オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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十二話「妖怪の山・前編」

 遡る事1日前...

 文は守矢神社で赤い彗星の事を早苗に話した後、情報を得るため各地をまわっていた。

 半日後...

 妖怪の山上空で干された布団のような状態で空を飛んでいた。

 そう...文は何の情報も得られなかったのだ。

 

 「はぁ、まだ足でしたね....何処に行っても同じような情報ばかりですね」

 

 半日間無駄にした文は途方にくれていると、何やら下が騒がしく文は気になって覗いてみると、そこには青髪のツインテールに緑のキャスケットを被り青を主にした上着とスカートの少女と、緑髪に頭部からフリル付きの暗い赤色のリボンを結んだヘッドドレスを着けたゴスロリ風のドレスを着た少女がいた。

 青髪の少女の名は『河城 にとり』文同様、妖怪の山に住んでおり種族は『河童』

 緑髪の少女の名は『鍵山 雛』と言い二人同様、妖怪の山に住む『厄神様』である。

 

 「あれは、にとりと雛さん...あともう一人は?」

 

 にとりと雛は顔見知りだが2人とは別にもう一人おり、文はその人とは面識はなかった。

 その姿は金髪に毛先が赤のグラデーションのショートボブの髪型に黒いサングラスをかけており、口元にはタバコを咥え、文字のような物がプリントされた黒いへそ出しTシャツ一枚に薄手のジャンバーを羽織りデニム生地のショートパンツを履いた少女だった。

 少女の名前は前話の最後に登場した『高酒 歩』[こうさか あゆみ]であり鮪麗の友達の1人である。

 

 (あの方、見ない顔ですね...もしかしたらあの人、赤い彗星の事を知っているのでは!)

 

 文はその歩が気になり3人の方へ向かった。

 どうやら歩はこの地で何やら家のような物を建てており、他にも焚き火と見たことない沢山の機材があった。

 どうやら、にとりはその機材に興味があって居るのであり雛はそれに付き合っているのだろう。

 

 「す、凄いぞ!このガスコロンと言う道具、仕掛けは単純だけど、性能の割にコンパクトで安全性が高いッ、テントと言う持ち運びが出来る家もそうだけど椅子も机も全部コンパクト仕舞えて持ち運びが簡単だ!」

 

 そんな興奮気味なにとりに雛がなだめるように「落ち着いてにとり」と言った。

 

 「気持ちはわかるけど、これは高酒さんの物だからそこまでまじまじ見ない方が良いと思うわ!」

 

 「何言ってるんだよ雛!歩は見ていいって言ってくれたんだからいいんだよ!それにこの沢山の機材達を前にして私が調べる意外の選択なんてないんだから!」

 

 にとりは雛の忠告を無視して再び歩の道具を漁りだした。

 

 「もう!...ごめんなさい歩さん」

 

 「私ちゃんが、おkしたから気にする事ないよ、ひなひな」

 

 「ですが...限度と言うものg」

 

 「歩!このガラスでできたこれ何?」

 

 にとりは歩に持ち手と外枠は鉄で出来中心部分にガラスの球体が着いた物を見せながら言った。

 

 「それはオイルランタ、燃料を使って周りを明るくする物だよ~」

 

 「解体していい?」

 

 歩は左手でOKのサインをしながら「おk」と即答し、にとりは直ぐ様ランタンを解体し始めた。雛は流石に駄目だと思ったのか、にとりを静止しようとしたが、にとりに「許可はもらったんだから別にいいじゃん」と言った。

 

 「歩さん!さすがにあれはやりすぎでは?」

 

 「ひなひな...好奇心とは抗えない物だよ」

 

 歩はタバコの煙を吹かせ何処か遠い目をして言い、それでも「ですが」と雛は後ろめたい気持ちがまだある様子だった。

 

 「大丈夫っしょ、戻してくれたらいいし」

 

 「戻せなかったら?」

 

 雛はそう言うと歩は三秒ほど無言になり「その時はその時!」と直せなかった時の事は考えてないようだった。

 そんな会話んしていると空から文が降りて来て「こんにちはー」と挨拶した。

 雛は「こんにちは文」と礼儀よく返事をしたが、にとりは解体に夢中で気づいてない様子だった。

 

 「おっ?今日は客人が多いね~何か用?」

 

 「いえいえ、たいした用は無いですよ?何やら楽しそうだなーと思って来てみただけでして」

 

 文は営業スマイルをしながら歩に近づいた。

 

 「申し遅れました、私、射命丸 文と言います。貴女のお名前を伺いしてもいいですか?」

 

 歩はOKのサインをしながら「おけまる」と言い一瞬文は「おけまる」に対して戸惑った。

 

 「私ちゃんの名前は高酒 歩、高酒でも歩でもいいよ、何だったらあだ名とか付けてもおk」

 

 「でしたら、歩さん」

 

 あだ名をつけてくれないからなのか歩は少ししょんぼりとした。

 すると文は歩の道具をまじまじと見ていた。

 

 「見たことない物ばかりですね...これ全部歩さんの?」

 

 「そうだよ~私ちゃんの選りすぐりキャンプ道具達だからね~この一式さえあればどこでも野宿し放題さ!持ってきて正解、流石私ちゃん!」

 

 どや顔で語る歩に文は愛想笑いをした。

 咥えていたタバコが短くなり歩は吸殻を焚き火に放り込み新しいタバコを取り出し再び咥え煙を吹かした。

 

 「それで?」

 

 歩の、突然の一言に文はフリーズした。しばらくして文は「はい?」と聞いた。

 

 「勿体ぶらなくていいよ?楽しそうだからって言うのは建前で、本題がある感じしょ?」

 

 歩はサングラスくいっと下げ金色の目で文を見つめた。

 

 「あやや、気付かれましたか?」

 

 「そりゃあ気づくよ~営業スマイルマシマシで挨拶されたら、なんかの取材かなーって」

 

 「そこまで気づいているとは...というより取材ってよくわかりましたね。私、記者とは名乗っていないはずなのですが」

 

 すると歩はタバコを指で挟み、にとりと雛の方へ向けるかのように持った。フフッと笑いながら「聞いたからね~」と言った。

 

 (あー、にとりさんと雛さんがしゃべったようですね)

 

 「でしたらお話が早い!ズバリ聞きます、歩さんは赤い彗星の事はご存じですか?」

 

 「赤い彗星?シャア・アズナブルの事?もしくはフル・フロンタル?」

 

 歩はそう言うと文は「私の言う物とは違いますね」と否定した。

 

 「えぇ?赤い彗星と言えばこの2つなんだけど...あ、もしくはバルファルク?」

 

 歩は別の赤い彗星の二つ名を持つ者の名前を言うが雛に「多分それも違うと思いますよ?」とツッコまれた。

 

 「...ん?今シャアって言いましたよね!」

 

 慌ただしく聞く文にたいして歩は落ち着いた感じで「言ったよ」と軽く答えた。

 

 「もしかして、歩さんは外から来たのでは?」

 

 すると歩は不適に笑い「なんでそう思ったの?」と言った。

 

 「私の知人に外から来た方がいるのですが、その方も赤い彗星の事をシャアと口にしていたので」

 

 歩は思い出したかのように「あー!さなっちね。それなら納得だわ」と言い、文は再びあわただしくなり「早苗さんの事ご存じ何ですか?」と聞いた。

 

 「もちのロン!さなっちはスターだからね!幻想郷中回ってたら耳にタコちゃんが出きるぐらいに聞いたよ?」

 

 「そうですか...私てっきり早苗さんとはご友人かと思いましたよ」

 「私ちゃん的には是非フレンド登録したいけどね...残念ながら御家族にも挨拶はまだでして」

 

 「なんで結婚の挨拶みたいなノリで言ってるんですか?」

 

 歩は「ケロちゃんとポンデ神奈子とも仲良くなりたいので」と言い恐らく諏訪子様と神奈子様の事だろうと思った文は「そんな事言ってたら罰当たりますよ?」と言った。

 

 「...話しは戻しますが、やはり歩さんは赤い彗星はご存じでは無いのですか?」

 

 「んー...残念だけど、あややが望んでいる情報は無いかな?」

 

 歩はそう言うと文は残念そうに「そうですか」と呟いた。

 普段の文なら情報がなかったらこの場を去っていたが、どうしても歩の事が知りたくて、まだ居ろうとした。

 

 「ところで歩さんはどういった経緯で幻想郷にこられたのですか?目的とかあるのですか?」

 

 「ああ!それ私も気になってたのですよ!」

 

 「よろしければお教え願いますか!」

 

 「無理にとは言わないけど、私も気になります!」

 

 文と雛に詰め寄られる歩は「どうどう」と2人を宥めた。

 

 「私ちゃんらは特に目的とかは無いかな?...強いて言うなら旅行をエンジョイ!!的な?」

 

 「という事は幻想郷に旅行しに来たのですね」

 

 「ら、って事は同行者がいるのですか?」

 

 「そうだよ~、村さんに、やっさん、えっちゃんと、さっきー、みんな私ちゃんの大親友で、まじ面白いよ!あやや達にも会わしたいな!」

 

 歩は写真を文と雛に見せながら自慢気に話し、雛は「是非ともお会いしたいです」と言い文も賛同するように「でしたら今から皆さんの所に行きませんか?」と言った。

 

 「あー...それが今は訳があって離ればなれなんだよねー」

 

 先ほどまで楽しそうに話していた歩は気難しい表情でそう言うと文は疑問と心配になり「ど、どうしてですか?」と思わず聞いてしまった。

 

 「ここにはワープ装置で来たんだけどね~なんか不具合[バグ]?かなんかで?みんなと離れ離れになったんだよね~まじピエン」

 

 「そうだったですね...捜索h」

 

 「ワープ装置だって!?」

 

 文が何か言おうとした瞬間背後から、にとりが割り込むように言った。

 どうやらランタンの解体は終わったらしく、ちゃんともとに戻して会話に参加したのだ。

 

 「ちょっとにとりさん!私が話している最中に割り込みはよくないですよ!」

 

 「あれ?文いたの?」

 

 「いましたよ!にとりさんが解体か、なんかに集中している時から!」

 

 にとりは「気づかなかったー」と明らかな、適当な返事に文は拳骨をお見舞いしようとしたが雛になだめられた。

 

 「というより!歩、今ワープ装置って言ったよね!見せてくれないか?」

 

 目を輝かせながらぐいぐい来るにとりに「さすがミスエンジニア、食いつくと思ってたよ!」と、にとりの反応に想定内の様子だった。

 

 「だけど残念ながら、私ちゃんは持ってないんだよね~村さんが持ってるんだよ」

 

 歩はそう言うと、にとりは「なん...だと!?」と言いガックリした。

 

 「捜索とかしたのですか?」

 

 「現在進行形で~す。色々と回ってるんだけど情報ナッシングなんだよね~...異常なぐらいに」

 

 先ほどまでへらへらしていた歩は、急に真面目な表情になり、文は冷や汗をかき「どう言う事ですか?」と聞いた。

 

 「私ちゃん1週間前ぐらいに幻想郷に来たんだけど、それでも情報0とかおかしくない?」

 

 「確かに一切の情報が無いのはおかしいですね。写真を見た感じだと歩さんのご友人さんなら直ぐに見つかりそうな気がしますけど」

 

 「まだ見てない所はあるにはあるよ?にしても情報無いのはおかしいよ!」

 

 歩は怒りを露にしながら訴えていると、復帰したにとりが「歩がちゃんと探してなかったんじゃないのか?」ともの申し「探したよ!」と言い返した。

 

 「えーえ?歩、旅行を全力で楽しむって言ってたから捜索をそっちのけて楽しんでたんじゃないの?」

 

 「旅行は楽しんでたけど、捜索もちゃんとしたよ!...3割ぐらい」

 

 「ちゃんとしてねぇじゃん!」

 

 と、にとりに突っ込まれ歩はてへぺろとした。

 

 「まぁ...だとしても見つからないのはおかしい事には変わらないですがね。歩さんが探してなくてもご友人の誰かが気付きそうですがね」

 

 文がそう言うと歩は「そうだよね!あややもそう思うよね!」と開きなおった。

 

 「多分だけど私ちゃんらはお互いに出会えない状態だと思うの、ここに来るとき離ればなれになったのは、その互いの反発で起きたから、こんな事になってると思うの」

 

 歩の説明に文は「なるほど...」と納得した。

 

 「まぁ実際はわかんないよ?単に私ちゃんの捜索が甘かったからかもしれないけど」

 

 歩がそう言うとにとりが「100%そうだろ」と言い歩が「それは言わない薬草だよ!」と言った。

 

 「今さらなんだけど文は何で歩を取材しているみたいな事をしているんだ?」

 

 「あー、最初はそんなつもりはなかったのですが...話しているとだんだん歩さんの事が気になって」

 

 文が歩の事を気になると言うと、歩が「え///あやや私の事気になるの?」と頬を赤らめていたが文とにとりは、それを無視し雛になだめてもらう歩だった。

 

 「赤い彗星の事で歩さんに聞いていたんですよ?」

 

 文がそう言うと、にとりは「赤い彗星?」と首をかしげ、雛に「ほら、山火事の件の」とにとりに伝えた。

 その時何故か歩は気難しい顔をしていた。

 するとにとりがきょとんとした表情で「山火事と赤い彗星は多分関係ないぞ?」と言い、それにたいし文が「何故そう言いきれるんですか!」と返した。

 

 「だって山火事起こしたの今、そこにいる雛になだめられてる奴だもん」

 

 「え?」

 

 文は歩の方を振り向くと歩は冷や汗をかき目が泳いでいた。

 

 「えぇぇ!?あの事件の犯人、歩さんだったんですか!?」

 

 文がそう聞くと歩はゆっくりと頷いた。

 

 「こいつさっきからタバコを吸ってるだろ?山火事の原因それ」

 

 にとりは歩が咥えていたタバコに指を差しながら言い、歩は気難しい顔をしながらタバコを焚き火に放り込み破棄した。

 

 「い...いやー私ちゃん的には消したつもりだったんですがー...消しが甘くて...引火しちゃいました♪」

 

 「何やってるんですか!!しかもまだ吸ってるって事は懲りてないじゃないですか!」

 

 怒鳴る文に歩はすかさず、伝家の宝刀『DO☆GE☆ZA』を繰り出し「申し訳ございません!!」と謝った。

 

 「お口が寂しい物で、ついつい吸っちゃうんです~」

 

 涙目で訴えかけるが文は「没収です」とタバコを取り上げた。

 

 「そ、そんなー!ご勘弁を!それとお酒がなかったら私ちゃん生きていけないよ!」

 

 それでも文は「ダメです!」と頑固とタバコを渡す事はなく、歩は泣きじゃくり雛のもとへかけよりなだめてもらった。その際、雛に「今回のは仕方ないよ」と言った。

 

 「この事は天魔様や大天狗様、他の者達は知ってるんですか?」

 

 「他の妖怪達は知らないけど、天魔様と大天狗様、私ら河童は知っているよ、何せ歩は今朝、菓子折りを持ってきて謝罪にきたからね」

 

 「その様子だと許してもらったようですね。よくはお許しになられましたね...」

 

 「ちゃんと謝罪したのと菓子折りが気にいったからじゃないかな?確か...東京バナナってやつだったかな?うまかったぞ!」

 

 にとりは満面な笑みをして言うと「私も食べたかったな」と呟いた。

 

 「あと天魔様が言ってたけど...」

 

 [まぁ...ぶっちゃけ弾幕ごっこした時の方が被害でかいし]

 

 天魔の言葉にこの場にいる全員が(確かに...)と納得した。

 

 「つうわけだ、それじゃあ私は家に帰って作業に戻るとするよ」

 

 にとりはそういうと立ち上がり、ふと歩が「何の作業?」と聞くと、にとりは悪巧みするような顔をし「新しいメカさ」と答えた。

 

 「色々と見せてくれてありがとうな歩」

 

 「どういたしまして...あ、火事のことは本当にめんごね」

 

 「過ぎた事だから気にしてないさ、友人達に会える事を祈るよ」

 

 にとりがそういうと中に浮き自分の家えと戻った。

 するとつられるように雛も宙に浮き歩の正面に移動した。

 

 「でしたら私も行きますね。歩さんお話し楽しかったです」

 

 「私ちゃんも楽しかったよ、またガールズトークしようね」

 

 雛は「はい!」と元気よく返事をし飛んでいった。

 

 「ともかく赤い彗星と山火事は関係なかったって訳ですね...なんだか全てが振り出しに戻った気分ですね」

 

 文は翼を広げ「私も行きますね」と飛ぼうとしたが歩に「ちょっと待って、あやや」と呼び止められ文は飛ぶのを制止した。

 

 「どうしたのですか?」

 

 「ふと、思ったんだけど赤い彗星っていつぐらいから目撃されるようになったのかな~て」

 

 「私の情報によると確か...1週間前ぐらいですね」

 

 文はそう言うと歩は何か考えている様子だった。

 

 「もしかして...何か思いだしたのですか?」

 

 「そう言う訳じゃないんだけどね」

 

 「なら、どうしてそんな事を...」

 

 歩は再び考え事をした...そして何かに気がつき「...あ」と口をこぼした。

 

 「あやや、赤い彗星の目撃された日と、私ちゃんが幻想郷に来た日、同じなんだよね」

 

 「...言われてみたらそうですね」

 

 「私ちゃんらが離れたのも赤い彗星が現れたのも、全部不具合のせいな気がするんだよね」

 

 歩の言葉はどこか信憑性があり、文は納得しざるおえなかった。

 歩はおもむろにタバコを取り出し口に咥え火をつけた。

 

 「これは私ちゃんの憶測なんだけど、近い内に大きな異変が起きると思うのよね」

 

 そう言ったあと歩は「憶測だけどね」と言い直し煙を吹かした。

 

 「異変が起きる...って、何話しに紛れてタバコを吸ってるんですか!まだ持ってたんですか!」

 

 文は即座にタバコを奪った。

 

 「ちぇ...こういう考察している時は煙を吹かしながらの方が映えるのに...」

 

 歩はブーイングしていると文に睨まれ「まだ、持ってないですよね」と言われ歩はポケットの中を出し無いアピールをした。

 

 「ともかく、歩さんの意見は参考にしてみます。再び情報収集してきます」

 

 そう言うと文は飛び立ち歩は手を振り見送った。

 

 「...行ったかな?」

 

 文がいなくなったの確認した歩は何処からともなくタバコを取り出し煙を吹かした。

 

 「くぅ!生き返る~やっぱりこれだよね~」

 

 まともに吸えたことに歩は歓喜に浸っていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 翌日...

 文は今日も赤い彗星の事で取材しようと飛び回ろうとしたが、昨日の歩の言葉が気になってしまい、歩がいた場所へ向かったのだが...

 

 「...いない」

 

 そこには焚き火の痕跡だけで歩自身、道具すらなかった。

 文は仕方なく立ち去ろうとしたが、もしかしたらにとりが行き先を知っているのではないかと思い、にとりの家へと向かった。

 にとりの家...

 そこには何か設計図のような物を眺めている2人の影があり、片方はもちろん、にとりでありそしてもう片方は...

 

 「あれ?あややじゃん久しぶり~」

 

 タバコを咥えてニコニコと手を振る歩だった。

 

 「久しぶりって昨日あったぶりじゃないですか」

 

 「あたしちゃんからしたら久々だよ~合いたかったぞあやや☆」

 

 「まぁ...私も合いたかったと言えば合いたかったですが...てか、またタバコ吸っt」

 

 文はタバコを取ろうとしたがひらりと躱され「そう毎回取られる訳にはいかないのだ!」と歩は言った。

 

 「それに、ミス・エンジニアからは許可もらったんだからいいじゃん!」

 

 歩がそう言うと文は、にとりに「そうなの?」って聞くと「ああ、そうだな」と肯定した。

 

 「火事になったと言うのに、よくそんな悠長な事が言えましたね」

 

 「泣きつかれて仕方なくだよ...あと、これの、開発の提案とかしてもらってるからな」

 

 にとりが言うあれとは3人の目の前にある鳥が翼を広げたような形をした黒い光沢があり、飛行機の中心は白く、所々紅葉の模様が散らばられ、操縦席らしき所は赤く、その姿はどことなく文に似ていた。

 

 「これ何ですか?と言うよりなんか私に似てませんか?」

 

 文がそう聞くとにとりが待ってましたと言わないばかりに饒舌になり...全長68メートル、想定速度マッハ30...装甲、システム等々と難しい話しを嬉しげに話し、文は置いてきぼりだった。

 

 「___って言う最高なスペックを持つ超高速鳥型兵器、名付けて『鋼鉄神鴉[こうてつかみがらす] ブンカチョウ』だ!」

 

 にとりの背後に何故かカラフルな爆煙がまい、ブンカチョウが大々的にアピールされた。

 

 「もちろん文をモデルにしてるよ」

 

 「とんでもない物が完成してる...これ動くんですか?」

 

 文はそう聞くとにとりは気難しい表情になり首を横に降った。

 

 「エネルギー源がないんだよ、ヒソウテンソクみたいに核融合エネルギーを搭載したいんだがサイズがあわないんだよ!」

 

 そう悩んでる様子のにとりに文は何となく理解した。自身にも余分な肉[重さ]があれば力[スピード]が出せないのがわかるからだ。

 

 「そこで、歩の持っていた道具達がヒントだ!エネルギー源をコンパクトにでき搭載したら、こいつは完成する」

 

 文は「なるほど、だから歩が手伝いをしているんですね」と言いながら歩の方を見ると歩は「いぇーい」とピースをした。

 

 「と言っても核融合エネルギーをコンパクトには無理なんだよね~、小さくしようとするものなら費用と時間がかかるだろうし」

 

 歩はそう言うと文が「それでは解決にならないじゃないですか」と言った。すると歩は、人差し指を出し左右に振った。

 

 「小さくするのではなくもとからあるものを代用したらいいんだよ」

 

 「もとからあるものを代用」と言う単語を聞いて文とにとりは首をかしげた。

 

 「簡単だよ、魔力、妖力、霊力をエネルギーに変えたらいいんだよ」

 

 歩がそう言うとにとりが「なるほど」と言った。

 「どちらにせよ操縦士はいるんだから重さとかは気にしなくて良いと思うし」

 

 「確かにそれなら動かせそうだが、長続きしなさそうだな...特に力の弱い奴とか」

 

 にとりがそう唸っていると歩が「ふっふっふー」と言いながら何やら1センチ程の、円盤状の物を取り出し2人に見せた。2人は「何これ?」と口を揃えて言った。

 

 「これは電池って言うんだけど、手のひらサイズのロボット程度なら一日中動かせるぐらいのエネルギーが詰まってるよ」

 

 そう説明すると、にとりが「まじか!?」食い付き、その電池を手に取りまじまじと見つめた。

 

 「しかも充電式で、エネルギーがなくなったら再利用ができるんだ、この仕組みを使って、何かしらの物に妖力とかを込めて使えばいけるしょ?」

 

 「そうか!それならいける、そしたら善は急げだ!」

 

 にとりはそう言うと他の河童達に指示をだし始め開発に取り組んだ。

 一方歩は「やだ、私ちゃんいい案出しすぎ!?」と浸っていた。

 

 「それにしてもすごいですね歩さんの世界は、こんな小さな物で世界が回るなんて」

 

 「私ちゃんからしたら核融合とか説明だけで理解して実行するミス・エンジニアの技術力の方が、ぱないんだけどね」

 

 お互いに良いところがあると言う歩に文は「そうですね」と肯定した。

 歩の咥えていたタバコが切れ新しいタバコを出し再び咥え火をつけた。

 

 「ところであやや、私ちゃんに会いたかったって言ってたけど、もしかして昨日の続き?」

 

 歩は文の内心を見透かすように言い「そうでした!」と文は自身の目的を思い出した。

 

 「異変が起きると言っていましたが、歩さんは何処まで考察されているんですか?」

 

 「そうだな~...まず現状で起きているのは空間と時間が歪んでるっぽい?」

 

 「なんかさらっととんでもない事言ってません?」

 

 歩は煙を吹かしながら「事実なんだか仕方ないじゃん」と言った。

 

 「友人達と離ればなれになったからですか?」

 

 「そ、いつもならこんな事は起きないから、確定だね」

 

 「いつもしてるんですか!?」

 

 文は驚きながらそう言うと歩は「別世界に行くときにね」とさらっと言った。

 

 「仕事とか資源調達とかで行くんだよ、他の世界ならではの豊富な資源とかあるからね。もちろんエンジョイ!する為もあるけど」

 

 文は絶対後者の方だろうと内心思った。

 

 「話しは戻るけど、今後に起こる事は外の世界のものが幻想入りしだすと思うんだよね...特に私ちゃんらが行った世界の物とか」

 

 「幻想入りですか、時空の歪みによる物だからですね...」

 

 「ただの幻想入りなら、まだましだけど下手したらその幻想入りしたものは、そのもといた世界のルール場かもしれないんだよね~」

 

 今の説明にピンと来なかった文は「どう言う意味ですか?」と訪ねた。

 

 「幻想郷のルールが通用しない...つまり文達の攻撃が効かない可能性がある」

 

 「それは...対象しようがないじゃないですか!」

 

 「その世界のルールに従えば突破口はあるよ?だけど最悪を想定したらヤバいんだよね...」

 

 文は恐る恐る「それは何ですか?」と聞いた。

 

 「世界の侵食...つまり幻想郷の崩壊よ」

 

 文は冷や汗をかいた。

 

 「...何だかスケールが大きすぎて想像が付かないと言うか...信じがたいですね」

 

 歩は「憶測だからね~」と言った。

 歩は憶測と言うが文は「信じがたい」と言ったが昨日同様何故か信憑性があるような感じがした。

 そして異変が起きたら後の事を考え出した。

 

 「...仮になったとしたら解決策はあるのですか」

 

 歩は短くなったタバコを燃やしつくし「あるよ」と答えた。

 

 「どうすればよいのですか?」

 

 「あややは何となくわかっていると思うけど、私ちゃんらを...ん?」

 

 歩は何か言おうとしたが何故か目線が文ではなく、文の背後に目線を向けていた。

 文は歩の目線に気がつき、歩が見ている方を見た。

 すると遠くでこちらに近づいてくる人影に気がついた。

 その姿は狼を思わせる獣耳と尻尾に、髪など耳は白で統一されている白狼天狗の犬走 椛だった。

 何やら椛の様子はあわただしく文は何かあったのだと理解した。

 椛は文のもとへたどり着くと「文さん何でここにいるんですか」と聞いて来て文は「取材です」と答えた。

 

 「ところで椛何やら慌てた様子ですが、何かあったのですか?」

 

 「実は守山神社付近で敵襲がありまして、私はにとり達に応援を要請に来たんです」

 

 椛がそう言うと話しを聞いていたのかにとりが「応援?そんなにやばい奴のか?」と言いながら3人に近づいた。

 すると椛はチラッと文を見て、文は不思議に思ったが瞬時に察したのか「まさか...赤い彗星!?」と聞くと椛は頷いた。

 

 (赤い彗星がついに動き出した!歩さんの言っていた異変が始まった?)

 

 「彗星ごときで私達が出向く程なのか?」

 

 「私達白狼天狗が駆けつける前は守山神社の二柱の方々が戦闘していたのですが苦戦している様子で」

 

 その話しを聞いた文とにとりは口を揃えて「あの二柱が苦戦!?」と言った。

 

 「おいおいおい、尚更私らが出る幕じゃ無いんじゃないのかそれ?」

 

 「天魔様から戦力は多い方がよいとの事でして」

 

 「椛、その赤い彗星は具体的にどんな姿をしていますか?」

 

 文はそう聞くと椛は能力を使っているのか目を凝らしめた。

 

 「かなり大きいですね...全身が鉄で出来てるようですね...ロボ?」

 

 ロボと言う単語に、にとりは食い付き「よし!直ぐに応援に向かおう!」と張り切り出したがすぐに文に引き留められた。

 

 「ステイステイ気持ちはわかりますがまだ情報が知りたいんです」

 

 「んだよ、普段のお前なら説明を聞く前にぶっ飛んで行くのに、どうしたんだよ!」

 

 文は確かに自分の行動に違和感を覚えた。理由はわかりきっていた...歩が言っていた異変、ルール、世界の侵食が脳裏に浮かび慎重になっていた。

 

 「何となくですよ...」

 

 文の一言に、にとりは「らしくないな」と呟いた。

 

 「それで、他に情報は?」

 

 「他には...確か二柱の方々がそのロボの名前らしきものを言っていたのですが、確か...『ガンダム』とか」

 

 「マジィ!?ガンダム?」

 

 ガンダムと言う単語に食い付いた歩に他の3人はびっくりした。

 文は歩がガンダムの事を知っている事にたいして「知ってるんですか?」と聞いた。

 一方椛はにとりに「今さらですが誰ですか?」と聞き「高酒 歩、3日前の山火事起こした張本人だよ」と言い椛は「ああ...噂の」と呆れた表情をしていた。

 

 「私ちゃんらの世界にいるロボットだよ」

 

 「幻想入り...歩さん!もしかして」

 

 文がそう言うと歩は不適に笑い「どうやら...始まったポイね」と呟いた。

 置いてきぼりのにとりと椛はポカーンとしていた。

 すると突然、椛が何かに気がつきあたふたと混乱し初め、にとりが「どうした?」と聞いた。

 椛は恐る恐る口を開いた。

 

 「諏訪子様が...その...ガンダムに取り込まれ...ました」

 

 文とにとりは驚愕した。一方歩は驚きはしたが冷静を装うい考えた。

 

 (ガンダムが取り込んだ?そんな設定あったけ?...いや一体だけ思い当たるやついたわー)

 

 「げきやば!取り込んだって事はケロちゃんの力が悪用される可能性があるって訳じゃん、ポンデ神奈子がやられるのも時間の問題かも」

 

 「歩さん対策とかわかりますか?」

 

 歩はしばらく考え、何かを思いつき「一応ある」と答えると文は「どうすれば良いのですか?」と聞いた。

 

 「そのまま戦う事は出来るだろうけど、最も有効なのはメカで戦うに限る!」

 

 「お!だったらヒソウテンソクがあるからそれを使えばいいのか」

 

 にとりがそう言うと歩は「それな」と肯定した。

 すると椛が「それなら既に、早苗さんが乗って向かっている様子です」と言い歩が「さなっち、ナイスゥ!」と言った。

 

 「だけど、まだ足りないね。もっと戦力が欲しいところ」

 

 そう言いながら歩きだす歩はブンカチョウの前に立った。

 3人は何となく察した。

 

 「ミス・エンジニア、このブンカチョウってエネルギー源がついてないだけでそれ以外は完成しているしょ?」

 

 「ああ、そうだけど、まさかと思うけどそいつで戦うつもりか?」

 

 にとりがそう聞くと歩はサングラスを頭の上にのせ振り向き「そのまさかだよ」と言った。

 

 「まてまて...エネルギー源の開発は今さっき初めたばかりで、直ぐにはできない、エネルギー源がないと言う事は動かないって言う訳だ」

 

 「そうですよ、仮にエネルギー源があったとしても操縦士がいないではないですか?」

 

 歩は不適に笑い「その点は大丈夫、大丈夫」とまるであてがあるような言い方をした。

 歩は再び3人のもとへ駆け寄った。

 

 「ちなみにだけど、これって2人ぐらい乗れるミス・エンジニア?」

 

 歩が質問すると「ん?ああギリギリな」とにとりは答え「それならおk」と言った。

 

 「エネルギー源なら私ちゃんがやる」

 

 「歩が?あんたから妖気とかは感じないんだけど」

 

 「抑えているからね~そう言われても仕方ないね」

 

 「でしたら操縦士はどうするんですか?」

 

 文はそう聞くと、歩は文の背後に周り文の肩をつかみブンカチョウの方へ押した。

 文は嫌な予感がし冷や汗をかき「ま、まさか...」と呟いた。

 

 「い、いや無理ですよ!私には操縦なんか出来ないですよ!」

 

 「大丈夫、大丈夫あややなら大丈夫だって、幻想郷最速にして飛行の天才!楽勝しょ、それに操縦席から見たほうが新聞のネタにできるでしょ?」

 

 「確かにそうですが、これとそれとは全然違いますよ!私は足と翼で飛んでいるのであって、何かを操縦して飛ぶのとは全然違いますよ!」

 

 (この人、力強っ!?妖気とかあまり感じられないのに、この力...鬼レベル?本当に力を抑えているようですね)

 

 文の抵抗は虚しく無意味でなす統べなく、そのまま操縦席に座らされた。

 

 「さぁさぁハンドルを握って♪握って♪」

 

 「だから無理ですt」

 

 歩は文の肩を叩き不適な笑みをした。

 

 「大丈夫...『あややは操縦できる』心配ないっしょ」

 

 「そんな無茶苦茶な...ん?」

 

 文は歩に無理やりハンドルを握らされた。

 ハンドルを握った瞬間なぜか文は『ブンカチョウの操縦の仕方』が頭に入りまるで、このブンカチョウ自身が文の足、翼、体の全てと一体化したような感覚だった。

 

 「あれ?操縦できる気がする?」

 

 歩はフフッと笑い「そうでしょそうでしょ」と上機嫌だった。

 歩は文の後ろに座った。

 

 「さあ!条件は整った!そのガンダムとやらを撃退へ~レッツゴー!」

 

 歩がそう言うとブンカチョウの、両翼のエンジンから赤い炎が吹き出し徐々にブンカチョウが動き始めた。

 動き出すブンカチョウに椛は仰天し、にとりは目を輝かせていて。

 

 「すげぇぜ!想像以上のパワーを感じる、歩ってまじで力があるんだな!」

 

 「ふっふーん!まーね♪私ちゃんマジパネェからね。それよりもこのまま私ちゃんら行くけどおk?」

 

 「ああ、構わない!私らもそっちに向かうから後ほど合流さ、もし私らが来る前に事が終わったら感想聞かせてくれ」

 

 にとりはそう聞くと歩は「おk~」と答えた。

 

 「文さん操縦するつもり何ですか?」

 

 「まぁ...そうですね。こうなってしまったから仕方ないですね」

 「というより使い方わかるんですか?」

 

 「さっきまでわからなかったのですが今は何故かわかるんですよね...このブンカチョウ自身が私で、私がブンカチョウになった気分で」

 

 文がそう言うと椛が「でしたら良いのですが」と言った。

 

 「それじゃあのちほど!あやや行くよ!」

 

 「わかりました」

 

 文はハンドルを前に押し倒すようにすると吹き出した炎が激しくなり赤い閃光へとなりブンカチョウは加速した。

 

 「射命丸 文!行きまーす!」

 

 ブンカチョウは中に浮き瞬く間に飛び去りあまりのスピードに辺りは吹き飛び、その場のみんなはぼーぜんとした。

 しばらくするとにとりが「おっしゃ!成功だぁ!」と叫ぶと周り河童達が活気に溢れた。

 椛は未だにぼーぜんとしていたが。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 そして場面は前話の終盤に起きた神奈子、救出に移り文と歩は神奈子を守山神社に避難させ再びガンダムの方へ向かった。

 文と歩はヒソウテンソクがこちらに向かっている事に気がついた。

 

 「...あの飛行機、神奈子様をお助けしたように見えましたが一体誰が?」

 

 早苗はそう悩んでいると目の前に50センチ程の液晶テレビの砂嵐のような映像が流れ困惑したしばらくすると砂嵐が切り替わるように文と歩が映る映像が流れ、思わず「文さん!?」と声を出すと映像の文も早苗に気がつき「何故早苗さんの姿が!?」と同様に驚いた。

 

 「多分通信機の類いだよあやや、ミス・エンジニアがコミュニケーションがとれるように作ったんだよ」

 

 「なるほどそう言う事ですか」

 

 「えっと...もしかして先ほどの飛行機は文さんが?」

 

 早苗がそう聞くと文は「まぁそんな所です」と答えた。

 

 「私は操縦しているだけで神奈子様を救出したのこちらの高酒 歩さんです」

 

 文がそう言うと早苗は歩の映る方に目線を向けると「やっほーさなっち」と手を振った。

 

 「歩さんですねこの度は神奈子様を救っていただきありがとうございます。このご恩はなんと返せばよいものか」

 

 「気にしなくておk、困った時はお互い様っしょ?」

 

 「そうはいきません!私の大切な家族を救っていただいたので何かお礼を」

 

 早苗はそう言うと歩はちょっとだけ悩んだ。

 

 「んー...だったら私ちゃんとお友達になろう!」

 

 「と、友達ですか?そんな事でよいのですか?」

 

 「むっ!そんな事とはあれだな!私ちゃんからしたら重要かつ必須なんだけどな!私ちゃん気分悪くしちゃう!」

 

 歩は頬を膨らませながら怒ると、早苗が慌てて「ごめんなさい」と謝罪した。

 

 「ふふ..冗談だよ~♪私ちゃんはただ助けたいから助けただけだから、お礼とかそんな堅苦しい事は望んでないよ?友達なんだから当たり前だよ!」

 

 歩は笑顔でそう言うと早苗は涙目を浮かびながら「ありがとうございます!」と言った。

 するとそんな2人の間に入るように文が「あのー」と言った。

 

 「あ、めんご!怒っちゃった?あややの事ほったらかしてた、あややも私ちゃんのフレンドだからそんなに怒んないで☆」

 

 「別に怒っていませんよ?ただ感動している最中、申し訳ないんですがお二方戦闘中って事はお忘れなくいただきたく」

 

 文がそう言うと歩が「あ」と忘れていた様子だった。

 

 「もちろん忘れていません!ですがあのガンダムの攻防が激しくて...早く諏訪子様を救出しないと!」

 

 「あのガンダムと言うの諏訪子様の力意外に得たいの知れない力が感じますね。良いネタになるのですが生きて帰れますかね?」

 

 「大丈夫しょ!私ちゃんら3人の力を合わせたら『デビルガンダム』なんて怖くないよ!」

 

 歩の鼓舞に文と早苗は「そうてすね!」と口を合わせた。

 

 「...ん?てか歩さん!先ほどデビルガンダムと言っていましたが、あれそんな名前何ですか?」

 

 「もしかして歩さんも私達と同じ外から来たのですか?」

 

 「あれの事を知っているなら詳しく教えてください弱点があれば撃退できますよね!」

 

 「デビルガンダムって事はやっぱりあのガンダムとは違うのですか?」

 

 2人の言葉攻めに歩は困りはて「おkおkとりあえず2人ともちょっと落ち着こうぜ?」と宥めた。

 

 「順序よく話すけど、さなっちの言っていたとおり外から来たのは正解だけど、さなっちとは同じ世界ではないんだよね。詳しくは言えないけどね。次にあややの質問だけどあれの名前はデビルガンダムって言う、さなっちの知っている白い悪魔とは別のガンダムだよ」

 

 「そうなんですね...私が知らない間に別のガンダムが現れたのですね」

 

 早苗がそう言うと歩は「そうだよ」と答えた。

 

 「アニメは見てないからあまり詳しくないけど、あのデビルガンダムは自己再生・自己増殖・自己進化の能力を持ってて無機物だろうが生物だろうが侵食するし攻撃をしても直ぐに再生して、その攻撃も適応するんだよね」

 

 「確かに私が攻撃して破損した部分、直ぐに再生しました」

 

 「おまけに侵食した、ものの特性を自身の物にできるから、ケロちゃんを取り込んだから厄介極まりないんだよ!」

 

 歩の話しを聞く限り、弱点らしき物が無いことに早苗は「そんな...」と落ち込んだ。

 

 「でしたらどうすればいいのですか?弱点みたいなものが無いように聞こえますが」

 

 「デビルガンダムが再生と適応する前に一撃で倒す...これしか勝たん!」

 

 歩がそう言うと文は「なるほど...そうなりますね!」と言いハンドルを傾きデビルガンダムの方へ向かい後に続くようにヒソウテンソクも向かった。

 

 「と、その前にまずはケロちゃんを救出が優勢!そうすればデビルガンダムの力も弱まるだろうし撃破しやすくなる!」

 

 ブンカチョウが猛スピードで近づいて来てる事に気がついたデビルガンダムは大量の白蛇を襲わせた。

 

 「ウゲェ~とんでもない数が来ているよ、あやや」

 

 「はっ、この程度っ」

 

 文は迫り来る白蛇達を難なく躱し歩は「お~」と口を漏らした。

 正面から突っ込んでくる白蛇をブンカチョウは角度を斜めにし鋼鉄の翼で首を切り裂いた。

 

 「私からしたら造作もない!」

 

 「流石あやや!」

 

 一方ヒソウテンソクにも白蛇は襲い交わしているがブンカチョウほどスピードは出せず囲まれてしまった。

 

 「ぐっ、ヒソウテンソクには文さん達みたいなスピードはありませんが、パワーはあります!」

 

 ヒソウテンソクはT字のポーズをとりその場を回り出した。

 

 「八坂ハリケーン!!」

 

 白蛇はヒソウテンソクを止めようと一斉にかかったが時すでに遅し回るヒソウテンソクは速くなり風があらわれ次第にそれは巨大なハリケーンとなり白蛇を巻き込み、首が複雑に絡み身動きが取れなくなった。

 

 「ひゅーさなっちもやるじゃん♪ブンカチョウも負けてなれないね!」

 

 「別に競い合ってるわけではないのですが...それよりもなかなか近づかせてくれませんね」

 

 デビルガンダムは白蛇が使えなくなると新たな白蛇を出し続けて歩達に襲いかかった。

 

 「私ちゃんらの目的がケロちゃん救出だって感づいているね...」

 

 「どうしましょうか?」

 

 文はそう聞くと歩は深く考えだした。

 

 「よぉし!さなっちは本体にいるケロちゃんの救助だけを専念して」

 

 歩の指示に早苗は元気よく「わかりました」と答え、早速デビルガンダム本体の方へ向かった。

 

 「私達は早苗の援護をすればよいのですか?」

 

 「それでおk」

 

 ブンカチュウはヒソウテンソクの辺りを飛び回り立ちふさがる白蛇達を次々と撃退した。

 

 「諏訪子様!今助けます!」

 

 ヒソウテンソクはブンカチョウの援護のおかげで本体へとたどり着き諏訪子がいるであろう体の中心に手を伸ばした。

 しかしデビルガンダムは手を上へと挙げるとヒソウテンソクがいた地面が上へと伸び、ヒソウテンソクはデビルガンダムから遠ざかった。

 

 「この力、諏訪子様の力!?」

 

 ヒソウテンソクは空高く吹き飛ばされ体制を整うために空中を飛んだ。

 そんなヒソウテンソクにブンカチョウは横並びになった。

 

 「だんだんとケロちゃんの力を使いこなせてるなー」

 

 「このまま完全に使いこなしたら取り返しのつかない事になりますよね?」

 

 「くっ、もう少し私が...ヒソウテンソクにスピードがあれば諏訪子様を...」

 

 早苗がそう悲観していると「スピードね...あ!」て歩が何か思い付いた様子に文は「何か策でも思いつきましたか?」と聞いた。

 

 「デビルガンダムはケロちゃんを取り込んで力を得た、だったら私ちゃんらも同じような事をすればいいんだよ!」

 

 「...ん?どう言う事ですか?」

 

 「本当の意味で私ちゃんの力を合わせる」

 

 「っ!?まさか歩さんまさかアレを!?」

 

 何故か目を輝かせる早苗に置いてきぼりの文は「アレとは?」と聞いた。

 歩は不適に笑い、早苗は「まさかこのタイミングで出来るとはワクワクしますね」と言った。

 

 「いやあの一応緊急事態何ですかワクワクされても...それよりも早く教えてくださいよ、アレとは?」

 

 「決まってるっしょ...ロボアニメのロマン...」

 

 「ロボを知るもの、ロボを愛する者なら誰もが通る道...」

 

 文は何か凄い事が起きると思ったのか恐る恐る「そ、それは一体?」と聞いた。

 

 「「合体だ!!」」

 

 2人はそう叫ぶと、ヒソウテンソクとブンカチョウは高く飛び上がり、何が何やらわからない文はハンドルは動かそうとしたが言うこと聞かず混乱するばかりだった。

 するとヒソウテンソクは両腕両足、背中に付いてるV字の翼の、ような物も外れバラバラになった。

 同じようにブンカチョウも翼が外れ歩達がいた頭部が外れ体部分は真っ二つに割れた。

 ヒソウテンソクの腕と足は繋がり強力かつ強靭な腕へとなり、ブンカチョウの割れた体は人間の下半身のようになり足先はまるで鳥の鉤爪へと変形しヒソウテンソクの体と合体した。

 ブンカチョウの翼は背中に付き一方ヒソウテンソクのV字翼らしき物は胸の所へ移動した。ブンカチョウの頭部はまるで被り物のようになりヒソウテンソクの頭部へとはまった。

 

 その姿は強大かつッ強靭ッッ!大きく広げた翼は背後から照らす太陽を覆い、影から差し込む光は一層輝きを増し光はまるで後光のようになり、神々しいッ!

 それはまさしく神ッ!それ以外呼びようがないぐらいに凄まじい姿ッ!

 

 「人々を脅かしッ!恐怖で揺るがす大地は脚で沈めるッ!」

 

 「世界を闇へと誘う暗雲はこの翼が切り裂くッ!」

 

 「この拳にあるのは希望の光ッ!」

 

 「3つの友情が合わさった時ッ!」

 

 「凶悪を打つ神となるッ!」

 

 『『奇跡合体ッ!鋼鉄ノ太陽神 ブソウテンソクッ!』』

 

 「私を」「私ちゃんらを」「誰だと思っていやがるッ!」

 

 歩と早苗は口を揃えそう叫んだ。

 いつの間にか3人はブソウテンソクの操縦席らしき何処に集められていた。

 急な操作不能、分裂からの合体、そして歩と早苗の謎の掛け合いに...

 

 「な...なんじゃあこりゃあああ!!?」

 

 多数の出来事の重なりに文は絶叫した。

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