ふわプリ   作:ソウブ

4 / 31
3話 クールクーラークーテスト!

 

 

 ほよっ。

 今わたしはふわプリのぷろろ~ぐ広場周辺にあるカフェで、くぅあちゃんと向かい合ってテーブルに着いています。

 

「やっぱり勉強したくない。ママに教わるのもなんか負けたみたいでいやだわ」

「くぅあちゃんは反逆者(トリーズナー)なの?」

 トリーズナーっていうのは、パパが持ってた漫画で知った言葉だよ。天邪鬼みたいな主人公のことを言ってたから、今のくぅあちゃんがそれっぽいと思ったんだ。

「なにそのクール単語。素敵じゃない。そうよ私は、とりーずなー、よ」

「でも勉強放りだしたらクールになれないからライブできない。ってこの前言ってたよね? 今のままでライブできるの?」

 

「それが問題なのよね。今日もママの監視を縫って抜け出してきたの。疲れたわ。勉強なんてできる力残ってないのよ」

「ほよ~頑張ろうよくぅあちゃん。とにかく一回ライブに成功すれば、力ぐらいいっぱい湧き上がってくるよ!」

 ふわプリのライブにはすごい力があるのです。

「勉強しなくてはならないのは分かってる。けどママや先生につきっきりで教わるのは嫌。――つまり誰か私に勉強を教えるに相応しい存在が現れてくれればいいのだわ」

 くぅあちゃんは自分への自信がありまくりです。自信があるのはきっといいことです。

「それなら探そう! わたしも手伝うよ!」

「勉強できるくらい力が回復したら探すわ。今はこのアイスカフェオレで心をクールに研ぎ澄ますのよ」

「そうだね。わたしも飲みたい」

 くぅあちゃんと一緒にアイスカフェオレを飲んだよ。甘くてほよよ。

 

「いませんかー。頭いい人いませんかー」

 甘いもので気持ちをほよほよさせた後、ぷろろ~ぐ広場でくぅあちゃんは自作の看板に「頭いい人来てください」って書いて掲げてます。

「本当にこれで来るのかなあ」

「来るわ。信じるのよ」

「ほよ……信じてみるよ」

 しばらくくぅあちゃんと一緒にふわプリの中を歩きます。広場を回って、奥にあるわたパレスの方も回って、また広場に戻ってきました。ここまで誰もわたしたちに近寄りたがらなかったよ。

「なぜなの」

「やっぱりもっと別のやり方が」

 

「その文言はティピファへの挑戦と受け取っていいリボン?」

 目の前に長い金髪の女の子が現れて、くぅあちゃんが持ってる看板を指差しました。リボンが髪や服にいっぱい付いてるよ。いやそれどころかリボンに埋もれてるくらいだよ。

「本当に来たね!」

「計画通りよ」

「それで、頭のいいティピファになにをさせたいリボン?」

「すごい見た目ね。リボン人間だわ」

「リボンが大好きなんだね」

「リボンはふわふわかわいいを表すトップアクセサリーよリボン。で、ティピファの頭脳を何に利用したいリボン?」

「学校の勉強よ。これなんだけど」

 くぅあちゃんは懐から折りたたんである紙を取り出します、最近出た宿題のプリントを用意していたみたい。

「ふむふむ。小学五年生の内容リボンね。これなら教えるのも楽勝リボン」

 得意げな顔だったティピファちゃん(自分をそう呼んでいるからお名前はティピファちゃんなのでしょう)が途中で固まってしまいました。

「――0点!?!?!?!?」

 ティピファちゃんはとっても驚いた顔をして後ろに三歩下がりました。

「これ、小学五年生の問題だよねリボン……」

「そのプリントは少し前の、ほよんと二人で勉強をする前の答案よ。今なら10点はギリギリとれるわ」

「10点……ぎりぎり……こ、こんな問題も解けない人類が存在するリボン……?」

「いま私をバカにしたかしら? ケンカなら買うわよ しゅっしゅっ」

「ティピファはケンカとか苦手だリボン。血の気が多い子だリボンね……」

「どう? あなたはこの私へ勉強を教えられるかしら。それとも、あなたが教えるには私のレベルと離れすぎていたかしら?」

「その態度で言われるとティピファのほうが頭悪いみたいリボン」

「それは私の頭が悪いといいたいのかしら? しゅっしゅっ」

「訂正するリボン。その態度で言われるとティピファのほうが勉強できないみたいリボン、といいたかったリボン」

「それで、できるの?」

「ま、まあ、ティピファにかかれば誰であろうと教えるのは楽勝リボン!」

「期待してるわ」

「ほよー! がんばろー!」

 

 それからカフェに戻って三人でテーブルを囲みます。

「強い敵が十一人います。こちらの戦力は三十人です。強い敵を倒すには一人当たり二人の戦力が必要です。それでは、なるべく戦力を温存したら何人で強い敵たちに立ち向かうべきでしょうかリボン」

「何人も必要ないわ。私が一人で無双するもの」

「なんでリボン?」

 

 ――――。

 

「6×5! これでどうリボン……!?」

「わからないわ」

「わからない!?」

 

「リンゴがいっこありました。何個リボン!?」

「一個よ」

「OKリボン!!」

 

 ティピファちゃんは根気よく一から勉強を教えてくれました。わたしも結構教わっちゃった。とってもわかりやすくて助かったよ。ほよ。

 

 

 そうして、次のテスト日の放課後。またふわプリのカフェで集まったよ。

 

「ふふふふ……」

 くぅあちゃんが不敵に笑います。テストの答案をババーンと見せつけてきたよ。

「70点取れたわ!」

「100点取らせるつもりで教えたんだけど、まあ偉いリボン」

「50点以上取るなんて初めてだわ。とても嬉しい」

「快挙リボンね。偉いリボンよ」

「ほよ。わたしは90点取れたよ。ほめてほめて」

「うん。偉いリボン。えらいえらい」

 頭撫でられちゃった。えへへ。

「これで気持ちよくライブができるわ。さっそく行くわよ!」

「ライブするならエへにお任せエヘ」

 くぅあちゃんはエヘさんと連れたってふわパレスへ走っていきました。

 

 

 ふわパレスのエントランスにあるカウンターを横切って奥の扉に入ると、不思議な色合いの部屋に出た。

 

「ふわふわポイントにデッキケースとコーデカードをセットしてくださいモコ」

 

 デッキケースからふわプリカードを四枚取り出す。

「ふっ、決めてあげるわ、クールに」

 空中に浮かぶわたあめのようなふわふわポイントに、デッキケースとふわプリカードをセットしていく。

 

 目の前から光が広がり、服が一旦消えて新しいコーデが私の体にサイズぴったりに纏われる。

 

「ブランドは涼やかなクールスタイルが特色の「グラースドール」モコ。

 ショートパンツスタイルの青色チェック柄の中には氷の結晶が描かれていて、くぅあさんの雰囲気にバッチリと似合っていますモコ。腰に黒いマントのようなものがついていてクールさも際立っていますモコ」

 

 くるくるっと回って。

 

「スタイリッシュふわアイスコーデ!」

 

 決めポーズ。顔に右手をかざす。

 

「ふっ」シュパーンッ。(光の粒が飛び散るサウンドエフェクト)

 

 着地したときには、ライブステージの真ん中に立っていた。雪が降り氷柱が張り付き氷の結晶が回る私だけ(固有)のイメージが表されてるステージ。

 

「改めてくぅあさんのライブが始まります! 今度こそ完遂なるか!?」

 鎧の人が私への期待をあおってくれるわ。

 

「今度は最後まで見せてねー!」

「前のライブ、途中まででも素敵な予感がしたからまた見に来たよー!」

 前回中断したにもかかわらず、観客もまだ私を見放していないわ。たとえ見放されていても期待なんてすぐに取り戻すつもりだったけれど。

 

 青色のマイクを手に持ち、ライブが始まるわ。

 

 曲名は「CCC」(トリプルシー)

 

 ~♪

 

「クールを 目指せ!

 クール クーラー クーテスト

 私の求める氷のかっこう

 ダサい真似などした日には 氷結が溶けるわ

 心で負けたら お手上げ

 ピキ ピキ ピキ ピキ ピキ ピキ ピキ

 パリーンッ

 そう クール クーラー クーテスト

 SO(そう) My Stand(マイスタンド) Ice Age(アイスエイジ)

 望んだ私は ここにいるわ

 アブソリュートゼロ」

 

 ふわふわ劇場 オープン!

 

 ふわふわ!

 ドキドキ!

 キラメキ!

 元気に目指せ! ふわプリアイドルナンバーワン! 

 

「世界に最高の 私が進出したら

 氷の嵐が 巻き起こるわ

 ピキ ピキ パリン(パリーンSE)」

 

 クールなキメポーズでライブの終了を飾るわ。

 

 ふわチケGET!

 

「キャー! クールよー!」

「氷のお姫様みたーい!」

「くぅあちゃんよかったよー!」(ほよん)

「なかなかいいじゃないリボン」(ティピファ)

 みんな満足してくれてる。嬉しい。

 

「ふふ、今回はクールにライブできたわ」

 

「氷原くぅあさんのふわふわランクがアイドル未満から初心者アイドルにランクアップしました。おめでとうございます!」(鎧の人)

 

 

 ふわパレスのエントランスでくぅあちゃんと合流したよ。

「くぅあちゃん、ふわプリは好きになった?」

「ええ、大好きよ」

 不敵に笑うくぅあちゃんは楽しそうです。

「よかった! ほよ!」

 

 くぅあちゃんが手に持ってるカードに目が行きました。

「くぅあちゃん、ふわチケゲットしたんだね!」

「ええ、これ何に使うのかしら?」

「わたしもわからないけどなんかいいよね。キラキラしてて集めたくなっちゃう」

 エヘさんが寄ってきました。

「ふわチケは「ふわチケ交換」というものをして、友達とか、ふわプリに来てる子同士で交換してエネルギーの共振を深くする役割があるエヘ」

「難しくてよくわかんない」

「ちゃんとプレゼンするつもりがあるのかしら」

「ふわチケ交換は、友達同士でふわチケを交換して宝物にするんだエヘ!」(怒)

「へえ、いいじゃない」

「くぅあちゃんわたしとふわチケ交換しよ!」

「もちろん」

 わたしのピンク色でキラキラしているカードをくぅあちゃんに渡して、くぅあちゃんからは青色でキラキラしていて、くぅあちゃんが今日ライブした衣装で決めポーズをとっているカードをもらったよ。

 わたしのデッキケースへ大切にしまっておこうっとっ。

 

「えへへ」

「ふふ」

 

 

 AIモコの、ふわプリコーデ紹介のコーナー☆

 

「今回紹介するコーデは氷原くぅあのふわプリ内通常服「クールコーデ・スタンダード」モコ」

 

「青地に白いラインが入った半袖にショートパンツの、シンプルクールデザインモコ」

 

「シュッとした雰囲気が視覚的にわかりやすいところがポイントモコ」

 

「涼しげな容姿のくぅあにとても似合っているモコね」

 

「以上、ふわプリコーデ紹介のコーナーでしたモコ~」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。