てことで、エリチ回です。
番外編って訳ではないですけどね!
「あぁー、つ・か・れ・た」
マンションに帰宅し、すぐにソファーにもたれかかる。
最近はこれが日課になってきた。
あれから数日間、メイド喫茶でのバイトをそつなくこなしてきた、職場の雰囲気にも慣れ始め、ことり先輩のとのバイトも非常に楽しい――しかしだ、疲労感が半端ではない。
シフト時間から終わりまで、終始笑顔を突き通さなきゃいけない。
そりゃあメイド喫茶なためお客さんには笑顔になってもらいたい、しかしだなぜ僕が接客なんだ、それだとメイド喫茶の趣旨が変わっていると考えざる負えない。
男の僕でさえこの疲労にも関わらず、ことり先輩はまったく疲れを見せない笑顔だった、アイドル活動のたわものだろう。
先輩にとってとってのメイド喫茶は僕の思っているのとは違うだろう、そうでもなきゃあんな笑顔は作れない。
~Private Wars~
突然流れる着信音、この曲が着信音なのは非常に気に入っている。
しかしだ、流れるたびにμ'sから痛い視線を向けらるのは、正直辛い。だけど、僕がA-RISEファンなのを配慮してかはわからないが、変えて欲しいと誰も頼まない。
おっとっと、そろそろでなきゃ。
ディスプレイに表示される番号を確認するがまったく知らない番号だ。
間違い電話かなと思い電話に出る。
「こんばんわ唯君、冬美雪だけど覚えてるかしら?」
記憶を探ることなく、名前と顔が一致する。 変わった名前だ忘れる方が難しいだろう、それにあの顔立ちだしな。
「はい、覚えてますよ、例の件ですよね? もう少しまってもらえますか? 今週中にはなんとかしますから」
それは嘘だ、ホントはちっとも宛なんかない、これから探すとなると来月の新刊に間に合うか曖昧なところだ。
それでも強がりたいのが男って生き物それは仕方ない。
「平日中に見つかったら、休日にはさっそく撮影だから、空けておくようにしてね」
「休日に撮影ですね? わかりました。 見つかり次第、折り返し連絡します」
「それじゃお願いね、おやすみ」
携帯電話を耳から離し、腕を楽にする。
しかし、モデルの相方の件、本格的にまずい状況だな。
こうなったら土下座でもなんでもして、英玲奈さんに頼もうかな…………
自分の人脈の無さに、呆れため息をこぼす。
はぁ……
「とりあえずシャワー浴びるか」
シャワーで今日かいた汗やワックスを落とした後、コーヒー牛乳を片手に知り合いへ片っ端にメールを飛ばしていた。
要件は決まって、モデルの素質あるひといない? の一点張り。
しかしそう簡単にモデルになれる人なんて見つかるはずがない。
最低でも身長は160、女性で160は高いほうに分類されるだろう。
一度真姫を誘うか考えたが、生憎彼女のスクールアイドル、休日の休みにも関わらず練習に明け暮れてる。仮に休みができたとしてもその日くらい、身体を休めたいだろう。
ふと海外の女性友達が頭をよぎる。
彼女らは日本人とは違いスタイルがとても良い、決して日本人が劣っているというわけではないが、比べてしまうと一目瞭然だ、だが今は羨ましがっている場合ではない。
一刻も早く候補を見つけなければならない。
「どうする、どうする外国人のような、スタイル……外国人のような……」
なにか思い出したかのように、ポンと手と手を合わせる。合わせた際に生じる、音が部屋中に響き渡りその女性の名前を口にする。
「生徒会長の絢瀬先輩……」
たしかのあの人なら、十分すぎるくらの逸材だ、長い足に見た感じ160よい少し高めの身長、綺麗な金髪に、クォーターであることを証明できる程の顔立ち、容姿を褒めればいくつも出てくる、彼女なら、冬美さんも顔まけだろう。
しかし彼女も忙しいだろう、なんせ今は音ノ木坂は廃校の危機、生徒会もそれに手がいっぱいだろう……
いや、だからこそだ!
これなら生徒会長も了承するはずだ!
決行は明日! 万が一失敗に終わったとしてのために今から土下座の練習だ!
その日はおでこがすりむける程、土下座をした。
「唯君ホントに大丈夫? そのおでこ……」
心配になったのか花陽が聞いてくる。
これで何回目の質問だろう。
「大丈夫、大丈夫、おかげでバリエーションがいくつもできたからな!」
「バリエーション?」
バリエーションというのは、土下座に種類の事だ、ジャンピング土下座に、ハンドスプリング土下座、その代償におでこの痛みと、上と下階から苦情という、ラブレターが届いたが……
「どうせロクでもないことでしょ」
「興味でもあるのかな? ツンデレ少女さん」
「誰がツンデレよ!」
「あーそれと、もしかした今日部活行けないかも」
「最近唯ちゃん付き合い悪いにゃ、いつもことりちゃんと早く帰っちゃうし」
ビクっと少しだけ、肩が跳ねる。 ここでバイトしてるからと言っても問題はないだろうが、そのバイト先がメイド喫茶だなんて、絶対に言えない。
それに、もし言ってしまったら、ことり先輩まで巻き込んでしまう。
~~Private Wars~~
助け舟の如く、僕のケータイが鳴る。
「あぁーごめんごめん、電話」
「唯あんたまだ、その着信音なのね……」
「鳴るたびに呆れられるのに変えないなんて逆にすごいにゃー」
グサ! あはは、そんな傷口に塩を塗る言葉僕は求めてないな…………
「さすがです! 尊敬します!」
だよな! ファンなら普通だよな!
て、そろそろ出なきゃ
3人から逃げるように教室を退出し、トイレに駆け込む。
「もしもし、上井草です!」
「あー唯君? 今日誘ってみるのよね? もし大丈夫だったら今日打ち合わせしても大丈夫よ」
「わかりました、大丈夫でしたら、あと……。」
右手につけていつ、腕時計に目を向ける、時刻は四時ちょうど。
「一時間もしたらそちらに向かいます」
「ええ、わかったわ」
「それでは、後ほど」
ゆっくりと耳からケータイを離し、ディスプレイをタッチしで電話を切る
「それじゃ、行きますか」
絢瀬先輩を探しに廊下を歩き出して、僕は決定的なことを思い出す、お恥ずかしながら僕は超の付くほどの方向音痴だ、三年生の教室まで行くには問題はなかった、だがそれ以降に問題があった。 絢瀬先輩のクラスメートらしき人に聞いたところ、絢瀬先輩は生徒会室にいるんだとか、にこちゃん先輩もその場にいたが、少しめんどうなことになる予感がしたため、あえてスルーしてきた。
だがそれが墓穴を掘る結果になるとは。
「あの時素直ににこちゃん先輩に聞いておけば……」
「にこっちがどうかたん?」
なんどか耳にした違和感のある関西弁が僕に耳を通り抜ける。
「希先輩、こんにちは、別に、にこちゃん先輩はどうでもいいですよ」
「どうでもよくないわよ!」
くるりと一回典し周りを見渡す、このパータンはよく把握してる。
視線を下に向け、そのツインテールを視界にいれ決まってこの言葉。
「にこちゃん先輩いたんですか……」
「最初からいるわよ! まぁいいわ、あんたなんでさっき三年の教室にいたのよ」
「まぁ、なんでもいいじゃないですか。 希先輩、生徒会室まで案内してもらっていいですか? 少し野暮用で……」
「ええんよ、うちも今から向かおうと思ってたところや」
「せ、生徒会室!? あんたな「にこちゃん先輩、今日部活休みます! そうじゃ!」」
「ちょっと唯!」
これ以上話てもややこしくなりそうなためにこちゃん先輩を無視し、歩き出す。
廊下を右に回り、会談を半分辺りまで降りたところで、希先輩が聞いてくる
「よかったん? おいてきちゃって」
「大丈夫ですよ、こっちの用事も大事ですからね」
μ'sの件も大事だが、今はこっちを優先するべきだ。
「ならええんやけど……それと生徒会のなんの用事なん?」
「実は生徒会ではなく、絢瀬先輩、個人に用があるんですよ」
「なんや? 告白かぁ?」
「ち、違いますよ! たしかに絢瀬先輩は美人で背も高く、男なら好きになるのしょうがないかもしれないけど告白なんかじゃないです!」
「あら、うれしいこと言ってくれるわね」
「うちも用事あるからもう行くわ~ おおきに~」
な、なんなんだあの先輩は……
「それで私に用事と言うのはなにかしら」
改めて見れば、たしかスタイルだ、今から読モを始めってすぐにでもブレイクするだろう。
整った顔立ち、すらっと伸びた身長、綺麗なライトブルーの瞳、無意識に内に凝視してしまう。
「そんな見られると恥ずかしいのだけれど……」
「え? あぁ! すみません」
つい見入ってしまった、まるで歩く、芸術品だな。
これだけ人を惹きつける、美貌があるのなら是非ともμ'sの一員に推薦したいところだ。
「それで用事は?」
「そうでした! 付き合ってください!」
「え?」
「やっぱり告白やん!」
あんた、用事あるんじゃなかったのかよ!
しかし、いくら何でもすっとばしすぎた。 これだと誤解を生むだろう。
「すみません、色々短縮しちゃいました、1日だけ僕とバイトしてもらっていいですか?」
「バイト?」
「それってどんなのや?」
「ファッション誌LIGHTって知ってます?」
この質問はいらないことは承知のうえ、だけど念の為だ。
「ええ、もちろん知ってるわ。 よく妹が買ってくるわ」
「うちも知っとるで、女の子で知らない人なんてまずいないと思うで?」
「新刊で、新しい企画をやるらしくて、と言っても一度きりですけど、その企画ってのがテーマがイケメン高校生って訳なんですよ、じゃあなんで僕を選んだんだって感じですけど……」
何度考えても冬美さんが僕を選んだかさっぱり検討がつかない、僕は決して、容姿に恵まれてる方じゃないと思うけどなぁ……
「社長さん目の付け所がええね、ねぇエリチ?」
「たしかにそうね。」
え? あぁなるほどね。
「あはは、お世辞でもうれしいですよ!」
「まぁそう思ってた方が、他の男の子も気が楽やろね」
唯自身、気づいていないが、というか自分でそう思う人はまずいないが、彼の容姿はかなりの美男子だ、父も今は大人の渋さがある容姿だが、その奥には昔はイケメンだった言わざるおえない程の事実を充分に秘めている。
母の方に至っては元モデル、その美男、美女のDNAを色濃く、受け継いだのだから。
彼がモデルの採用されたとしても誰も疑わないだろう。
「そのテーマがわたしとなんの関係が? モデルなら、あなたで充分だと思うけど」
「それがだめなんですよ、相方も探してくださいってことなんです。 美人で、背の高い絢瀬先輩なら、大丈夫かなって思いまして、だから今こうやって頼んでるんですよ」
「私がモデルなんて無理よ……」
少し照れくさそうに頬を赤らめる先輩がとてもかわいらしく思えた。
「エリチなら、大丈夫だと思うけどなぁ、やってみてもいいんちゃうん?」
ここまでは順調、これで帰ってくる返答も予想できる。
「ごめんなさい、今生徒会の仕事が忙しくて。」
ほらきた
「廃校の件ですよね?」
「そうよ、だからバイトどころじゃないの、ごめんなさい」
「希先輩、音ノ木坂って共学ですか?」
「男子は一人いるけど、女子校やね、でもどうして?」
「まぁすぐわかりますよ、絢瀬先輩LIGHTはどんな雑誌ですか?」
「ファッションモデルや美容関係のよ?」
「あ、なるほどなぁ」
どうやら、希先輩は察しがついたようだ。
「え? どうゆうこと?」
「LIGHTと音ノ木坂の共通点は女性が多い、大抵の女性はモデルに憧れを持ちます、こんな人になりたい、会ってみたいと。
LIGHTを読んで、あなたの存在に気づく、そして憧れる。
要はあなたの存在自体が、音ノ木坂のアピールポイントとなるんです。バイトの件どうします?」
確認をとる必要はないだろうが、あえてだ。
「ハ、ハラショー」
okってことだよね?
作者明日から修学旅行なので急ピッチで書きました! なので誤字が多いと思います!
それはいつものことか…………
とりあえず楽しんできます!
わかると思いますが。
次回のエリチ回です。