ぷるぷるぼくわるい魔族じゃないよ   作:メヌエットゆりー

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ドラクエでは仲間と別れて1人で旅をすることになる状況がめちゃくちゃ好き

 

勇者が魔王を倒して3年

僕がクラフトを模倣しようとして地獄を見た日から4年

 

僕はクラフトと離れて1人で旅をしている。

 

ことの経緯を説明するといつも通りクラフトと旅をしている途中で人を襲っている魔族に出会い、コロコロしたわけだ。

 

僕じゃなくてクラフトがやったのだが。

 

それで初めて師匠と自分以外の魔族を見た僕は驚いてしまった。

容赦なく人を殺して、食べることもせずに殺し続ける様は恐ろしく思えた。

自衛のために殺したり、食べるために殺したりするのはわかる。

僕も昔は魔物たちを意味もなく殺していた時期があったからそれに近しいものなのかもしれない。

でもクラフトと旅を続けていると極力殺さないようにすることを考え、人に危害が及びそうならば殺すことにしている。

 

今回も村が一つ襲われて村中の人が殺されていたところに僕とクラフトがやってきてクラフトが魔族たちをコロコロしたわけだが僕は目の前で死んでもなんとも思わないが自分で殺すのはブレーキがかかった車のようにできなかった。

 

それで僕は魔族たちを知るためにクラフトと別れて魔族探しの旅をしている。

エルフであるクラフトが一緒にいたら戦闘にしかならないからね。

 

そして今は北部で旅を続け、ビーア地方の街で数週間滞在している。

 

「ねえ、おじいさん。皇帝酒(ボースハフト)ってそんなに美味しいものなの?」

 

「最上の銘酒だったと言われているが味はわからん。それよりも嬢ちゃんはその石碑の言葉が読めるのか?」

 

「うん、エルフの人に習った(習ってない)」

 

「その歳で読めるなんて、博識だな嬢ちゃん」

 

「これでも魔法使いだからね」

 

「嬢ちゃん魔法使いだったのか!杖も持ってないしてっきり商人の娘かなんかだと…」

 

「失礼な、それで遺跡は見つけたの?」

 

「いいや、まだだ」

 

「手伝おうか?僕もそのお酒に興味あるし」

 

「しかし嬢ちゃんの腕でどうやって?そんな魔法でもあるのか?」

 

「違うよ、木槌とかある?ちょっと貸して」

 

「支えを作るようにそこに置いてあるが、木槌でどうするつもりだ?」

 

「えーと初めてだから緊張するな」

 

『模倣する魔法 ビルダーズ』

 

その言葉と共に僕の姿はドワーフのおじいさんと同じぐらいの身長になり、その姿で木槌を振ると岩が簡単に砕け、四角いブロック状に削られる。

 

「今のはどうやって?木槌を振っただけで岩を綺麗に壊すなんて……」

 

「僕の魔法だよ。誰かを模倣できるんだけど建築技術で世界を救った人を模倣してみた」

 

「これはすごい!報酬は出すから手伝ってくれんか!!」

 

「いいよ」

 

そう言うと僕は木槌でどんどん掘り進める。その穴は物理法則を無視したかのように天井が落ちてくることはなく、四角形の道を作っていた。

 

「これならきっと遺跡を見つけられるはずだ!!」

 

「ふん、やあ、ほい、そい、はあ、てい」

 

掘り進めているとバキッという音とともに木槌が折れて使い物にならなくなる。

 

「壊れちゃった……ごめんなさい」

 

「そんなことはいい、1日で儂の一年分以上に掘り進んでいるのだから木槌の一つや二つ壊れても気にならないから安心してくれ」

 

「じゃあまた明日も来るから木槌を用意しておいて、もしくは鉄のハンマーとかでもいいよ」

 

「わかった用意しておく、明日もまた来てくれ」

 

「バイバイ、また明日」

 

手を振りながら、宿屋に帰っていく。

 

魔族を探すつもりで北部に来たはずなのに寄り道ばかりして路銀もなくなり、この街でどうやって金を稼ごうか迷っていたところだったので報酬を出してくれるのはかなり嬉しい。

 

この街は食事も美味しいので何も困ることはないし、長期滞在して魔族の情報を得ようと考えている。

 

宿屋に入り、一階の食堂でご飯を頼む。

 

「ビーフシチューセットで」

 

泊まる時に食事有りで頼んでいたので美味しいビーフシチューを頼む、あと今日は人面樹リンゴでデザートを作ってもらうように頼んでいるのでアップルパイがついてくる。

 

この宿屋に来た時に人面樹リンゴを食べさせてあげたら料理を担当しているパパさんがリンゴに惚れていくつか譲ってほしいと言ってきたのでデザートをつけることを条件に毎週いくつか譲っている。

 

「はいどうぞ、ビーフシチューのセットだよ」

 

「ありがとう」

 

そう言いながらビーフシチューを持ってきてくれた女の子の頭を撫でる。

この子は宿屋を経営している夫婦の子供だ。お兄ちゃんとは違いこの妹ちゃんは宿屋の仕事を率先して手伝っている。将来はこの宿屋を継ぐつもりらしい。

 

お兄ちゃんは冒険者を目指しているらしくなってよく僕に冒険の話を聞きにくるのでよく話してあげている。

 

「美味しい?」

 

「美味しいよ、妹ちゃんも食べる?」

 

そう言いフォークでアップルパイを切り取り、妹ちゃんの口元に運ぶ。

 

「いいの?」

 

「うーん、いいんじゃない?パパさん大丈夫?」

 

少し大きな声で聞くと厨房から腕だけを出してサムズアップした。

 

「ほらね?妹ちゃんの昼ごはんはいつも遅いし、これだけでも食べたら?」

 

「じゃ、じゃあいただきます」

 

「はい、あーん」

 

「あーん」

 

うん、可愛い。子供って純粋で可愛いよね。少し面倒くさいこともあるけど許してしまう。

 

そのあとアップルパイを妹ちゃんに譲り、ビーフシチューを食べ終わった僕はママさんに一言入れて部屋に帰る。

 

そして今朝に買った勇者の小説を読む。なんでも魔王とやらを倒した勇者の冒険を小説にしたものらしい。

朝から昼頃まで本屋のおばちゃんのお使いを達成した報酬で貰った物だ。

 

ベッドに寝転がりパラパラと本を捲る。

 

「勇者ヒンメルの伝説?」

 

わくわくしてきたな。

 

『勇者ヒンメルは僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンと共に冒険へと旅立ち、彼らは魔王を見事討ち倒した。

そんな彼らの旅の物語である。』

 

よくある導入だな、だけど勇者の物語は王道が一番面白いよね。

たまにヨシヒコみたいな変化球も面白いけどやっぱりかっこいい勇者が見たい。

 

それから本を読み進める。

 

勇者がどうやって仲間を見つけたのか、旅の中で起きたハプニング、七崩賢との戦い、数々の街を救った話。

そして魔王との戦い。

 

これぞ勇者という話が綴られていく中で気になる話を見つけた。

 

「腐敗の賢老クヴァールの封印?これって師匠のことだよね?

…………もしかしてあのハゲ野郎って勇者?」

 

いやいや、そんなまさか。……でも師匠を封印したのは確か青髪の青年(ハゲ)と高身長な僧侶(メガネ)とドワーフの戦士(モジャヒゲ)とエルフの魔法使い(ロリ)だったはず。

 

あれ?この本で語られてる勇者パーティとそっくりだな…………認めたくねぇ!!

あのハゲが勇者だなんて絶対に認めたくないぞ!!

 

いつか殺してやる。物理的にはダメだが社会的に殺してやる!!

 

しかも僕のことが語られていないじゃないか!!あの勇者をハゲさせたことも語られていないし……いつか出版社に問い合わせて勇者がハゲになったことを伝えないと。

 

あーあ、せっかく面白かったのにあのハゲのせいで不快な気分になったよ。

 

「もう不貞寝しよ!今日のことはさっぱり忘れて寝る!!」

 

僕は本をゴミ箱に投げつけようとしたが貰い物を捨てるのは失礼なので机の上に置いて寝た。

 

 

3ヶ月後

 

おじいさんから貰った鉄のハンマーで岩を砕く。

 

「これって遺跡っぽい?」

 

「こ、これだ!!」

 

「だけど結界みたいなものがかかってるね。僕じゃこの結界を破るのは不可能だよ」

 

「ならばフリーレンに頼むしかないか」

 

「フリーレンって勇者パーティの魔法使いの人だっけ?」

 

「そうだ」

 

「じゃあ僕はもうすぐこの街を去るしさ、最後にお酒飲んでみたいんだけど」

 

「それはいいな、見つけた記念に儂の秘蔵の酒をくれてやる!」

 

「リンゴのお酒ってある?」

 

「確か一本あったはずだ。皇帝酒(ボースハフト)を見つけてくれたのはリーニエのおかげだからな、その程度の酒ならいくらでも持っていけ」

 

「いいの?じゃあ遠慮なく貰っていくよ」

 

僕とおじいさんはおじいさんの家に行き、お酒を貰った。

なかなか高そうだ。酒の良し悪しはわからないけど誕生日にでも飲もうかな?

 

「じゃあ、これでお別れだね」

 

「そうだな、しかし皇帝酒(ボースハフト)を飲む時はお前も来いよ」

 

「できるだけ善処するよ」

 

おじいさんと別れたあと宿で別れの挨拶をして僕は街を出た。

パパさんがリンゴを惜しんでいたけど留まり続けても魔族の情報はあまり入ってこなかったので別の街に向かうことにする。

 

次は温泉街に行きたいな。

 

近くの街に温泉があるらしいし、そこに行こうかな。

温泉卵とかあるかな?

 

「あら?なかなかの魔力を持った魔族じゃない。あなた私の配下にならない?」

 

湯上がりにフルーツ牛乳も飲みたいな。

でも最近はそこまで寒くもないし魔法を使って寒くしようかな。

 

「聞いてるかしら?」

 

いつか師匠と一緒に入るのもいいな。

クラフトと一緒に行った温泉も気持ちよかったな。

 

「この私が見えていないのかしら?いい度胸ね、無理やり服従させてしまおうかしら?」

 

そういえばドラクエ3のリメイクでずっと温泉に入り続けてるおじさんとかいたな〜。

ドラクエだと服を着たまま温泉に入るとかできたのは笑ったな。

 

「もういいわよね?服従させちゃっていいわよね?」

 

ビルダーズ1で温泉が街の堀に入っちゃったせいですごいことになったのは楽しかったな。

 

「もう服従させるわよ」「さっきからうるさいですね、少し黙っててください」

 

『ブラズーレ』『モスキテ』

 

「ついでに『プリマズン』」

 

「え?ちょっと!!急に胸付近が気持ち悪いし、耳元から虫の羽音が聞こえるんだけど!!」

 

さーて、日が暮れる前に温泉街に急がないと。

 

 

 

 

 

 

 

 





『ブラズーレ』
ブラジャーを着けていなくてもブラがずれたような気にさせ、戦闘に集中できなくする魔法。

『モスキテ』
耳元で蚊の羽音が聴こえる気がしてたまらなくなる魔法。

『プリマズン』
体内のプリン体を増やし、痛風を誘発して大ダメージを与える魔法。
相手が痛風になるまでかなりの時間を要する。

魔法のカッコについて、どちらがいいですかね?下のやつなら今までのも修正してきます

  • 『』
  • 《》
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