな。これは明日の朝ごはんに使うようだから氷室に置いておき、明日パンに塗って食べる。
また火の調整に戻り、出来上がったリンゴのコンポートを8個ずつ皿に乗せてフォークをつけて完成。
コンポートを師匠にも持っていく。
「師匠!作れましたよ!」
「この4年間で一番機嫌が良さそうじゃのう」
「だって今までコンポートですら作れなかったんですから、生か焼きしかない状態から考えたら魔法を覚えることよりも嬉しいです」
「………最近儂はお主が本当に魔族か怪しくなってきたぞ」
「まあ、そんなことはどうでもいいじゃないですか。今はコンポートを味わいましょう」
「では頂くとしようか」
そう言い体のサイズに見合わないフォークを掴み3つほど一気に口に入れる。
「どうですか?」
「ふむ、美味い。初めてお主にあのリンゴを食べさせられた時もあまりの美味さに驚いたがこれほどまで変わるとは……」
「じゃあ僕もいただきます」
リンゴのコンポートをフォークで刺し、前世よりも小さくなった口に運ぶ。
う、美味い!今までの生リンゴとは違い砂糖の甘さが加わることによりリンゴの甘さも引き立たせている、しかし甘すぎずレモンのサッパリとした風味が味のしつこさを打ち消す。
シンプルな料理ながらここまで美味しいと思えるとは……
もう一回味わうためにコンポートを口へと運ぶ。
前世よりも鋭くなった五感全てを総動員させて食す。
目で宝石のように輝く姿を楽しみ、鼻でリンゴの香りを楽しみ、歯と舌で食感を楽しみ、耳で口内で楽しむ時に出る音を楽しみ、舌で味を楽しむ。
ああ、生きててよかった。もう我が人生に悔いはない……いやあるわ。アップルパイもタルトタタンも食べなければいけない……でもパイ生地が手に入らないからどうしようもない。
作れるらしいけど僕はパイシートを買って作っていたのでパイ生地の作り方なんて知らない。
…………村で教えてもらいたいなー
そんなことを考えながらコンポートを食べ終わり、今日は修行もないので早めに寝た。
魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます
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『』
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