シャングリラ・フロンティア〜福耳ピアス、神ゲーに挑まんとす   作:蠣崎 湊太

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貴方は何のためにポエムを書きますか?

きっかけは些細なことだった。俺の友人である日務楽郎は、それはもう超がつくほどのクソゲーマーで、よく昼休みの時とかにアレがバグるだのコレがバグるだの、よく分からない話を俺にしてくる。

 

「二度とやるかあのクソゲー!」なんて言葉とは裏腹に、あいつの表情はいつもどこかにこやかだ。

 

そんな生粋のクソゲーマーだが、どうやら最近様子がおかしい。

 

ウチの学校でも屈指の人気を誇っている斎賀さんと仲良くなりだしたり、天下無双のクソゲーマーの割に俺でも知ってるレベルの神ゲーに手を出したり。

 

そこで俺も、少し興味が湧いてしまった。シャングリラ・フロンティア、日本が誇る屈指のVRMMO。

 

ゲーマーではなくポエマーの俺がゲームをするなんて、些か場違いもいい所だが、気になってしまったんだから仕方がない。

 

恋のときめきは止められない。それは天使に向けられた花束のように、朽ちず、穢れず、絶え間なく。貴女という天使だけに、咲き誇る。

 

おっと、またポエムが出てしまったか。これも新作用のノートに追加しなければ。とまあ、そんなことを言っている間に、俺はヘッドギアを装着してベッドへ横たわる。

 

「身長と性別が変えられるのか...。ここは女の子にすべきか...?!いや、俺はポエマー。性別なんかには囚われないジェンダーレスな存在なのさ。」

 

俺は迷わず女の子を選択し、自分の好みのキャラメイクをサクサク進める。最終的に、いつの間にか茶髪で少し跳ねた髪をした、よく学校で見る美少女の見た目っぽくなってしまったが、これも天使の零した偶然にすぎない。

 

「お次は...ジョブ?ゲームの中でも勤労に励まなきゃならんのか。」

 

軽くスクロールしただけで沢山のジョブとやらが出てきたので、俺は適当に魔法使い(マジシャン)を選択した。

 

「まあ、ポエマーがぶん殴ったり剣で斬ったりしないもんな。スマートに行こうスマートに。」

 

他にも出身なんて項目があったので、そこも適当に彷徨う者を選ぶ。ほら、なんかポエマーが彷徨ってたら吟遊詩人みたいでかっこいいじゃん。

 

あらかたキャラメイクを進め終えて、いよいよ最後のプレイヤーネーム設定に移行する。

 

迷いに迷って、結局俺は自分のもうひとつの名前である、暁ハートへと決めた。SNSで多くのフォロワーを抱えているため、それがほんの少し気がかりだが、今はそんなことどうでもいい。

 

「行くぞ...!あいつが唸るほどの神ゲーとやら、やってみようじゃねえか!!」

 

最終決定、彷徨える魔法使い(好きな女の子と同じキャラクリをするへんたい)が遂にシャングリラ・フロンティアの世界へと.......!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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